会社設立の基礎知識

個人事業主が法人化(法人成り)するメリット・デメリットとは?

最終更新日:2021/01/05

個人事業主が法人化(法人成り)するメリット・デメリットとは?

個人事業主で事業が順調に成長し、規模が拡大していくと法人化も視野に入ってきます。

ただ、個人事業主と法人では支払う税金の種類が違うため、どのタイミングで法人化すると得になるのか分からない人も多いのではないでしょうか。

この記事では、個人事業主から法人化するメリット・デメリットを詳しく解説します。

個人事業主と法人の違いを知りたい方は以下の記事も参考にしてください。

【関連記事】   
個人事業主・法人の違いとは? それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説します

目次

個人事業主と法人の払う税金の違い

個人事業主と法人の違いとして挙げられる代表的なものとして「税金」の違いがあります。まずはそれぞれの税金について説明します。

個人事業主が支払うのは「所得税」

個人事業主が支払う所得税とは、1年間の「もうけ」に対して課せられる税金です。

もうけとは、1月1日から12月31日までの売上げの合計額(総収入金額)から、必要経費を引いた金額のこと。また必要経費以外にも、配偶者控除や扶養控除などの所得控除額を売上げの合計額から引くことができます。

しかし、所得税は法人に比べて必要経費として認められる幅が狭く、もうけが増えれば増えるほど税率が上がってしまいます。

  
課税される所得金額 税率
195万円以下 5%
195万円〜330万円 10%
330万円〜695万円 20%
695万円〜900万円 23%
900万円〜1,800万円 33%
1,800万円〜4,000万円 40%
4,000万円〜 45%

引用:個人事業か?会社か?個人事業開業と会社設立の手続き 税金比較

所得税のほかに、個人事業主が課せられる税金は「住民税」「消費税」「個人事業税」があります。

法人が支払うのは「法人税」

法人の所得に対して課せられるのは「法人税」です。

法人税は所得税よりも税率が穏やかで、ほぼ一律のため、最大税率でも約24%です。

例えば所得800万円に対する中小企業の法人税は15%なのに対して、個人事業主の所得税は23%と割高になっています。個人事業主で所得が多い場合は、法人化した方が節税につながります。

課税される所得金額 税率
800万円以下 15%
800万円以上 23.9%

引用:個人事業か?会社か?個人事業開業と会社設立の手続き 税金比較

法人税の他に課せられる税金は「法人住民税」「法人事業税」「地方法人特別税」「消費税」「固定資産税」と最低でも6つ。また会社によっては利子や配当金に対して支払う「所得税」や「自動車関連税」があります。

それぞれに課せられる税金の種類について、詳しく知りたい方は国税庁のホームページをご覧ください。

参考:国税庁「税の種類と分類」

法人化するメリット

個人事業主が法人化することで、節税対策になる以外にもさまざまなメリットがあります。ここでは、代表的なものを紹介します。

節税対策になる

企業の利益に掛かる法人税は法人税と法人住民税、法人事業税を合わせた実効税率で34.62%です。一方、個人の所得に対して課税される所得税は、累進課税がとられているため、所得が増えるほど上がっていきます。

また、住民税は、どの市区町村に住んでいても一律で所得の10%を支払う所得割と、市区町村によって算出方法が異なる均等割の合計額を支払います。そのため、年間の所得が500万円を超えると、法人化した方が節税になるケースが出てくるのです。

有限責任にできる

個人事業では、経営が悪化した際に仕入れ先への未払い金や金融機関などからの借入金、滞納している税金などは個人の負債として背負うことになります。一方、法人化して株式会社や合同会社にした場合には、個人保証による借入を除くと出資金の範囲内での責任になります。

信用力が上がる

一般的に個人事業主よりも法人の方が信用度が高く、取引先を法人に限定している企業もあります。法人化することで取引先を確保しやすくなり、取引先の幅が広がります。

また、金融機関からの借入を行う際にも個人事業主では事業目的の融資は受けにくく、借入できても保証人を求められるケースが多いのが現実です。法人化することで信用力が上がり、金融機関からの融資など、資金調達がしやすいこともメリットに挙げられます。

さらに、人材採用の面でも法人化した方が人が集まりやすく、より優秀な人材を雇用できる可能性が高まります。

社会保険へ加入できる

健康保険と厚生年金は個人事業では特定の業種で5名以上雇用している場合のみ強制加入の対象になりますが、法人化すると雇用する人数に関係なく、強制加入になります。

健康保険や厚生年金の保険料は、会社側と従業員側が折半で支払います。法人化して経営者や家族が加入したとき保険料の負担自体は、雇用の状況などに応じて大きく違ってくるので、確実にシミュレーションする必要があります。

費用はかかりますが、国民健康保険や国民年金よりも補償が手厚いため、法人化によって社会保険に加入できることはメリットとして考えられます。

法人化するデメリット

前項のように法人化するメリットは多いですが、以下のようにデメリットもあります。

赤字でも税金の支払いがある

個人事業主であれば、赤字経営となってしまった場合には所得税や住民税の負担はありません。一方、法人に課される法人住民税は、資本金などをもとにした均等割部分がたとえ赤字であっても発生します。小規模法人の場合で7万円ほどが目安です。

社会保険への加入が必須

前述のように、健康保険や厚生年金は法人化によって強制加入することになります。従業員分の社会保険料の負担もあるため、4人以下の従業員を雇用しているケースでは、法人化によって人件費の負担が重くなることがデメリットです。金額的負担がかなり大きく、経営資金面にも大きく影響するので、デメリットとも考えられます。

会計や事務手続きなどが増える

個人事業主の場合、確定申告などの税務は税理士に委託している人もいますが、自身で税務申告や会計処理を行う人も少なくありません。しかし、法人化すると会計処理が複雑化するため、自分でやるのはかなり困難になります。

税理士や公認会計士に委託することで、コストが発生することがデメリットになります。また社会保険などの手続きなど事務処理も煩雑になり、事務スタッフが必要になるケースもあります。

交際費が全額損金にできない場合がある

個人事業主の場合、事業に関連性があれば交際費は全額損金にできます。一方、法人の場合は交際費のうち、飲食代に限って50%の費用を損金に算入することができます。 また、資本金1億円以下の企業は年間800万円までは全額損金に算入が可能です。

個人事業主で多額の交際費を使っている人や、個人事業主からの法人化で資本金が1億円を超える場合は損金に算入できる交際費が減ってしまいますので、注意しましょう。

まとめ

法人化が節税対策になるかどうかは個々の事業形態や家族構成や、法人化後の役員報酬の額によっても左右されます。   

節税目的で法人化を考えている場合には、税理士などの専門家に一度相談してみるのもよいでしょう。またfreeeでは簡単な質問に答えるだけで、個人事業主と法人の税額シミュレーションができます。ぜひお試しください。

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