会計の基礎知識

会社経営に必須!帳簿とは?役割や種類、作成方法をわかりやすく解説

最終更新日:2022/04/26


会社経営において欠かせないのが帳簿の作成です。帳簿をつける目的は、日々の取引を把握し、会社の経営状況を可視化することにあります。

この記事では、経理・会計担当者がおさえておくべき帳簿の基礎を解説します。帳簿をつけることによるメリットや帳簿の種類、帳簿の保存機関なども知っておきましょう。

個人事業主の方は「【個人事業主向け】帳簿の種類とつけ方は? 単式・複式簿記や現金・発生主義について徹底解説!」をご参照ください。

目次

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帳簿とは

帳簿とは、事業の取引やお金の流れを記録するものです。会社法によって作成が義務づけられており、正しくは「会計帳簿」と呼びます。

帳簿は決算書の基礎となるものなので、資産の変化などを正確に記録する必要があります。

なお、2014年からは白色申告者にも帳簿の作成が義務づけられたので、法人・個人を問わず、すべての事業者に帳簿の作成が求められています。

個人事業主の方は「【個人事業主向け】帳簿の種類とつけ方は? 単式・複式簿記や現金・発生主義について徹底解説!」をご参照ください。

帳簿をつける目的

前述したように、帳簿は事業の取引やお金の流れを記録するもので、会社法第432条により、すべての事業者に作成が義務づけられています。帳簿をきちんと記録することで、儲かっているのか、経費がどれだけかかっているのかなどを正確に把握することができます。

最終的に帳簿の内容は、損益計算書や貸借対照表などの決算書にまとめられます。これらの決算書は今後の経営方針を決める指針となる重要な書類のため、正しく作成・記帳することが大切です。

帳簿を作成するメリット

帳簿をつけるメリットは、日々の会社のお金の動きがわかり、経営状態を把握できることです。代表的なメリットを紹介します。

経営状況を把握できる

会社経営には複雑なお金の動きがつきものですが、帳簿を作成することによりそれらすべてを把握することができます。

取引先の金融機関などに経営状態を説明する必要があるときや会社経営に必要な判断に迫られたときなどにも、説明や判断に困ることはありません。また、毎年必要な決算書も会計帳簿をつけることで作成ができます。

月間・年間での経営状況を比較できる

帳簿を作成することで月次の売上推移の確認や、前年同期との経営状況の比較も容易にすることができます。

商品の売れ行きや売上、や利益を把握することで、営業利益率や経常利益率などを算出でき、それらを経営に反映することが可能です。

資金繰りの状況を把握できる

さらに、帳簿をつけることで資金繰りの状況も把握できます。手元資金がどれくらいあるのかなど、会社経営において財務状況を把握することは非常に重要です。

帳簿があれば、四半期ごとの売上を把握したり、新しい事業を始める際の判断の根拠になったりするだけでなく、決算書だけではわからない財政上の問題点なども的確に把握することができます。

帳簿を作成しないことによるリスク

確定申告で帳簿の提出は必要ありませんが、税務調査などで税務署から帳簿の提示を求められることがありますので、提示できるよう準備しておかなければなりません。

その際に帳簿が作成されていなかったり、紛失していたりして提示できなかった場合、納税額の35〜40%が重加算税として課されることがあります。さらに「虚偽の隠蔽」と判断された場合は、重加算税に加えて刑事罰が課される可能性もあります。

また、帳簿の提示ができない場合は青色申告の承認取り消しの対象となります。その場合は、帳簿を提示できなかった最も古い事業年度から取り消される可能性があります。

帳簿には主要簿と補助簿の2種類がある

帳簿には、主要簿と補助簿の2種類があります。

主要簿とは

主要簿とは、日々発生するすべての取引を記録する帳簿のことです。複式簿記では必ず作成しなければなりません。

主要簿には、「仕訳帳」「総勘定元帳」「日記帳」の3つがあります。

仕訳帳

仕訳帳は日々の取引を「借方」と「貸方」に分け、日付順に記録していく帳簿です。資産が増加した際や費用が発生した際には借方に、負債や純資産の増加、収益の発生があった際には貸方に取引を記載します。

なお、次項の「総勘定元帳」は仕訳帳をベースに作成するため、仕訳帳がなければ総勘定元帳は作成できません。

【関連記事】
仕訳帳とは?書き方や仕訳例、基礎知識を解説

総勘定元帳

総勘定元帳は、仕訳帳の内容を「売上」や「仕入」などの勘定科目ごとに記録していく帳簿です。取引が勘定科目ごとにまとまっているため、それぞれの残高を把握できるメリットがあります。

【関連記事】
総勘定元帳とは?書き方や保存期間、基礎知識を解説

日記帳

日記帳は、日々の取引を日付順に記録した帳簿です。「円滑な会計処理のために記録することが望ましい」という位置づけで、必須ではありません。

補助簿とは

補助簿とは、主要簿を補完するために作成される帳簿で、主要簿に記載できない取引内容の詳細を記載します。なお、補助簿は補助元帳と補助記入帳の2つに分けられ、現金出納帳や仕入帳、売上帳などさまざまな種類があります。

決算書の作成には主要簿があれば十分ですが、補助簿があることで取引の詳細を把握できます。

たとえば、得意先別の売上高を知りたい場合は、補助簿として得意先元帳があれば総勘定元帳から該当する取引を探し出す手間が省けます。

補助元帳

補助元帳は、特定の勘定科目ごとに詳細を記録する帳簿です。具体的には以下のようなものがあります。

帳簿 概要
商品有高帳 受け入れと払い出し、残高を商品別に記入する帳簿
仕入先元帳 仕入高や掛買金残高などを仕入先別に記入する帳簿
得意先元帳 売上高や売掛金残高を得意先別に記入する帳簿
経費帳 必要経費を記入する帳簿
固定資産台帳 減価償却資産や繰延資産などについてまとめた帳簿
取得時の状況や減価償却の履歴を記入し、償却額、未償却額などを記載

補助記入帳

補助簿は、取引の順序や日時によって明細を記録する帳簿です。具体的には以下のようなものがあります。

帳簿 概要
現金出納帳 日々の現金取引の収支を記入する帳簿
預金出納帳 預金口座の収支を記録するための帳簿
支払手形記入帳 支払手形ごとに、金額や支払期日、受取人などを詳細に記入する帳簿
受取手形記入帳 受取手形ごとに、金額や支払期日、受取人などを記入する帳簿
仕入帳 日々の仕入高などを詳細に記入する帳簿
売上帳 日々の売上高などを詳細に記入する帳簿

帳簿の様式

帳簿は必要な情報が記載されていれば、その様式は問われません。

手書き

帳簿はノートなどに手書きで記入したものでも問題ありません。実際に手を動かすことで、現金の出入りをその場で確認できるため、経営状態の把握や節税、申告の手続きなどの知識が増えるというメリットもあります。

表計算ソフト

帳簿の作成にはExcelなどの表計算ソフトも便利です。Excelは多くのパソコンで利用されており、パソコン環境による仕様の違いも少ないです。テンプレートを用意してしまえば複雑な帳簿づけも平準化できます。

会計ソフト

会計ソフトは、手書きやExcelでの帳簿づけに比べ、作業量を大幅に削減することができます。

また、慣れてくれば経理に欠かせない正確さやスピードも確保できます。経理業務の時短や効率化を目指すなら、会計ソフトの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

帳簿の保存期間

法人の帳簿保存期間は、該当する事業年度の確定申告期限の翌日から7年間です。あわせて取引に関する書類等の保存も必須です。

それぞれに該当する以下のとおりです。

保存が必要な「帳簿」

  • 仕訳帳
  • 総勘定元帳
  • 現金出納帳
  • 売掛金元帳
  • 買掛金元帳
  • 固定資産台帳
  • 売上帳 など

保存が必要な「書類」

  • 棚卸表
  • 賃借対照表
  • 損益計算書
  • 注文書
  • 契約書
  • 領収書 など

なお、欠損金が生じた年度の場合、帳簿や書類の保存期間は10年間(平成30年4月1日前に開始した事業年度は9年間)です。


帳簿の保存期間は法人と個人で異なります。個人事業主の方は別記事「【個人事業主向け】帳簿の種類とつけ方は? 単式・複式簿記や現金・発生主義について徹底解説!」をご参照ください。

帳簿作成時の注意点

帳簿を作成する際には、記入漏れや仕訳の間違いがないように注意しましょう。また、年度ごとに項目が異なるということがないように作成方法も統一しましょう。

なお、帳簿・書類は紙媒体での保存が原則ですが、令和6年1月からは保存要件に沿った電子データでの保存となります。

まとめ

帳簿の作成はやり方さえ覚えれば難しいものではありませんが、記入漏れや誤記入には細心の注意が必要です。決算書のベースになるものであり、経営状態を把握するためにも正確さが求められます。

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