会社設立の基礎知識

会社設立の流れを解説!株式会社の作り方や必要書類、手続きを紹介

監修 税理士・CFP® 宮川真一 税理士法人みらいサクセスパートナーズ

会社設立の流れを解説!株式会社の作り方や必要書類、手続きを紹介

会社を設立するには、法務局に法人として登記申請を行わなければなりませんが、それ以前にもさまざまな準備や手続きを行う必要があります。本記事では、会社設立の流れを6つのステップに沿って解説します。

設立後に行う手続きや会社設立を行うメリットデメリット注意点などもまとめているので、ぜひ参考にしてください。

目次

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会社設立を判断するポイント

個人事業主ではなく、法人化して会社を設立するべきかを判断するにあたっては、大きく3つのポイントがあります。

会社設立を判断するポイント

  • 事業拡大
  • 人材採用
  • 資金調達

まず1つ目は「事業拡大」を視野に入れているかどうかです。迅速に事業を拡大していく場合は、個人事業主としてスタートするよりも最初から会社を設立したほうが事業が拡大しやすいでしょう。

2つ目に「人材採用」についてです。多くの人材や専門的な知識を有する人材が必要な場合、個人事業主に比べて会社のほうが採用活動をスムーズに行えます。

3つ目が「資金調達」です。自己資金が足りず資金調達を行う場合は、個人事業主よりも信頼性の高い会社のほうが融資を受けやすくなります。

会社設立の流れ | 登記完了までの6ステップ

株式会社の設立は、主に以下の6ステップの流れで進みます。

会社設立の流れ

  1. 会社設立に必要な基礎情報を決定する
  2. 会社用の印鑑(実印)を作成する
  3. 定款を作成する
  4. 公証役場で定款の認証を受ける
  5. 資本金の払い込みを行う
  6. 登記申請書類を用意し登記申請する

合同会社の設立方法を詳しく知りたい方は、別記事「自分で合同会社を設立するには?用意する書類から必要手続きまで解説」を参考にしてください。

ステップ① 会社設立に必要な基礎情報を決定する

会社の設立を決めたら、まずは基礎となる以下の事項を決定しましょう。これらの情報のほとんどは会社設立に必要な定款(ていかん)にも記載が必要な重要事項です。

会社設立に必要な基礎情報

  • 会社形態
  • 商号(会社名)
  • 事業目的
  • 本店所在地
  • 資本金
  • 会社設立日
  • 会計年度
  • 役員や株主の構成

それぞれ詳しく解説します。

会社形態

現在新設できる会社形態は4種類で、「株式会社」「合同会社」「合名会社」「合資会社」です。

中でも株式会社は以下のメリットがあり、国内でもっとも設立数の多い会社形態です。

株式会社の主なメリット

  • 出資の限度額に応じた責任の限定
  • 株主の議決権
  • 出資額に応じた配当権

しかし株式会社は、ほかの会社形態よりもランニングコストがかかります。費用を抑えて会社設立をしたい場合は、合同会社がおすすめです。

合同会社やその他の会社形態のメリットやデメリットは、「新設できる会社は4種類!会社形態ごとの特徴を10項目で比較」の記事で詳しく解説しています。

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商号(会社名)

商号は会社の名称であり、会社を識別するための情報のひとつです。会社名を決める際には一定のルールを守らなければなりません。なお、設立後に会社名を変更することも可能です。その際は変更登記をする必要があるので注意してください。

【関連記事】
会社名を決めるときのルール・ポイントとは?26社の実例から学ぶネーミングアイデア集

事業目的

事業目的とは、会社が行う事業の範囲を定めたものです。定款に書かれていない事業は原則として行えないため、将来的にやりたい事業を含めて記載しても問題ありません。

事業目的として記載する数に制限はないです。ただし設立してすぐの会社があまりにも多く記載していると、何をしている会社かわかりにくく、社会的信用度に影響する恐れがあります。

設立したての頃は、事業目的を10項目以下に抑えておくのがおすすめです。

【関連記事】
定款の事業目的の書き方は?設定のポイントや変更方法について解説

本店所在地

本店所在地は、会社の本拠地となる住所を定めるもので法的な拠点となります。また、会社を識別するための情報にもなります。

自宅やマンションの一室、バーチャルオフィスを本店所在地として設定できますが、変更する場合は変更登記が必要になるので注意しましょう。

【関連記事】
バーチャルオフィスとは? 起業時の法人登記と選び方についてわかりやすく解説
本店所在地はどこにする?会社設立時の法人登記で定める住所の決め方を解説

資本金

資本金とは、会社設立あるいは増資で出資者から払い込まれたお金を指します。創業当初は資本金が運転資金の基礎となります。

現在の会社法では資本金の下限がありません。そのため、法律上は1円から会社を設立することが可能です。

しかし資本金が少額だと社会的信用度を落としたり、安定して事業を進めにくくなったりするデメリットがあります。初期費用と運転資金3ヶ月分位を足した金額は、最低限用意しておくのが望ましいです。

なお、初期費用や運転資金などの安定した金額を用意できない場合は、資本金とは別に借入金を用意することもあります。

【関連記事】
資本金とは?基本情報から会社設立時に必要な金額の設定方法までわかりやすく解説
借入金の基礎知識を押さえよう!リスク管理と経理処理

会社設立日

会社設立日は、法務局に会社設立の登記申請をした日です。事業開始日とは異なると覚えておきましょう。

特定の日にちを設立日としたい場合は、登記申請する日にあわせて逆算し、準備を進める必要があります。ただし年末年始や土日祝は法務局が開いていないため、会社設立日にはできません。

【関連記事】
【2024年】会社設立日はいつになる?設立日に縁起の良い日も紹介!

会計年度

会計年度とは、企業が会計上の業績を評価する期間のことで、通常は1年間です。会計年度は企業が自由に設定できますが、上場企業を中心に4月1日から翌年3月31日までの期間を会計年度としています。

また会計年度を定めるには、決算月の状況を考慮することが必要です。会社の繁忙期と決算月が重なると業務が集中するため、決算月は繁忙期を避けるのが一般的です。

役員や株主の構成

株式会社を設立する際には、役員の人数や株主の構成を決めなければなりません。

株式会社には原則として最低1名以上の取締役と1名以上の監査役が必要です(*)。また株主には法人や個人などがあり、株式数に応じて議決権が異なります。

誰がどれだけ株を持っているのかは、会社を運営していくうえで非常に重要です。株式会社の場合は、設立時に株主名簿を添付する必要があることも覚えておきましょう。

※中小企業など、株式譲渡制限会社であることや、取締役会を設置していないことなどの場合には、監査役は不要です。

【関連記事】
株主名簿とは?記載事項や管理方法についてわかりやすく解説

ステップ② 会社用の印鑑(実印)を作成する

実印は、一般的に出回っている量産型の印鑑などとは異なり、専門の業者に依頼して作成します。重要な書類に押印するため、実印の管理には十分注意しなければなりません。

また、実印は法務局での登録と、印鑑届書が必要です。ただし2021年2月15日に法改正され、オンラインで設立登記を行う際は印鑑の届出が任意となりました。

【関連記事】
会社設立に必要な印鑑は?種類や役割、用意する際のポイントを解説

ステップ③ 定款を作成する

定款の記載例
出典:freee会社設立「定款テンプレート(ひな型)の無料ダウンロード(登録不要)」

会社設立には、定款(ていかん)の作成が必要となります。定款とは、事業内容や本店所在地などを規定した書類です。

定款の記載内容は、会社法で一定の基準が設けられています。特に事業目的や商号などの「絶対的記載事項」は、必ず記載しなければならない事項です。記載されていない場合は、定款自体が無効となるので注意しましょう。

freeeでは、定款の書き方サンプルとテンプレートを無料でダウンロードできます。ぜひご活用ください。

定款を作成・製本したら、3部作成します。理由としては、以下のように「原本・謄本・保存用」と使い分けるためです。

  • 原本:公証役場で保管
  • 謄本:法務局へ提出
  • 保存用:会社で保管

そしてプリンターで出力しページごとに並べたら、左端をホチキスで止めます。その後、各見開きページに発起人の実印を契印として押し、最後のページの発起人の欄に実印を押印すれば定款の完成です。

なお見開きページへの契印の代わりとして、ホチキス後に製本テープで束ね、表裏に発起人全員の実印を契印として押すことでも対応可能です。

【関連記事】
会社設立に必須の定款とは? 認証方法や記載事項について詳しく解説

ステップ④ 公証役場で定款の認証を受ける

株式会社を設立する場合は、作成した定款を公証役場に提出し、認証を受ける必要があります。

認証手続きは予約制で、本店所在地がある公証役場に連絡して、公証人と訪問の日時を決めて行います。認証手続きには、以下を用意しましょう。

定款の認証手続きに必要な書類

  • 定款:3部
  • 発起人全員の3ヶ月以内に発行された印鑑登録証明書:各1通
  • 発起人全員の実印
  • 認証手数料:30,000〜50,000円(資本金額によって異なる)
  • 謄本代:250円×定款の枚数(現金)
  • 収入印紙:40,000円(電子定款でない場合)
  • 委任状(代理人が申請する場合)
  • 実質的支配者となるべき者の申告書

訪問前にFAXや郵送で定款を送付すると、認証手続きの前に内容を確認してくれるため、当日の手続きがスムーズになります。

定款の認証が必要なのは主に「株式会社」「一般社団法人」「一般財団法人」の3形態のみで、合同会社は認証手続きをする必要はありません。

上記の流れは定款を紙で作成した場合の手続きで、定款をオンラインで認証できる電子定款もあります。

電子定款では40,000円の収入印紙代が必要ないのがメリットですが、電子定款の作成にはソフトウェアなどを購入する必要も出てきます。かえって電子認証のほうが高くついてしまうことがないよう、注意しておきましょう。

【関連記事】
電子定款の作成・認証方法を徹底解説!紙よりも手間とコストを省くには?

ステップ⑤ 資本金の払い込みを行う

定款の認証が完了したら次に資本金を払い込みます。一般的には銀行振込で支払うことが多く、銀行振込は別途、振込手数料がかかります。

また、この時点では法人口座を開設できないため、振込先は発起人の個人口座にしましょう。発起人とは、会社設立に際して出資した人です。

支払い完了後は、資本金の証明書類として「通帳の表紙と1ページ目」「資本金の振込内容が記載されているページ」の3枚をコピーしましょう。これらの書類は、後日、登記申請の際に必要となるので大切に保管しておきます。

【関連記事】
資本金とは?基本情報から会社設立時に必要な金額の設定方法までわかりやすく解説

ステップ⑥ 登記申請書類を用意し登記申請する

ステップ⑤までの準備ができたら、会社設立に必要な書類を用意し、法務局で登記申請します。登記申請に必要な書類は以下の10種類です。

  1. 登記申請書
  2. 登録免許税分の収入印紙を貼り付けた納付用台紙
  3. 定款
  4. 発起人の決定書
  5. 設立時取締役の就任承諾書
  6. 設立時代表取締役および設立時監査役の就任承諾書
  7. 設立時取締役の印鑑登録証明書
  8. 資本金の払込があったことを証する書面
  9. 印鑑届出書
  10. 「登記すべき事項」を記載した書面又は保存したCD-R

印鑑届書には、法人印と個人印を押印する必要があります。そのため登記申請に必要な書類を準備する前に、会社の印鑑を作成しておきましょう。

登記申請は、不備がない場合は10日ほどで登記完了します。不備があった場合のみ申請した法務局から連絡が届き、登記完了の場合連絡はありません。

【関連記事】
会社設立に必要な書類は全部で10種類! 書き方や提出方法についてわかりやすく解説

会社設立に必要な費用

会社設立時に必要な費用は、法務局での登記費用・公証役場での定款認証費用・印刷物・書類の作成費用などです。

また専門家に依頼する場合は、司法書士や税理士の報酬が追加でかかるケースもあります。会社設立に必要な資金計画を立てる際には、専門家への報酬も含めて考えるようにしましょう。

■株式会社と合同会社にかかる法定費用の比較

項目株式会社合同会社
定款用収入印紙代40,000円
(電子定款では不要)
40,000円
(電子定款では不要)
定款の謄本手数料約2,000円
(250円/1ページ)
0円
定款の認証料
(公証人に支払う手数料)
・資本金100万円未満:30,000円
・資本金100万円以上300万円未満:40,000円
・資本金300万円以上:50,000円
0円
登録免許税150,000円
または
資本金額×0.7%
どちらか高いほう
60,000円
または
資本金額×0.7%
どちらか高いほう
合計約222,000円〜約100,000円〜

【関連記事】
会社設立費用はいくら必要?株式会社と合同会社別にわかりやすく解説

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会社を設立した後に必要な手続き

会社を設立した後も、以下のさまざまな機関での手続きが必要です。たとえば税務署では、法人税・消費税・源泉所得税に関連する届出等の手続きを行います。

会社設立後に手続きが必要な機関

  • 税務署
  • 都道府県税事務所
  • 年金事務所
  • 労働基準監督署
  • ハローワーク
  • 各行政機関

手続きごとの提出書類や期限など、詳しくは下記の記事で解説していますので、あわせてご確認ください。

【関連記事】
【会社設立後の手続き】法人登記で終わりじゃない!事業開始までにやるべきこととは?

会社設立で利用できる助成金・補助金

会社設立時にはさまざまな費用がかかりますが、官公庁や地方自治体が行っている助成金や補助金を利用することで、金銭的な負担を軽減できます。申請可能な助成金や補助金をうまく活用し、早期に安定した経営基盤を築けるようにしましょう。

以下は、会社設立時に利用できる助成金・補助金の一例です。

会社設立で利用できる助成金・補助金の例

  • 地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ応援型)
  • 小規模事業者持続化補助金
  • キャリアアップ助成金
  • ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金

これらの支給対象や申請方法などの詳細は下記の記事で解説しているので、参考にしてみてください。

【関連記事】
会社設立時に最適な助成金・補助金は?金額・条件・申請方法を一覧で紹介

会社設立をするメリット

会社を設立する代表的なメリットは主に以下の通りです。

会社設立するメリット

  • 個人事業主よりも社会的な信用を得られる
  • 法人として銀行口座やクレジットカードが作れる
  • 資金調達を行いやすくなる
  • 決算月日を自由に設定できる
  • 社会保険に加入できる

それぞれ詳しく解説します。

個人事業主よりも社会的な信用を得られる

会社を設立することで、個人事業主に比べてより多くの社会的信用を得られます。会社が法人格をもつことで、信頼性や安定性が高いとみなされるためです。

また、別の会社と取引する際にも有利になるとされており、特に大手企業は法人以外とは取引しない場合もあります。さらに、優秀な人材を確保しやすくなる点もメリットです。

法人として銀行口座やクレジットカードが作れる

法人の銀行口座やクレジットカードは、個人のものと比較して、利用限度額が高く設定されたり、利息の優遇措置があったりします。

取引先からの支払いや従業員への給与支払いなど会社の資金管理が容易になるため、経理処理も効率的に行えるでしょう。

【関連記事】
法人口座開設の方法まとめ! 必要書類や金融機関の選び方を解説

資金調達を行いやすくなる

会社を設立することで、投資家や銀行などから融資を受けやすくなります。設立した会社は、個人事業主やフリーランスとは異なり、個人の資産として扱わず法人の資産を持ちます。

そのため会社自体が保有する資産や収益が明確になり、金融機関も融資判断をしやすく資金調達が行いやすいです。

決算月日を自由に設定できる

個人事業主の場合、事業年度は1月から12月までと決まっているため、自由に決算月日を決められるのは大きなメリットです。決算月は会計処理などで忙しくなるため、事業の繁忙期と決算月をずらすということができます。

社会保険に加入できる

会社設立を行うと、法人として社会保険への加入が可能です。従業員のために健康保険や厚生年金、労災保険などへ加入でき、社員の福利厚生に貢献もできます。

保険等の福利厚生を整えれば、従業員の雇用が安定し、より高度な人材確保にもつながるでしょう。

また社会保険に入ることで節税メリットを得る方法もあります。詳しくは下の記事で解説しているので、ぜひご覧ください。

【関連記事】
マイクロ法人とは?作り方や個人事業主の節税・メリットを簡単に解説

会社設立をするデメリット

会社設立をする場合のデメリットは、主に以下の通りです。

会社設立する主なデメリット

  • 会社設立に費用や手続きが必要
  • 事務作業の負担が増える
  • 赤字でも法人住民税の納税が必要

それぞれ詳しく解説します。

会社設立に費用や手続きが必要

会社設立には、認証手数料や定款に貼る収入印紙、登記時の登録免許税などの法定費用がかかり、手続きの手間もあります。株式会社と合同会社では、法定費用は以下の通り異なります。

【株式会社設立の法定費】


  • 株式会社 約22万円以上
  • 合同会社 約10万円以上

また上記に加え、会社の実印を作成する費用や、印鑑証明などにも費用がかかります。

各種手続きも行う必要があり、会社設立の前後には多くの手間がかかる点がデメリットです。

事務作業の負担が増える

会社を設立すると、個人事業主よりも会計・税務に関する作業が増え、事務作業の負担も増加します。

法人税の申告はとても複雑であるため、税理士への委託がほぼ必須になるでしょう。

赤字でも法人住民税の納税が必要

法人住民税の均等割は、決算が赤字でも納税しなければなりません。個人事業主なら決算が赤字で個人の所得が一定以下であれば、住民税は非課税です。

法人住民税は、均等割と法人税割で構成されます。法人住民税の均等割は、資本金や従業員数に応じて課税され、赤字でも納税が必要です。

具体的に必要となる税金の種類などは、「法人にかかる税金の種類は?税率や計算方法を個人事業主と比較」で確認しておきましょう。

会社設立の注意点

会社設立時の注意点は、以下の2点です。

会社設立の主な注意点

  • 会社と個人のお金を区別して管理が必要
  • 会社解散時にもコストがかかる

それぞれ詳しく解説します。

会社と個人のお金を区別して管理が必要

会社を設立した場合、会社のお金と個人のお金は、明確に区別しなければなりません。

個人事業主の場合、事業で得た利益の使いみちは、基本的に事業主の自由です。一方、会社を設立した場合、個人的な目的で会社のお金を使うなら、会社からお金を借りる形式を取ります。法人代表であっても、私的な理由で勝手に会社のお金を使えません。

会社から借りている旨を明確にし、会社へ利息の支払いも必要です。

なお社宅制度を採用し、住宅費を経費として計上した場合は、会社の資産を借りているものとして賃料を支払わなければなりません。

会社解散時にもコストがかかる

会社を解散する際も解散に伴う手続きがあり、登記費用や公告費用が必要です。

解散時には、解散・清算人選任登記や清算結了登記を行い、それぞれ以下の登録免許税がかかります。

登記内容登録免許税
解散・清算人選任登記解散の登記 30,000円
清算人選任登記 9,000円
清算結了登記清算完了登記 2,000円
出典:法務局「一般社団法人解散及び清算人選任登記申請書」

また会社の解散時には、官報へ解散公告の掲載も必要です。一般的な会社なら掲載料金は1行(22字)税込3,589円(2024年6月時点)で、約4万円かかります。

会社設立の手続きは自分でできる?

会社設立の手続きは自分で行うこともでき、会社法や税金などの知識が身に付き、費用も抑えられます。

しかし、定款などの慣れない書類作成や申請手続きに時間を取られ、本来進めなければいけない事業準備に集中できない可能性も考えられます。また、手続き中にミスが起これば会社が設立する時間も伸び、大きな事業のチャンスを逃してしまうかもしれません。

一方、専門家に依頼すれば委託費はかかりますが、手続きにかかる時間を短縮することができ、手続き上のミスも防げます。

会社設立の手続きを専門家に任せることで、本業に集中できる以外にも、起業における不安や節税対策などの相談ができるのもメリットです。

まとめ

会社設立は、定款の作成や登記申請など必要な手続きが多岐にわたります。また、手続きごとに必要書類の用意をするなど手間も費用もかかるため、事業の準備と並行して行うのは難しいかもしれません。

それでも会社を設立して法人になると、社会的信用が得られて、事業拡大や資金調達が行いやすくなるなどメリットも多いです。自分で手続きをするのが難しい場合は専門家に依頼をするなど、計画的に進めるようにしましょう。

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<freee会社設立で出力できる書類の一例>

  • 定款
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<設立にかかる費用の比較例>


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よくある質問

会社設立と個人事業主どちらがよい?

会社を設立するか個人事業主のままでいるか、どちらがよいかは事業内容や規模、目的によって異なります。

会社設立をした場合は投資家からの資金調達がしやすく、信用が高く組織として成長していくための土壌が整えられる点がメリットです。

詳しくは記事内「会社設立をするメリット」をご覧ください。

会社設立に必要な手続きは?

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詳しくは記事内「会社設立の流れ | 登記完了までの6ステップ」をご覧ください。

監修 宮川 真一

岐阜県大垣市出身。1996年一橋大学商学部卒業、1997年から税理士業務に従事し、税理士としてのキャリアは25年以上に及ぶ。現在は、税理士法人みらいサクセスパートナーズの代表としてコンサルティング、税務対応を担当。また、事業会社の財務経理を担当し、複数企業の取締役・監査役にも従事。

税理士・CFP® 宮川真一

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