会計の基礎知識

経理業務をリモートワークで行う際の課題とは?

公開日:2021/11/29

新型コロナウイルス感染拡大により、近年増加したリモートワーク。会社のお金を扱う経理部門がリモートワークを導入する際に気をつけるポイントや、実際にリモートワークを取り入れた企業の事例を聞いてみました。

目次

この記事でご回答いただいたみなさま

リライル会計事務所 税理士 野口五丈さん

リライル会計事務所:公認会計士・税理士 野口五丈さん

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リライル会計事務所

株式会社Kaeru 代表取締役 大崎弘子さん

株式会社Kaeru:代表取締役 大崎弘子さん

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株式会社Kaeru

株式会社オールユアーズ 取締役 髙橋裕輔さん

株式会社オールユアーズ:取締役 髙橋裕輔さん

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株式会社オールユアーズ

freee株式会社 経理管理部 池嶋真吾さん

freee株式会社:経理管理部 池嶋真吾さん

食品メーカーでの5年間の経理経験を経てfreee株式会社に入社。インサイドセールス、カスタマーサクセスを経験し、2018年10月に経理チームへ異動。異動後に、バックオフィスメンバーとして人生初のIPOを経験する。現在は売上関連業務を中心に経理業務全般に幅広く従事。

Q.経理の業務をリモートワーク化する際に注意すべきことはありますか?

A.ペーパーレス化ができてるかどうかが大きなポイント

紙の書類が多いと、どうしても出社しなければいけない場合が多くなります。必要な書類をデータ上で管理されていればリモートワークでも紛失や情報漏洩を防ぐことができます。

リライル会計事務所:公認会計士・税理士 野口五丈さん

ペーパーレスできてるかどうかがポイントになると思います。やはり資料が多い状態だと、リモートワークやっても結局、会社に何か資料取りに行かないといけなくなります。ただ経理に限らずですけど、情報漏洩には気をつけてください。

今は税理士とのやりとりも、オンライン化が進んでいますよ。

freee株式会社:経理管理部 池嶋真吾さん

紙に依存しないオペレーションを作ることが大事だと思います。紙の書類がないと中身が確認できず承認できないフローになっていると、オフィスに行く必要があり、リモートワークが実現できません。そのため、経理のリモートワークにはクラウド会計ソフトが必須と言っても過言ではないでしょう。

手前味噌になってしまいますが、freeeでは、請求書と仕分けが紐づくような仕組みになっているので、単に紙に依存しないだけでなく、経理作業の負担を軽減できるツールとして、ひとつの最適解だと思います。

また、リモートワーク実現のためには、自社だけでなくクライアントなどやり取りしている方々を巻き込むことが重要です。当社もやっていることは主に2点。1点目は、紙ではなくてPDFなどデータでやり取りできないかお願いしてみるということですね。これはコロナ禍の影響で以前より対応いただける企業が多くなりました。

2点目は、電子印鑑に切り替えられないかをお願いすることです。とはいえ、こちらはまだまだ通常の印鑑で対応している企業が多いので、1点目よりハードルが高いのですが、印鑑を押すために出社する企業が多いことを考えると、こちらも対応をお願いしたいとことです。当社では物理的な印鑑を押す場合は、代表の佐々木の承認が必要なフローとなっていて、原則的には電子押印にしています。

繰り返しになりますが、自社だけでなく、クライアントなど周りも巻き込むことがリモートワーク実現につながるのではないでしょうか。

株式会社Kaeru:代表取締役 大崎弘子さん

まず紛失ですね。証票の紛失が一番怖いなと思います。コロナ禍になり、急に必要に迫られリモートワークが始まってしまった状態なので仕方がないですが、会社と自宅のどちらの作業スペースに書類があるかわかりづらくなると、紛失が起こりやすいかなと思います。

あとはオフィスに行かなくなることで会社の動きが見えづらく、何のお金なのかわかりづらくなることも。出社すれば、領収書や請求書と社内のできごとが紐づきますが、リモートワークだと社内の動きが見えづらい。そうなると、支払いミスも起きやすくなります。

株式会社オールユアーズ:取締役 髙橋裕輔さん

「クラウド上にデータを保管する作業ができるかどうか」など、PCの基本的な知識があるかどうか確認すべきだと思います。弊社では請求書をすべてスキャンして、クラウド上で管理しているので、そういった作業ができる人にお願いしています。

Q.リモートワークで経理業務をするとき、請求書の扱いはどうしたらいいですか?

A.データ上で管理することが望ましい

上述のとおり、紙で管理すると紛失の恐れがあります。取引先に依頼する必要がありますが、請求書や書類をPDF化してもらい、データ上での管理をすることで共有もしやすく、紛失や入力ミスの恐れを軽減できます。

freee株式会社:経理管理部 池嶋真吾さん

コロナ禍以前は、紙ベースでの管理が多く、それを踏襲している企業は少なくないでしょう。freeeの場合は、クラウド会計ソフトを開発している会社なので、取引先にも紙ではなく、PDFなどのデータでやり取りをするようにお願いしています。コロナ禍になってからは、よりペーパーレス化を進めており、紙でやり取りしていた一部の企業にも、「現在、経理担当が出社していないので、PDFでお送りください」とお願いしています。

請求書のやり取りは自社だけでは完結しない部分があるので、取引先の企業も巻き込んでお願いしてみることが大事でしょう。「このご時世で郵便物が受け取れないので、PDFで送ってもらえますか」とお願いすれば、役所などを別にして、断る会社の方はあまりいないのではないでしょうか。

株式会社Kaeru:代表取締役 大崎弘子さん

弊社の場合、月10枚ほどしか領収書がない状態で、きっと他の会社さんと比べるとかなり少ないと思います。というのも、ほとんど現金での取引をなくしているのです。さらにコロナ禍で、これまで紙でやりとりしていたところともペーパーレスになり、紙の請求書を減らすことにつながりました。これからもさらに、データでのやりとりが中心となっていく予定ですね。

紙のものも写真で撮ったりスキャンしたりして、結局すべてデータにして扱ってます。結果として、紙の請求書もすべて、最終的にはデータとして取り扱っているのが現状です。

株式会社オールユアーズ:取締役 髙橋裕輔さん

取引先からの請求書は、現物をアルバイトの自宅に郵送しています。毎月10日締めと20日締めでまとめて郵送し、それをスキャンしてもらいます。請求書はスキャン後、そのまま税理士へ送ってもらう流れにしており、そこで原本管理をしています。業務上は、基本的にスキャンしたデータを使います。秘密保持契約(NDA)については、雇用契約書の中にそういった文言を入れております。

Q.経理業務をリモートワーク化できないケースは?

A.現金や紙の取引が多いとリモートワークは難しい

紙の書類でのやり取りが多いと、書類が必要なたびに出社しなければなりません。リモートワークするために必要なツールも増えるため、環境を整える必要があります。

freee株式会社:経理管理部 池嶋真吾さん

1つは紙の書類で管理している場合です。ただし、ペーパーレス化を進めることで対応できるでしょう。もう1つリモートワークできない原因があるとすれば、特定のパソコンでログインしないと同期できない、電子証明書形式のインターネットバンキングの存在があります。これはオフィスに置いてある特定のパソコンを使わないとどうしようもないので、緊急事態宣言のときもチームで1人、必ず誰かが出社していました。

もう1つは、押印作業です。これは経理というより、総務の作業になってくるかもしれません。電子押印、電子サインの仕組みを導入してないと、ハンコを押すために出社することになります。

株式会社Kaeru:代表取締役 大崎弘子さん

現金での取引や紙でのやりとりが残っていると、リモートワークはしづらいと思います。また、リモートでは経理スタッフへの「信頼」も大切です。会社から自分の口座へお金を振り込むのと、家から自分の口座へお金を振り込むのとでは、罪悪感が違ってきます。

在宅でお金について扱うのなら、より気を引き締めなければなりません。そのために、出金に関しては、ミスが起こらないよう導入前に承認フローをきっちりつくる必要があると考えます。もし横領できる環境を作ってしまったら、それは会社の責任となるのです。逆に請求関連は、リモートでも行いやすいでしょう。

リモートでできる/できないの前に、こういったさまざまな経理業務を切り分けることができるかが鍵になります。

株式会社オールユアーズ:取締役 髙橋裕輔さん

ほとんどないかと思います。実際、弊社では全部リモートワークで完結しており、アルバイトの方ともここ2年ぐらいは会っていません。Zoom等オンラインの打ち合わせもしておらず、すべてテキストでのやりとりで支障なく進めています。

Q.現在、経理業務のリモートワーク化は進んでいますか?実際にリモートワーク化するために必要なことを教えてください

A.リモートワークが進んでいる会社がほとんど。ペーパーレスなどリモートワーク化できる土台作りが重要

新型コロナウィルス感染拡大に伴い、近年リモートワークを導入する企業は増加しました。

freee株式会社:経理管理部 池嶋真吾さん

弊社はクラウド会計ソフトの会社ですから、もともとリモートワーク化できる仕組みがありました。そうした環境が整っていない企業の場合、紙の書類を受け取って記帳するという業務方法を変えなければならないので、全員がどうやって申請するのかや、どのシステムを使うのかを考える過程があると思います。

コロナ禍になって弊社で行った施策としては、請求書などの書類を紙でやり取りしていた一部の取引先企業に対して、「PDFで送ってください」と依頼しただけです。

ただし、公共機関やNTTなど電子データで管理していない場合、出社しないといけないケースは、少ないもののあると思います。その場合、各事業部ごとに月に1回、誰かに出社してもらって、そのデータをスキャンする必要があります。基本的には電子データでのやり取りが浸透すれば、リモートワーク化ができるのではないでしょうか。

株式会社Kaeru:代表取締役 大崎弘子さん

現金での取引や紙でのやりとりが残っていると、リモートワークはしづらいと思います。実際にリモートワークで経理をしています。ただ、もともとリモートワークのように、あちこちで離れて仕事をしていたので、最初からリモート前提で経理まわりを作っていました。

例えば、現金取引や紙をなくす、アルバイトにはスキャンをお願いできるようにする、メールで請求書のやりとりをお願いする、請求書を送ってもらう専用のメールアドレスを作り、自動でDropboxにアップロードするようにする……などです。取引先には、やりとりの最初の頃からメールでのやりとりをお願いしていました。紙じゃないと、というところも、コロナ禍でデータへ変更してもらえたところもあります。

株式会社オールユアーズ:取締役 髙橋裕輔さん

完全リモートワークです。最初だけ対面で、アルバイトの方にやってもらいたい経理作業をインプットしました。いまはGoogle driveを共有フォルダとして使用しており、リモートでデータをやりとりしています。あとはLINEで「アップしました」と連絡がきたり、何か質問があればテキストでやり取りしたり、といった形で進めています。それ以外は特になく、新たにシステムを導入したこともありません。

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