会計の基礎知識

会計とは?経理・財務・簿記との違いから業務効率化のポイントまで解説

最終更新日:2023/07/13

監修 税理士法人G&Sソリューションズ

会計とは?経理・財務・簿記との違いから業務効率化のポイントまで解説

会計とは、企業の経営成績や財政状況を記録・管理し、社内外の利害関係者へ報告することです。経営者が事業計画や経営戦略を立てたり、投資家などがその企業に投資すべきかを判断したりするうえで、会計は非常に重要な役割を担っています。

本記事では、会計の基本知識から、経理・財務・簿記などの他のお金を扱う業務との違い、会計業務を適切に効率的に進めるポイントまで解説します。

目次

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freee会計では決算書や帳簿作成はもちろん、日々の入出金管理から経営状況の把握まで効率的に行うことができます。

*1 シミラーウェブ、ローカルフォリオ(2019年10月)
*2 2021年12月末時点の有料課金ユーザー数(個人事業主を含む)

会計とは

会計は、企業の経済活動を計数的に記録し、経営者や投資家など社内外の利害関係者に報告することを指します。

会計の主な目的としては、以下の2つが挙げられます。

会計の主な目的

  • 経営者が会社経営や事業に関する意思決定に役立つ情報を提供すること
  • 外部の投資家や債権者が株式などの購入や投資をするうえで判断基準となる情報を提供すること

特に外部の投資家や債権者においては、投資や融資を行っている企業、もしくは検討している企業について、実際の経営成績や財務状況などの情報を把握することが難しいと言えます。

企業は社内外の利害関係者に対して説明責任を果たすために、経営成績や財務状況を定量的に記録した財務諸表を作成し、正しい情報を報告する必要があるのです。

会計の種類は大きく分けると2つ

会計には、「財務会計」と「管理会計」の2種類があります。ここでは、それぞれの会計の役割について解説します。

財務会計

財務会計は、社外の利害関係者に向けて財務諸表を作成して開示し、会社の経営成績や財務状況を報告することを指します。

財務諸表は企業会計原則をはじめ、会社法や金融商品取引法に則り、一般に公正妥当と認められる会計処理基準に従って作成する必要があります。

社外の利害関係者とは、投資家や金融機関、取引先などのことです。財務会計は、これらの利害関係者が投資や融資、受発注を行ううえでの意思決定に役立ちます。

なお、税務署に対して法人税や消費税を申告するために、法人税法等に定める方法に準じて会計処理を行うことを税務会計と言います。

税務会計により会計処理された場合には、法人税法などの税法に基づいて計算される課税所得と利益がおおむね一致するため、税金計算を簡素化させることができます。

税務会計について、詳しく知りたい方は、別記事「税務会計とは」をあわせてご確認ください。はこちらの記事をご覧ください。

管理会計

管理会計は、社内で使用する内部資料の基礎となる会計業務です。管理会計は社内利用を目的としているため、独自の規定で運用できます。

たとえば「事業計画書」をはじめ「中長期計画書」「取締役会で使用する資料」などの内部資料を作成するにあたっては、管理会計が採用されます。

会計と経理・財務・簿記との違い

会計と混同されやすい用語に、「経理」「財務」「簿記」があります。それぞれの用語が指す意味と、会計との違いや関係を解説します。

会計と経理の違い

経理は会社において日常的に発生する取引やお金の流れなどを帳簿に記録し、管理する役割を担う職種のことです。

経理担当者が記録した帳簿にもとづき、財務会計や管理会計に欠かせない財務諸表が作成されるため、経理業務は会計のなかの一つの役割と考えてよいでしょう。

ただし、会社によっては会計と経理を明確に区別しておらず、定義が曖昧なこともよくあります。


【関連記事】
経理とは?業務内容と年間の仕事の流れ、会計・財務との違いを解説!

会計と財務の違い

財務には、金融機関との融資交渉などを含む資金調達や予算管理を担う役割があります。

経理が現状のお金の流れを管理するのに対して、財務は先を見据えたお金を管理する業務です。

具体的には、経理が作成した決算書や事業計画書をもとに現況を把握し将来の経営イメージを見定めたうえで、事業推進に必要なお金を集めて管理します。

会計と簿記の違い

簿記は、日常的に発生する会社の取引やお金の流れなどを一定の決まりにしたがって記録する「帳簿記入」という作業の略称です。

正規の簿記の原則に基づき財務諸表が作成され、会社の経営成績や財務状況を利害関係者へ報告する会計の役割が果たされます。そのため、簿記は会計のなかの一部の業務と言えます。

簿記については以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。


【関連記事】
複式簿記の歴史
複式簿記の重要性と記帳方法について解説!
単式簿記とは

会計におけるタイミングごとの業務内容

会計のタイミングとしては、次の3つがあります。

  • 毎日(日次)
  • 毎月(月次)
  • 毎年(年次)

それぞれのタイミングにおける具体的な業務内容は、以下のとおりです。

なお、会計処理の詳しい流れや必要書類などについては、別記事「会計処理」とは具体的に何を指す?会計処理業務の基礎知識をあわせてご確認ください。

日次の会計業務

日々の会計業務としては、以下のような例が挙げられます。

日次の会計業務例

  • 請求書や領収書の処理
  • 売上と仕入の記録
  • 現金出納帳への記録
  • 未払金や立替金の処理

月次の会計業務

月次の会計業務としては、以下のような例が挙げられます。

月次の会計業務例

  • 取引先への請求書の発行
  • 売掛金の管理
  • 仕入代金や経費の支払い
  • 月次決算書の作成

年次の会計業務

年次の会計業務として行うのが、期末の決算です。たとえば、以下のような業務があります。

年次の会計業務例

  • 決算整理仕訳
  • 決算書の作成
  • 法人税や消費税などの計算
  • 法人税や消費税の確定申告書の作成

会計業務を適切に効率的に進めるポイント

会計業務には正確さと効率が求められます。スムーズに業務を進めるためのポイントについて解説します。

日々の会計処理を抜け漏れなく丁寧に行う

日々の会計処理を抜け漏れなく丁寧に行うことも非常に重要です。

すでに説明したように、日々の会計業務には請求書や領収書の処理、売上と仕入の記録など、細かい作業が多くあります。

これらの作業にミスや漏れがあると、実際の残高が帳簿上の残高と合わなくなり、適切な会計処理を行うことができません。

日々の会計処理ができていないと、月末や期末になって確認や修正に追われることになりかねないため、業務負担が増えてしまいます。

会計ソフトを導入する

会計業務の効率化には、会計ソフトの導入も有効な手段のひとつです。

処理しなければならない会計業務が多いと、日常的な負担が大きくなります。また毎日の会計処理で抜け漏れが多いと、月末や期末の会計処理にも影響を及ぼす可能性があります。

会計ソフトを導入すれば、自動的に処理できる業務も増えるため、効率化の実現はもちろん、ヒューマンエラーの軽減による正確性の担保にもつながります。

まとめ

会計は、企業のお金の流れを把握し分析するうえで重要な役割を果たしています。社内外に向けて正確な情報を提供するためにも、企業の健全な運営に不可欠な存在です。

会計業務の信頼性を高めるためには、日々の会計処理を正確かつ迅速に行うことが重要です。会計の業務内容やポイントの理解と、適切な会計業務により、企業の安定的な運営とさらなる事業成長に貢献できるでしょう。

経理を自動化し、日々の業務をもっとラクにする方法

経理業務には日々の入出金管理だけでなく、請求書や領収書の作成から保存まで多岐にわたります。

シェアNo.1のクラウド会計ソフト(*1)「freee会計」では、面倒な仕訳や入力作業を自動化、必要書類も簡単に作成でき、経理業務にかかる時間を半分以下(*2)に削減できます。
※1.シミラーウェブ、ローカルフォリオ(2019年10月)
※2.自社調べ。回答数1097法人。業務時間が1/2以上削減された法人数


また、関連書類はクラウド内で保存が可能です。管理にかかるコストも削減でき、書類の破損や紛失の心配もありません。

数あるソフトの中でも、freee会計を導入するメリットをご紹介します。

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銀行口座やクレジットカードを同期することにより、利用明細を自動的に取り込むことができます。取り込んだ明細から勘定科目の登録はもちろん、売掛金や買掛金の消し込み、資金の移動などの記帳も可能です。

明細を手入力ではなく自動的に取り込むため、入力の手間や漏れなく正確な帳簿を作成できます。

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経営層にもわかりやすいレポートを自動作成!

会社を経営するうえで重要なのはお金の流れです。freee会計では、お金の流れをリアルタイムで把握できるレポートを自動で作成できます。

たとえば「資金繰りレポート」を作成すると、今後のお金の出入りを踏まえた上で現金の残高推移を確認することができます。現金の動きを把握することで、資金ショートの防止につながります。


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決算関連の書類作成にも対応!

freee会計では、中小企業の決算関連書類を自動的に作成できます。

<freee会計で出力可能な書類の一例>

  • 貸借対照表・損益計算書
  • 仕訳帳・総勘定元帳
  • 現金出納帳 など
PDFやCSVファイルに出力することも可能なため、士業の方への共有や社内での資料作成にも活用できます。

ほかにもfreee会計には、効率的な経理を実現するための機能が豊富に備わっています。

<freee会計の機能例>
  • 見積書/請求書/納品書の発行
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  • 支払管理や振込ファイルの自動作成
  • 証憑管理(電子帳簿保存対応)etc...
freee会計は、30日間の無料お試し期間を設けています。無料お試し期間でもサポート機能の利用も可能なので、気になる方はまず無料でお試しされることをおすすめします。

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よくある質問

会計とは何を指す?

会計とは、企業の経営成績や財政状況を記録・管理し、社内外の利害関係者へ報告することです。

詳しくは「会計とは」をご覧ください。

会計と経理の違いは?

経理は会社において日常的に発生する取引やお金の流れなどを帳簿に記録し、管理する役割を担う職種のことです。経理が担う業務は、会計のなかの一つの役割と言えます。

詳しくは「会計と経理・財務・簿記との違い」をご覧ください。

会計処理を行うタイミングはいつ?

会計業務を行うタイミングは、主に「毎日(日次)」「毎月(月次)」「毎年(年次)」です。

それぞれのタイミングごとに行う業務について、詳しくは「会計におけるタイミングごとの業務内容」で解説しています。

監修 税理士法人G&Sソリューションズ

税理士・会計士が中心となる税理士法人で、M&Aをはじめとする出口戦略(M&A・IPO・事業再生)に強みを持っています。税務申告をお手伝いするのみならず、会社の成長戦略に関するアドバイスを提供することが可能です。上場会社・上場準備会社・ベンチャー企業への対応、非上場会社に対しても高品質なサービスをご提供致します。

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