会計の基礎知識

クラウド型・インストール型の会計ソフトの比較と、経理作業におけるメリット

最終更新日:2020/07/20
公開日:2017/12/01

クラウド型・インストール型の会計ソフトの比較と、経理作業におけるメリット

経理業務を効率化するために誕生したのが会計ソフトです。

企業の経理業務では口座の入出金明細と売上、支払情報を1円の誤差もないようにつきあわせる必要があります。紙で管理をしていた時代は、仕訳した数字が合わず、誤差を探すために何時間も使うことも少なくありませんでした。

しかし、会計ソフトの誕生で誰でも簡単に経理作業ができるようになりました。業務を効率化するためにも、ぜひ会計ソフトを活用したいところです。

本記事では、会計ソフトの特徴と経理作業の効率化について詳しく解説します。

目次

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会計ソフトとは

会計ソフトとは、取引情報や入出金情報を自動的で集計・管理してくれるソフトウェアです。

会計ソフトが誕生した昭和60年代当初から、ベースとなる機能は「仕訳を入力して、決算書を作成」することで、これは経理の本質そのものと言っても過言ではありません。 パソコンの普及と比較的安価な会計ソフトが次々に登場した事で、法人や個人事業での会計ソフトの利用は増加していきました。

現在普及している会計ソフトは大きく分けて「クラウド型」と「インストール型(スタンドアロン型)」の2種類です。それぞれ特徴の特徴について、詳しく説明していきます。

クラウド型の会計ソフトの特長

近年普及しはじめたのが、クラウド型の会計ソフトです。アカウント登録をして月額(年額)支払いをすることで、インターネット環境さえあればどこからでも経理作業ができます。インストール型と異なり、パソコンにソフトをインストールする必要はありません。

クラウド型の会計ソフトには、おもな以下のような特徴があります。

さまざまなデバイスで使用可能

クラウド型の会計ソフトは、データをクラウドサーバー上に保管するため、インターネット環境さえあればどこからでもアクセスができます。ソフトの仕様にもよりますが、スマートフォンやタブレットなど、さまざまなデバイスでアクセス可能です。

たとえば、経理担当者が子育てなどでリモートワークを行う場合でも会社のパソコンで作業する必要がなく、自宅で私用のパソコンやタブレットから会計ソフトに入力ができます。データはクラウドに保存されるため、データの紛失や破損のリスクもありません。

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口座情報や取引明細を自動的で仕訳

会計処理の効率化において、現金や取引の仕訳は比重が大きい部分です。クラウド型の会計ソフトは銀行口座やクレジットカードとの連携が可能で、入出金や取引明細を自動で取り込み仕訳してくれます。

これらの情報をもとに財務諸表や確定申告書を自動作成する機能も備えています。日々の業務だけでなく、決算や確定申告の際の書類準備においても業務効率を大幅にアップさせることができます。

財務状況をリアルタイムで把握可能

クラウド型の会計ソフトは、入出金や取引を発生時点でリアルタイムに記録・仕訳するため、財務状況をリアルタイムに把握できます。

会社経営者や個人事業主の多くは資金繰り表を作成しておらず、銀行の通帳などで資金繰りの状況を確認している人がほとんどです。このため、ある日突然、資金ショートを起こしてしまう事もあります。

たとえば、freee会計の法人プランと個人プラン(スタンダードとプレミアムのみ)では、様々なレポートを確認することができ、その中で「資金繰りレポート」も提供しています。
このレポートを活用する事で、「どういった内容で資金を使ったか、今後の資金の出入り予定はどうか」、資金繰り(キャッシュフロー)をグラフで確認することができます。

バージョンアップや更新が自動

企業の会計に関係の深い税制改正は、毎年施行されています。会計ソフトもそれに応じてバージョンアップを定期的に行わなければなりません。

インストール型の場合、バージョンアップや更新作業は手動です。新しいバージョンにする際は追加費用もかかります。クラウド型であればこれらはすべて自動で行われ、いつでも最新のシステムを無料で利用できます。

経理や会計の知識が少なくても、確定申告や決算書が作れる

クラウド型の会計ソフトは、簿記や会計の知識が少ない人でも直観的な操作ができるように設計されています。

このため、専門知識がほぼゼロという人でも経理作業や確定申告書の作成、決算書の出力が可能です。サポートデスクが電話、チャット、メールで相談を受け付けているため、どうしてもわからない場合には問い合わせて質問することもできます。

多くのクラウド会計ソフトは無料お試し期間を設けているため、いくつかソフトを比較して使い勝手の良いものを選ぶといいでしょう。

インストール(スタンドアロン)型の会計ソフトの特長

従来のインストール型ソフトの特長は、以下のとおりです。

インターネット環境に依存しない

インターネット環境がなければ利用できないクラウド型の会計ソフトに対し、インストール型の会計ソフトは、オフラインで使用するためネット環境に依存しません。

インターネットがバージョンアップ時など、まれにインターネットに接続する必要が生じますが普段の処理はオフラインで行います。

セキュリティー面での安心

クラウド型にありがちなのは、インターネットを介しているため情報漏洩や不正アクセスが起きるのではないかというセキュリティー面での不安です。

インストール型の会計ソフトは、インストールした端末でのみ操作が可能なため、このようなリスクは極めて低くなります。

そのかわり、経理の担当者が入力しているときは経営者が会計状況を確認できなかったりと、複数人での操作を前提としている場合はデータの共有に手間が発生する側面もあります。

動作がスムーズ

インターネットを介さないため、ネット環境の良し悪しにソフトの操作性が左右されません。いつでも動作が速く、接続不良などでストレスを覚えることはありません。

月額費用が不要

インストール型は購入後の月額費用は不要です。ただし、毎年のバージョンアップ時や、消費税や固定資産の償却率変更時、会社法の改正などの根本的かつ大幅な法改正があった場合には更新料が必要です。

経理担当者が会計ソフトを活用するメリットとは

現代の企業に無くてはならない会計ソフトは、経理担当者にも多くのメリットがあります。

集計作業の短縮と、ヒューマンエラー削減

会計ソフトによって、手作業で行っていた帳簿記入や集計作業はほとんど不要になります。さらに、多くのクラウド会計ソフトは見積書・請求書の作成・管理機能も備え、クラウド型は銀行口座と自動連携。請求書と銀行口座の出入金が紐づいているため、未入金や請求漏れを防ぐこともできます。

業務効率の向上とともに、手作業につきもののヒューマンエラーが無くなることもメリットと言えるでしょう。

意思決定を迅速に行える

会計ソフトにより、経理上のデータ集計はリアルタイムに行われます。常に最新の情報が閲覧できるため、経営者や管理者が日々行う経営判断や意思決定も迅速に行われることになります。

経理担当者としての視野が広くなる

会計ソフトがまとめてくれた情報を把握することで、自社の経営状況や財務状況を隅々まで認識することができるようになります。自社の現状把握が容易になるため、広い視点から経理担当者としての提案や意見を述べることもできるようになるでしょう。

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公開日:2019/11/12

監修 筧 智家至(公認会計士・税理士)

会計ソフトの種類と比較方法


世の中にはさまざまな会計ソフトがあるため、「どれが適しているのか」「なにを基準にして選べばいいのか」といった点で迷ってしまう人も多いでしょう。個人事業・中小企業・大企業によって、会計ソフトに求められるニーズも異なっています。また、事業形態の違いでも使い勝手の良さは変わってくるものです。今回は会計ソフトの種類や選び方、比較する際に気をつけるべきポイントについて、詳しく解説していきます。

目次

会計ソフトの種類

会計ソフトの導入は、基本的に経理業務の効率化を目的とするものであり、どのようなソフトを選ぶかで業務効率にも変化が出てくるものです。一度導入してしまえば安易に変更するのも難しい面があるので、慎重に選ぶ必要があります。

これから事業を始める場合や創業まもない段階で会計ソフトを導入するなら、「クラウド型」の会計ソフトがおすすめです。法人・個人事業主の違いや中小企業・大企業の違いによっても導入すべきものが異なってくるので、しっかりと押さえておきましょう。

クラウド型とインストール型の違い

クラウド型の会計ソフトはインストールが不要で、インターネットを介して経理業務を行うため、利用する端末に縛られずに使用できます。

また、税務関係の法律が改正されたときにも自動的にバージョンアップや修正を行ってくれるものもあるため、最新のルールにもとづいて経理業務を進められます。クラウド型の会計ソフトではデータをWeb上に保管することになるため、仮に利用端末が故障してしまったとしても、データに影響を与えてしまう心配がありません。

【関連記事】クラウド会計ソフトとは? メリット・デメリットを解説

インストール型の会計ソフトは、利用する端末にインストールすれば、インターネット環境がない場所でも利用することができます。

デメリットとしては、初期のソフト購入費用がクラウド型に比べて高額であるのに加えて、バージョンアップに対応するために別途サポートプランに申し込む必要があるなど、クラウド型に比べると導入の障壁が高くなります。またPCの故障に備えたデータのバックアップも自ら定期的に行う必要があります。

法人と個人事業主との違い

どのような会計ソフトを導入すべきかは、組織形態によっても異なります。個人事業主であれば、確定申告に対応している会計ソフトなど、組織形態に応じた会計ソフトを選ぶ必要があります。

法人の場合、クラウド型の会計ソフトであれば、ライセンスの付与状況にもよりますが複数人で経理に関するデータを管理することによって情報共有することが可能となり、経営判断や事業展開にもデータを生かすことができるメリットが大きくなります。いつでも必要な情報をチェックできるため、スムーズに事業活動を行えるでしょう。

中小企業か大企業か

会計ソフトは企業規模も考慮して選んでいく必要があります。中小企業の場合では、クラウド型の会計ソフトでほとんどの会計業務はカバーできます。

組織規模が大きくなるに従い、連結決算など特殊なケースへの対応も検討していく必要があります。さらに、会計業務のみならず、人事管理、労務管理、生産管理や在庫管理など基幹システムとの連携も必要な場合があります。

大がかりなシステムは高額となりますので、自社に要件に合った最適な会計システムを構築していくことが大切だといえます。

会計ソフトの選び方

会計ソフトを選ぶ際には、「誰が・いつ・どこで・どのように」使用するかによって選ぶべきものも変わってきます。必要な機能や利便性のどの部分を重視するのか、精査する必要があるのです。ここでは、立場別に考慮すべきポイントを解説していきます。

中小企業の経営者または個人事業主

中小企業の経営者や個人事業主であれば、さまざまな業務をこなしていかなければならないため、経理業務にそれほど時間をかけられないといった場面もあるでしょう。そのため、効率的に経理業務が行える会計ソフトを選んでいく必要があります。

入出金の管理や備品の購入など、インターネットバンキングやクレジットカードと紐づけできる会計ソフトを利用すれば、経理業務の負担を軽減できるはずです。また、月次決算や資金繰り表などをすぐに出力できるタイプのものであれば、迅速に経営判断を行えます。本来のビジネスに集中できる時間を確保するためにも、できるだけ経理業務にかける時間を減らせる会計ソフトを選ぶことが肝心です。

経理担当者

経理担当者の場合は、ほかの部署や経営陣に経理状況を説明する機会も多いため、分析機能が付いたものを選んだほうが良いでしょう。日常的な仕訳作業や経費精算、決算業務・税務報告など経理担当者に課せられている役割は多岐にわたるため、それらの作業を充分に行える会計ソフトを選ぶべきです。

また、取引先に対する債権管理や債務管理なども適切に行っていく必要があります。事業部ごとに会計を管理する場合には、予算管理やプロジェクトの管理が行える機能が備わっているもののほうが、現場との連携を取りやすいでしょう。日々の経理業務の負担を減らしつつ、経理状況にもとづいた提案がスムーズに行える会計ソフトの導入を検討してみることが大切です。

会計ソフトの比較方法

最適な会計ソフトを選んでいくためには、実際に導入したときのイメージを持つことが大切です。そのためには、税理士や経営者仲間に相談をしたり、無料で使えるお試し版を利用したりしてみると良いでしょう。それぞれのポイントについて紹介していきます。

税理士に相談する

顧問税理士に依頼を行っている場合には、会計ソフトを導入する前に相談してみるのも1つの方法です。決算業務をお願いするときには、必要なデータを提出しなければなりませんが、税理士が使用している会計ソフトと連携ができればスムーズなやりとりが行えます。

逆に、自社と税理士で使っている会計ソフトが違っていると、やりとりに手間がかかってしまう場合もあるのです。普段から多くの企業や個人事業主と関わっている税理士であれば、さまざまな事例を把握しているため、自社に適したものを勧めてもらえる可能性もあります。経理業務の効率化には税理士との連携が欠かせないものでもあるので、まずは気軽に相談をしてみましょう。

経営者仲間に相談する

同業の経営者が利用している会計ソフトを導入してみるのも良いでしょう。いくら高機能な会計ソフトであっても、自社の事業や業態に合わないものを導入してしまっても、かえって非効率になってしまうケースもあるからです。

すでに同業の経営者が使っているものであれば、さまざまな点からヒアリングが行えます。企業規模が同じくらいの経営者に相談をすることで、会計ソフトの選定にかける時間を短縮できるでしょう。

無料お試しを利用してみる

税理士や経営者仲間からさまざまな情報を得たとしても、実際に使ってみなければ本当に適したものであるかの判断を行いづらい面があるでしょう。クラウド型の会計ソフトであれば、実際に購入しないと利用できないインストール型とは異なり、購入前に無料で使用できる場合があります。まずはお試しでしばらく使ってみて、いちばん使い勝手の良いものを選んでみると最適な会計ソフトを選びやすいでしょう。

まとめ

会計ソフトにはさまざまな種類があるため、事業形態や企業規模によって適したものを選んでいく必要があります。クラウド型とインストール型の特徴をそれぞれ踏まえたうえで、税理士や経営者仲間の意見も取り入れてみましょう。そして、実際にユーザー自身に合っているか、また使いやすさを試してみたい場合には、クラウド型の会計ソフトで無料お試しサービスを利用してみるのも1つの方法です。

監修:筧 智家至(公認会計士・税理士)

大阪府出身。慶應義塾大学経済学部卒業。大学時代からベンチャー企業でのインターン、学生起業コミュニティ運営を経験し起業支援に興味を持つ。大学卒業後は家業を手伝いながら、公認会計士試験に合格。大手監査法人にてJASDAQや東証マザーズ上場企業、M&A多角化企業、金融機関の監査を経験。また、不動産ファンド会社にて財務経理やファンド立ち上げも経験。現在は、京都大学経営管理大学院で「起業エコシステム」を研究の傍ら、会計・経営管理サービスを提供している。

まとめ

会計ソフトは、経理における記録・集計といった面倒かつミスのできない作業を自動的に行ってくれるものです。

サーバー上にデータを保管する「クラウド型」と、端末に落とし込む「インストール型」。それぞれの特長を理解し自社の人員や時間的コストと照らし合わせるなど、導入の際は慎重に検討をしましょう。

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