確定申告の基礎知識

青色申告と白色申告は何が違う?メリットとデメリットとは

事業所得などの確定申告の方法には、青色申告と白色申告がありますが、どんな違いがあるのでしょうか。青色と白色では、確定申告で必要となる書類に違いがあるだけではなく、経費として認められるものも異なっています。青色申告と白色申告のメリットとデメリットをみていきましょう。

そもそもの2つの違い

事業所得や不動産所得がある人の確定申告の方法には、青色申告と白色申告があります。青色申告は、複式簿記で帳簿をつけることが義務付けられていることが特徴です。日々の取引の記録をもとに、「仕訳帳」と「総勘定元帳」を作成しておきます。確定申告の際には、総勘定元帳をもとに、「損益計算書」と「貸借対照表」を作成し、確定申告書(B)や青色申告決算書、控除を証明する書類ともに提出します。これに対して、白色申告は簡易帳簿でよいとされ、帳簿つけが簡単です。確定申告の際も、確定申告書(B)と収支内訳書、控除を証明する書類、の提出で済みます。

税務署への開業届のほかに、青色申告は事前に青色申告の承認の申請が必要ですが、白色申告の場合には、申請は不要です。開業後2ケ月以内に税務署へ青色申告の承認の申請を行っていなければ、その年は白色で行うことになります。

手続きが煩雑にも思える青色申告ですが、税務上の様々なメリットがあります。

青色申告のメリット

メリット1.65万円の特別控除、青色10万円控除

青色申告の大きなメリットとして、65万円の特別控除が受けられることが挙げられます。特別控除とは、65万円を収入から引くことができるものです。取引の記録が簡易簿記による場合には、10万円の特別控除もあります。

ただし、青色申告は事業所得と不動産所得で認められていますが、不動産所得は要件が厳しいです。65万円の特別控除を受ける場合には、アパートは10室以上、貸家は5棟以上といった規模で行っていること必要となっています。10万円の特別控除であれば、マンション一室といった規模でも認められます。

メリット2.赤字の場合、3年間繰り越すことが可能

青色申告では、赤字を3年間繰り越すことが可能です。1年ごとに税金を計算すると、多額の利益が出た年と赤字の年が交互であった場合、利益の出た年に多くの税金を支払うことになります。青色申告で3年間赤字を繰り越せると、1年目に100万円の赤字、2年目に100万円の赤字、3年目に200万円の黒字の場合、3年目の事業所得ゼロとすることができます。

メリット3.家族への給与が全額必要経費に

生計を同一にする家族への給与は、専従者給与として規定があります。白色申告では、収入から専従者給与として差し引けるのは、配偶者86万円、その他の親族は50万円と定額です。これに対して、青色申告では妥当性のある金額であれば、上限設定は設けられていません。

ただし、青色申告で専従者給与を控除する場合には、その年の3月15日までに、税務署へ「青色事業専従者給与に関する届出書」の提出が必要です。(参考:国税庁

メリット4.30万円未満の減価償却資産は一括経費に

パソコンや自動車など、事業に用いる資産を購入したとき、一括で減価償却できるのは10万円以下の資産に限られています。通常は10万円を超えると、耐用年数に応じた期間で経費化していきますが、青色申告をしている場合には、平成30年3月31日までに購入した資産は、30万円未満のものまで、一括で減価償却が可能です。

メリット5.自宅をオフィスにすると、家賃や電気代の一部も経費に

自宅をオフィスにした場合、家賃や電気代、水道代といった光熱費の扱いは、青色申告と白色申告で異なります。白色申告の場合は、こうした家事関連費の主な部分が業務への使用でなければ認められないのに対して、青色申告では業務に必要なことが明らかであれば認められます。

青色申告のデメリット

デメリット1.申請書の提出

青色申告をするためには、その年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を所管の税務署に提出することが必要です。年度の途中で開業した場合には、開業から2カ月以内となります。 そのため、確定申告をする時点で青色申告をしようと思った場合には間に合わないため、翌年からとなります。

デメリット2.複式簿記での記帳

青色申告で65万円の特別控除を受けるためには、複式簿記で帳簿をつける必要があります。ただし、手書きで複式簿記でつける場合には簿記の専門的な知識が必要ですが、会計ソフトを使うのであれば、取引記録をつけていくだけで、「仕訳帳」と「総勘定元帳」は自動で生成されます。

白色申告のメリット・デメリット

メリット1.記帳が簡単で、申告手続きがシンプル

白色申告も、帳簿づけが義務付けられているものの、単式簿記で済むため、比較的簡単です。確定申告も、収支内訳書に売上や経費などを記入していく、シンプルなもので済みます。

デメリット1.特別控除を受けることができない

白色申告では、特別控除を受けることができないことがデメリットです。ただし、白色控除でも平成26年に帳簿つけと書類の保存が義務づけられたため、青色申告の10万円の特別控除の要件である簡易帳簿と実質変わらないことになりました。青色承認申請書を提出しておくことで、簡易帳簿で済む青色申告の10万円の特別控除を目指すことも選択肢となります。

デメリット2.赤字を3年間繰り越すことができない

白色申告では青色申告のように、赤字を3年間繰越すことはできません。赤字の年度が続いて黒字に転換できたときや、赤字と黒字を繰り返しているときなどには、青色申告よりも税負担が重くなります。

まとめ

青色申告と白色申告では、以前は白色申告では、帳簿つけが義務付けられていなかったため、事務量に大きな差がありました。現在は白色申告でも帳簿はつけなければなりませんし、青色申告も会計ソフトを使えばさほど難しくはないですので、メリットの多い青色申告にすることを検討してみましょう。

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