確定申告の基礎知識

初めての確定申告、確定申告書は税務署へ

最終更新日:2021/03/25

 初めての確定申告、確定申告書は税務署へ

「確定申告に必要な書類をどこで揃えればいいか分からない」という方も多いのではないでしょうか。

確定申告書は、全国の税務署のほか、国税庁のホームページからダウンロードすることや、郵送で受け取ることもできます。本記事では、確定申告の基本である「確定申告書の揃え方」について、初心者に向けて解説します。

目次

初心者は「税務署でもらう」方法がおすすめ

確定申告は、まず必要な用紙をそろえることから始めましょう。確定申告に必要な「確定申告書」は、おもに以下の方法で入手できます。

  • 全国にある税務署で受け取る
  • 国税庁ホームページ「確定申告特集」から各書類のPDFをダウンロードし、印刷する
  • 国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」で申告書を作成する
  • 納税地を管轄している税務署(所轄税務署)に連絡し、申告書を郵送してもらう

①全国にある税務署で直接受け取る

初めて確定申告をする方は、税務署で直接受け取る方法がおすすめです。その理由は、税務署の職員がいるので、分からないことがあったら直接質問をすることができるからです。また、確定申告の書類はどこで受け取っても書式に変わりはありません。自身が受け取りやすい場所に行って書類を受け取りましょう。

また、税務署がどこにあるのか分からないという方は、国税庁の「税務署の所在地などを知りたい方」を参照してください。

②確定申告の書類をダウンロードして印刷する

国税庁のホームページに、「確定申告特集」ページが作成されています。こちらのページから、必要な書類をダウンロードして作成しましょう。

参考:国税庁「確定申告書などの様式・手引き

③確定申告の書類を郵送してもらう

確定申告の書類を収める管轄の税務署へ電話して、確定申告時に必要な書類一式を郵送してもらうことも可能です。しかし、1月から3月は繁忙期となるため、郵送に10日ほどかかってしまう場合もあるため、時間に余裕がない方はこの方法は避けた方が良いでしょう。

参考:
国税庁「令和2年分 確定申告特集
国税庁「確定申告書等作成コーナー

どの申告書で申請すればいい?

所得税の確定申告書には大きく分けて「確定申告書A」と「確定申告書B」の用紙があり、所得内容に合った書類を選ぶ必要があります。

使用する確定申告書類の種類

確定申告書A

確定申告書Aを使用して確定申告を行う方は、申告する所得が給与所得や公的年金等・その他の雑所得、配当所得、一時所得のみで、予定納税額のない方です。

記載内容は、確定申告書Bよりも少ないのが特徴で、本業とは別に副業でアルバイトなどをして給与をもらっている人が、本業の給料と合算して確定申告をする場合などでよく使用されます。
※前年分から繰り越された損失額を本年分から差し引く場合は、申告書Bを使用します。

参考:国税庁「令和二年分以降用 確定申告書A

確定申告書B

確定申告書Bを使用して確定申告を行うのは、所得の種類に関わらずどなたでも可能です。例えば、個人事業主としての所得が多い方や、不動産オーナーなどは売上や経費などを集計して提出しなくてはなりません。このような方が確定申告書Bを使用します。

もともと確定申告書はBがベースになっていて、会社員など細かな集計などを行わなくても良い方たちのために確定申告書Aが簡易版として準備されました。
※前年分から繰り越された損失額を本年分から差し引く場合や、変動所得や臨時所得について平均課税を選択する方は申告書Bを使用します。

参考:国税庁「令和二年分以降用 確定申告書B

確定申告書Bと第三表(分離課税用)の併用

確定申告書にはAとB以外にも、第三表(分離課税用)があります。この分離課税とは、退職金や株式譲渡による所得については、他の所得と合算せずに、その所得のみ独自に税率をかけて所得税の計算をするというものです。

下記の一覧は、分離課税の対象となる所得の一覧です。

  • 土地建物等の譲渡所得がある方
  • 株式等の譲渡所得等がある方
  • 申告分離課税の上場株式等の配当所得等がある方
  • 申告分離課税の先物取引の雑所得等がある方
  • 山林所得や退職所得がある方
参考:
国税庁「No.2240 申告分離課税制度
国税庁「令和二年分以降用 申告書第三表(分離課税用)

確定申告書Bと第四表(損失申告用)の併用

例えば赤字の金額が100万円の場合、青色申告特別控除の65万円を加算して、165万円を翌年に繰り越すのではなく、赤字金額の100万円のみを繰り越すことが可能で、これを繰越損失といいます。この損失を申告する際に使用する書類が、第四表になります。

下記の一覧は、損失申告の対象となる所得の一覧です。

  • 所得金額が赤字の方
  • 所得金額から雑損控除額を控除すると赤字になる方
  • 所得金額から繰越損失額を控除すると赤字になる方
参考:
国税庁「令和二年分以降用申告書 第四表(損失申告用)
国税庁「損益通算及び繰越損失額の控除を行う場合の申告書の記載要領
国税庁「【申告書用紙】|確定申告期に多いお問合せ事項Q&A

確定申告書Aと確定申告書Bの違い

確定申告を行う場合は、「確定申告書A」と「確定申告書B」のどちらか一方を選ぶ必要があります。より詳しく両方の違いを見ていきましょう。

  【確定申告書A】

令和二年分以降用 確定申告書A

引用元:国税庁「令和二年分以降用 確定申告書A

【確定申告書B】
令和二年分以降用 確定申告書B

引用元:国税庁「令和二年分以降用 確定申告書A

並べて見比べれば一目でわかりますが、確定申告書Aよりも確定申告書Bのほうが書く欄がぎっしり詰まっていますね。欄の数は、確定申告書Bが20個近く多くなっています。

特に違うのが、収入金額等のところです。

確定申告書ABの収入金額等記入箇所


簡単にいえば、確定申告書Aは確定申告書Bの簡易版のようなものです。

確定申告書Aは、前述のとおり収入が下記の4つに限られる人のみを対象としたものです。

  • 給与収入(会社などからもらう給料)
  • 雑収入(公的年金や原稿料などの副業による収入)
  • 配当収入(株式配当金など)
  • 一時収入(生命保険の満期金、懸賞の賞金など)

確定申告書Aで提出をする方は、収入が限定されていますので、計算も簡単で簿記の知識がなくても記入することができます。しかし、確定申告書を記入することによる控除などはありません。

確定申告書Bを使用する個人事業主の方や不動産所得のある方などは、青色申告で確定申告を行うと、特別控除が適用されます。 特別控除の種類は10万円と65万円の2つです。

使用する帳簿の種類によって適応額が異なります。簡易簿記または現金式簡易簿記では10万円、複式簿記となる「青色申告」では65万円が収入から控除でき、大きな差になります。

青色申告について詳しく知りたい方は、「【税制改正 令和2年分】青色申告とは?」を参照してください。

確定申告書AとB、どちらを選べばいいのかは、それぞれの事情によって変わってきます。しかし、簡単にいうと、そのとき1回だけ確定申告する場合(家を購入した、多額の医療費がかかったなど)は確定申告書A、今後継続的に確定申告する場合(副業を続けたい、株の配当がこれからもありそうなど)は確定申告書Bがいいと考えられます。

どの用紙を使ったらいいか迷ったら

「やっぱりどの用紙を使ったらいいのかわからない!」という場合は、税務署で直接聞くのがおすすめです。書類の様式は全国で統一されているため、最寄りの税務署はもちろんのこと、出張先や旅行先の税務署でも構いません。

所轄税務署の探し方

「確定申告でわからないことが多いから、確定申告書類の作成から提出までサポートしてほしい」という方は、自分の納税地を管轄する税務署(所轄税務署)に行ってみましょう。

所轄税務署であれば、用紙の受け取りから作成、提出までをサポートしてもらいながら行うことが可能です。自分の納税地を管轄する税務署は、下記の国税庁のホームページから検索してください。
参考:国税庁「国税局・税務署を調べる|国税庁概要・採用

下記の3つの検索方法がありますので、お好きな方法で探してみてください。

  • 郵便番号・住所から税務署を調べる
  • 地図から税務署を調べる
  • 一覧から国税局・税務署を調べる

tax-office-img3   
引用元:国税庁「税務署の所在地などを知りたい方

自分の納税地はどこ?

自分の納税地は、基本的には住所地(現住所)となります。以下によくある疑問点をまとめました。

Q:自宅と職場が別にある場合、どちらが納税地になるの?

個人の確定申告の場合、基本的には自宅の所在地が納税地になります。行政サービスを受けている場所に税金を支払うという発想です。もし職場を納税地にしたい場合は、納税地の変更に関する届け出が必要です。

法人の法人税申告などは、職場が納税地となります。こちらは、法人が行政サービスを受けているという発想です。

参考:国税庁「手順1 住所、氏名などを記入する|確定申告に関する手引き等

Q:自宅と職場が別にある場合、どちらが納税地になるの?

住民票にある住所が納税地になります。

Q:今現在、住所がない場合はどこが納税地になるの?

「ホテル住まいをしている」「居候をしている」など、正式な現住所がない場合でも、所得があれば確定申告を行わなければなりません。この場合、現在身を置いている住所(居住地)が納税地となります。

Q:亡くなった人の確定申告をしたい場合はどこが納税地になるの?

亡くなった人の確定申告(準確定申告)を行う場合は、死亡した人の当時の納税地がそのまま確定申告書の提出先となります。相続人の納税地ではないことに注意が必要です。また、準確定申告の申告・納付期限は通常の確定申告と異なり、亡くなった日から4ヵ月以内になりますのでご注意ください。

参考:「確定申告書の提出先(納税地)|所得税

Q:引越しをした場合、確定申告書はどこの税務署に出せばいい?

引越しをした場合は、住所変更後の住所が適用されます。つまり、確定申告書提出時の住所の所轄税務署に提出するのが正解です。

ただし、確定申告をするまえに「所得税・消費税の納税地の異動に関する届出書」を異動前と異動後の税務署に提出する必要があります。届出書は、下記の国税庁のホームページからダウンロードできますので、引っ越したあとはすみやかに郵送、もしくは窓口へ持っていくようにしましょう。

参考:国税庁「[手続名]所得税・消費税の納税地の異動に関する届出手続|申告所得税関係

確定申告(青色申告)を簡単に終わらせる方法

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確定申告を行うためには、日頃から帳簿をつけたり、必要書類をそろえたりしておく必要があります。しかし、確定申告ソフトを活用すれば、「青色申告をしたかったのに、書類不備で手続きできなかった!」「何度も書き直しで大変だった」という思いをすることは少ないでしょう。
余裕を持って確定申告を迎えるためにも、ぜひ確定申告ソフトの活用をご検討ください。
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おわりに

確定申告と聞くと面倒臭いと感じてしまいますが、手順に慣れてしまえば次回以降は比較的スムーズに申告できるようになるでしょう。ただ、一年に一度だけですし、忘れやすいのでメモを残しながら次回に役立てるなどの工夫が必要になってくるでしょう。

もし確定申告で分からないことがあれば、税務署へ直接行って署員の方に質問をすると良いでしょう。相談コーナーもあるので、ぜひ活用してみてください。

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