確定申告の基礎知識

【2022年(令和3年分)】確定申告書の提出方法3つを比較! 窓口・郵送・e-Taxの特徴と注意点

最終更新日:2022/01/20

ミスなく確定申告書類を郵送する方法。提出先や間違えやすいポイントとは

2022年提出版(令和3年分)の確定申告期間は、2022年(令和4年)2月16日(水)〜2022年(令和4年)3月15日(火)までです。

確定申告期間中は、税務署が開庁していない土日や時間外でも申告書を提出することができます。また、税務署窓口での直接提出の他、郵送やe-Taxでの電子申告も可能です。

なお、期限後申告や・無申告の場合は、無申告加算税や延滞税などのペナルティが課せられる可能性があります。

本記事では、スムーズに確定申告ができるように、確定申告書の3つの提出方法に加え、郵送で提出する際の注意点や引っ越し等を理由に提出先が変更になるケースについて解説します。

確定申告の期間や納付期限について詳しく知りたい方はこちら

目次

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確定申告書の3つの提出方法とそれぞれの特徴

確定申告書の提出方法には、以下の方法があります。

  • 確定申告会場での直接提出
  • 郵送での提出
  • e-Taxでの電子申告

まずはそれぞれのメリット・デメリットをみていきましょう。

確定申告会場で直接提出する場合

メリット

  • 窓口の担当者に記載内容や書類の不備をチェックしてもらえる

デメリット

  • 開庁時間内でしか対応してもらえない
  • 期限日直前は混雑する
  • 内容相談の場合は帳簿類が必要になることある

郵送で提出した場合

メリット

  • 窓口に行かなくて済む

デメリット

  • 誤りがあった場合にその場で指摘を受けられない(書類往復の時間がかかる)
  • 切手代(210円)がかかる

e-Taxで電子申告した場合

メリット

  • 1月から申告できる
  • 青色申告特別控除が上限まで受けられる(※)
  • 自宅や事務所で申告から納税までできる
  • 24時間いつでも提出できる
  • 還付をスピーディーに受けられる
  • 一度準備すれば翌年からはスムーズに申告できる(マイナポータルから控除証明書なども取得できる)
  • 添付書類の提出を省略できる

デメリット

  • マイナンバーカードの取得や電子申告、納税するための事前準備が必要になる

※最高65万円の青色申告特別控除を受けるための要件は以下のとおりです。

  • 複式簿記での記帳
  • 貸借対照表、損益計算書の添付
  • 期限内申告
  • e-Taxによる電子申告または電子帳簿保存
参考:国税庁「青色申告特別控除額が変わります!

確定申告会場で直接提出する方法

確定申告書の提出先

確定申告書の提出先は、納税地を管轄する税務署と決められており、一般的には住民票の住所がある「住所地」が納税地となります。ただし、個人事業主の場合は、「所得税法上の特例」として事務所や店舗などの所在地を納税地として選択することも可能です。

なお、東京都23区内に納税地がある場合、1つの区に複数の税務署があるため管轄の税務署がどこになるか注意が必要です。

例えば、東京都港区では、「麻布・赤坂地区」は麻布税務署の管轄ですが、「芝地区」は芝税務署の管轄となります。詳しくは、国税庁の「税務署所在地案内(東京都)」で検索してください。

参考:国税庁「税務署を調べる

税務署の開庁時間

税務署の開庁時間は、月曜日から金曜日(祝日等を除く)の8:30〜17:00です。

確定申告書の記載内容について相談したい場合や検算を依頼したい場合は、税務署が開いている時間を事前に確認しておきましょう。なお、確定申告期間中、一部の税務署では特定の日曜日にも確定申告書の提出や相談対応のため開庁しています。

確定申告期間は混雑が予想されるので、時間に余裕を持って向かうようにしましょう。

また、日本のすべての税務署には時間外収受箱が設置されているので、税務署の開庁時間にかかわらず24時間いつでも確定申告書の提出は可能です。

郵送で提出する方法

郵送方法と形式

確定申告書は「信書」にあたるので、「郵便物」(第一種郵便物)または「信書便物」として郵送しなければなりません。

申告期間を過ぎた場合でも確定申告書は受理されますが、「期限後申告」として扱われ、無申告加算税や延滞税が加算される可能性があります。提出がギリギリになり不安な場合は、ポストに投函するのではなく、郵便局の窓口から「特定記録郵便」や「簡易書留」で送るとよいでしょう。

郵送期限

確定申告書を郵便や信書便で提出した場合は、その郵便物や信書便物の通信日付印(消印)が示す日付が提出日とみなされます(郵便や信書便以外で送付した場合は、税務署へ到着した日が提出日となります)。

郵便物として郵送できる形式は、「レターパック」「普通郵便」「定型郵便」などです。「ゆうパック」などの宅配便では確定申告書を送ることができません。

参考:国税庁「申告書の提出

郵送先

確定申告書の郵送先は、直接提出時と同様「納税地を管轄する税務署」です。住所を変更していなければ開業届を提出した税務署が郵送先となりますので、忘れた方は開業届を確認してください。

開業届を提出していない場合は、上述した国税庁のホームページから管轄の税務署を調べることができます。

また、確定申告ソフト freee会計を活用すれば、わざわざ管轄の税務署を調べる必要はなく、郵送先の宛名はプリントアウトして封筒に貼り付けるだけで、確定申告書自体の作成も簡単に済ますことができます。

確定申告を郵送する際に必要なもの

確定申告書を郵送する際は、以下の必要書類がすべて同封されていることを確認しましょう。

確定申告書を郵送する際に同封する書類

  • 確定申告書と控え
  • 各種帳簿と控え(青色申告決算書、収支内訳書など)
  • 各種控除証明書類
  • 返信用の封筒

なお、添付書類は確定申告書の裏面に貼り付けるのではなく、添付書類台紙に貼り付けます。

控除証明書類の提出は必須

国民年金などの社会保険に加入している場合、保険料の全額が所得から控除されます。10月〜11月頃に日本年金機構から「控除証明書」が送られてきますので、確定申告書を提出する際に添付してください。証明書が届かない場合や紛失した場合は、日本年金機構に連絡して送付してもらいましょう。

生命保険料は、支払った金額に応じて一定額が所得から控除されます。控除を受けるには、社会保険と同様に控除証明書の添付が必要です。こちらも10~11月頃に保険会社から「生命保険料控除証明書」が送られてきますので、確定申告書に添付してください。

また、小規模企業共済や地震保険の掛金、寄付金なども控除の対象となります。これらも、それぞれに証明書が発行されますので、確定申告書に添付してください。

返信用封筒と控え

郵送で提出する場合は、返信用封筒と確定申告書の控え、青色申告決算書の控えを同封すると、収受日付印を押したそれぞれの控えが自宅に返送されます。

住宅ローンやマイカーローン、賃貸契約等では所得を示す書類の提示を求められる場合があり、個人事業主の場合は確定申告書の控えを提示するのが一般的です。また、それぞれの控えは翌年の確定申告の際にも参考になります。

なお、確定申告書、青色申告決算書は控えが複写になっているため、原本をそのまま送付すれば問題ありません。返信用封筒には82円の切手を貼り、送付先となる自分の「郵便番号」、「住所」、「名前+行」を忘れずに記入しておきましょう。

以下の記事では、確定申告に必要な書類について詳しく解説していますのでぜひ参考にしてください。

e-Taxで提出する方法

e-Taxで確定申告書を提出する最大のメリットは、PCやスマホを使いインターネット上で確定申告が完了する手軽さです。確定申告書をプリントアウトして郵送したり、窓口へ持参する必要はなく、自宅や事務所など場所を選ばず申告期間中は24時間いつでも提出することができます。

また、e-Taxで提出する場合は1月から申告可能で、還付がある場合は2~3週間で還付金が振り込まれます。青色申告特別控除では上限の65万円控除を受けることができ、提出書類の一部省略が可能(保管は必要)です。

このようにメリットが多いe-Taxですが、初めて利用する場合は事前準備が必要になります。

e-Taxは事前準備が必要

確定申告会場で直接提出する方法や郵送する方法でも控除証明書などの準備は必要ですが、e-Taxを初めて利用する場合はそれらに加えていくつかの事前準備が必要になります。

e-Taxでの確定申告には、「マイナンバーカード方式」と「ID・パスワード方式」の2つの方法があります。

マイナンバー方式を利用する場合には、あらかじめマイナンバーカードを発行しておく必要があります。取得には、申請してから約1ヶ月ほどかかるので、余裕を持って申請しておきましょう。

参考:e-Taxの開始(変更等)届出書作成・提出コーナーについて

ID・パスワード方式であればマイナンバーカードは不要ですが、税務署で対面による本人確認を行い「ID・パスワード方式の届出」を行う等の手続きが別途必要となります。

e-taxについて、以下の記事で詳しく解説しています。電子申告を検討している方はぜひ参考にしてください。

e-taxについて詳しく知りたい方はこちら

確定申告書の提出先が変更になるケース

確定申告書の提出先は、原則として1月1日に住民票のある住所を管轄する税務署とされていますが、一部例外も認められています。

自宅とは別に事業所や店舗を構えている場合

個人事業主の場合、事務所や店舗の所在地を納税地として選択できる「所得税法上の特例」があります。例えば、自宅とは異なる都道府県や市区町村に事務所や店舗を持っている場合は、事務所や店舗の所在地を納税地として選択できます。

なお、このように自宅以外の事務所や店舗の所在地を納税地として確定申告を行う場合は、事前に「所得税・消費税の納税地の変更に関する届出書」の提出が必要となります。

確定申告前に引っ越しをした場合

確定申告の納税地は、居住していた期間は関係なく、申告時に住民票がある住所地が基準となります。

例えば、ある年の11月20日に「甲市」から「乙市」へ引っ越しをした場合、その翌年の確定申告期間に行う申告書の提出先は、「乙市」を管轄する税務署ということになります。引っ越しなどで納税地の異動があった場合は、引っ越し前の「甲市」の税務署に対して「所得税・消費税の納税地の異動に関する届出書」を提出する必要があります。

参考:国税庁「所得税・消費税の納税地の異動又は変更に関する届出手続

海外勤務、在住している場合

海外に住んでいても日本国内で一定の所得がある場合は確定申告が必要です。なお、国内に事業所や住宅を所有している場合は、その所在地が納税地となります。

例1:今まで居住していた住宅を貸家にして、納税手続きや不動産所得の申告を納税管理人に任せた場合

納税地は納税管理人の住所地ではなく、貸家がある住所地であり、確定申告書の提出先はその貸家がある住所地を管轄する税務署となります。

例2:日本国内で所有する土地や建物などの不動産をすべて売却処分した上で、海外に居住した場合

確定申告書の提出先は、直近の納税地を管轄する税務署となります。国内に居住地を持たなくなった場合における確定申告書の提出先は、以下の順に判断します。

  1. 日本国内において事業を行う事務所などがある場合は「その事務所などの所在地」。
  2. 1以外の人で、納税地だった住所または居所に親族が引き継いで住んでいる場合は「納税地とされていた住所または居所」。
  3. 1と2以外の人で、日本国内に所有している不動産を他者に貸して賃料を受けているときは「その不動産の所在地(2ヵ所以上ある場合は、主たる資産の所在地)」。
  4. 1~3で納税地を定められていた人が、その条件に該当しなくなった場合は「直前の納税地」。
  5. 1~4のいずれにも該当しない人は「麹町税務署の管轄区域内の場所」。

確定申告をしていた本人が亡くなった場合

所得税の確定申告をしていた納税者が死亡した場合、一般的には相続人が「準確定申告」として確定申告を行います。申告書の提出先は、相続人の住所地ではなく、亡くなった本人の住所地を管轄する税務署です。

複数の相続人がいて準確定申告を行う場合は、「確定申告書付表(兼相続人の代表者指定届出書)」を添付する必要があります。また、還付金の受け取り方には、各相続人が受け取る方法と相続人の代表者が一括して受け取る方法の2つがありますが、相続人の代表者が一括して受け取る場合には相続人全員の委任状を申告時に添付する必要があります。

相続人による準確定申告期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から4ヵ月以内と決められており、通常の確定申告とは異なるため注意が必要です。

死亡した者の 年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告書付表(兼相続人の代表者指定届出書)

画像引用元:国税庁「死亡した者の 年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告書付表

確定申告の納税方法について詳しく知りたい方はこちら

まとめ

確定申告書の3つの提出方法である「確定申告会場での直接提出」「郵送での提出」「e-Taxでの電子申告」について、それぞれのメリット・デメリット、提出に関する注意点について解説しました。確定申告書の作成方法に不安が残る方は確定申告会場の相談コーナーを活用するとよいでしょう。

また、郵送での提出は窓口に出向く必要はないですが、e-Taxでの電子申告であれば申告期間中は24時間いつでもオンラインで提出できます。また、青色申告特別控除が適用されることで、上限の65万円控除を受けられるなど、多くのメリットがあります。

それぞれのメリット・デメリットを検討し、期限後申告や無申告によるペナルティが課せられることがないよう、期間内にしっかりと申告しましょう。

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