確定申告の基礎知識

年の途中で退職して就職していない場合でも確定申告は必要?

最終更新日:2021/02/22

年の途中で退職して、年度末に就職していないという場合でも「確定申告」が必要なケースがあります。また、確定申告が必要でない場合でも、確定申告をしたほうが良いケースもあります。

ここでは、確定申告が必要ケースとはどのような場合なのか、どのような手続きが必要なのかご紹介します。

年の途中で退職して就職していない場合でも確定申告は必要?

目次

退職者は確定申告が必要になる?

確定申告とは、その年の1月1日から12月31日までの収入を確定させて、「納税額を決める」という作業です。まずは、確定申告と年末調整の違いをおさらいした上で、退職者が確定申告をする必要がある理由をご紹介します。

確定申告と年末調整

会社員として働いている方は、年末調整は会社が行うので確定申告の必要がない方がほとんどです。年末調整は、年間支払給与額が確定した時に従業員が提出する「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」と「給与所得者の保険料控除及び配偶者特別控除の申告」を、合わせて計算します。そして、12月の給与支給時などに、源泉徴収税の過払い分がが還付されたり、逆に不足分が控除されたりします。

つまり、年末調整は「会社が個人に代わって確定申告をしてくれるもの」という認識で間違いありません。

退職者が確定申告をする必要がある理由

退職者が確定申告をする必要があるケースにはどのようなものが考えられるのでしょうか?例えば、年の途中で退職したとします。年内に別会社に就職した場合、新しい会社では前の会社の税金も含めて年末調整を受けることになります。

新しい会社で年末調整を受けるためには、その年の12月31日まで働いていなければなりません。

一方、年の途中で会社を退職し、12月31日時点で会社に勤めていない場合は、確定申告が必要になります。これは、税務署があなたが会社を辞めたことを知らないからです。また、会社を辞めたあとに自営業を始めたり、アルバイトをしたりするなどして収入を得ていた可能性も考えられます。

このように、会社を辞めた人が再就職していなかった場合でも、その後に収入があった場合は様々なケースが考えられるため、正しい所得税を計算するために確定申告が必要になります。

確定申告が必要なケース

それでは具体的に、退職者でも確定申告が必要なケースを確認してみましょう。

確定申告が必要ないケースと必要なケース


確定申告が必要なケースとそうでないケースの違いは、年末に年末調整を受けているかどうかという点です。再就職したとしても、年内にまた辞めてしまい、12月31日の時点で無職になってしまった場合は、確定申告が必要になります。

また、仕事をしているかどうかだけでなく、退職金を受け取っている場合も確定申告が必要になることがあります。

退職金と確定申告について

会社を退職すると、退職金が支給されることがあります。このとき、「退職所得の受給に関する申告書」を提出していれば、所得税などを源泉徴収した後の金額が支給されるので、確定申告の必要はありません。

しかし、提出をしていない場合は確定申告をしなければなりません。

退職所得と所得では税金の計算方法が違う

なぜ、退職所得の確定申告をする場合があるのでしょうか?

それは退職所得にかかる税金の計算が、一般的な所得にかかる税金の計算と異なるからです。退職金には「長年の勤務に対する報酬」という意味合いがあるので、所得税と比較すると税金の負担はやや軽くなります。

<退職所得控除額の計算式>

勤続年数 退職所得控除額
20年以下 40万円×勤続年数
20年超 800万円+70万円×(勤続年数-20年)

参考:国税庁「退職手当等に対する源泉徴収

特に、一般的な所得税と異なるのが、退職所得金額です。勤続年数に応じて一定額の所得が控除される仕組みです。実際に課税される金額は、退職金から退職所得控除を差し引いた金額の2分の1となります。

<所得税及び復興特別所得税の源泉徴収税額の計算方法(令和2年分)>
所得税及び復興特別所得税の源泉徴収税額の計算方法(令和2年分)
参考・引用元:国税庁「退職金と税

退職所得の確定申告が必要なケース

一般的には、退職金等の支給をを受けた場合、勤務先に「退職所得の受給に関する申告書」を提出する必要があります。この申告書を提出しないと、退職手当等の支払金額より20.42%が源泉徴収税として差し引かれます(2021年現在)。

退職所得の受給に関する申告書を提出していなかった場合は、確定申告をする必要があります。確定申告することで、退職時に支払った所得税や復興特別所得の還付を受けることができます。

参考:国税庁「退職所得の受給に関する申告書」の提出を受けていない場合

失業保険は収入に含まれるの?

退職しても仕事がなかなか決まらない場合は、雇用保険から失業給付を受けることができます。失業給付は次の仕事が見つかるまでの生活の保障=必要な生活費になりますので、収入には該当しません。そのため、確定申告の際に失業給付を受けていることを申告する必要はありません。

確定申告で必要なもの

仕事を辞めても年度末までに次の仕事が決まらなかった場合や、新しい仕事が見つかったのに年度末までに辞めてしまった場合は、給与所得者の源泉徴収票が必要になります。通常は退職後1ヵ月以内に会社から送られてきます。

確定申告書に添付する必要がありますので、必ず保管しておきましょう。退職後1ヵ月を過ぎても届かない場合は、早めに会社に連絡して発行してもらいましょう。会社は退職後1ヵ月以内に、退職者に交付する源泉徴収票と税務署に提出する源泉徴収票の2通を発行する義務があります。

参考:e-Govポータル「所得税法 第二百二十六条(源泉徴収票)

還付申告について

還付申告とは、税金を払いすぎてしまったときに確定申告をすることで、税金の還付を受けることができる方法です。年末調整をしていなくて控除がある場合や、退職所得の受給に関する申告書を提出していない場合には、大きなメリットがあります。

還付申告に必要なものと手続き

還付申告で必要なものは「確定申告書」と「添付書類(必要な場合)」です。還付申告で使用する確定申告書は、確定申告書AとBのうち、Aを選択するのが一般的です。退職後に再就職せず、年末調整が行われていないために控除が発生する場合も、簡易な確定申告書Aを選択しましょう。なお、退職金を受け取っているが退職所得の受給に関する申告書を提出していない場合は、確定申告書Bと明細を記入する「第3表」が必要となります。

次に、年末調整が行われていない場合は、会社から発行された源泉徴収票の原票が必要になります。収入や社会保険料など、申告に必要な情報が記載されていますので、こちらも必ず用意しておきましょう。

残りは控除のための書類です。国民健康保険料(※)の金額がわかる書類、国民年金などの社会保険料における控除証明書、保険会社が発行する生命保険や地震保険の証明書、住宅ローンがある場合は住宅ローン関係の書類を用意しておくと良いでしょう。

また、医療費が10万円以上かかった場合は医療費控除の対象となりますので、病院の領収書も用意しておきましょう。年間の医療費が10万円以下でも医療費控除が受けられる場合があります(所得によって異なります)。

※国民健康保険の保険料は、自治体によって「保険料」と呼ばれる場合と、「保険税」と呼ばれる場合があります。これは国の制度上の違いで、被保険者にとっては大きな違いはありません。

還付申告の期限は?

還付申告には期限があり、申告の対象となる年から5年以内です。例えば2021年の申告であれば、2026年の12月31日までが還付申告の期限となります。還付申告期限と確定申告の期限は異なります。還付申告はその年の翌年の1月1日から5年以内であればいつでもできますので、気付いたらすぐに行うのが良いでしょう。

例年、2月、3月は確定申告が集中するため、還付金の振込みが1ヵ月~1ヵ月半ほど遅れることがありますので、ご注意ください。

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【整理】年の途中で退職して、確定申告が必要な場合

改めてまとめると、年の途中で退職した人が確定申告が必要なケースは3つあります。

(1)年の途中で退職後、12月31日時点で会社に勤めていない場合

退職後、「そのまま無職」でも、「再就職したが12月31日までに退職した」でも、「退職後に自営業を開業した」でも、確定申告が必要になります。要するに、年末調整をしないと確定申告をしないといけないということを覚えておきましょう。

ほとんどの場合は還付申告となり、確定申告によって払い過ぎた税金が戻ってくることになります。

(2)退職時に退職金を支給されたものの「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合

退職時に必要な「退職所得の受給に関する申告書」を提出しなかった場合、退職金から通常よりも高い20.42%の源泉徴収税が差し引かれます。確定申告をすることで、過払い金が還付されます。

(3)再就職したものの、以前の会社が源泉徴収票を発行してくれない場合

何らかの理由で前の会社が源泉徴収票を発行してくれなかったり、年末調整の直前に紛失していることに気付き、年末調整に間に合わなかった場合などは、確定申告が必要になります。その場合は、現在勤めている会社の源泉徴収票も提出する必要があります。

【整理】年の途中で退職して、確定申告が不要な場合

年の途中に退職しても、再就職して次の会社で年末調整をすれば確定申告は必要ありません。退職後に自分で会社を設立して法人化した場合、年末調整をすれば確定申告は必要ありません。

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まとめ

年の途中で退職して年末調整が行われていない場合や、「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合は、確定申告が必要です。確定申告によって払いすぎた税金を還付してもらえる可能性もあるので、定申告の時期までに必要書類を集めておくようにしましょう。

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