会計の基礎知識

複式簿記の重要性と記帳方法について解説!

最終更新日:2021/06/17

複式簿記の重要性と記帳方法について解説!

簿記には、「単式」と「複式」の2種類があります。単式簿記が、取引を1つの側面で記録するものに対して、複式簿記は2つの側面から記録をします。青色申告で確定申告を行う場合には、必ず複式簿記で記帳する必要があります。

本記事では、複式簿記とは何かといった基礎知識から、具体的な記帳方法、そして単式簿記との違いについて解説します。

目次

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複式簿記とは

複式簿記には、記載表現としてお金(財産)が増えたことを示す「借方」と、お金(財産)が減ったことを示す「貸方」があり、取引において2つの側面を示しています。

そもそも簿記とは、営業取引や経営活動に伴って行われる財産の増減と出納(すいとう=お金の出入りのこと)を記録し帳簿をつける行為です。個人であれ法人であれ事業を営む場合、商品やサービスの売り買い、設備投資などで各種固定資産の購入、営業のための各種費用など様々な取引が行われます。それらを財産の増減やお金の出入りの面で記録することが簿記であり、簿記によって記録された情報は営業成績や経営状況の把握、また決算書の作成のために大切なものとなります。

簿記には単式簿記と複式簿記があり、単式簿記は取引の内容と収支のみが記録され、複式簿記では1つの取引において、お金の入出金と、その原因に関する2つの側面が記録されます。

例:現金1,000円から交通費として600円を使った場合の記録方法

単式簿記

日付 勘定科目 金額 摘要
令和3年◯◯月××日 旅費交通費 600円 電車賃

複式簿記

日付 貸方 借方 摘要
令和3年◯◯月××日 旅費交通費 600円 現金 600円 電車賃

複式簿記だと、交通費として600円使用したため(原因)、現金が600円減ったという(結果)二面の方向からお金の流れを記録することができます。

複式簿記と企業会計原則との関連

複式簿記は、企業会計原則の一般原則の1つ「正規の簿記の原則」の要件を満たしている帳簿記録です。

企業会計原則とは、法律で定められているものではありませんが、企業や個人事業主が会計業務を行うにあたり、従うべき会計指針です。企業会計原則は、1949年に経済安定本部企業会計制度対策調査会の中間報告として設定されたのが始まりと言われており、一般的に公正妥当と認められる会計基準を構成するための基本原則として用いられています。企業会計原則の一般原則の2には次のように記載されています。

企業会計は、すべての取引につき、正規の簿記の原則にしたがって、正確な会計帳簿を作成しなければならない

上記原則の「正確な会計帳簿の作成」は以下の「正規の簿記の3要件」を満たしている必要があります。

正規の簿記の3要件

  • 網羅性:すべての取引の記録をすること
  • 秩序性:秩序立った一定のルールに基づいて記録すること
  • 検証可能性:事後に検証可能な資料に基づき記録をしていること

複式簿記の記帳方法

複式簿記の記帳をするにあたり、貸借対照表の意味と、勘定科目が分けられていることを理解しておく必要があります。

貸借対照表の意味を理解する

複式簿記の記帳方法は、「借方」を左側に「貸方」を右側に記帳します。

冒頭でも説明したとおり現金など財産が増えたことを示すのが借方、財産が減ったことを示すのが貸方となります。この考え方は、以下の貸借対照表の図を理解しておく必要があります。

賃借対照表

資産 負債
純資産(資産)

資産=負債+純資産(資本)という計算式から成り立っていることがわかります。

これは現状の資産は第三者からの借入などの負債と純資産(資本や過去の利益の蓄積)との合計金額から構成されるということを意味しています。そして、図のとおり複式簿記の借方と貸方の金額は一致します。

簿記における5つのグループ分け

また簿記には、資産・負債・純資産(資産)・収益・費用の5つのグループ分けがされています。

それぞれの増減を借方・貸方に記したものが下記のとおりです。

借方 貸方
資産が増える 資産が減る
資本(純資産)が減る 資本(純資産)が増える
負債が減る 負債が増える
収益が消滅 収益が発生
費用が発生 費用が消滅

現金などの資産が増える場合は借方につける、資産が減る場合は貸方と覚えておけば問題ありません。それに伴い勘定科目は様々あり、それぞれの勘定科目を使って仕訳する必要があります。

複式簿記の記帳例

実際に複式簿記の記載例を見ていきましょう。

例1:売上が現金で10,000円増えた場合

借方 貸方
現金 10,000円 売上 10,000円

現金は資産であり、資産が増えることは左側の借方に記帳します。対して、現金を得た理由である「売上」を右側の貸方に記帳します。

例2:現金で10,000円の水道代を支払った場合

借方 貸方
水道代 10,000円 現金 10,000円

水道代を支払うことは資産である現金が減ることになるので、右側の貸方に記帳します。対して現金が減った理由である「水道代」を左側の借方に記帳します。

単式簿記のメリット・デメリット

単式簿記、複式簿記それぞれのメリット・デメリットについて解説します。

単式簿記のメリット:初心者でも記帳が簡単

単式簿記は取引をしたお金の記録を1つの科目のみで記録するものです。

入出金の増減のみに着目しており、家庭でつける家計簿に近いものです。簿記について特別な知識を必要としないので、記録をするのが簡単で扱いやすいのが特徴です。

単式簿記のデメリット1:正しい財産の状態が把握できない

単式簿記では、お金の増減の理由(原因)がわかりません。

例えば銀行から借入をして100万円の融資を得た場合、単式簿記では入金されたお金として記録されます。しかし、実際には借入なので負債になります。このように入金された理由を記録しない単式簿記だと正確な財産管理が難しいです。

単式簿記のデメリット2:貸借対照表が作成できない

単式簿記とは、基本的に収益と費用の発生しか記録できません。そのため一定期間の損益の状況を見る「損益計算書」の作成はできますが、ある時点での財産の状態を記録した「貸借対照表」は作成できません。

簡単な個人の事業であれば、損益だけわかれば十分という方もいるかもしれませんが、資産の増減や借金など負債の状況を把握できず、きちんとした経営管理を行うのは難しいでしょう。

複式簿記は単式簿記のデメリットをすべて解消できる

複式簿記は入出金の原因と結果の両面が記帳されています。単式簿記のようにお金の出入りだけを管理しているものではないので、財産状況を把握することも可能です。複式簿記で単式簿記のデメリットがすべて解決されるため、企業のほとんどが複式簿記を採用しています。

複式簿記と確定申告

一定の所得がある個人事業主は、確定申告をしなければなりません。その際に帳簿の作成が必要になりますが、青色申告として65万円(電子申告でない場合55万円)の控除を受けるためには、複式簿記によって帳簿を作成しなければなりません。

そのため、個人事業主や副業を営んでいる方が帳簿をつける際には、複式簿記を採用した方が良いでしょう。65万円の控除以外にも赤字の繰越など青色申告は特典が多く、税金面で有利になります。

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