確定申告の基礎知識

白色申告に必要な収支内訳書とは?書き方と注意点について解説

最終更新日:2022/03/03

確定申告とは、その年の所得額と納税額を計算して申告し、税金を納める一連の手続きです。確定申告は大きく分けて「白色申告」と「青色申告」の2種類の申告方法があります。

白色申告は、青色申告に比べて節税効果が低い代わりに申告時に提出する書類が少なく、記帳も簡易で手間が少なく済むのが特徴です。この白色申告を行う際には、確定申告書Bとともに1年間の売上や仕入といった所得を計算し、まとめた「収支内訳書」の提出が必要です。

本記事では、収支内訳書の書き方と、それに伴う注意点について解説していきます。

目次

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収支内訳書とは

白色申告の場合、確定申告書Bとともに収支内訳書の提出が必要です。

収支内訳書とは、確定申告を行う年の1月1日から12月31日までの1年間の収入と支出の内訳を記載した書類です。収支内訳書をもとにその年の最終的な所得金額を明らかにし、納めるべき税金を算出します。

個人で商売(不動産業や農業、山林業なども含む)をしている人は、その規模に関わらず日頃の取引を記載した会計帳簿を作成する必要があり、収支内訳書はこの会計帳簿に沿って記載します。

確定申告の際に、会計帳簿を提出する必要はありませんが、収支内訳書の内容に不備があった場合は提出を求められる可能性があります。そのため、会計帳簿の作成は、税務署に提出する可能性があること、最終的に収支内訳書に転記することを念頭に置いてまとめるようにしましょう。

収支内訳書とは?

  • 1年間の収入と支出の内訳を記載し、その年の最終的な所得金額を明らかにする書類
  • 日頃の取引を記載した会計帳簿に沿って記載する
  • 会計帳簿の作成は売上や仕入れ、消耗品などの項目を収支内訳書にあわせてまとめておくとよい
  • 白色申告の際に、確定申告書Bと一緒に提出が必要

ちなみに、青色申告を選択した場合は収支内訳書ではなく「青色申告決算書」が必要です。ほかにも、白色申告と青色申告では提出しなければならない書類や事前の手続きなどが異なりますので、それぞれ申告時に必要なものについては事前に確認をするようにしましょう。

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収支内訳書の種類

収支内訳書には、以下の3種類があります。

  1. 一般用
  2. 農業所得用
  3. 不動産所得用
収支内訳書は自身の所得に応じた用紙を使用します。それぞれの収支内訳書について見ていきましょう。

一般用

営業などによる所得がある場合は、「一般用」を使用します。個人事業主で事業所得がある人は、基本的にはこの一般用の収支内訳書となります。

農業所得用

農業所得がある場合は、「農業所得用」を使用します。農業所得用の収支内訳書には「種苗費」や「素畜費」、「肥料費」や「農具費」といった農業特有の経費項目が多く記載されているため、事業所得に含まれている農業所得であっても、一般用ではなくこちらの収支内訳書を使用します。

不動産所得用

不動産所得がある場合は、「不動産所得用」を使用します。ただし、不動産そのものを売却した場合の所得は「譲渡所得」となるため注意が必要です。不動産である土地やマンションを貸し付けて賃貸料や更新料を得た場合に不動産所得となるため事前に確認するようにしましょう。

収支内訳書の作成に必要な準備

収支内訳書を作成するにあたって、事前に必要な準備を見ていきましょう。

日常的に会計帳簿を記帳する

収支内訳書は、会計帳簿に記載された売上や仕入、経費などを項目ごとに集計し、その金額を転記することで作成します。そのため、普段から日常的な取引について記載した会計帳簿を作っておく必要があります。

減価償却の対象を確認する

減価償却とは、車や建物など月日の経過とともに価値が下がる固定資産(減価償却資産)の取得に要した金額を一定の方法によって各年分の必要経費として配分していく会計処理のことです。

原則として、耐用年数が1年以上で、取得価額が10万円以上の固定資産は減価償却資産とみなされます。なお、減価償却資産の耐用年数は、資産によってそれぞれ異なり、国税庁が定めています。

減価償却の対象を確認する

減価償却とは、車や建物など月日の経過とともに価値が下がる固定資産(減価償却資産)の取得に要した金額を一定の方法によって各年分の必要経費として配分していく会計処理のことです。

原則として、耐用年数が1年以上で、取得価額が10万円以上の固定資産は減価償却資産とみなされます。なお、減価償却資産の耐用年数は、資産によってそれぞれ異なり、国税庁が定めています。

たとえば、金属製の事務机や椅子、キャビネットの耐用年数は15年、ベッドの耐用年数は8年、パソコンの耐用年数は4年とされています。耐用年数が5年であれば5年間かけて減価償却していきます。

減価償却の対象になる資産を事前に洗い出した上で、収支内訳書で経費計上を行うようにしましょう。

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収支内訳書を入手する

事前の確認が終わったら、税務署などで確定申告書Bとともに配布されている収支内訳書を入手しましょう。国税庁のホームページからダウンロードすることも可能です。

また、国税庁の「確定申告書作成コーナー」を利用すると、サイト上での入力に基づいて、収支内訳書などが自動計算されて作成されますので、印刷して提出することができます。

【関連記事】
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収支内訳書の書き方と注意点

実際に収支内訳書の書き方について解説します。収支内訳書は、いくつかのパートに分かれていますので、1枚目から記載項目ごとに紹介します。


令和 年分 収支内訳書

引用:国税庁「確定申告書等の様式・手引き等(令和 年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)

収支内訳書1枚目の書き方

収支内訳書の1枚目には、収入金額や売上原価、経費、専従者控除など大きく分けて7つの項目を記入し、確定申告Bに記入する事業所得などを算出します。

収支内訳書1枚目の項目

  1. 収入金額
  2. 売上原価
  3. 経費
  4. 専従者控除
  5. 給与賃金の内訳
  6. 税理士・弁護士等の報酬・料金の内訳
  7. 事業専従者の氏名等

1. 収入金額

「売上金額」には、当該年度にまだ入金されていなかった分を含めて、1年間の売上を記入します。

自家消費した商品などの金額が発生した場合は「家事消費」に、通常の売上金額以外に空箱の売却やリベート等による収入があった場合には「その他の収入」に記載します。

2. 売上原価

仕入を行う個人事業主のみが記入します。「期首商品(製品)棚卸高」とは1月1日の商品などの棚卸高、「期末商品(製品)棚卸高」は12月31日の商品などの棚卸高です。仕入金額(製品製造原価)には、当該年度に代金を支払っていなかったものを含めて、1年間の商品などの仕入れ金額を記載します。

3. 経費

経費は自身が該当する科目の箇所を記入していきます。項目の中でも特にわかりにくいものについて解説します。

・給料賃金
従業員を雇っている場合に記入する項目で、給料賃金の内訳に詳細を書きます。所得税及び復興特別所得税の源泉徴収額へ記載するのは、年末調整後のものです。

・外注工賃
外部へ修理加工などを発注している場合に記載する科目です。

・貸倒金
売掛金や貸付金のうち、相手方の倒産などによって回収できないものになります。

・利子割引料
事業資金として借り入れをした場合の利子や手形の割引料などです。

・租税公課
消費税や個人事業税、事務所などに関わる固定資産税や不動産取得税、登録免許税、自動車税、印紙税などの税金が該当します。

所得税や住民税、国民健康保険や国民年金の保険料といったものは含まれません。また、国税や地方税の延滞などによって生じた税金等も対象外です。商工会議所や協同組合の会費は含めることができます。

【関連記事】
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4. 専従者控除

同じ事業を行う家族がいる場合に専従者として記入します。専従者控除は、事業主と生計を同一とする家族のうち、その年の12月31日時点で15歳以上の人が、6カ月を超えて事業に専念している場合が対象です。

5. 給与賃金の内訳

上記の専従者(家族)以外の人へ給料支払いを行った場合は、その人の情報を記入します。源泉徴収税額の項目には、年末調整後の税額を記入します。

6. 税理士・弁護士等の報酬・料金の内訳

税理士や弁護士などに報酬を支払った場合に詳細な情報を記入します。

7. 事業専従者の氏名等

家族が従業員(専従者)として働いている場合に、働いている家族に関する情報を記入します。

収支内訳書2枚目の書き方

収支内訳書の2枚目には、売上金額や仕入金額の明細、減価償却費の計算、地代家賃や利子割引料の内訳といった、1枚目の内訳を記載するもので、該当する科目の内訳以外の記載は不要です。

収支内訳書2枚目の項目

  1. 売上(収入)金額の明細
  2. 仕入金額の明細
  3. 減価償却費の計算
  4. 地代家賃の内訳
  5. 利子割引料の内訳
  6. 本年中における特殊事項

1. 売上(収入)金額の明細

どの売上先(取引先)に、1年間でいくら売り上げたのか詳細を記入します。軽減税率対象箇所は任意なので、記入しなくても問題ありません。

2. 仕入金額の明細

事業で利用した仕入先の情報と仕入に関する金額の詳細を記入します。軽減税率対象箇所は任意なので、記入しなくても問題ありません。

3. 減価償却費の計算

減価償却対象の固定資産ごとに記入します。

4. 地代家賃の内訳

事務所や店舗などを借りている場合は支払先や物件の情報について記入します。

5. 利子割引料の内訳

金融機関以外の個人や法人から借入金がある場合、その利子について記入します。基本的には、12月31日時点で残っている借入金などの金額を記入し、1年間で支払った利子割引料の金額を記入すれば問題ありません。

6. 本年中における特殊事項

大災害に見舞われたなど特殊事情がある場合に記入します。

確定申告を簡単に終わらせる方法

確定申告には青色申告と白色申告の2種類があります。どちらを選択するにしても、期限までに書類を作成し納税をすることが重要です。

青色申告と白色申告の違いを知りたい!という方は、「青色申告と開業届の基礎知識!青色申告のメリットと白色申告との違い」をご参照ください。

書類の作成には、手書きのほか、国税庁の「確定申告等作成コーナー」や会計ソフトで作成する方法がありますが、「確定申告書の作成は難しいのでは?」と苦手意識をお持ちの方も多いでしょう。

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まとめ

収支内訳書とは、確定申告を行う年の1月1日から12月31日までの1年間の収入と支出の内訳を記載した書類で、その年の最終的な所得金額を明らかにし、納めるべき税金を算出するために重要なものです。

白色申告の際は必ず提出しなければならず、収支内訳書の内容に不備があった場合は会計帳簿の提出を求められる場合もあります。

日頃から会計帳簿をまとめ、確定申告をスムーズに行えるようにしましょう。

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