確定申告の基礎知識

【2020年最新】医療費控除のしくみとは?控除対象や申請方法・確定申告での手続きについて

公開日:2017/09/20
最終更新日:2020/02/21

【2020年最新】医療費控除のしくみとは?控除対象や申請方法・確定申告での手続きについて

医療費控除とは、1年間に医療費を10万円以上支払った場合に受けられる控除です。家族を扶養している方は、扶養家族の医療費も控除の対象になります。
医療費控除を申請するための専用の申請書はなく、確定申告書と医療費の明細書を作成して税務署に提出することが申請手続きです。
病院の治療費や薬代だけではなく、通院交通費(公共の交通機関が主)や介護に関わるサービスの支払い料金も控除対象です。給与所得者の方が確定申告で医療費控除を申請すると納めた税金の一部が戻ってくる場合があります。医療費控除を受けるために、会社員の方も確定申告をしましょう
2017年分の医療費から確定申告書に医療費の領収書の添付が不要になりました。代わりに医療費の明細書の作成が必要ですので、税務署で申告書と医療費の明細書を作成する場合は、領収書は持参してください。

そもそも医療費控除とはどのようなしくみなのでしょうか?また、いつどのように手続きをすれば良いのでしょうか?初めての方にはやり方がわからないと思いますので、詳しく解説していきます。

目次

医療費控除のしくみとは?

医療費控除は、支払った医療費の額がそのまま戻ってくると勘違いされやすいのですが、支払った医療費に応じて税金を計算し直すというものです。会社員の場合は、医療費控除によって給与から天引きされた所得税の還付が受けられます。個人事業主の場合は、医療費控除を確定申告に反映させることで節税効果が見込めます。

医療費の合計が10万円を超えると控除が受けられる

医療費控除の対象になる金額は、支払った医療費から保険金などで補填された額と10万円を引いた額となり、上限が200万円となります。ただし、総所得が200万円以下の人の場合には、10万円の代わりに総所得の5%を引いた額となります。

保険金で補填される額として差し引くのは、生命保険の入院給付金のほか、健康保険で支払われる高額療養費や出産育児一時金などが含まれます。

医療費控除額(上限200万円)=医療費(保険金で補填された額を除く)-10万円(総所得が200万円以下の人は総所得金額の5%)

例:
医療費控除額60万円=手術・入院費用100万円-保険金30万円-10万円
医療費控除額8万円=出産・入院費用60万円-出産一時金42万円-10万円

医療費控除は家族の分もまとめて申告可能

医療費控除は、確定申告をする年の1月1日から12月31日までに支払った医療費が対象となります。自分以外にも生計を同一にする家族の分もまとめて申告が可能です。

なお、所得税は累進課税ですので、家族の中で一番所得の多い人が家族の分もまとめて医療費控除を申告すると、税負担を減らせる額が大きくなるのでお得です。

生計が同一であれば、同居は要件ではありませんので、一人暮らしをしている大学生の子供の医療費や単身赴任中の父親の分であっても、控除対象に含まれます。

医療費控除の対象になるものと対象にならないもの

医療費控除の対象になるかどうかは、大きく分けて「治療を目的とした医療費」「予防を目的とした医療費」により判断されます。

1. 医療費控除の対象になるもの

治療を目的とした医療行為に支払った費用は、医療費控除の対象となります。 おもに、以下のものが挙げられます。

<医療費控除の対象となる医療行為>

  1. 病院での診療費/治療費/入院費
  2. 医師の処方箋をもとに購入した医薬品の費用
  3. 治療に必要な松葉杖など、医療器具の購入費用
  4. 通院に必要な交通費
  5. 歯の治療費(保険適用外の費用を含む)
  6. 子供の歯列矯正費用
  7. 治療のためのリハビリ/マッサージ費用
  8. 介護保険の対象となる介護費用

医療機関で支払う診察代や薬代には、保険外診療のものも含まれています。薬局で購入する風邪薬などの市販の薬も医療費控除の対象となる場合があります。また、入院費用や入院中の食事代も含まれます。妊娠・出産では、定期健診や検査代、出産や入院のための費用、不妊治療費用も対象になります。

歯の治療では、保険適用外の高価な材料を使った場合も含まれます。歯列の矯正では、嚙み合わせを直す目的で子供が施術を受ける場合には適用されます。

医療機関に通院や入院をするための交通費のうち、バスや電車などの公共の交通機関によるものは、医療費控除の対象となります。タクシーの利用は、急を要しているケースや電車やバスの利用ができない場合のみ認められ、申告の際に領収書の添付が必要となります。

2. 医療費控除の対象にならないもの

病気の予防を目的とした医療費は、医療費控除の対象となりません。
具体的には、以下に挙げるものが対象外となります。

<医療費控除の対象とならない医療行為>
  1. 人間ドックなど健康診断の費用(病気が発見され治療をした場合は対象になる)
  2. 予防注射の費用
  3. 美容整形の治療費用
  4. 漢方薬やビタミン剤の費用
  5. マイカー通院のガソリン代や駐車料金
  6. 里帰り出産のための実家への交通費
  7. 自分の都合で利用した差額ベッド代

例えば、薬局で購入する薬の中でも、ビタミン剤は健康増進が目的とされます。また、人間ドックを受診して病気が発見されない場合も、医療費控除に含むことはできません。

入院時の差額ベッド代も個人の都合で利用した場合は対象外です。交通費の中でも、自家用車のガソリン代や駐車料金は医療費控除に含められません。歯列矯正も、大人の場合は美容目的とされるため、美容整形と同様に対象外となります。

医療費控除を受けるためにどのような手続きが必要?

会社員などの給与所得者が医療費控除を申請する場合には、確定申告の手続きが必要です。また、確定申告の手続きには、病院や薬局の領収証やレシート類の提出が必要となります。

離れて暮らす家族の医療費も合わせて医療費控除の確定申告をする場合には、領収書を取り寄せておく必要があります。

なお、タクシーには領収書がありますが、公共の交通機関には領収書はありませんので、メモなど記録をとっておくと良いでしょう。

医療費控除の申請に必要な書類の書き方

医療費控除を申請するときは、医療費の明細書を作成したあと、確定申告書の医療費控除の欄に記入します。

医療費の明細書

引用元:国税庁

医療費の明細書は、確定申告書とともに配布されているものか、国税庁のホームページからダウンロードして印刷すると、手書きで記入できます。ホームページの確定申告書作成コーナーでは、直接入力して集計を行うことが可能です。自作のものを利用しても構いません。

医療費控除の準備:令和元年分 確定申告特集

医療費の明細書に必要な項目は、「医療を受けた人」「続柄」「病院や薬局などの名称と所在地」「治療内容や医薬品名」「支払った医療費」「保険で補填される額」です。領収書やレシート、交通費のメモをもとに記入していきます。

「支払った医療費」から「保険で補填される額」と、10万円と所得の5%のいずれか少ないほうを引くと、医療費控除として申告できる額が計算できますので、確定申告書に転記します。

確定申告で医療費控除を申請するための方法や具体的な計算の仕方など、さらに詳しい解説は、関連記事を参照してください。

【関連記事】
【2020年最新】確定申告 医療費控除の全知識!申告書と明細書の書き方から計算方法や領収書と交通費の準備まで徹底解説

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あとは確定申告書を提出するだけ

あとは完成した確定申告書を提出して納税するだけ

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いかがでしょう?
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余裕を持って確定申告を迎えるためにも、ぜひ確定申告ソフトの活用をご検討ください。
【初めての向けにオススメ】そもそも確定申告とは?スマホ申告の活用など

まとめ

医療費控除は、所得税の還付が受けられるだけではなく、翌年の住民税にも反映されます。家族の医療費が10万円を超えるときには、医療費控除の確定申告を行ってみましょう。

その際、最後にご紹介した会計ソフトを活用すれば簡単に書類を作成することができます。ミスを少なく、効率良く確定申告を行いたい方は、ぜひ活用をご検討ください。

参考:医療費控除の準備:令和元年分 確定申告特集|国税庁

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