会社設立の基礎知識

エンジェル投資家とは?探し方や出資を受けるメリット・注意点を解説

監修 北田 悠策 公認会計士・税理士

エンジェル投資家とは?探し方や出資を受けるメリット・注意点を解説

エンジェル投資家とは、起業間もない企業に出資する投資家です。起業前の準備期に出資を実施するケースもあります。

本記事では、エンジェル投資家とはどこで出会えるのか、出資を受けるメリットやデメリットなどを解説します。起業前後は資金が不足しやすい時期です。エンジェル投資家を含め、資金調達の方法を理解しましょう。

目次

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エンジェル投資家とは?

エンジェル投資家とは、主に起業直後の企業に対して出資する投資家です。起業準備期に出資を実施することもあります。

エンジェル投資家によって出資の基準は異なりますが、将来性やビジネスモデルなどで判断することが一般的といわれています。ただし、エンジェル投資家を名乗る詐欺もあるため、注意が必要です。

エンジェル投資家の探し方

状況によっては、エンジェル投資家からコンタクトを受け、出資をしてもらうケースがあります。たとえば、「ビジネスに発展する優れたアイデアを持っていると周囲に知られている」「発見や発明をしたことがニュースになった」などの状況です。

しかし、一般的にはエンジェル投資家から出資を打診されることは少ないでしょう。

エンジェル投資家から出資を受けたいときは、まずはエンジェル投資家との接点を作ることが必要です。探し方や接点の作り方を紹介します。

知人から紹介してもらう

まずは周囲にエンジェル投資家がいるか尋ねてみましょう。起業家仲間のなかに、エンジェル投資家から出資を受けた人がいるかもしれません。出資を受けたことはなくても、エンジェル投資家の知り合いがいる知人がいる可能性もあります。

起業家仲間にコンタクトをとってみると、もしかしたらエンジェル投資家と何かしらのつながりがある人がいて、紹介してくれるかもしれません。

起業家交流会で出会う

起業家交流会に集まるのは起業家だけではありません。出資先を探すエンジェル投資家が参加することもあるため、エンジェル投資家と知り合える可能性があります。

エンジェル投資家に出会ったときにスムーズに事業内容を説明できるよう、起業家交流会に参加するときはプレゼンテーションの準備をしておくと良いでしょう。

エンジェル投資家とのマッチングサイトを利用する

エンジェル投資家と起業家のマッチングサイトを利用するのもひとつの方法です。事業内容や連絡先を登録すると、興味を持ったエンジェル投資家からアプローチを受けられるかもしれません。

ただし、マッチングサイトのなかには詐欺目的のサイトや、マッチングサイト自体に問題がなくても詐欺師が紛れ込んでいることがあります。偽のエンジェル投資家に引っかからないよう、できる限り実名式のマッチングサイトを利用してください。

また、実名であっても、詐欺サイトや詐欺師ではない確証はありません。エンジェル投資家とマッチングしたときは、詐欺ではないか見極めるために、実際に相手の話を聞いてから判断することが重要です。

エンジェル投資家に出資してもらうメリット

エンジェル投資家から出資を受けることには、金銭面や事業発展に関する多くのメリットがあります。主なメリットを紹介します。

返済する必要がない

資金調達の方法には、出資のほかに融資の選択肢もあります。融資は返済する義務があるため、多額の融資を受けると毎月の返済負担が大きくなり、資金繰りが厳しくなる可能性があります。

一方、出資は返済する義務がないため、資金繰りを悪化させる要因にはなりません。

経営アドバイスをもらえることがある

出資を依頼するエンジェル投資家によっては、経営経験や数多くの企業成長に携わってきた経験がある場合があります。

そのようなエンジェル投資家から出資を受けると、経営に役立つアドバイスをもらえるかもしれません。上手にアドバイスを活用できれば、事業が大きく飛躍する可能性があります。

人脈が広がる可能性がある

さまざまな企業成長に関わってきたエンジェル投資家なら、人脈が豊富な可能性が高いです。取引先や仕入先などを紹介してもらえるケースもあり、事業拡大につながることもあります。

エンジェル投資家から出資を受けるデメリット

エンジェル投資家から出資を受けることには多くのメリットがありますが、いくつか注意すべき点もあります。デメリットになり得るポイントを紹介するので、エンジェル投資家から出資を受ける前にご確認ください。

また、中にはエンジェル投資家を名乗り、資金を騙し取る詐欺もあります。エンジェル投資家から出資を受ける前に、本当に信用できる人物なのか、厳しく見極めるようにしましょう。

自由に経営できない場合がある

エンジェル投資家の中には、経営に積極的に関わる人もいます。関わる度合いによっては、自由に経営しづらくなくなるかもしれません。

また、上場を目指すことが出資の条件になるケースもあります。経営方針があらかじめ決められる可能性もあり、事業が思わぬ方向に進んでしまうこともあるでしょう。

多額の出資を受けられないことがある

エンジェル投資家は個人のため、企業として出資を行うベンチャーキャピタルと比べると、出資額が少ない傾向にあります。必要な金額の出資を受けられず、ほかの手段でも資金調達が必要になるかもしれません。

エンジェル投資家にとってのメリット・デメリット

資金調達が必要な企業にとって、資金を貸すのではなく出してくれるエンジェル投資家は有難い存在といえます。しかし、エンジェル投資家にとっても、資金を出すのがメリットになることもあるため、企業が一方的に恩恵を受けているわけではありません。

対等な関係で出資を受けるためにも、エンジェル投資家にとってのメリット・デメリットも理解しておきましょう。

エンジェル投資家のメリット

エンジェル投資家がエンジェル税制を利用すれば、出資により節税できることがあります。エンジェル税制とは、ベンチャー企業に投資した個人投資家に対して、税制上の優遇措置を実施する制度です。

ただし、エンジェル税制は手続きが煩雑で、利用しづらいといわれています。そのため、企業に投資した個人投資家すべてがエンジェル税制を利用しているわけではありません。

もうひとつのメリットとして、エンジェル投資家は出資する代わりに企業の株式を得ることができます。出資先が事業成長するなら、株価が上昇し、出資した以上の利益になるかもしれません。上場したり他企業から高額で買収されたりすれば、さらに多額の利益を得られる可能性があります。

エンジェル投資家のデメリット

必ずしも出資先の企業が成長するとは限りません。出資する代わりに企業の株式を受けとっても、株価が上がらず、期待する利益を得られないリスクもあります。

また、配当目的で株式を保有しても、利益が上がらず、配当金が受け取れない可能性もあります。

エンジェル投資家から出資を受けるためのポイント

エンジェル投資家と出会えても、出資を受けられるとは限りません。エンジェル投資家との出会いを無駄にしないためにも、出資を受けるポイントを把握しておきましょう。

エンジェル投資家が重視するポイントを理解する

エンジェル投資家によって、出資先に求めるポイントが異なります。

たとえば、上場により利益を得ようとしているエンジェル投資家なら、上場する可能性の有無により出資するか判断します。エンジェル投資家からの出資を求める場合は、上場に関しても具体的な検討が必要だといえるでしょう。

なお、エンジェル投資家がどのようなポイントを重視しているのかは、直接尋ねることで明らかになります。さらに当該のエンジェル投資家の過去の出資例からも、重視するポイントを分析できるでしょう。

プレゼンテーションの準備を丁寧に行う

ビジネスモデルや商品・サービスを、エンジェル投資家にわかりやすく説明することは基本です。商品やサービスを魅力的に伝えるために、プレゼンテーションのスキルを磨く必要があります。

また、現状だけではなく将来の見通しもエンジェル投資家から尋ねられることがあります。出口戦略や将来の展望も具体的に考え、エンジェル投資家に説明できるようにしましょう。

まとめ

起業するにあたり、資金調達は重要です。金融機関から融資を受ける方法もありますが、返済義務が生じるため、多額の融資を受けると資金繰りが悪化し、事業拡大・維持が難しくなるかもしれません。

その点、出資は返済義務がないため、企業成長を妨げる要素にはなりにくいと考えられます。可能ならエンジェル投資家から出資を受けることも検討しましょう。

ただし、出資を受けることで自由な経営ができなくなるケースもあります。出資を受ける前に、経営への関与や出口戦略など、エンジェル投資家との話し合いが必要です。

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よくある質問

エンジェル投資家とはどこで出会える?

知り合いからの紹介や起業家交流会、マッチングサイトなどで出会えることがあります。ただし、エンジェル投資家を騙る詐欺もあるため、すぐに信用するのではなく、慎重に話を進めていきましょう。

詳しくは、記事内「エンジェル投資家の探し方」をご覧ください。

エンジェル投資家とはどこで出会える?

エンジェル投資家から出資を受けることで、自由な経営ができなくなるリスクがあります。また、詐欺の可能性もあるため、出資話に飛びつくのではなく、慎重に対応してください。

詳しくは、記事内「エンジェル投資家から出資を受けるデメリット」をご覧ください。

監修 北田 悠策(きただ ゆうさく)

神戸大学経営学部卒業。2015年より有限責任監査法人トーマツ大阪事務所にて、製造業を中心に10数社の会社法監査及び金融商品取引法監査に従事する傍ら、スタートアップ向けの財務アドバイザリー業務に従事。その後、上場準備会社にて経理責任者として決算を推進。大企業からスタートアップまで様々なフェーズの企業に携わってきた経験を活かし、株式会社ARDOR/ARDOR税理士事務所を創業。

北田 悠策

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