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マイナンバーは海外転出するときどうなる?転出時に必要な手続きや注意点を解説

公開日:2023/08/29

監修 羽場 康高 社会保険労務士・1級FP技能士・簿記2級

マイナンバーは海外転出するときどうなる?転出時に必要な手続きや注意点を解説

海外転出時には、マイナンバーカードの返納が必要となります。ほかにもいくつかの手続きがあるので、事前に注意点を把握することが重要です。

また、帰国後のマイナンバー再交付が有料になることもあるため、所定の手続きをしっかりと行いましょう。

本記事では海外転出するときのマイナンバーの扱いや、転出時に必要な手続き、2024年の法改正、注意点を解説します。

目次

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マイナンバーは海外転出するとどうなる?

マイナンバーとは、日本に住民票を有するすべての方がもつ12桁の番号です。2015年に外国人を含めて住民票を有するすべての個人に対してマイナンバーが割り当てられました。

マイナンバーは以下の3分野で迅速かつ確実に個人を特定するために活用されます。

マイナンバーが活用される分野

● 社会保障
● 税
● 災害対策
マイナンバー制度の導入前は、住民票コード・基礎年金番号・健康保険被保険者番号など、それぞれで個人の情報を管理していました。しかし制度の導入後は、個人情報の一元管理が可能になり、個人の特定がより迅速かつ確実に行えるようになりました。

マイナンバーは社会保障・税・災害対策の法令で定められた手続きのために、国や地方公共団体、雇用先などに提供することが定められています。そのため、個人が自由に使えるものではなく、一定のルールが決まっています。

海外転出時はマイナンバーカードの返納が必要

海外転出とは、1年以上海外で暮らし、生活の本拠地が海外に移ることです。海外転出の主なケースには以下が挙げられます。

海外転出の具体例

● 国外への移住
● 1年以上の海外出張
● 留学
海外転出した場合は住民票が削除され、マイナンバーも失効します(番号法施行令第14条)。そのため海外移転時は、転出の手続きとマイナンバーカード(または通知カード)の返納が必要になるため、覚えておきましょう(番号法施行令第15条)。

海外転出時の届出とマイナンバーカードの返納方法

海外転出をする場合は、転出の届出とマイナンバーカードの返納を行わなければなりません。

転出の手続きは住民票記載の自治体窓口で行います。その際にマイナンバーカードを持参すれば、一緒にマイナンバーカードの返納手続きも行うことが可能です。

なお、マイナンバーカードの返納手続き後は、「国外への転出により失効をした旨の記載」が行われ、カードは持ち主に返却されます。マイナンバーカードの機能は利用できなくなりますが、帰国後の手続きで必要なため大切に保管しておきましょう(※)。

(※)2023年6月の法改正により、今後は海外転出後もマイナンバーカードが引き続き利用可能になり返納する必要がなくなります(2024年5月末までに施行)。

転出届の届出ができる方・届出に必要なもの

海外転出時に転出届の届出ができる方は、本人・世帯主または同じ世帯の方・法定代理人・任意代理人(本人または同じ世帯の人から委任された方)です。

また、転出時の届出を行う際は、主に以下のものが必要になるので、覚えておきましょう。

手続きする方必要なもの
本人本人確認書類
【1点でよいもの】
●運転免許証
●パスポート
●マイナンバーカードなど

【2点以上必要なもの】
●健康保険証
●年金手帳(証書)
●社員証など
代理人(別世帯の親族含む)●委任状
●本人確認書類
出典:中央区「転出届:中央区から国外へ住所変更をするとき」

上記のほかに、印鑑などが必要になる場合もあります。詳細は各自治体の公式サイトや電話でのお問い合わせで確認してください。

届出期限・届出方法

海外転出をする際の各自治体窓口への届出は、出国する14日前から手続きが可能です。

窓口に備え付けの「転出届(異動届)」に記載して、必要書類と一緒に提出するだけなので、手続き自体はそれほど難しくありません。

なお、手続きの窓口は自治体によって異なるため、事前に確認しておくようにしましょう。

海外転出時の届出とマイナンバーに関する注意点

海外転出時は転出の届出とマイナンバーカードの返納手続きが必要ですが、いくつか注意点があります。

届出をしないと住民税を納税しなければならない場合がある

転出届を提出せずに出国した場合は、本来納める必要がない住民税を納めなくてはならない場合があるので、注意しましょう。

住民税は、1月1日時点で住民票のある自治体に納める税金です。転出届を提出せずに出国してしまうと住民票が削除されないため、仮に1月1日時点で国内に住んでいなくても、所得がある場合は住民税を納めなければならない場合があります。

ただし、日本の法人に在籍している場合、各市町村へ提出される「給与支払報告書」で海外勤務中と報告がある場合は例外です。

海外赴任期間・赴任目的・赴任中の居住の状況・生計を一にする家族の状況等により実質的に判断が行われます。

マイナンバーの失効後は行政手続きなどの手間が増える

海外転出に伴い、マイナンバーカードの返納手続きをした後はマイナンバーが失効します。そのため、オンラインでの行政手続きなどにマイナンバーカードを使えなくなるので、注意しましょう。

マイナンバーカードの返納手続きをする場合は、その後利用しないことを確認してから行うことをおすすめします。

返納手続きを忘れると再交付が有料になる場合がある

海外転出時にマイナンバーカードの返納手続きを忘れた場合やカードを紛失した場合は、帰国後の再交付が有料になることがあります。

海外転出時は、転出届の提出とマイナンバーカードの返納手続きをしっかりと行い、返却されたカードを大切に保管しましょう。

帰国時(国内転入)の手続き

1年以上海外で生活したあとに日本へ帰国する場合は、転入の手続きが必要です。転入の手続きは、帰国した日から14日以内が期限となるので、覚えておきましょう。

手続きができる方は、転出届のときと同様に本人・世帯主または同じ世帯の方・法定代理人・任意代理人(本人または同じ世帯の人から委任された方)です。

また、転入の手続きには以下のものが必要になるので、準備しておきましょう。

国内転入の手続きに必要なもの

● パスポート(転入される方全員)
● 戸籍(全部・個人)事項証明書または、戸籍謄本
● 戸籍の附票の写し
● 委任状(代理人の場合)
出典:川崎市「海外から転入するときの手続方法について知りたい。(一時帰国を除きます。)」

手続きに必要なものは各自治体で異なる可能性があるため、詳細は各自治体の公式サイトや電話でのお問い合わせで確認してください。

そのほか、海外転出時にマイナンバーカードの返納手続きをしている方は、転入の際にマイナンバーカードを再交付申請も必要です。

マイナンバーカードの再交付申請には、返納手続き時に返却されたマイナンバーカードが必要になるので必ず持参しましょう。

なお、マイナンバー交付後は基本的に番号は変更されず、帰国後も海外転出前に使用していた番号を引き続き利用します。

2024年からは海外転出後もマイナンバーを利用できる

現状、海外転出後に確定申告が必要な方は、代理人による申告をしなければなりません。しかし、2023年6月の法改正により、今後は海外転出後もマイナンバーカードが引き続き利用できるようになります(2024年5月末までに施行)。

海外転出後もマイナンバーが使えるようになれば、渡航先からマイナンバーを使って自身で確定申告が可能になります。

マイナンバーの扱いに関して、今後の動向を確認しておきましょう。

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まとめ

海外転出は1年以上海外に移住し、生活の本拠地が海外になっていることを指します。海外転出するときは、転出届の提出とマイナンバーカードの返納手続きが必要になるので、覚えておきましょう(2024年5月末までに施行の法改正により返納不要となります)。

転出届の提出を忘れると、住民税の納税が必要になったり、帰国後のマイナンバーの再交付が有料になったりする場合があります。

海外転出時は必要な手続きを確認し、しっかりと行うようにしてください。

よくある質問

マイナンバーは海外転出できる?

海外移住や海外出張などで1年以上海外に住む場合は、マイナンバーが失効になります。また、マイナンバーカードが交付された状態で海外転出はできないため、返納手続きが必要です(2024年5月末までに施行の法改正により返納不要となります)。

海外転出時のマイナンバーの取り扱いに関して詳しく知りたい方は「マイナンバーは海外転出するとどうなる?」をご覧ください。

海外転出時の届出とマイナンバーに関する注意点は?

海外転出時に転出届の提出やマイナンバーカードの返納手続きを忘れてしまうと、住民税の支払いや帰国後のマイナンバーの再交付が有料になる場合があります。またマイナンバー失効後は行政手続きなどをする際に手間が増えてしまう点にも注意が必要です(2024年5月末までに施行の法改正により返納不要となります)。

海外転出時の届出とマイナンバーに関する注意点を詳しく知りたい方は「海外転出時の届出とマイナンバーに関する注意点」をご覧ください。

監修 羽場康高(はば やすたか) 社会保険労務士・1級FP技能士・簿記2級

現在、FPとしてFP継続教育セミナー講師や執筆業務をはじめ、社会保険労務士として企業の顧問や労務管理代行業務、給与計算業務、就業規則作成・見直し業務、企業型確定拠出年金の申請サポートなどを行っています。

監修者 羽場康高