会計の基礎知識

収支決算書とは? 事例3パターンを解説

会社で経理や会計の業務を担っている方は、毎年年度末に決算にかかわる多くの書類の作成や情報処理に追われていることでしょう。
年度末に作成する様々な書類の一つに「収支決算書」というものがあります。企業だけでなく地域の自治会などの小さい組織でも、お金が動く場所で定期的に作成されるのが「収支決算書」です。

そこで今回は、収支決算書とは何か、また、どのような理由で作成され、どのような情報が載せられているのかについて解説します。

収支決算書とは

一定期間(多くの場合4月から翌年3月までの1年間)の収支をまとめ、経営実績や財務状況を明らかにするため作成されるものです。

ただ、収支決算書というのはいわば複数の書類をまとめた状態での通称であり、収支に関する書類の中で主なものだけを挙げると「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュ・フロー計算書」の3点以上で収支決算書を構成しています。

収支決算書が使われる機会

前述の通り、お金の出入りがある所ならどこであっても収支決算書が作成されることがあります。ここでは、一般の人の目に触れる機会があると思われる、2種類の収支決算書をピックアップします。

町内会などの自治会の例

町内会などの自治会における収支決算書

回覧板などで目にすることもある、町内会など地元自治体の発行するものです。
一戸建て住宅にお住まいの方であれば、多くの場合、町内会や自治会の会費を払って会員となっておられることでしょう。そして会の役員の中で会計の任を負っている方が、年度末に決算書を作成しています。

この1年、自治会員の会費がどのように使われているか、お金の出し入れが適正なものか、年間を通して赤字なのか黒字なのかが収支決算書で明らかになります。地域によっては夏祭りなど季節ごとの行事に使われた予算も、その都度決算書を作成して回覧板や広報誌で公表している所もあるようです。
町内会程度の規模の組織の場合は、極めてシンプルに収支の記録や予算使用項目を記した書類が「収支決算書」と呼ばれることが多くなっています。

企業の例

会社が作成する収支決算書は、決算書、財務諸表、計算書類などと呼ばれます。これらは、税金の計算・次年度の業務目標や戦略方針の決定・株主への配当金計算などのために重要な書類となります。
規模の大きい企業の場合、年1回の決算以外にも四半期決算が行われる場合もあります。

決算書を構成する各書類は、以下のような内容で作成されることが多いようです。往々にして会社規模が大きくなればなるほど、記載項目も増えていくようです。

【決算書の主な記載項目について】

  • 貸借対照表
  • 損益計算書
  • キャッシュ・フロー計算書(営業活動によるキャッシュ・フロー・投資活動によるキャッシュ・フロー・財務活動によるキャッシュ・フロー
  • 株主資本等変動計算書

企業の場合、決算書は非常に重要なものとなります。
その会社の経営状況を客観的に判断するための材料になるので、銀行などから資金融資を受ける時に提出を求められることの多い書類となります。また外部企業にとっても、その企業へ商品やサービスを提供する際、売上金の回収が可能かどうか、決算書を見て検討することが出来ますので重要と言えます。

また、株式購入の前に投資家が投資判断をするための重要な指標として閲覧する場合もあります。その会社が今後発展しそうかどうかなど、株価の先行きを判断する上で収支決算書はとても重要です。投資だけでなく、金融機関から資金調達をする際にも、直近の決算書などは融資の可否に大きな影響を与えます。

収支決算書の記載項目

収支決算書の記載項目表

町内会などの自治会では、おおむね、以下のような項目を柱として収支決算書を作成します。

  • 収入の部・支出の部
  • 予算額・決算額・差し引き増減額

勘定科目(お金の使途を示すもの)は、組織や規模ごとに細かく異なっています。どのような勘定科目を作るのかについては、顧問税理士と入念に打ち合わせをしましょう。

懇親会を例にした収支決算書イメージ

例えば懇親会の場合、会員から年会費を徴収して運営していることでしょう。
その会費を各イベントでどのように使ったか、現在の残高がいくらあるのかなどを明らかにする必要があります。使途不明金などがないよう、詳細な点まで明記する方が良いといえます。

一例ですが、以下のように明記することもできるかもしれません。

収入 金額
前年度繰り越し 30,000
会費 80名分 240,000
収入合計 270,000
支出 金額 備考
〇月〇日懇親会 飲食費 160,000 参加人数 
〇月〇日懇親会 会場代 45,000
重複支払者 返金分 3,000
支出合計 208,000
差引残高 62,000

懇親会の場合は、多くの場合あくまで任意の加入によって会費が賄われていることでしょう。
つまり、収支決算書の内容に疑念を持たれて脱退されてしまえば、結果として運営資金が減ります。仲の良いあの人が抜けるなら私も……と、次々会員が抜けていくという事態も起こり得ます。間違っても、会員に不信感を抱かせるような内容にならないよう細心の注意を払いましょう。

まとめ

収支決算書は、企業・組織の実情を客観的に明らかにし、健全な運営をしていることを示すための重要な書類です。 間違いや漏れが絶対にないよう、気を付けて作成しましょう。

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