会社設立の基礎知識

定款に記載した目的に違反した場合、罰則はあるのか

最終更新日:2021/09/06

監修 麻田 雄人 司法書士、行政書士

会社設立の際には定款(ていかん)の作成が必要ですが、定款には事業目的を記載する必要があります。会社設立のときから、事業内容は変遷していく可能性もありますが、事業目的に違反した際に罰則はあるのでしょうか。

この記事では、事業目的の基礎知識や定款作成時に気をつけることを含めて解説していきます。

定款の作成方法や認証方法などの最新情報を知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

目次

定款に書かれた会社の事業目的の意味

事業目的は定款の「絶対的記載事項」のひとつで、定款に含まれていなければ、定款自体が無効になってしまいます。

原則として、会社は定款に定めた事業目的の範囲内で、事業を営むことができます。事業目的は定款だけではなく、登記簿の記載事項にも含まれています。

会社の定款の事業目的とは

事業目的とは、金融業や不動産業といった会社がビジネスとして生業にする内容を指すものです。定款の事業目的には、「明確性」「営利性」「適法性」に沿ったものという制約があります。

明確性

まず、語句の意味が明瞭で、一般人でも理解ができることが求められています。

定款の目的に特殊な専門用語や外来語、新しい業種やサービスを示す語句等を使用する場合、事前に国語辞典や現代用語辞典でその記載があるか調べておきましょう。

また、アルファベットの表記だけでは社会に認知されていないものでも、カッコ書きで意味を付け加えることで認められることもあります。

営利性

利益をあげることを事業目的としなければならないため、たとえば、ボランティア活動のように利益を上げることが目的でない場合は事業目的にはできません。

適法性

「適法性」の観点からは、麻薬の売買、オレオレ詐欺の請負といった違法行為は事業目的にできません。また、弁護士業や司法書士業等の資格者に限ってできる事業については、資格者以外の者が目的にすることはできません。

そのほかにも、許認可が必要な労働者派遣業や建設業、宅建業などを営む場合は、定款に該当する事業が記載されていないと許認可を受けられないので、注意が必要です。

また、融資を受ける場合や新規の取引先と取引を始める際などに、登記簿の謄本を提出する際に、該当する事業の記載がないケースも、融資が下りなかったり、信用が低下することが懸念されます。

事業目的の違反による罰則はない

会社は事業目的に記載されていない事業を営めないことになっているものの、会社法等による罰則規定はありません。

目的の達成に必要な行為は認められる

事業目的以外の取引を行った場合に、目的外の行為であることを理由に取引を無効にすることが認められると、取引相手が不利益を被ります。

一方、事業目的に記載のない取引を理由に、取引の相手方が無効にすることもできません。また、取引が硬直化してしまい、企業の発展の妨げになることも想定されます。

個別の内容によっても判断が分かれますが、定款に明示された事業目的自体ではなくても、「目的の達成に必要な行為」、あるいは「目的の達成に有用な行為」であれば「目的の範囲内の行為」に含むとして、広く解釈することができます。

違反しないために、定款を作成するときに気をつけるべきこと

定款に書かれた事業目的以外の事業を行っても罰則はありませんが、ビジネスに支障をきたす可能性はあります。事業目的が違反にならないように、定款を作成するときに気をつけるポイントが2つあります。

「附帯関連する一切の事業」と記載しておく

定款に記載した事業目的以外の事業を行うことでトラブルが起こることを避けるためには、事業目的を記載した後に「上記各号に附帯関連する一切の事業」と記載します。

「附帯関連する一切の事業」と入れておくことで、広く解釈する余地があります。

将来予定している事業は事業目的に含めておく

融資を受けたり、新たな取引先を開拓したりすることを考えると、前述のように該当する事業目的の記載がないことは、相手方に不信感を与えます。

一方、事業目的はいくつまでという制限はありませんが、数が多すぎるのも適切ではありません。あまりにも実態のない事業目的が多いと、何をしている会社なのか、取引先や金融機関から見えにくくなります。

会社設立の際の事業目的は多くても10件程度とし、今後、展開する予定のある事業は含めておくことが賢明です。

将来営む予定のある事業も記載しておくことで、定款変更のための株主総会の開催や法務局への登記に掛かる、手間やコストを省くことができます。また、取締役の改選の際など、登記の変更を行うタイミングで、定款の事業目的の見直しを図るとよいでしょう。

まとめ

定款の事業目的は違反による罰則はないものの、実態に合ったものにしておくことが望まれます。会社設立の際には、最初に想定している事業だけではなく、将来の事業計画を踏まえて、事業目的の記載内容を検討しましょう。

以下の記事では、業種別の記載例などを豊富に掲載しております。書き方やポイントを知りたい方は参考にしてください。

定款(ていかん)を簡単に作成する方法法

定款とは、会社のルールブックであり、会社設立時に必ず必要な書類の一つです。

テンプレートはほぼ決まっているものとはいえ、事業目的などの記載内容は会社によって異なるため、自分で作成する場合時間がかかってしまいます。また、専門家に代行するとさらに費用がかかってしまいます。

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監修 麻田 雄人 司法書士、行政書士

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