確定申告の基礎知識

還付申告とは?確定申告の締切後に還付を申請する

公開日:2017/09/22
最終更新日:2020/12/02

還付申告とは?確定申告の締切後に還付を申請する

給与から源泉徴収されている所得税が多すぎる場合や、個人事業主で予定納税(前年の所得税額が15万円以上の場合に課される税金の前払い分)をしている場合は、確定申告をする必要がなくても、「還付申告」をすることで還付を受けることができます。還付申告の手続きは、確定申告とほぼ同じです。

確定申告の期間は原則2月16日~3月15日までですが、還付申告は対象になる年の翌年1月1日から5年間は申告することができます。そのため、確定申告の期限後であっても、申告をした年に一定額の医療費を支払ったり、住宅ローンを組んだりした場合など、還付申告の対象になる場合は還付を受けることができます。

また、過年度に確定申告や還付申告をしていたとしても、控除のし忘れなどで納付した税金が多かったり、逆に還付を受けた税金が少なかったりした場合は、「更正の請求」を行うことで税金の還付を受けることができる場合があります。

この記事では、還付申告の期間や具体的なケース、還付申告の方法などについて詳しく解説しています。

目次

還付申告で納めすぎた税金が戻ってくる

還付申告とは、源泉徴収で納めすぎた税金(所得税及び復興特別所得税)を還付(返して)もらうための申告手続きです。

<還付申告の注意>

  • 確定申告をする人は不要
  • 確定申告をしていない人で控除などにより税金が戻ってくる場合は還付申告を
  • 期限は申告した年の翌年1月1日から5年間

確定申告をすれば還付申告も済んでしまうため、確定申告が必要な人は改めて還付申告をする必要はありません。

年末調整を受けているサラリーマンや、公的年金等の収入金額が400万円以下の年金受給者は、原則として確定申告の必要がなく、還付申告ができることを知らない人が多いようです。医療費控除が受けられる場合など、還付申告の対象となるかどうかに注意が必要です。

還付申告は、申告した年の翌年の1月1日から5年間申告することが可能なので、確定申告の期限前後どちらでも問題なく行うことができます。

還付申告で税金が戻ってくる控除の例

還付申告をすれば税金が還付されるかどうかは、「源泉徴収税額」と「控除」を確認しょう。還付申告ができる控除には、以下のようなケースがあります。

<還付申告ができる具体例>

確定申告の事例 適用控除など
退職などで年末調整を受けていない ---
副業の報酬から源泉徴収されている ---
個人年金保険の受取金から
源泉徴収されている
---
多額の医療費を支払った 医療費控除
住宅ローン控除の対象者である 住宅借入金特別控除
認定住宅を新築・購入した 認定住宅新築等特別税額控除
ふるさと納税をした 寄附金控除
災害や盗難で住宅や家財に損害を受けた 雑損控除
年末調整後に成人した子どもの
国民年金保険料を支払った
社会保険料控除
年末調整後に婚約や親との同居があった 配偶者控除・扶養控除

源泉徴収とは、法人が個人に支払った給与や報酬の10.21%(うち0.21%は復興特別所得税)を所得税として「差し引く」ことです。

もし、働いていて収入を得ている社会人全員が税務署で確定申告しなければならないとなると、事務処理が追いつかなくなる上、無駄が多くなってしまいます。そのため、給与や報酬が支払われるたびに、会社があなたに代わって一定額の所得税として納めておくのです。

会社員の場合は、一定額を必要経費として処理する「給与所得控除額」がありますので、個人的な経費の領収書を保管しておく必要はありません。これらは毎年の年末調整でまとめて精算し、源泉徴収された所得税が余った分は還付金として自分に振り込まれます。

会社を退職したばかりの会社員の場合は、その年の年末調整がありませんので、個人事業主と同じように自分で確定申告をする必要があります。また、個人年金保険の受取金からも源泉徴収されていますが、こちらも年末調整はありませんので、自分で確定申告をする必要があります。

還付申告の対象外となる所得例

一方、還付申告の対象とならない所得もあります。

<還付申告の対象とならない所得の例>

還付申告の対象とならない所得の例 適用課税
預貯金や一般公社債の利子 源泉分離課税
抵当証券などの利息
一定の割引債の償還差益
一時払いの養老保険や
損害保険の差益

源泉分離課税とは、予め収入から20.315%(所得税15.315%、地方税%)を源泉徴収して課税手続きを完結に終了する制度です。つまり、事後的な還付はありません。

日本国内の金融機関に開設されている口座数は膨大であり、しかも超低金利が続いているため、預貯金の利子に対する税額を逐一正確に計算することは非効率的であり非現実的です。

還付申告には確定申告書を使う

還付申告は、確定申告書を使って行います。

所得の種類が「給与所得」「雑所得(公的年金等、その他)」「配当所得」「一時所得」だけの人は「確定申告書A」を使うことになります。

申告書A【令和元年分以降用】

引用元:国税庁「申告書A【令和元年分以降用】」

「事業所得」「不動産所得」「利子所得」「譲渡所得」などがある人は「確定申告書B」を使います。
申告書B【令和元年分以降用】

引用元:国税庁「申告書B【令和元年分以降用】」

還付申告は、主に源泉徴収される給与所得者や年金受給者などが対象となります。そのため、ほとんどの場合は「確定申告書A」で申告することにになります。

源泉徴収の正確な金額は、業務委託等の場合、年明け頃に依頼主から送られてくる「支払調書」に記載されています。支払調書は還付申告のために税務署に提出する義務はなく、会社が法的に発行する義務はありません。とはいえ、源泉徴収額を正しく集計するために必要な書類ですので、無理のない範囲で取引先に発行を依頼することをおすすめします。

確定申告の書き方について詳しく知りたい方は、こちらの「【令和最新】確定申告A・Bの書き方と記入例」をご覧ください。

確定申告を簡単に終わらせる方法

確定申告には青色申告と白色申告の2種類があります。どちらを選択するにしても、期限までに書類を作成し納税をすることが重要です。

青色申告と白色申告の違いを知りたい!という方は、「青色申告と開業届の基礎知識!青色申告のメリットと白色申告との違い」をご参照ください。

書類の作成には、手書きのほか、国税庁の「確定申告等作成コーナー」や会計ソフトで作成する方法がありますが、「確定申告書の作成は難しいのでは?」と苦手意識をお持ちの方も多いでしょう。

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【2021年版】e-Taxでネットで確定申告:PC・スマホでのやり方とメリットまとめ

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【初めての向けにオススメ】そもそも確定申告とは?スマホ申告の活用など

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還付申告をする際の注意事項

必要書類を用意するのに加えて、還付申告をスムーズに受けるにあたって押さえておきたい事項をまとめました。

・還付申告の期間は翌年から5年間

2018年分の還付申告の期間は、2019年1月1日~2023年12月31日です。国としては、すでに受け取るべき税金を受け取っている(受け取りすぎている)状態で、納税者が損をしていることになるため、還付申告についてはゆとりを持った期間が設定されています。

郵送で提出する場合、期間内の消印があればOKです。

・更正の請求の期限

すでに還付申告をした人が、還付を受けるべき税金を間違って少なく申告した場合は、「更正の請求」(還付申告の再還付申告)という手続きをすることによって、納めすぎた税金の還付を受けることができます。更正の請求の期限は、最初の還付申告書の提出日から5年以内です。

・還付申告は確定申告期間前後がおすすめ

早く還付金を受け取りたい場合は、確定申告期間のまえに還付申告をしましょう。確定申告期間中は混雑しますので、税務署の担当者とじっくり相談しながら還付申告書類を作成したい人は、確定申告の期限後の、シーズンオフのほうが落ち着いて相談できます。

一方、還付金を早く受け取りたい人は、必要な書類がそろったらすぐ、確定申告期間前の1月中に還付申告書を提出するのがおすすめです。

まとめ

還付申告のポイントは、源泉徴収税の取られすぎや控除の適用漏れに気付くことができるかどうかです。少しの気付きが、5年さかのぼれば大きな還付金につながることもあります。過去5年間の源泉徴収や控除などについて、一度腰をすえてじっくりとチェックしてみましょう。

確定申告freeeは質問に答えるだけで還付税額を計算できるので、過年度に医療費や保険料、住宅ローンなど、控除が受けられそうな費用が発生していた場合、税金の知識がなくても還付が受けられるのかどうかすぐに判定できます。還付申告を行う場合、申告書の作成は自動で行われるので、税務署への申告書の提出も簡単です。適正な確定申告のために確定申告freeeの導入をぜひご検討ください。

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