会社設立の基礎知識

会社設立時には社会保険加入が必須!準備すべき書類とその作成方法まとめ

最終更新日:2021/06/25

監修 榊 裕葵 社会保険労務士

会社設立には資金の準備、開業準備、定款の認証、登記などやるべきことがたくさんあります。そして、設立後には社会保険の手続きも必要になります。

忙しい日々の中で対応が後手にまわってしまっている、もしくは保険料が高額で加入をためらってしまっている……という人は要注意。未加入のままだと、罰則をうける可能性もあります。しっかりと書類を準備して加入の手続きを進めましょう。

今回は、社会保険の加入に必要な書類や手続きの流れを紹介します。

会社設立時には社会保険加入が必須!準備すべき書類とその作成方法まとめ

社会保険の基礎知識や最新情報はこちらの記事にまとめています

目次

会社設立後の手続きを簡単にする方法

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社会保険への加入は会社設立時の義務

社会保険とは、健康保険・厚生年金・労災保険・雇用保険・国民健康保険など、公的保険の総称として用いられます。(「健康保険+厚生年金」のみを指し、狭義に用いられる場合もある)

国民健康保険は会社員ではない自営業者や年金受給者が加入の対象となるため、本記事では説明を省略します。健康保険との違いなど、国民健康保険について詳しく知りたい方は「社会保険と国民健康保険の違いと切り替える際の対応」をご覧ください。

会社を設立したら、法律によって(健康保険法第3条、厚生年金保険法第9条など)社会保険に加入することが義務づけられています。役員や従業員の人数には関係なく、一人社長の場合でも一定以上の報酬(給与)があれば加入しなければなりません。

社会保険への未加入が発覚した場合、最悪のケースでは、過去2年にさかのぼって保険料(延滞金を含む)を徴収されたり、罰則をうける可能性があります。

それぞれの制度の仕組みや、実際にかかるコストを把握して、加入漏れや未加入によるリスクを防ぎましょう。

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健康保険・厚生年金加入時に必要な書類

健康保険と厚生年金の加入手続きは、会社設立から5日以内に会社所在地を所轄する年金事務所に届け出ます

提出方法は郵送・窓口持参・電子申請(事前に手続きが必要)のいずれかになります。必要書類について、それぞれ解説していきましょう。

1. 健康保険・厚生年金保険新規適用届

健康保険・厚生年金に初めて加入する時に提出する書類です。

「適用届」のほかに、会社の登記簿謄本の原本(提出日の90日以内に発行されたもの)の添付が必要です。また、会社の場所が登記した場所と異なる場合には、会社の賃貸借契約書のコピーや公共料金の領収書など、会社の所在地を確認できる書類も必要になります。

申請書や添付書類については、日本年金機構のホームページで確認できます。

参考:
日本年金機構「健康保険・厚生年金保険新規適用届(pdf)
日本年金機構「健康保険・厚生年金保険新規適用届(記入例)

2.健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届

健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届は、役員・従業員、被保険者となる人全員分を提出します。

申請書は、日本年金機構の以下のページからダウンロードが可能です。
参考:日本年金機構「健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届(pdf)

原則として添付書類は不要ですが、以下に該当する場合は用意する必要があります。

  1. 60歳以上の方が、退職後1日の間もなく再雇用された場合

    この場合は、同日付の資格喪失届と以下の①と②両方、又は③の提出が必要です。

    ① 就業規則、退職辞令の写し(退職日の確認ができるものに限る)
    ② 雇用契約書の写し(継続して再雇用されたことが分かるものに限る)
    ③ 「退職日」及び「再雇用された日」に関する事業主の証明書(事業主印が押印されているものに限る)
  2. 国民健康保険組合に引き続き加入し、一定の要件に該当する場合等、 健康保険被保険者適用除外承認申請書を14日以内に届け出す必要があります。

    以下のような、やむを得ない理由により14日以内に届出が出来なかった場合は、同時に当該理由を記載した理由書の添付が必要です。 なお、認められる理由となるのは以下の場合になりますので、具体的に記入をお願いします。

    ① 天災地変、交通・通信関係の事故やスト等により適用除外の申請が困難と認められる場合
    ② 事業主の入院や家族の看護など、適用除外の申請ができない特段の事情があると認められる場合
    ③ 法人登記の手続きに日数を要する場合
    ④ 国保組合理事長の証明を受けるための事務処理に日数を要する場合
    ⑤ 事業所が、離島など交通が不便な地域にあるため、年金事務所に容易に行くことができない場合
    ⑥ 書類の郵送(搬送)に日数を要する場合
    ⑦ その他、事業主の責によらない事由により適用除外の申請ができない事情があると認められる場合
引用:日本年金機構「従業員を採用したときの詳細説明

3.健康保険被扶養者(異動)届

役員・従業員に扶養家族(配偶者や子供、父母など)がいる場合に提出します。

申請書は、日本年金機構の以下のページからダウンロードができます。
参考:日本年金機構「被扶養者(異動)届(pdf)

続柄を確認するための書類として、戸籍謄本または住民票(提出日から90日以内に発行したもの)の添付が必要ですが、以下の要件を満たしている場合には不要です。

  1. 被保険者と扶養認定を受ける方それぞれのマイナンバーが届書に記載されていること
  2. 戸籍謄本または住民票により、事業主が扶養認定を受ける方の続柄が届書の記載と相違ないことを確認した上、その旨を届書の備考欄に☑していること。

ほかにも、所得要件を確認する書類の添付が必要な場合もあります。

所得税法の規定による控除対象配偶者または扶養親族となっている場合は、事業主の証明(収入に関する事業主確認欄を○で囲んでいる)があれば添付書類は不要です。

所得税法の規定による控除対象配偶者または扶養親族となっていない場合には、事情により下記の添付書類が必要となります。
  1. 退職したことにより収入要件を満たす場合
    ・退職証明書または雇用保険被保険者離職票の写し
  2. 雇用保険失業給付受給中の場合または雇用保険失業給付の受給終了により収入要件を満たす場合
    ・雇用保険受給資格者証の写し
  3. 年金受給中の場合
    ・現在の年金受取額がわかる年金額の改定通知書などの写し
  4. 自営(農業等含む)による収入、不動産収入等がある場合※
    ・直近の確定申告書の写し
    ※自営業者についての収入額は、当該事業遂行のための必要経費を控除した額となります。
  5. 上記1〜4以外に他の収入がある場合
    ・上記1〜4に応じた書類
    ・課税(非課税)証明書
  6. 上記1〜5以外
    ・課税(非課税)証明書
※健康保険被扶養者(異動)届の添付書類は平成30年10月より上記のように改訂されました。

参考:日本年金機構「健康保険被扶養者認定事務の変更にかかるお願い

労災保険加入時に必要な書類

労災保険は、従業員を雇った場合に加入が必要です。こちらは会社がある地域を管轄する労働基準監督署に提出をします。役員だけで会社をスタートさせる場合には加入不要となるので、初めて従業員を雇用したタイミングで改めて加入手続きを取ることになります。

また、厚生労働省ホームページから電子申請もできるので、労働局に出向く時間がない方やパソコンで済ませたい方には電子申請がおすすめです。

参考:厚生労働省「労働保険の電子申請

1.保険関係成立届

従業員を雇用した日の翌日から、10日以内に提出します。添付書類は、以下のとおりです。

  • 会社の登記謄本原本
  • 労務者名簿
  • 賃金台帳
  • 出勤簿
  • 事業所の住所が分かる書類(記載事項証明書、公共料金請求書等)
  • 労働条件通知書(パート、アルバイトの場合)
  • 就業規則届(従業員が10人以上の場合)
こちらもインターネットからテンプレートを取得できます。

2.労働保険概算保険料申告書

労働保険料(労災保険料+雇用保険料の総称。(雇用保険の詳細については後述))は、その年度の見込給与額をもとに算定し、その額を前払いしなれければなりません。

労働保険概算保険料申告書には、その年度に従業員に支払う見込みの賃金総額を記入します。加入条件に該当する被保険者の見込み賃金を求め、労災保険は労災保険料率を、雇用保険は雇用保険料率を乗じて、それぞれの保険料を求めます。

各保険料の計算としては以下のとおりです。

・労災保険料=労災保険対象従業員の賃金総額×労災保険料率
・雇用保険料=雇用保険対象従業員の賃金総額×雇用保険料率


上記の合計が労働保険料となります。

労災保険料率は年度によって改定される場合もあるので、必ず最新の料率を確認しましょう。
参考:厚生労働省「平成31年度保険料率

提出期限は保険関係が成立した日の(従業員を雇い入れた日)翌日から50日以内です。1.保険関係成立届を提出し、労働保険番号が発行されたらすぐに提出するようにしましょう。

労働保険概算保険料申告書は会社がある都道府県の労働局で受け取ることが可能ですが、労働局は各都道府県に1ヶ所ずつなので、遠い場合は電子申請をオススメします。

参考:
厚生労働省「都道府県労働局(労働基準監督署、公共職業安定所)所在地一覧
厚生労働省「概算保険料申告書の記入見本

雇用保険加入時に必要な書類

雇用保険も、従業員を雇ったときに加入しますが、労災保険は週1日1時間だけの短時間アルバイトを雇用した場合でも加入が必須であることに対し、雇用保険は週20時間以上勤務する従業員を雇用した場合のみ加入対象となります。

申請書類は、会社がある地域を管轄するハローワーク(公共職業安定所)に提出します。窓口で直接提出する方法と、ホームページ上から電子申請する方法の2パターンがあります。

1.雇用保険適用事務所設置届

会社設立時から従業員を雇う場合は設立日の翌日から10日以内、あとから従業員を雇うことになった場合は、雇用した日の翌日から10日以内に届け出ます。

営業許可証、登記事項証明書その他記載内容を確認できる書類が必要になるので、準備しておきましょう。

申請書はこちらからダウンロードが可能です。
参考:ハローワークインターネットサービス「雇用保険適用事務所設置届

2.雇用保険被保険者資格取得届

新しく従業員を雇用したときに、雇用した月の翌月10日までに提出します。複数人を雇用する場合は、それぞれ人数分の届出が必要になります。

賃金台帳や労働者名簿、出勤簿などの提出を求められる場合もありますので、事前にハローワークに確認しておくとよいでしょう。

申請書はこちらからダウンロードできます。
参考:ハローワークインターネットサービス「雇用保険被保険者資格取得届

まとめ

社会保険への加入は、会社設立をしたら一人社長の場合でも必須です。従業員を雇用したら労災保険、雇用保険への加入も必要となります。

費用も手間もかかるのでついつい後回しになってしまいがちですが、未加入が続くと罰則の対象になる可能性があります。従業員との信頼関係や、会社としての信用度にも関わるので、会社設立後は必ず加入しましょう。

自分一人で手続きをすることが難しいようであれば、専門家に依頼したり、freee会社設立のような書類作成ツールの利用も検討してみてください。

監修 榊 裕葵 社会保険労務士

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