会社設立の基礎知識

社会保険の加入条件は?会社設立時に抑えておきたい社会保険の仕組み

会社員時代はあまり気にする必要のなかった社会保険。
今までは所属していた会社がすべて手続きをしてくれて、お給料を受け取るだけでした。しかし自分で会社を設立するとなるとすべて自分で手続きをしなければならなくなります。

そもそも社会保険とは何なのでしょうか?どういった時に役に立つものなのでしょうか?
今回は社会保険の基礎知識をご紹介します。

社会保険とは

社会保険は大きく分けると4種類。それぞれの役割について確認していきましょう。

1. 健康保険

おそらくもっともなじみのある保険が健康保険。怪我や病気になり病院に行った際に病院に提出する健康保険証の交付は、この健康保険によって行われます。健康保険に加入していれば病院でかかる医療費は3割のみ。また定期的に健康診断も受けることができます。
大手企業など大規模な事業者であれば独自に組合を設立し、そこに従業員を加入させます。
中小企業であれば全国健康保険協会(通称、協会けんぽ)に加入するケースがほとんど。
特定の業種に特化した総合型健康保険組合に加入するという選択肢もあります。たとえば関東に事業所があるIT企業向けの関東ITソフトウェア健康保険組合(通称、IT健保)などが有名です。

2. 厚生年金

厚生年金は企業に勤めている方が加入する年金制度です。
日本国内に住むすべての20歳以上60歳未満の方が加入する国民年金に加えすべての会社員が加入しなければなりません。
ちなみに公務員の方は厚生年金ではなく共済年金に加入します。
厚生年金に加入していれば、2016年現在の制度では65歳から年金を受け取れることになっています。

3. 労災保険

業務中や通勤中に事故で従業員がケガや病気、障害・死亡の状態になってしまった場合に備える制度です。
ポイントは業務中だけでなく通勤中なども含まれるというところ。コントロールしづらい社外に潜むリスクに対して準備をすることができます。

4. 雇用保険

失業してしまったときの生活や雇用の安定、就職の促進のための制度です。
会社員時代にしっかりと加入しておけば最大1年間を期限として、離職してから再就職までの期間中に手当を受け取ることができます。

ちなみに40歳以上の方は上記4種類にくわえて介護保険にも加入しなければなりません。将来、自分の介護が必要になったときに介護にかかる費用を最大9割も負担してもらえます。

原則すべての役員・正社員は加入が必須

ここまでご紹介してきた4種類の社会保険ですが、原則すべての役員・正社員は加入が必須となります。
ただし5人未満の個人事業所と、5人以上の個人事業所でもサービス業や農業・漁業は任意加入となっています。また労働時間や勤務日数が正社員の4分の3未満の方に関しても加入するかしないかが選べます。
一方で保険に加入できないケースもあります。健康保険と厚生年金では「雇用期間が2ヶ月以内の臨時の従業員」は加入ができません。また健康保険は75歳以上が加入不可、厚生年金は70歳以上が加入不可という制限も。

社会保険の加入の意味とメリット

原則的に加入が必須の社会保険。しかし必須とはいってもかなりの金額を納める必要があり、納得ができない……という方もいるのでは。社会保険は万が一のときに従業員を守るだけでなく、会社にも大きなメリットがあるんです。

万が一のときに備えることができる

社会保険に加入することによって、社長を含む従業員全員が病気やケガをしてしまったときに少ない負担額で病院にかかることができます。健康保険に未加入だった場合、たとえば風邪を引いただけでも1回1万円以上の医療費がかかってしまうことも。
また業務中に従業員が大きなケガをしてしまったとき、会社がすべて治療費を支払うとなるとかなりの額になってしまう場合があります。万が一、障害や死亡となってしまった場合には、その補償額で倒産してしまうリスクも。
もちろん事故などは未然に防ぐことが一番ですが、もしものときにサポートしてくれる存在があるのは安心です。

従業員の採用の際にはマスト

仕事を選ぶ側からしてみると社会保険が完備してあるかそうでないかは、非常に重要なポイントです。同じ条件の会社であれば、間違いなく社会保険が完備している方が選ばれます。

今までは気にとめなくても生活や仕事に支障のなかった社会保険。会社設立となるとそうはいきません。社会保険の加入も社長の責任の一つなので、しっかり対応をしていきましょう。

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