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印鑑の捨て方とは?安全に捨てるための事前手続きや種類別の処分方法を解説

公開日:2023/10/19

監修 松浦絢子 弁護士

印鑑の捨て方とは? 安全に捨てるための事前手続きや種類別の処分方法を解説

印鑑の捨て方は印面を削って処分する方法が一般的ですが、実印や銀行印の場合は事前の手続きが必要です。

印鑑を単に捨ててしまうと、不正な目的で使用される可能性があるため、慎重に対処する必要があります。

本記事では、印鑑の捨て方捨てる際の適切な手続きを解説します。慎重に対応し印鑑を安全に処分しましょう。

目次

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印鑑は捨て方によって不正利用のリスクがある

印鑑は行政手続きや法律上の手続きなど、さまざまな場面で使用されます。特に印鑑登録を行った実印や金融機関の口座開設で使用した銀行印は、捨て方によって悪用される可能性があるため注意が必要です。

印鑑を悪用されないためには、印鑑登録の抹消や届出印の変更など必要な手続きを行いましょう。適切な捨て方を行えば、印鑑を不正利用されるリスクの回避が可能です。

印鑑を捨てる前に行う手続き

実印や銀行印を処分する際に、事前に行う手続きを解説します。なお、実印は個人と法人で手続きが異なるため、それぞれに分けて紹介します。

印鑑登録の廃止手続き(個人)

印鑑登録とは、市区町村へあらかじめ自分の印鑑を登録しておく制度です。不動産取引や自動車の購入、公正証書の作成など、重要な契約の際には印鑑登録のなされた印鑑が使用されることがあります。

印鑑登録を行った実印を捨てる場合には、印鑑登録の廃止手続きを行います。手続きの窓口は、印鑑登録した市区町村の窓口です。手続きの際は以下の書類を準備しておきましょう。

印鑑登録廃止の必要書類

● 印鑑登録廃止申請書
● 印鑑登録証
● 登録している印鑑
● 本人確認書類
印鑑登録廃止申請書は市区町村の窓口で受け取れます。市区町村のウェブサイトなどでも入手可能です。

印鑑登録証は、印鑑登録をした際に交付されるプラスチック製のカードです。経年により破損している場合もありますが、廃止手続きの際に返却が必要となるので、忘れずに持参しましょう。マイナンバーカードの利用で返納している場合は必要ありません。

また、印鑑登録証を紛失した場合は印鑑登録証忘失届の提出が必要です。この届出を行うことで印鑑登録が無効となり、事実上、印鑑登録廃止手続きと同等の効果が得られます。

なお、印鑑登録の廃止は代理人でも手続きができます。代理人が手続きする場合は、委任状を用意しておきましょう。

印鑑の廃止手続き(法人)

法人の実印を捨てる場合には、法務局での手続きが必要です。法人の実印は企業間の取引や重要な契約などで使用するため、捨てる前に廃止手続きを行って効力をなくしておきましょう。

法人の実印の廃止手続きは、管轄の法務局で申請します。主な必要書類は以下の通りです。

印鑑廃止の必要書類

● 印鑑・印鑑カード廃止届書
● 印鑑(改印)届書
● 印鑑カード交付申請書
印鑑・印鑑カード廃止届書は法務局で受け取れます。法務局のウェブサイトからダウンロードも可能です。

新しい実印へ変更する場合は「印鑑(改印)届書」と「印鑑カード交付申請書」も必要です。以下からダウンロードしておきましょう。

新しい実印に変更する際に必要なもの

● 印鑑(改印)届書
● 印鑑カード交付申請書
出典:法務局「登記事項証明書(商業・法人登記)・印鑑証明書等の交付請求書の様式」

なお、2021年2月15日から、法人登記の申請をオンラインで行う場合は印鑑の提出が任意へと変更されました。

また、代表者の印鑑証明書に必要な印鑑を提出する場合も、オンライン登記申請と同時に行えば印鑑届書をオンラインで提出できます。

銀行印の変更手続き

銀行印を捨てる場合は、取引している金融機関の窓口で届出印の変更手続きを行いましょう。銀行印の変更で必要な主な書類は以下の通りです。

銀行印変更の必要書類

● 銀行印の変更届
● 印鑑届
● これまで使用していた銀行印
● 新しく使用する銀行印
● 通帳
● 本人確認書類
銀行印の変更届や印鑑届は金融機関の窓口で受け取り、記入してください。金融機関により取り扱いが異なる場合もあるため、詳細は各金融機関の窓口にてお問い合わせください。

印鑑の捨て方

次に、印鑑の適切な処分の方法を実印・銀行印・三文判に分けて紹介します。具体的な流れに沿って説明するため、印鑑を捨てる際の参考にしてください。

実印を処分する場合

実印を処分する主な流れは以下の通りです。

実印を処分する流れ

1. 新しい実印を用意する
2. 捨てる前に個人であれば市区町村の窓口、法人であれば法務局で手続きを行う
3. 印面をカッターなどで削るなどし、処分する
実印は重要な契約や手続きで必要な印鑑のため、処分する前に新しいものを用意しておいたほうがよいでしょう。ただし、故人の実印を処分する場合などは不要です。

その後、市区町村や法務局で廃止および変更の手続きを行います。効力のなくなった実印は、印面を削り取ってから処分しましょう。

銀行印を処分する場合

銀行印を処分する主な流れは以下の通りです。

銀行印を処分する流れ

1. 新しい銀行印を用意する(故人の銀行印を処分する場合などは省略)
2. 捨てる前に銀行の窓口で手続きを行う
3. 印面をカッターなどで削るなどし、処分する
銀行印の場合も、主な流れは実印と同様です。複数の金融機関で同じ銀行印を届けている場合は、それぞれ手続きする必要がある点に注意しましょう。

そのほか、法人の場合は、処分手続きで法人登記簿や印鑑登録証明書が必要となることがあります。手続きを滞りなく行えるよう、事前に必要書類を確認しておきましょう。

三文判を処分する場合

三文判(さんもんばん)は、大量生産された印鑑です。インクが内蔵された浸透印やゴム印なども含まれます。

三文判は実印や銀行印で使うことは推奨されておらず、基本的には印面を削るなどした後に処分して問題ありません。

ただし、何らかの理由で実印や銀行印に三文判を使ってしまっている際は、廃止の手続きを行ってから処分しましょう。

どの印鑑を登録しているか、銀行印の場合は店舗の窓口で確認できることもあります。

しかし実印の場合は市区町村の窓口で確認できません。そのため、「印鑑登録証明書を発行して印影を自分で比較する」「印鑑登録を廃止して再度登録をし直す」などの対応が必要です。

印鑑を捨てる際の注意点

印鑑を捨てる際に注意すべき点は以下の通りです。

印鑑を捨てる際の注意点

● 印面は判別できない状態にする
● 自治体のゴミ出しルールにしたがって捨てる
● 供養やリサイクルする方法もある
それぞれ詳しく解説します。

印面は判別できない状態にする

印鑑を捨てるときには、カッターや彫刻刀などで印面を削り、印面が判別できない状態にしておきましょう。印面を削っておけば、押印しても元の印影(紙に残る朱肉の跡)と異なるため、不正利用のリスクを回避できます。

なお、印鑑の素材には柘や白檀などの木材、象牙や牛の角、金属やアクリルなど複数の素材が採用されています。

硬い材質の素材もあるため、印面を削る際は怪我をしないように注意してください。金属など自分で削れないものは、強力瞬間接着剤を使って印面を埋めるなど工夫しましょう。

自治体のゴミ出しルールにしたがって捨てる

印鑑を捨てる際は、自治体のゴミ出しルールに注意してください。印鑑の分別の仕方は、素材により異なります。

ある自治体では「可燃物」、ほかの自治体では「不燃物」に分類されるケースもあります。事前に自分の地域のゴミ出しルールを確認しておきましょう。

供養やリサイクルする方法もある

長く大切に使った印鑑の場合、印鑑供養やリサイクルする方法も選択肢のひとつです。

神社や印鑑販売店では、印鑑供養を実施しているところも存在します。ゴミとして捨てる方法に抵抗がある場合は、このような印鑑供養に奉納する方法もよいでしょう。

また、柘や黒檀、象牙や水牛の角など高級素材で作られている印鑑は、印面を彫り直してリサイクルする方法もひとつの手段です。

亡くなった家族が愛用していた印鑑、代々受け継がれている印鑑などを、捨てることなく使える印鑑へとリサイクルできます。

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まとめ

印鑑は、出生届や婚姻届などの行政手続き、住宅や自動車の購入など、社会生活のさまざまな場面で重要な役割を果たしています。

特に、実印と銀行印を捨てるときには、廃止や変更の手続きを行いましょう。

印鑑を捨てる際は、印面を削って印影が再現できないようにしてから、自治体のゴミ出しルールにしたがって処分します。

印鑑供養やリサイクルを実施しているサービスもあるので、ご自身の状況にあわせて捨て方を選択してください。

よくある質問

印鑑の捨て方は?

印鑑は印面を削った後にゴミに出して処分します。実印と銀行印は事前の手続きが必要です。

捨て方を詳しく知りたい方は「印鑑の捨て方」をご覧ください。

印鑑を捨てる際の注意点は?

印鑑を捨てる際は、下記に注意しましょう。

印鑑を捨てる際の注意点

● 印面は判別できない状態にする
● 自治体のゴミ出しルールにしたがって捨てる
● 供養やリサイクルする方法もある
注意点を詳しく知りたい方は「印鑑を捨てる際の注意点」をご覧ください。

監修 松浦絢子(まつうら あやこ) 弁護士

松浦綜合法律事務所代表。京都大学法学部、一橋大学法学研究科法務専攻卒業。東京弁護士会所属(登録番号49705)。法律事務所や大手不動産会社、大手不動産投資顧問会社を経て独立。IT、不動産、相続、金融取引など幅広い相談に対応している。さまざまなメディアにおいて多数の執筆実績がある。

監修者 松浦絢子