会社設立の基礎知識

合同会社の「代表社員」は複数いてもいい?業務執行社員との違いも詳しく解説

最終更新日:2022/04/11

合同会社では法律上、出資者兼役員のことを「社員」と呼びます。合同会社は「出資者=経営者」の持分会社で、出資したすべての社員に会社の決定権があります。その社員から代表権を与えられた人が代表社員です。合同会社にはほかにも業務執行社員が存在します。

この記事では、代表社員の基礎知識や選出方法、業務執行社員との違いについて解説します。合同会社の特徴や設立方法について知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

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合同会社の「代表社員」は複数いてもよい?業務執行社員との違いも詳しく解説

目次

合同会社の代表社員とは?

合同会社は「出資者=会社の経営者」の持分会社であり、合同会社の「社員」とは会社法上、出資者のことを指します。出資者である社員全員に業務執行権と代表権があるため、複数の社員がいる場合はそれぞれが会社の代表権を行使できる状態となります。

しかし、すべての社員が代表権を持っている状態では、対外的に混乱を招く恐れがあります。また、社員がそれぞれ勝手に会社を代表して契約などの業務執行を行ってしまうと、のちにトラブルが起きてしまう可能性もあります。

そういった事態を避けるために、合同会社では特定の社員にのみ代表権を与え、権利を行使できる「代表社員」を定款で定めることができます。

この代表社員は1名でも複数名でも選出することができます。

代表社員を複数名にするケース

代表社員を複数名選出することで、社員同士が公平な立場で意思決定ができます。

また各出資者の経営能力が高かったり、ノウハウを持っていたりする場合やスピーディーな意志決定のために事業領域や業務区分ごとに代表権を分けるケースもあります。

ほかにも海外在住者が会社を設立するケースや海外にも拠点を設けるケースでは、日本国内で契約や調印がスムーズに行えるように、海外と国内で1人ずつ代表社員を置くケースも多いです。

代表社員を1名にするケース

上述したように代表社員が複数名いると、それぞれが対外的に代表社員と名乗ることで混乱を招く恐れがあります。さらに、代表社員内で意見が分かれたときに意思決定に時間がかかってしまうデメリットがあります。

また、代表印としてそれぞれが印鑑を届け出ているケースでは、お互いの知らない間に契約が締結されることもありえます。そのため基本的には、会社の中心になる人物1名を代表社員にしたほうがよいでしょう。

代表社員と業務執行社員の違い

合同会社の役職には代表社員のほかに「業務執行社員」があります。これらの大きな違いは代表権の有無です。業務執行社員について詳しくみていきましょう。

業務執行社員とは

社員は原則として代表権と業務執行権を持っています。

しかし、出資者の中には経営に参加したくない人や、経営能力のある他ほかの社員に任せたいと考える人もいるでしょう。2名以上の社員がいる場合、定款に定めることで経営に参加する人だけに業務執行社員の権限を与えることができます。

その場合、業務を執行する権限を持つは業務執行社員だけになりますが、それ以外の社員も業務の遂行状態や財産の調査・監視を行う権限を有しています。代表社員と同様に、業務執行社員も複数の人数を定めることができます。

業務執行社員と代表社員の位置づけ

代表社員と業務執行社員は、代表権の有無で異なります。

業務執行社員が1名のみの場合は、その1名が代表社員です。業務執行社員が2名以上いるケースでは業務執行社員の中から代表社員を選出します。


代表社員と業務執行社員の位置づけ

業務執行社員が定められている場合は、その中からのみ代表社員を選ぶことができます。また、社員が複数名いて業務執行社員が定められていない場合は、代表社員を選出するとその他の人が業務執行社員となります。


社員が複数名いるが業務執行社員を定めていない場合

社員全員が同じ立場で経営を行っていると、会社運営がスムーズに進まないこともあります。責任と権限を明確にし、業務を円滑に進めるために業務執行社員や代表社員を決めておくとよいでしょう。

合同会社の役職・役員まとめ

代表社員 業務執行社員 社員
株式会社で言うと? 代表取締役 取締役 株主
代表権 あり なし なし
業務執行権 なし
(代表権を行使)
あり なし
登記 必要 必要 不要
業務遂行状態や財務状況の監視 可能 可能 可能

法人は合同会社の代表社員や業務執行社員になれる?

法人を合同会社の代表社員や業務執行社員にすることは可能です。

その場合は実際に業務の執行にあたる職務執行者の選出と登記が必要になります。これは職務執行者を明確にし、責任の所在を明らかにすることで取引先の保護を図ることが目的です。

職務執行者に特別な資格はなく、法人の役員や従業員のほか第三者を選任することもできます。また、職務執行者は1名に限らず複数選ぶことも可能です。

例:B株式会社がA合同会社の業務執行社員になった場合

B株式会社は実際にA合同会社で業務にあたる「職務執行社員」を社内外で選出する。


法人が合同会社の代表社員になった場合の例

複数の職務執行者を置く場合、意見が分かれて経営が停滞することが懸念されますので、職務執行者の間で意見が異なるときの取り扱いについて、定款で定めておいたほうがよいでしょう。

代表社員や業務執行社員となる法人が株式会社の場合は、職務執行者の選出を取締役会で決定します。取締役会が設置されていない場合は株主総会を開催し、議事録も記載する必要があります。法人が合同会社などの持分会社の場合は、社員の過半数の一致が必要です。

法人が代表社員を務める場合に必要な書類・手続き

法人が代表社員になる場合には以下の書類が必要となります。

  • 登記事項証明書
  • 職務執行者の選任に関する書面
    • ・代表社員になる法人が株式会社の場合:取締役会議事録あるいは株主総会議事録
    • ・代表社員になる法人が合同会社の場合:社員を選任したことを証明する書面
  • 職務執行者の就任承諾書
職務執行者の交代を行う場合には、職務執行者の退任による空白期間を防ぐために、新たな職務執行者の就任の登記と同時でなければ、退任の登記ができないことになっています。

また、代表社員や業務執行社員が法人の場合の役員報酬の支払いは、代表社員である法人に支払う方法も、直接職務執行者に支払う方法も認められています。法人に対して役員報酬を支払うケースでは、所得税の源泉徴収は不要です。

代表社員・業務執行社員は登記すべき事項

会社設立において、代表社員や業務執行社員は登記すべき事項です。具体的には代表社員が選出されている場合には、代表社員の氏名、住所と業務執行社員の氏名が登記すべき事項に当たります。

代表社員が定められていない場合には、業務執行社員全員が代表社員となりますので全員の住所と氏名が登記すべき事項となります。業務執行社員ではない社員については登記すべき事項ではありません。

まとめ

代表権や業務執行の権限が限定されていない状態では、社員全員が公平な立場で経営に参画して意思決定できる反面、それぞれの取引や契約状況を把握しきれなくなる可能性があります。

まずは会社の中心となる代表社員を1名に絞り、事業拡大や会社の規模にあわせて業務執行社員や代表社員の増員を検討するとよいでしょう。

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