確定申告の基礎知識

一人親方必見!確定申告をしないデメリットと申告時のポイント

一人親方の中には、確定申告の必要性があるのを知っていながら怠っている方もいるのではないでしょうか?しかし、確定申告をしないとデメリットしかありません。今は大丈夫と思っていても、税務調査であっさりとばれてしまうこともあります。
今回の記事では、一人親方が確定申告をしないと被るデメリット、また、申告時に気をつけるべきポイントについてまとめてみました。

目次

一人親方と確定申告

一人親方の定義とは

一人親方とは、労働者を雇用しないで事業を行う方のことを指します。いわゆる個人事業主です。親方という響きから土木・建設業界の人を指す言葉ととらえられがちですが、職業ドライバー、漁業従事者、廃棄物処理業に関わる方なども一人親方に含まれます。また、労働者を年間で雇う日数が100日未満の場合でも一人親方です。
妻や息子など家族と一緒に事業に従事している場合は、その家族を一人親方等と言います。

一人親方は確定申告が必要

会社勤めの経験のある方でしたら、今までは年末調整が行われていたことでしょう。しかし、一人親方になった方は会社勤めではなくなるため、年末調整が行われません。このため、確定申告を行い自身で納税をする必要性が出てきます。

確定申告をしていないとこんなにもデメリットが

確定申告をせず納税を怠ると、様々なペナルティが発生します。建設業の場合、仕事に不利になるケースも生じますので、1つ1つ見ていきましょう。

・無申告加算税の発生
期限後申告や確定申告の期限内に確定申告し忘れた場合、納付すべき税額に対し、50万円までは15%、50万円を超える部分は20%の上乗せをした無申告加算税が課されます。なお、税務署からの調査を受ける前に自主的に期限後申告を行えば、上乗せさせられる無申告課税が5%に軽減されます。
また、期限後申告であっても、その申告が法定申告期限から1月以内に自主的に行われているなどいくつかの条件を満たせば、無申告加算税は課されません。

・延滞税の発生
定められた期間までに納税されない場合、原則法廷納期限の翌日から納付する日までの日数に応じ、利息に当たる延滞税が自動的に課されます。延滞税の割合は年度によって異なります。詳しくは、国税庁のホームページをご覧ください。

・各種サービスが受けられない
事業拡大に伴い金融機関から融資を受けたい時、住宅ローンを組みたい時、子どもを保育園に入れたい時、すべてにおいて所得を証明する書類が必要になります。
一人親方が所得を証明するためには、課税証明書や納税証明書、確定申告の写しが必要です。名称からも察することも出来るように、これらの書類からはあなたが納税しているかが分かります。つまり、これらの書類の提出によりあなたが納税していないことがばれてしまえば、先に挙げたサービスはすべて受けることが出来なくなります。

・建設業の許可
建設工事の完成を請け負うことを営業するためには、公共・民間に関わらず建設業法第3条に基づいて、建設業の許可を受けなくてはなりません。
工事1件の請負代金が1,500万円未満の工事、または延べ面積が150㎡未満の木造住宅工事のような軽微な建設工事を主とする場合は許可を請けなくても良いのですが、大きな仕事を考えている建設会社には不可欠です。
そして、この建設業の許可を受けるためには、役員の内の1人に、「経営業務の管理責任者としての経験を5年以上有している者」が必要です。一人親方の経験が5年以上であればこの条件に合致するため、建設会社の中には一人親方歴5年以上の人材を欲しているところもあります。しかし、この5年以上の経験を証明するものが確定申告書なのです。つまり、せっかくあなたのところに良いオファーが舞い込んで来たとしても、確定申告を行っていなければ、その話を受けることも出来ないのです。

このように、確定申告を怠ると、納税の面だけではなく様々な角度からデメリットを被ってしまうのです。

一人親方が確定申告をする時に気をつけるポイント

ここまで読んで、確定申告をしなければならない理由が理解出来たことでしょう。
ここからは、一人親方が気をつけなくてはならない確定申告時のポイントについて説明していきます。

・給与と外注費の違い
一人親方が仕事を誰かにお願いし手伝ってもらった場合、その対価が外注費になるか給与になるかで課せられる税金が変わってきます。
基本的には雇用契約であれば給与、請負契約であれば外注費となります。しかし、外注費だと思っていても、その仕事の内容が他の人と代替可能か、仕事が指揮監督を受けたものであるか、仕事に関わる材料・用具を与えられているかなどの判定基準により、税務署から給与と判断されることもあります。
給与は源泉徴収税があり社会保険への加入も義務づけられているのに対し、外注費は源泉徴収税がなく、社会保険への加入義務もありません。消費税の控除も給与にはありますが、外注費にはありません。つまり、外注費の方が払う税金は少ないのです。しかし、納税額を減らすために給与を外注費として申告しても、税務調査時にばれてしまえば追加徴収になってしまいます。
2つの区別をしっかりと把握しておきましょう。

・組合でかかる費用について
一人親方は土建組合に加入するケースがありますが、そこでの費用は項目により経理処理が異なります。
例えば、組合費でしたら必要経費として事業所得から差し引くことが可能です。しかし、国民健康保険料や労災保険料は社会保険料控除として扱われます。

・棚卸を行う
正確な利益を把握するため、一人親方は棚卸を行わなくてはなりません。
例えば、年末時点で仕入れた材料が残っていた場合、それは棚卸資産として計上されます。もしも材料を多く仕入れ、売上純利益から仕入れ代を経費として引いて節税しようと思っている方がいれば、それは誤りです。なぜなら、売上純利益は次の式で成り立っているからです。

売上純利益=売上総額ー(総仕入額ー棚卸資産)

このように、年末時点で残っている材料(棚卸資産)は、節税対策にはなrま。このため、商店などでは年末にセールを行うことで、あまり在庫を持たないようにしているのです。
また、一人親方は、売上は目的物を完成させ相手に引き渡した日に計上しますが、年内に目的物が仕上がらなかった場合、これにかかった経費もその年の経費に含めることが出来ません。この経費は「仕掛品」と言って、棚卸資産に計上されます。

棚卸を行うことは、自身の資産を把握するためにも重要ですので、忘れずに行いましょう。

まとめ

一人親方が確定申告をしないと被るデメリット、そして確定申告時のポイントについて紹介しました。
本業の傍ら経理作業を行うのも大変ですが、自分が損をしないためにも、正しい知識を身につけてしっかりと確定申告を行いましょう。

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