会社設立の基礎知識

株式会社の資本金はいくらぐらいにすればよい?検討すべき事項を解説

最終更新日:2020/12/28

株式会社の資本金はいくらぐらいにすればよい?検討すべき事項を解説

株式会社は制度上、資本金1円でも設立することができますが、実際にそのような決断をして良いのか、迷っている方もいらっしゃるでしょう。そもそも資本金の金額はどのように決めるべきか、注意点なども含めて解説していきます。

目次

資本金とはどういうもの?

資本金とは、会社設立にあたって、あるいは増資によって株主から払い込まれたお金ことで(会社法の第445条第1項)、創業当初においては、これが運転資金の基礎となります。また、貸借対照表上で見ますと、資本金は「資産の部」から借り入れなどの「負債の部」を除いた「純資産の部」に含まれ、特にその中の「株主資本」に含まれます。

負債と異なって、誰にも返済する義務のない資金であることから、資本金の金額が大きければ大きいほど、会社に財務上の余力があると言えるでしょう。

株主からの払込金が資本金となりますので、例えば、会社設立時に1株500円で1万株発行し、全て払い込みがなされた場合、資本金は500万円(=500円×1万株)となります。

また、創業時から第三者に出資を受けることは稀なため、創業者が用意した自己資金がそのまま資本金となることが多いです。

株式会社設立の際に資本金はいくらに設定できる?理想的な金額は?

かつては株式会社の設立のためには、最低1000万円の資本金が必要でした。しかし平成18年に施行された新会社法により、株式会社の資本金は1円以上で良くなりましたので、事実上、会社を設立する人が、自由に資本金の金額を設定することができます。

しかし制度上は問題なくとも、株式会社の設立には登録免許税や定款の認証などで、最低でも約21万円はかかりますし、事務所費用や備品代、また事業によっては必要な設備投資や仕入代が発生します。そのためこれらをベースに運転資金を算出し、必要な資本金の金額を決めるのが一般的です。

ビジネスを開始してから、すぐに収益が得られるとは限らないため、万が一の場合に備えて、数ヵ月程度は売上ゼロでも会社を維持できる予算を確保しておく必要があります。

ただ、資本金の理想的な具体額は、ビジネスモデルや設備投資の有無によっても大きく左右されるため、一概には言えません。例えば、在庫を持つ必要がなく、大掛かりな機械設備も持たずに起業できる業種であれば、比較的少ない資本金で株式会社の運営を継続することも可能です。一方、製造業などであれば、業務用器材や設備、倉庫・工場などの確保も必要となり、初期投資だけでも数百万円単位で資本金が必要なケースもあります。

参考:約6万円で会社設立できる?会社設立にかかる費用を詳しく解説します

資本金を決める際に気を付けるべき事項とは

資本金が1円以上であれば株式会社が設立できることとなっていますが、安易に資本金「1円」とすることは避けるべきです。株式会社の資本金を決定する場合、考慮すべき項目について具体的に紹介していきます。

資本金の大きさが、会社の信用力に影響する可能性がある

実務においては、資本金の金額が多いほど、会社の信用力が得られやすい傾向にあります。なぜなら、取引先や金融機関によっては、1円の資本金を持つ株式会社に対して、その支払い能力に疑問を感じ、取引自体を断るケースがあるからです。

具体的には、株式会社が金融機関に取引口座の開設を行う場合や、融資の申込を行う場合などが挙げられます。さらに、会社によっては、取引先候補となる相手会社の資本金を定款等で確認し、一定の金額基準を決めて取引をするかどうか判断しているところもあります。

もし、仮に資本金1円で株式会社を設立後、金融機関や取引先から資本金が低いことを理由に取引を断られた場合には、資本金を増やす「増資」を行なうことも可能です。ただし、増資に関する法的手続きにはそれなりの費用が伴いますので、慎重な判断が求められます。実際、増資をするためには、登録免許税(最低3万円で、増加資本の1,000分の7)のほか、司法書士など専門家への諸手続きに関する報酬がかかります。

以上の理由から、運転資金などを考慮したうえで300万円や500万円といった相応の金額を開業時の資本金とし、一定の信用力確保を目指すことをおすすめします。

税負担が軽減できる資本金の金額に決定する

株式会社の資本金を決定するにあたり、様々な税金面での対策についても、十分に考慮しておくことが重要です。

まず、消費税では資本金が1,000万円以上の場合、初年度から課税事業者に認定され、消費税を納めなければなりません。しかし、資本金が1,000万円未満の場合、設立1期目は消費税が免除されますし、2期目も特定期間(原則前年度の期首から6か月の期間)の課税売上高が1,000万円以下または特定期間の給与等支払額の合計額が1,000万円以下の場合、消費税が免除されます。

ただ、消費税は免税事業者になれば良いというものでもありません。消費税課税事業者は、受け取った消費税より支払った消費税が多い場合、その分還付を受けることができるからです。そのため、1年目2年目から大きな仕入や高額の設備投資がある場合、寧ろ課税事業者となった方が良いでしょう。

また、資本金1億円以下であれば「中小企業」とみなされ、法人税率の一部軽減も認められるため、有利にビジネスを継続することが可能です。具体的には、年間所得のうち800万円までは、通常の法人税率30%ではなく、軽減税率19%が適用されます。

最後に、都道府県および市町村へ支払う地方税に関して、資本金等が少ない会社は軽減措置の適用を受けることが可能です。例えば、法人市町村民税で、事業利益の有無に関係なく負担する義務を負う「均等割」については、資本金等の金額が1,000万円以下の会社は最低限の税負担で済みます。さらに、資本金等の金額が1,000万円超1億円以下の場合をはじめ、段階的に一定の軽減税率が適用されます。

税負担を軽減したい場合、資本剰余金でバランスを取る手も

株主から払い込まれたお金は、その金額の2分の1以下まで、資本金とせずに資本剰余金として別に分けることも可能です(会社法の第445条第2項)。

運転資金などの観点から、自己資金は多めに用意したけれども、税負担の観点から資本金を1,000万円未満にとどめたい場合、上手く資本剰余金にも振り分けることで、メリットを享受するとよいでしょう。   

許認可などで条件がないか注意する

取り組む事業内容によっては、資本金や、資産から負債を除いた純資産に一定の要件が設けられていることがあります。

例えば、人材派遣業では資本金や資本剰余金などの純資産の合計が2,000万円以上かつ1,500万円は現預金で有するという要件がありますし、建設業でも一般建設業で純資産が500万円、特定建設業で資本金2,000万円かつ純資産全体では4,000万円という要件があります。

当然ですが、これらを満たした資本金を用意しなければなりません。

まとめ

株式会社を設立する際の資本金は、設定金額によって税務上のメリットを受けられる可能性がありますが、そもそも一定額を用意しなければ事業を始められないということもあります。自分の会社にとって、どの程度の資本金が最適か、上記の注意点を参考にしながら総合的に判断してください。

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