白色申告の基礎知識

【2022年(令和3年分)】白色申告とは?白色申告のメリット・デメリット、申告方法について解説

最終更新日:2022/02/08

個人事業主やフリーランスは、1年間の所得金額や税額の算出から、申告・納税までの手続きを自分で行わなければなりません。この一連の作業、手続きを「確定申告」といいます。

確定申告の方法には「白色申告」と「青色申告」の2つの形式がありますが、申告に必要な書類や受けられる税制上のメリットなどが異なります。

この記事では、個人事業主やフリーランスが白色申告をする上で必要な知識を解説します。


【令和最新】白色申告とは?白色で確定申告した方がいい人、やり方・節税のすべて

目次


初めての確定申告でも安心のfreee会計のサイトバナー

白色申告とは

白色申告とは、税制上のメリットがないかわりに、帳簿作成が簡単な申告方法です。

確定申告には青色申告と白色申告があり、青色申告をするには「開業届」と「青色申告承認申請書」を税務署に提出しておく必要があります。この届出を事前にしていない場合、自動的に白色申告となります。

「白色申告は青色申告よりも楽、簡単」と言われることが多くありますが、これは過去に白色申告で会計帳簿の作成義務がなかったことを指している可能性があります。

2014年の法改正によって白色申告の記帳が義務化されてからは、どちらの申告方法を選んでも帳簿付けの義務はあります。白色申告では「簡易簿記(単式簿記)」と呼ばれる記帳方法が認められています。青色申告で用いられる「複式簿記」が複雑で難解であるのに対し、簡易簿記はお小遣い帳のような形式であり、会計知識がない方でも比較的簡単に作成できます。

このように、白色申告のほうが手続きが容易ですが、青色申告に認められる控除や会計処理上の特典がなく、節税メリットが少ないという欠点もあります。

白色申告と青色申告の違い

白色申告と青色申告の違いをまとめました。

青色申告
(65万円控除)
青色申告
(10万円控除)
白色申告
税制 要件を満たし、青色申告の承認を得た場合に税制上の優遇措置を受けることができる申告納税制度 青色申告の承認を受けていない人が行う申告納税制度
条件
(申請の有無)
その年の3月15日までに「青色申告承認申請書」と「開業届」を所管の税務署に提出 なし
提出書類 ・確定申告書B
・青色申告決算書
・貸借対照表と損益計算書
・第三表
(分離課税用、事業所得に加え譲渡所得がある場合)
・第四表
(損失申告用、赤字で青色申告する場合)
・確定申告書B
・青色申告決算書
(損益計算書)
・第三表
(分離課税用、事業所得に加え譲渡所得がある場合)
・第四表
(損失申告用、赤字で青色申告する場合)
・確定申告書B
・終始内訳書
保存帳簿 ・総勘定帳
・仕訳帳
・現金出納帳
・売掛帳
・買掛帳
・固定資産台帳
・現金出納帳
・売掛帳
・買掛帳
・固定資産台帳
・経費帳
・法定帳簿
・任意帳簿
保存書類 決算に関して作成した棚卸表
記帳方法 複式簿記 簡易(単式)簿記 簡易(単式)簿記
不動産所得要件 アパートは10室以上
貸家は5棟以上
マンション一室から なし
青色申告特別控除を受けるための要件 あり なし なし
メリット ・青色申告特別控除(65万円)
・青色事業専従者給与
・赤字3年間繰越
・減価償却資産(30万円未満)は一括経費
・青色申告特別控除(10万円)
・青色事業専従者給与
・赤字3年間繰越
・減価償却資産(30万円未満)は一括経費
・申告手続きが簡単

白色申告は、「提出書類が少なく帳簿付けも簡単だが、税制上の特典が少ない申告方法」です。青色申告を始めるためには、事前に「所得税の青色申告承認申請書」を税務署に提出しなければいけませんし、原則として「複式簿記(正規の簿記)」での記帳が求められます。

ただし。青色申告は手間がかかる反面、所得から最大65万円の控除を受けられる「青色申告特別控除」が適用されるだけでなく、赤字の繰越が可能、家族従業員の給与を経費にできるなど、さまざまな特典を受けることができます。

青色申告のほうが節税メリットが多く、デメリットと言われる手間の煩雑さについても会計ソフト等で解消できるので、節税したい方には青色申告をおすすめします。

【関連記事】
青色申告と白色申告の違いとは? 7項目で比較するメリット・デメリット
【2022年(令和3年分)】青色申告とは? 節税メリットや必要な手続き、申告方法をわかりやすく解説

白色申告に向いている人

白色申告のメリット・デメリットを踏まえた上で、どんな人が白色申告に向いているのかを紹介します。

経理作業に苦手意識がある人

会計知識がない方や経理作業が苦手な方は白色申告から始めてみるといいでしょう。前述したように、青色申告と比較してシンプルな点が白色申告の魅力です。

確定申告ソフトのfreeeでは、白色申告をさらに簡単・楽にすることができます。白色申告にかかる手間を最小限にしたい方は会計ソフトの導入がおすすめです。

事業収入が少ない人や赤字事業者

事業を開始したばかりで事業収入が少ない人や赤字事業者は、控除の恩恵も少なくなるため手間がかからない白色申告の方がいいでしょう。

逆にある程度の事業収入がある場合は特別控除などの特典が充実しており節税効果が高い青色申告への変更を検討することをおすすめします。

freeeが提供する税額診断では、最短1分で個人事業主の税額を算出し、白色申告と青色申告どちらの方が得になるかを診断できます。

freee会計で確定申告をカンタンに!

確定申告

freee会計 なら質問に答えるだけで確定申告に必要な書類を作成できます。口座とのデータ連携でさらに時間短縮が可能!初めて確定申告される方にもおすすめです。

白色申告のメリット

白色申告のメリットは、とにかくシンプルな点です。

メリット1. 記帳が簡単で、申告手続きがシンプル

白色申告も、帳簿づけが義務付けられているものの、簡易簿記で済むため、比較的簡単です。確定申告も、収支内訳書に売上や経費などを記入していく、シンプルなもので済みます。

メリット2. 白色申告するための届出の必要がない

青色申告で確定申告をしたい場合には、開業から2カ月以内に申請を行う必要があるため、時期によってはその年の確定申告で青色申告を利用することができず、翌年からの適用となります。

しかし、白色申告の場合は、青色申告のように事前に所管の税務署への申請手続きを行う必要がありませんので、時期に関係なく申告を行うことが可能です。

白色申告のデメリット

白色申告のデメリットは、青色申告のような特別控除や、税金を軽減する優遇措置が適用されない点です。

確定申告では、年間の合計所得から経費や控除を差し引いた金額に税額をかけて納税額が決定するため、控除額が大きい方が節税できるのです。

デメリット1. 青色申告特別控除(最高65万円)が受けられない

青色申告では、必要書類を提出することで、最高65万円の青色申告特別控除が受けられますが、白色申告では受けることができません。

デメリット2. 青色事業専従者給与が受けられない

青色申告では、配偶者や親族に支払った「青色事業専従者給与」を必要経費として所得から控除することができますが、白色申告では「事業専従者給与」として一定金額しか控除されません。

デメリット3. 純損失の繰越しと繰戻しができない

純損失の繰越しとは、事業で赤字を出した場合、その損失額を翌年から最長3年間まで繰り越すことができる制度です。

青色申告では、純損失の繰越しや繰戻しをすることができますが、白色申告では適用されません。


純損失の繰越しと繰戻し

デメリット4. 貸倒引当金を計上できない

貸倒引当金とは、取引先が倒産などで支払い不能になった場合に、損失を見込んで積み立てておくお金のことです。

青色申告では、貸倒引当金を計上することが可能ですが、白色申告では計上できません。

デメリット5. 少額減価償却資産の特例を使えない

青色申告で確定申告を行う場合、一定の要件を満たすことで、取得価額が30万円未満の減価償却資産について、購入した年度の経費として全額計上できる特例を受けることが可能ですが、白色申告ではこの特例を受けられません。

白色申告で確定申告をする際に必要な書類

白色申告の際に必要な書類は以下の2点です。

白色申告で必要な書類

  • 確定申告書B
  • 収支内訳書

確定申告書B

白色申告をする際には、「確定申告書B」を用います。確定申告書Bは2ページ構成になっており、第一表には事業収入や所得控除などについての情報、第二表には源泉徴収や所得の内訳、住民税・事業税に関する情報などを記入します。


確定申告書B【令和二年分以降用】第一表
確定申告書B【令和二年分以降用】第二表

確定申告書B【令和二年分以降用】(左:第一表、右:第二表)

収支内訳書

収支内訳書は、収入や売上原価、経費の内訳、減価償却費の計算など、1年間の事業の状況をまとめた書類です。

この書類を作る前提として、日常的な取引について記載した会計帳簿を作っておく必要があります。会計帳簿に記載された売上や仕入、経費などを項目ごとに集計し、その金額を転記して収支内訳書を作成しましょう。

令和 年分 収支内訳書

引用元:国税庁「令和二年分以降用 収支内訳書(一般用)

収支内訳書には従業員や事業専従者の氏名、賃金の内訳を記載する欄があります。事業専従者とは、具体的には以下の条件に該当する家族のことを指します。

事業専従者の条件

  1. 白色申告者と生計を一にする配偶者やその他の親族
  2. その年の12月31日現在で年齢が15歳以上
  3. その年を通じて6ヵ月を超える期間、その白色申告者の営む事業に専ら従事している

詳しい控除額や適用条件については「白色申告で用意されている「事業専従者控除」とは何か?」をご確認ください。

また、紹介した収支内訳書は一般用のものです。農業所得がある人、不動産所得がある人はそれぞれ専用の用紙がありますので、そちらを利用してください。

参考:国税庁「確定申告書等の様式・手引き等(令和3年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)

確定申告書の詳しい書き方はこちら

白色申告に必要な書類の作成方法

白色申告で確定申告を行う上で必要となる、確定申告書Bと収支内訳書の作成方法を紹介します。

確定申告書は次のような流れで記入をしていきます。

確定申告書作成の流れ

  1. 「収入金額」から「収入から差し引かれる金額」を差し引いて、「所得金額」を求めます。
  2. 「所得金額」から「所得から差し引かれる金額」を差し引いて、「課税される所得金額」を求めます。
  3. 「課税される所得金額」に「所得税の税率」を乗じて、「所得税額」を求めます。
  4. 「所得税額」から「所得税額から差し引かれる金額」を差し引いて、「所得税額から差し引かれる金額を差し引いた後の所得税額」を求めます。
  5. 「所得税額から差し引かれる金額を差し引いた後の所得税額」が「基準所得税額」となり、この「基準所得税額」に2.1%を乗じて「復興特別所得税額」を求めます。

※「所得税額から差し引かれる金額を差し引いた後の所得税額」と「復興特別所得税額」を合計した金額から「所得税及び復興特別所得税の額から差し引かれる金額」を差し引いて、「所得税及び復興特別所得税の申告納税額」を求めます。

※ここで計算された「所得税及び復興特別所得税の申告納税額」が生じていれば追加で税金を納める必要があり、生じていなければ税金の還付を受けることができます。

おすすめは会計ソフトを活用することです。日々の記帳や書類の準備、これから紹介する書類の書き方に関する知識、会計・経理の経験がなくても、画面のステップに沿って情報を入力するだけで簡単に白色申告をすることができます。

【関連記事】
【2022年(令和3年分)】確定申告のやり方は? 必要書類の準備から提出までの流れをまとめました

freee会計で確定申告をカンタンに!

確定申告

freee会計 なら質問に答えるだけで確定申告に必要な書類を作成できます。口座とのデータ連携でさらに時間短縮が可能!初めて確定申告される方にもおすすめです。

白色申告者が保管すべき必要書類とその期限

申請書類の作成に使った帳簿は、申告時に直接提出することはありませんが、規定の年数保管する必要があります。保管期間は申告方法で異なり、白色申告の場合は以下のとおりです。

種類 保存期間
法定帳簿 7年
任意帳簿 7年
領収書、請求書、棚卸表など

白色申告の提出期限

白色申告では、収支内訳書と確定申告書を提出します。提出期間は原則として2月15日から3月15日までです。

※年によって期限日が異なる場合があります。詳しくは国税庁のホームページをご確認ください。

確定申告の期限を過ぎてしまった場合でも申告は受け付けてもらえますが、「期限後申告」として扱われます。期限後申告の場合、遅れたペナルティとして無申告加算税や延滞税が加算される場合がありますので、期限を過ぎないように提出しましょう。

白色申告の提出方法

確定申告の提出方法は以下の3つです。

確定申告の提出方法

  1. 所轄税務署に直接持っていく
  2. 確定申告書類を郵送する
  3. e-taxで申告する

白色申告における基礎控除

ほかの所得控除と違い、基礎控除は所得がある人なら一定の要件を満たす必要もなく、だれでも一律に適用されます。基礎控除の適用を受けるには、きちんと確定申告(または年末調整や住民税の申告)をする必要があります。

税金の種類 金額
所得税及び復興特別所得税 48万円
住民税 43万円

基礎控除には、所得税の計算に使用される48万円と、住民税の計算に使用される43万円の2種類があります。確定申告書の基礎控除の欄には「48万円」を記入し、その後、確定申告書類のデータを受け取った市区町村が、基礎控除を「43万円」に読み替えて住民税を計算します。

まとめ

初めて確定申告を行う方に向けて、白色申告の特徴やメリット、デメリットなどを解説しました。

白色申告は青色申告に比べて容易に申告ができますが、その分節税のメリットは青色申告に比べると少なくなってしまうというデメリットがあります。

節税をしたい方は、白色申告ではなく青色申告で確定申告を行うことをおすすめします。

白色申告を簡単に終わらせる方法

確定申告は個人事業主・フリーランス、さらに最近では副業で収入を得た会社員の方など、さまざまな方に関わりが深い一大イベントです。

確定申告には青色申告と白色申告の2種類があり、対象者は期限までに書類を作成し納税をすることが義務付けられています。青色申告の方が税金の控除がかかるためお得ですが、事前に税務署への届出が必要なので、今年副業で思ったよりも稼げてしまったなど届出をしていない方は今年は白色で申告をすることになります。

青色申告に比べると簡単と言われる白色申告ですが、書類作成に不安をお持ちの方は少なくありません。確定申告書類を作るには、手書き含めいくつか方法がありますが、おすすめは確定申告ソフト freee会計の活用です。

確定申告ソフト freee会計は、会計の知識がないから不安だという方でも、質問に沿って答えていくだけで簡単に白色申告書類を作成することができます。

ステップに沿って入力するだけ

ステップに沿って入力するだけで、簡単に確定申告が完了します。

STEP1: 基本情報の入力

まずは基本情報の入力です。あなた自身の情報やお仕事(事業)の内容について入力後、青色申告・白色申告のいずれかを選択します。各項目の横には「?」マークがついており、カーソルを当てると詳しい説明を見ることもできます。

基本情報の入力
]

事業の基本情報を入力!

STEP2: 申告書作成に必要な情報の入力

次に、白色申告書を作成する際に必要な情報を入力していきます。1年間の収支に関して画面の指示に沿って○×形式で15の質問に答えていきましょう。

まるばつ形式で回答

有料のスタータープラン(月額1,180円)、スタンダードプラン(月額2,380円)はチャットで確定申告についての質問が可能。

白色申告に必要な書類のプリントアウトも可能

スタータープラン(月額1,180円)に申し込むと白色申告に必要な書類のプリントアウトも可能。印刷して郵送するだけで確定申告が完了します。

※無料プランでは、申告書作成まで可能です。

STEP3: 完成!

freee会計 確定申告書類作成

STEP2で入力した内容を元に確定申告書が完成!

マイナンバーカードとカードリーダをご用意いただけば、ご自宅からでもすぐに提出が完了するので、税務署に行く手間がかかりません!

税務署に行かずに確定申告を終わらせるなら、電子申告(e-Tax)がおすすめです。freee電子申告開始ナビ(無料)について詳しくみる

freee会計を使うとどれくらいお得?

確定申告ソフト「freee会計」は、会計初心者の方からも「本当に簡単に終わった!」との声も多く寄せられています。

税理士さんなどに経理を依頼した場合、経理の月額費用は最低でも1万円、確定申告書類の作成は最低でも5万円〜10万円ほど必要ですが、確定申告ソフト「freee会計」を活用すれば、ステップに沿って質問に答えるだけで簡単に確定申告を完了することができ、その費用も月額1,180円です。余裕を持って確定申告を迎えるためにも、ぜひ確定申告ソフトの活用をご検討ください。

白色申告ソフト freee会計

確定申告

白色申告ソフト freee会計なら、面倒な白色申告が圧倒的に簡単・ラクになります。ぜひお試しを!