会計の基礎知識

仕訳帳をエクセルで簡単に作成する方法とは?

仕訳帳をエクセルで簡単に作成する方法とは?

仕訳帳とは、会社のお金の動きを細かく記録する帳簿のことで、会社の決算書を作成する際に欠かせない「主要簿」の1つです。

記帳方法は、取引の内容を「借方」と「貸方」に分け、適切な勘定科目に仕訳する複式簿記で行います。仕訳帳への記帳は細かい作業で手間もかかりますが、貸借対照表や損益計算書は仕訳帳の内容を元に作成するため、仕訳帳には正確な数値で記帳することが重要です。

本記事では、仕訳帳の仕組みやエクセルで作成する方法について解説します。

目次

仕訳帳は複式簿記で記帳する

取引内容を「借方」と「貸方」に分類し、勘定科目に仕訳する帳簿づけのことを、複式簿記(ふくしきぼき)といいます。仕訳帳は、日付順にこの複式簿記で記帳していきます。

たとえば、パソコン販売店が、パソコンを販売して現金を受け取ったとしましょう。

この取引は、「パソコンを販売した」という原因と、「販売したことによって現金が増えた」という結果に切り分けることができます。この原因と結果を左右に分けて記録するというのが、複式簿記のイメージです。

【関連記事】
複式簿記の重要性と記帳方法について解説!
複式簿記の歴史

仕訳帳をエクセルで簡単に作成する方法

複式簿記で記帳する仕訳帳の作成は一見難しそうに見えますが、エクセルでも簡単に作成することができます。

仕訳帳の項目

複式簿記を使用する仕訳帳を作成する際には、次の4つの項目を設定します。

  1. 日付
  2. 勘定科目(資産、負債、純資産、収益、費用)
  3. 金額
  4. 取引先・摘要
仕訳帳のイメージ

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それぞれの項目を細かくみていきましょう。

①日付

仕訳帳は、すべての取引を発生日順に記帳していきます。

②勘定科目

仕訳帳には「この取引で発生したお金はどのような種類のお金なのか」を「借方」と「貸方」に分けて記入する必要があります。

勘定科目には、以下のような種類があります。

項目内容
資産現金や売掛金、建物など、企業が持っている財産
負債借入金、買掛金など、企業が負った債務
純資産資産から負債を引いたもの
収益収入のこと
費用収益を得るために発生するお金のこと

この中で「借方」に分類されるのが「資産」と「費用」で、「貸方」に分類されるのが「負債」「純資産」「収益」です。

③金額

「借方」と「貸方」の両方に同じ金額を記入します。金額は必ず一致していなければなりません。

④取引先・摘要

取引先、取引の具体的な内容を記入します。

仕訳帳をエクセルで作成する際の注意点

ここで気をつけたいのは「借方」と「貸方」を記入する場所です。これらを記入する際、必ず「借方」は帳簿の左側、「貸方」は帳簿の右側に記入してください。

次に、取引の内容を記入していきます。

たとえば、「10月1日に、自社商品であるパソコンが売れ、現金で20万円の売上があった」とした場合、下図のように記入します。


仕訳は借方と貸方が必ず一致する

「借方勘定科目」と「借方金額」には「資産」である「現金」とその額をそれぞれ記入し、「貸方勘定科目」には「収益」である「売上」とその額を記入します。

この際、借方金額と貸方金額は必ず同じになることが複式簿記の重要なルールとなります。金額が一致しない場合は何か問題があることになるので、その際は注意深く確認しましょう。

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エクセルの機能で帳簿付けを効率化!

エクセルでは、簡単な操作で計算やデータの整理をすることができます。今回は、特に頻繁に使う合計額の計算や数値の桁区切りについて解説します。

簡単に合計額を出す方法

複式簿記で記帳する仕訳帳の「借方金額」と「貸方金額」の合計は、必ず一致していなければなりません。そのため、合計額をチェックする必要があります。

その際は手作業ではなく、合計したいセルを全てドラッグして選択し、エクセル画面内の「数式」から「オートSUM」を選び、「合計」をクリックすると簡単に正しい合計額が出ます。

エクセルのSUM関数で合計額を算出する例

一括で3桁に区切る方法

数値を3桁区切りにしたい場合も、一括で変更することができます。手順としては以下のとおりです。


  1. 対象のセルを選択し、右クリックで「セルの書式設定」を選択
  2. 「表示形式」タブをクリックし、「分類」項目の「数値」を選択
  3. 「桁区切り(,)を使用する」にチェックを入れる

このようにエクセルを上手に活用すれば、手書きよりも簡単で正確に、複式簿記で記帳する仕訳帳を作成することができます。

まとめ

仕訳帳は、決算書を作成する際に必要な帳簿のひとつで、貸借対照表や損益計算書を作成する際にも重要や役割を果たします。

仕訳帳は勘定科目を仕訳する複式簿記のため、一見複雑に見えますが、仕組みを理解すればエクセルで簡単に作成し、管理することができます。必要な項目や書き方のルールをよく理解し、帳簿の作成に役立ててください。

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よくある質問

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複式簿記とは、仕訳を使った帳簿づけのことです。複式簿記で日付順に帳簿をつけたものが、「仕訳帳」となります。複式簿記では、取引の原因と結果を左右に分けて記録します。

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複式簿記の仕訳項目は?

仕訳帳には、①日付、②勘定科目(資産、負債、純資産、収益、費用)、③金額、④取引先・適用の4つの項目を設定する必要があります。これらの項目を正しく設定すれば、エクセルを使って仕訳帳を作成することが可能です。

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