会社設立の基礎知識

一人社長でも加入すべき?会社設立直後の社会保険加入ルール

社長一人の会社でも一部の例外を除き社会保険への加入義務があるというのをご存知ですか?

自分一人だし手続きも面倒だから、国民年金と国民健康保険のままでいいや……。と安易に考えるのは禁物。実は強制加入の対象になっていると、保険料を過去2年に遡って請求されるケースもあります。

今回はひとり社長企業の社会保険の加入実態についてご紹介します。

社長一人でも社会保険の加入義務があります

起業するとビジネスのことで手一杯で保険のことは後回しになりがちですよね。
特に従業員を雇用せずに、社長一人で起業すると自分一人のことなのでなおさら。また個人事業主から起業した人だと、国民年金や国民健康保険でOKなのでは?と思ってしまいますよね。
しかし会社を起業したら、社長一人だけの会社でも社会保険に加入しなければなりません。

これは健康保険法第3条と厚生年金保険法第9条では、「適用事業所に使用される者」はそれぞれ「被保険者」である旨が規定されているため。この「使用される者」は法人の代表者であっても、法人から報酬を受けている場合は当てはまります。

ただし加入義務には例外があります

加入義務があるといっても例外もあります。
たとえば役員報酬がない場合、つまり社長の給与がゼロの場合は社会保険に加入できません。
また報酬が低い場合も注意が必要です。
平成28年度の協会けんぽ東京都の保険料表によると、健康保険の月額最低保険料は、40歳未満で2,888.4円、40歳以上64歳までは3,346.6円、厚生年金は8,735.72円となっています。(金額はいずれも会社と折半した金額)
ですから役員報酬が最低月額1万2,000円程度ないと、給与からの天引きができないことになり、社会保険に加入することは現実的ではありません。

社長の役員報酬がゼロ、あるいは報酬が保険料を下回る場合は年金事務所から社会保険への加入を断られるケースがほとんどですので、国民健康保険と国民年金に加入することになるのです。

すぐに社会保険に加入しない場合は代替の制度を

起業したてで事業がまだ軌道に乗っておらず、自分自身に給与を支払うことができない……なので社会保険も加入ができない。という人は、代替の制度に加入しておきましょう。

健康保険

まず健康保険に関しては、以下2つの選択肢があります。

  1. 1.国民健康保険
  2. 2.協会けんぽの任意継続

国民健康保険に関しては、他の保険制度に加入していない人であれば誰でも加入ができます。会社を退職したときにもらう「社会保険の資格喪失証明書」を持って各市区町村役場にいけば加入の手続きが可能。
また保険料は住む場所や家族構成によって変動します。金額に関しては各市区町村のホームページで計算できる場合があります。たとえば杉並区であればこちらから。

在籍していた企業で加入していた健康保険を任意継続するという選択肢もあります。
扶養家族が多い人の場合はこの社会保険の任意継続の方が、コスト面でメリットが大きい場合が多いです。実は扶養という概念がなく扶養家族1人1人に保険料がかかる国民健康保険に対して、協会けんぽは扶養している家族も含めて保険料が1人分で済むのです。
ただし退職してから2年間しか継続できないという点、加入期限や保険料の支払い期限は1日でも遅れてしまうと即日で資格を喪失してしまい、二度と加入できないのでご注意を。

年金

年金に関しては、健康保険のように厚生年金の任意継続はできません。ですので社会保険に加入しないのであれば、国民年金保険に加入をします。
もし将来、受け取る年金額が少なくなるのを懸念しているのであれば、付加年金や小規模事業共済、国民年金基金など国民年金にプラスできる制度もありますので検討してみても◎。

特に年金に関しては加入をしていない期間があると、のちのちの対応が大変になる場合があるので、途切れないようにしっかり対応をしておきましょう。

社会保険は役員報酬をゼロ、もしくは低く抑えて加入しない選択をすることも可。
しかし会社の業績が予想より好調で、売上が大きくなってきた場合は加入した方が節税になるケースも。
大切な資金を有効に活用するためには、事業計画などを含めて総合的にシミュレーションをしてくださいね。

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