会社設立の基礎知識

会社設立1年目はどのくらい?起業家に知ってもらいたい社会保険の支払い相場額

会社設立1年目。売り上げもこれからだし、立ち上げにコストもかかる……といっても社会保険料の支払いは待ってくれません。
事前に社会保険料のおおよその支払い額を知っておかないと、後々の資金繰りにも影響する可能性も。
今回は会社設立1年目にかかる社会保険料はいくらぐらいになるのかを調査しました。

社会保険の種類と目的とは?

社会保険とは国や地方公共団体が主体となって運営・管理する社会保障制度のひとつ。
広くは健康保険、介護保険、年金保険(厚生年金)、雇用保険、労働者災害補償保険(労災保険)のことを指します。
社会保険は収入に応じて保険料が計算され、会社と従業員が分担して保険料を納めます。
それでは、各保険の目的と仕組みをみていきましょう。

健康保険

健康保険法(1922年制定)に基づいて創設され、労働者とその扶養者に適用される公的医療保険制度。病気やけがの治療費や、また傷病を原因とする休業・死亡などに備えるためのものです。大手企業は独自の保険組合を組織し、中小企業は全国健康保険協会(協会けんぽ)に、公務員は共済組合に加入します。

厚生年金

厚生年金法(創設時は労働者年金保険法)に基づいて1941年に創設され、おもに労働者を対象とした公的年金制度です。
国民年金(基礎年金)に上乗せしたいわゆる2階部分にあたり、厚生年金の加入者は国民年金にも同時に加入していることになります。
ちなみに厚生年金基金という3階部分も整備され、追加で保険料を納めると受け取る年金額が上乗せされます。

雇用保険

雇用保険法(1974年制定)に基づいて民間企業の従業員に適用される保険制度。
従業員が何らかの事情で失業した際に、再び就職するまでの一定期間、失業手当を支給します。

労災保険

労働者災害補償保険法(1947年制定)に基づき、民間企業の従業員とその遺族に適用される公的保険制度です。
業務上の理由あるいは通勤時における負傷、疾病、障害、死亡などに対処するためのものです。

介護保険

高齢化、介護の長期化、核家族化などに対応するため、2000年に創設。40歳以上の人が加入対象となります。特定疾病によって介護が必要と認定されると、判定された要介護基準に応じたサービスを受けられます。

ケース1:社長一人の会社の場合

40歳の社長一人で起業、東京都に事業所があり、月給35万円、協会けんぽに加入した場合の月額の社会保険料を計算します。

社会保険料例:ケース1
会社負担 個人負担 合計 備考
健康保険 20,772円 20,772円 41,544円 介護保険料を含む
厚生年金 32,090.4円 32,090.4円 64,180.8円
合計 52,862.4円 52,862.4円 105,724.8円

年間で126万8,697.6円となり、社長の報酬から半額を天引きし、残りは会社で支払います。
なお、賞与がある場合は、賞与にも別途保険料がかかります。

ケース2:営業社員を1名雇用した場合

ケース1の会社で、25歳の営業社員を月給25万円で雇った場合の月額の保険料を計算します。

 
社会保険料例:ケース2
会社負担 個人負担 合計 備考
健康保険 12,948円 12,948円 25,896円 介護保険料なし
厚生年金 23,176.4円 23,176.4円 46,352.8円
雇用保険 1,500円 1,000円 2,500円 会社=賃金× 0.6% 個人=賃金× 0.4%
労災保険 875円 なし 875円 賃金×0.35% 全額会社負担
合計 38,499.4円 37,124.4円 75,623.8円

年間で90万7,485.6円になり、社員が44万5,492.8円、会社が46万1,992.8円を負担します。労災保険は年額を一括して納め、その他は原則毎月納付となります。

また、この営業社員に賞与30万円を支払った場合の保険料は次のようになります。
健康保険:2万9,880円(30万円 × 9.96% : 社員と会社で折半)
厚生年金:5万3,484円(30万円 × 17.828% : 社員と会社で折半)
雇用保険:3,300円(社員1,200円 + 会社2,100円)
労災保険:1,050円(会社負担)

社会保険は経営者、社員にかかわらず、働く人のためのセーフティーネット。会社としてきちんと対処すべき社会的責任のひとつです。また優秀な社員を雇う上でも、おろそかにできない要素といえるでしょう。社会保険の仕組みと保険料をしっかり理解して、信頼される会社を設立、運営しましょう。

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