確定申告の基礎知識

賢く使って節税しよう!国民年金は確定申告の所得控除(社会保険料控除)に該当する

最終更新日:2021/03/18

賢く使って節税しよう!国民年金は確定申告の所得控除(社会保険料控除)に該当する

所得税の計算では、所得金額から差し引かれる金額(所得控除)の中に、「社会保険料控除」という項目があります。この社会保険料控除のひとつに認められているのが国民年金です。

確定申告をする際に、記載漏れがあるとせっかくの節税要因なのに活かされません。また掛け金の納め方を工夫することで、より節税を行うことも可能です。

賢く節税するために大切な、国民年金と確定申告の関係や、その手続き、また必要書類についてみていきましょう。

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目次

国民年金は確定申告で節税できる要素のひとつ

所得税(確定申告)の仕組みと社会保険料控除の関係

個人事業主の確定申告では、入ってきた収入(売上)が、そのまま課税対象となるわけではありません。

まず、事業収入から必要経費を差し引き、さらに対象者は青色申告特別控除額を差し引いて事業所得を求めます。

その後、不動産所得や給与所得などと合算、損益通算可能なものは損益通算を行って課税標準を計算します。

そしてその課税標準から所得控除を差し引いて課税所得金額を求め、その金額に適用税率を掛けて所得税額が算出されます(本論とは関係ありませんが、そこからさらに税額控除を差し引いて申告税額を計算します)。

「控除」がいくつかあってややこしく感じるかもしれませんが、社会保険料控除は所得控除の1つであり、これが多ければ課税所得金額が少なく、結果的に「所得税額」も少なくなります。

社会保険料控除と国民年金

本記事のテーマである国民年金は、社会保険料控除のひとつとして認められています。

そのため、事業所得などがあって確定申告をする人は、確定申告時に国民年金を社会保険料控除してきちんと申請することで、所得税を少なくできます。

よく言われることですが、税務署は過少申告や無申告を見逃さないよう目を光らせていますが、納税者が節税できるポイントを見逃したからといって、親切に教えてくれたりはしません。自分で気づいて、きちんと申告・申請をする必要があります。   

なお、厚生年金、健康保険、国民健康保険料(税)、介護保険のほか、国民年金基金や厚生年金基金なども社会保険料控除に含まれます。国民年金以外に、国民年金基金を支払っている方も、確定申告時に控除として申告漏れが無いよう注意しましょう。

参考:国税庁「社会保険料の範囲|所得金額から差し引かれる金額(所得控除)」   

なお、国民年金の対象者ですが、日本に居住している「20歳以上60歳未満の全員」が加入対象者(加入義務者)となります。日本国籍を持つかどうかも関係ありません。

そして国民年金の加入者は、自営業者や農業者、またその家族、学生、無職の人などの第1号被保険者、厚生年金や共済に加入する民間会社員や公務員などの第2号被保険者、第2号被保険者に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者の第3号被保険者に分けられます。

そして、第2号被保険者と第3号被保険者は、多くの場合給与所得しかなく、勤務先で所得税の源泉徴収と年末調整をされているので、普段はあまり国民年金と社会保険料控除のことを意識しないかもしれません。(勤務先が5人未満の個人事務所、もしくは農林水産業やホテル・旅館、料理飲食店など非強制適用の業態である場合、厚生年金に強制加入ではなりため、第1号被保険者に該当する可能性があります。)

しかし、副業や不動産投資をしている方は、確定申告をしますので、関係があります。また国民年金を使った節税のテクニックは、民間会社員や公務員などである第2号被保険者の方にとっても使えるものです(確定申告をしなくても、年末調整の前に申請することで節税が可能です)。

国民年金での社会保険料控除で説明するための確定申告のポイント

国民年金は、社会保険料控除の要件に当てはまると説明しましたが、必要書類を提出して申告を行わないと控除対象にはなりません。つまり、いくら控除の余地があっても申告が漏れていると、その分、税金の面で損をしてしまうので注意が必要です。

「還付申告」といって遡って所得税の還付を受けることも可能ですが、還付を受けられるのは所得があった年の翌年1月1日より5年間のみとなります。確定申告を忘れ、さらに還付申告もしないと、本来支払わなくても良いはずの税金を支払ってしまうことになるのです。   

国民年金の社会保険料控除を受けるための必要書類

国民年金の控除は、申告書に金額を記載するだけで受けられるものではありません。控除証明書、もしくは領収書の添付が義務づけられています。
平成28年社会保険料(国民年金保険料)控除証明書11月発送分 国民年金は、11月もしくは2月までに社会保険料の控除証明書が日本年金機構より送付されます。同年の9月30日までに年金の納付実績がある場合は11月、11月の送付対象者以外で、10月から12月の間に支払った場合は2月となります。もし期間内に届かない場合は、問い合わせをするなどして確認しておきましょう。

国民年金を使った確定申告での節税 - 2年前納制度の活用 -

2年前納制度とメリット

平成26年の4月から、国民年金は2年分を前納できるようになりました。また平成29年4月からは、これまでの口座振替に加え、新たにクレジットカード・現金納付でも、2年前納制度を利用できるようになっています。この2年前納制度には大きく2つのメリットがあります。

まず1つは、国民年金の支払いが安く済むことです。1か月ずつ支払いをするよりも、2年まとめて支払いをした方が15,000円程度安くなります(令和2年度の2年前納の場合、合計で15,840円の割引)。令和2年度の月々の国民年金保険料が16,540円なので、約1ヶ月分保険料を節約できます。

また2つ目が、本題の節税なのですが、2年前納の場合、その控除を支払った年に全額控除するか、または分割で1年ずつ控除するか選ぶことができます。そのことで何が変わるのかと思われるかもしれませんが、特定の年だけたまたま所得が大きくなりそうという場合、その年に合わせて2年前納をすることで、節税効果を大きくできます。

なおこの方法は確定申告が必須ではなく、勤務先が年末調整をしている場合、勤務先に申告することで反映してくれます。

2年前納制度を利用するには

通常届く国民年金の納付書には、月々の支払い分のほか、半年ごとに支払うものなどが入っています。しかし、2年分の前納をする納付書は含まれていません。

2年前納制度を利用したい場合は、別途手続きをする必要があり、その方法は口座振替・クレジットカード・現金の場合で異なります。

口座振替の場合

手続き方法は、「国民年金保険料口座振替(変更)申出書」を、国民年金を引き落としたい口座を持つ金融機関に届け出るだけ。1年前納や半年前納も同じように届出を行います。
国民年金保険料口座振替納付(変更)申出書

ただし、2年前納、または1年前納を利用する際は、2月末日までに手続きを行う必要があるので注意しましょう。

クレジットカードの場合

「国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書」に必要事項を記入の上、年金事務所へ郵送か持参して提出します。納付方法を毎月納付・6ヶ月前納・1年前納・2年前納から選べるので、ここで希望のものを選択します。また申し込み期限は、口座振替と同じく毎年2月末です。
国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書

引用:国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書 記入例

現金の場合

「国民年金保険料2年前納納付書発行事前受付申出書(兼納付書作成処理票)」を年金事務所に提出します。なお、提出期限は現金の場合だけ3月末までになります。

この書類を提出すると、4月以降に納付書が送られてくるので、その納付書に沿って納めます。 国民年金保険料2年前納納付書発行事前受付申出書

引用:国民年金保険料2年前納納付書発行事前受付申出書

国民年金を使った確定申告での節税 - 扶養家族の分も納付・申告 -

もうひとつ、国民年金を使った節税のポイントとなるのが、本人の国民年金の掛け金だけではなく、生計を一つにしている配偶者や親族の掛け金を負担した場合も、負担した人の社会保険料控除にすることができることです。

日本の所得税は、所得が高いほど適用される税率も高くなる累進税率となっています。そのため、所得が高い人がより多く国民年金の掛け金を負担した方が、税率の差によって課税される税金が少なくなるのです。

所得税の税率

課税される所得金額 税率 控除額
1,000円から
1,949,000円まで
5% 0円
1,950,000円から
3,299,000円まで
10% 97,500円
3,300,000円から
6,949,000円まで
20% 427,500円
6,950,000円から
8,999,000円まで
23% 636,000円
9,000,000円から
17,999,000円まで
33% 1,536,000円
18,000,000円から
39,999,000円まで
40% 2,796,000円
40,000,000円以上 45% 4,796,000円
(国税庁より)   

例えば令和2年現在、2年前納場合の国民年金は口座振替で381,960円です。そして、
・父親の税率が33%   
・母親の税率が5%
・子供(成人済み)の税率が0%(学生で無収入)

という場合に、個々人がバラバラに国民年金を納めた場合の節税効果は、   

・父親が33%×381,960円=126,047円
・母親が5%××381,960円=19,098円
・子供は0円
合計145,144円です。

一方、父親が家族全員分を負担した場合は、

・父親が33%×381,960円×3=378,141円

2年前納の前提なので、2年間でその差額分の232,997円家族で納める所得税が安くなります。

また、社会保険料控除に含められるのは「生計を一つにしている配偶者・親族(親族は血族6親等・姻族3親等までです)」の分までですが、この範囲は意外に広く、同居をしていない親族の分でも構いませんし、相手に多少の収入があっても構いません。

もちろんその相手十分な収入がある場合は難しいですが、生活費を援助している実績があって、収入は生活費で精一杯で年金までは手が回らないという場合なら、余裕のある(そして適用税率が高い)親族が国民年金の掛け金を負担して、その分社会保険料控除を受け取って構わないのです。

なお、この方法も確定申告が必須ではなく、勤務先が年末調整をしている場合、勤務先に申告することで反映してくれます。

まとめ

国民年金は2年前納制度などの利用で節税することが可能です。さらに、生計を一つにしている配偶者・親族の国民年金を支払っている場合も対象となるので、確定申告や年末調製で控除申請をする場合は確認しておきましょう。

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青色申告と白色申告の違いを知りたい!という方は、こちらもご参照ください。「青色申告と開業届の基礎知識!青色申告のメリットと白色申告との違い
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