青色申告の基礎知識

青色申告とは何か、白色申告と何が違うのか(メリットとデメリット)

青色申告とは何か、白色申告と何が違うのか(メリットとデメリット)

最終更新日:2021/02/25
公開日:2020/01/25

初めて確定申告をする人は、「青色申告」と「白色申告」の違いがわからない人が多いのではないでしょうか。また、白色で確定申告をしたことがあり、青色申告に興味があるけど詳しくは知らないという人もいるかもしれません。   

青色申告では、特別控除や純損失(当期)の繰越し・繰戻し、貸倒引当金などの節税効果があるので、メリットを最大限に活用できるように理解しておくことが大切です。

この記事では、青色申告と白色申告の違いや青色申告の方法、青色申告者だけが受けられるメリットについて解説しています。

確定申告の期間延長について

確定申告は通常3月15日が期限ですが、2021年3月提出分(令和2年分)の確定申告期間は、新型コロナウイルスの影響により4月15日に延長されました。

併せて、贈与税及び個人事業者の消費税の申告・納付期限も4月15日に延長されます。

詳細は以下のサイトからご確認ください。

参考:
国税庁「令和二年分 確定申告特集」
国税庁「申告・納付期限を令和3年4月15日(木)まで延長します(報道発表資料)」

目次

青色申告とは

青色申告とは、日々の取引を記録するために一定の帳簿を備え、記帳し、その記録に基づいて確定申告を行う制度です。青色申告をするためには、「正規の簿記の原則に従って作成された帳簿」の備え付けが義務付けられており、簿記の形式は「複式簿記」か「簡易簿記」のどちらかになります。

誰でも青色申告ができるわけではありませんが、事前に「開業届」と「青色申告承認申請書」を税務署に提出する必要があります。提出をしないと自動的に白色申告者になってしまいます。

青色申告とは


青色申告は、東京都目黒区の権之助坂で洋品店を経営していた喜多村実氏が始めた「学芸大学実験店舗(ガラス張り経営)」に由来すると言われています。昭和22年(1947年)に施行された新しい申告納税制度を受けて、喜多村実氏は経営の実態を確定申告に反映させるために、新聞紙上に帳簿を公開したこともありました。

1949年(昭和24年)、コロンビア大学の教授だったカール・シャウプ博士を中心とする使節団は税制制度を決定する際に、ガラス張り経営の視察と資料を見て、納税の根本方針を「業者の誠実な申告(民主的納税)」を推進すべく青色申告制度が導入しました。

参考・引用元:国税庁「青色申告発祥の地(答え)

青色申告と白色申告の違い

青色申告と白色申告の大きな違いとして、事前の届出が必要かどうかがあります。

青色申告をする場合は、青色申告をしようとする年の3月15日まで(1月16日以降に新たに事業を開始した場合は事業開始から2カ月以内)に、開業届青色申告承認申請書を所轄の税務署に提出しなければなりません。何も提出しないと自動的に白色申告者になってしまいます。

※2020年(令和2年)分の提出期限は、新型コロナウイルスの影響により、4月15日(木)に延長となりました。


また、記帳方法・確定申告書類・帳簿などにも違いがあります。

白色申告 青色申告10万円控除 青色申告65万円控除
事前申請 必要なし 開業届と青色申告承認申請書
記帳方法 簡易な方法で可 簡易簿記 複式簿記
確定申告書類 確定申告書B ・確定申告書B
・青色申告決算書
(貸借対照表は作成義務なし)
・確定申告書B
・青色申告決算書
帳簿 簡易な記載の帳簿 ・現金出納帳
・売掛帳
・買掛帳
・固定資産台帳
・経費帳
<主要簿>
・総勘定帳
・仕訳帳
<補助簿>
・現金出納帳
・売掛帳
・買掛帳
・固定資産台帳など

白色申告の場合、売上と経費を申告するために必要な記帳は「収支内訳書」だけで、簡易な方法での記帳で確定申告が完了します。対して青色申告の場合は、以下の2つのうちいずれかの記帳が必要になります。

<青色申告の記帳方法>

  • 簡易簿記:1つの勘定科目を用いて、目的のみを記録する方法
  • 複式簿記:2つの勘定科目を用いて、お金の動きと原因の2点を記録する方法
利用できる控除の金額は記帳方法によって異なり、簡易簿記の場合は10万円、複式簿記の場合は最大65万円の青色申告特別控除を受けることができます。白色申告ではこれらの特別控除は受けられません。

青色申告では、日々の取引を所定の帳簿に記帳し、簿記に基づいて正しい申告をすることで、様々な税制上のメリットを受けることができます。

参考・引用元:国税庁「青色申告特別控除

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青色申告のメリットは控除や経費で節税ができること

青色申告には、節税面で多くのメリットがあります。

1.青色申告特別控除「最高65万円」

青色申告をする最大のメリットは、最高65万円の青色申告特別控除が受けられることです。ただし、控除を受けるためには提出しなければならない書類があります。

<青色申告特別控除「最高65万円」を受けるための必要書類>

  1. 正規の簿記の原則(一般的には複式簿記を言います)により記帳した帳簿
  2. 記帳に基づいて作成した貸借対照表及び損益計算書
これらの書類を確定申告書に添付し、期限までに提出しましょう。

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2.青色事業専従者給与を必要経費にできる

青色申告では、配偶者や親族に支払った「青色事業専従者給与」を必要経費として所得から控除することができます。青色事業専従者給与として認められる要件は以下のとおりです。

(1) 青色事業専従者に支払われた給与であること
青色事業専従者とは、次の要件のいずれにも該当する人をいいます。

  • 青色申告者と生計を一にする配偶者その他の親族であること。
  • その年の12月31日現在で年齢が15歳以上であること。
  • その年を通じて6月を超える期間(一定の場合には事業に従事することができる期間の2分の1を超える期間)、その青色申告者の営む事業に専ら従事していること。

(2) 「青色事業専従者給与に関する届出書」を納税地の所轄税務署長に提出していること。
提出期限は、青色事業専従者給与額を算入しようとする年の3月15日(その年の1月16日以後、新たに事業を開始した場合や新たに専従者がいることとなった場合には、その開始した日や専従者がいることとなった日から2か月以内)までです。

この届出書には、青色事業専従者の氏名、職務の内容、給与の金額、支給期などを記載することになっています。

また、専従者が増える場合や、給与を増額する場合など、届出の内容を変更するためには、「青色事業専従者給与に関する変更届出書」を遅滞なく納税地の所轄税務署長に提出していること。

(3) 届出書に記載されている方法により支払われ、しかもその記載されている金額の範囲内で支払われたものであること。

(4) 青色事業専従者給与の額は、労務の対価として相当であると認められる金額であること。なお、過大とされる部分は必要経費とはなりません。


3.純損失の繰越しと繰戻しができる

青色申告をすることで、純損失の繰越しや繰戻しをすることができます。

純損失の繰越しとは、事業で赤字を出した場合、その損失額を翌年から最長3年間まで繰り越すことができるというものです。

例えば、令和元年度で50万円の損失(赤字)を出して翌年の令和2年度で100万円の所得(黒字)があったとします。

令和元年度分の確定申告で青色申告をしていれば、令和2年度の所得分100万円から令和元年度の赤字分50万円を差し引くことで、令和2年度の所得を50万円に減らすことができます。

<繰り越し計算の例>
令和2年分100万円(黒字)ー令和元年分50万円(赤字)=令和2年分課税所得

令和2年度の課税所得を100万円から50万円に減らせるので、50万円にかかる税金をなくすことができます。
純損失の繰戻しは繰越しと逆の計算です。前年が黒字で翌年が赤字の場合、前年に納めた税金から一部が還付される仕組みをいいます。

前年に100万円の黒字、今年に40万円の赤字が出たとします。青色申告をすることで、前年に納めた税金から赤字分の税金額が還付されます。

還付額は、前年に納税した100万円分の黒字の所得税から、今年の40万円(赤字分)に前年の税率をかけて計算されます。

<繰り戻し計算の例>
令和2年40万円(赤字)×令和元年100万円(黒字)の税率=令和元年納税分還付額

純損失の繰戻しをした場合、前年の所得税課税金額は100万円から40万円を引いた60万円となります。

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4.貸倒引当金を計上できる

青色申告では、貸倒引当金の計上することが可能です。貸倒引当金とは、取引先が倒産などで支払い不能になった場合に、損失を見込んで積み立てておくお金のことです。貸倒引当金として計上できる債権には、売掛金、受取手形、貸付金、未収金などがあります。

貸倒引当金を計上するためには、青色申告決算書の「貸倒引当金繰入額の計算」に該当する金額を記入する必要があります。

また、前年繰り入れた分は、貸倒損失が発生していない場合には、所得として戻し入れる必要があります。当期分の貸倒引当金よりも前期分の戻入金の方が大きい場合は、所得が増加します。貸倒引当金は適切に処理する必要があります。

【関連記事】
貸倒引当金とは?計算方法や仕訳、貸倒引当金組入と戻入の処理方法

令和2年分の所得の確定申告から青色申告特別控除65万円の要件が改正

平成30年度の税制改正により、従来の要件に加え、令和2年分の所得の確定申告から青色申告特別控除65万円を受けるためには、e-Taxによる電子申告が必要となります。

電子申告をしない場合の控除額は55万円になりますが、基礎控除が10万円増えますので、増減はゼロになります。一方、電子申告をした場合は、基礎控除が10万円増え、青色申告特別控除は65万円のままなので、10万円多く控除できることになります。

改正後(令和2年分申告以後)の65万円の青色申告特別控除の適用要件
控除額 要件
65万円 48万円 113万円 【改正前の「65 万円控除」の要件】
e-Tax による 又は 電子帳簿保存
電子申告
55万円 48万円 103万円 【改正前の「65 万円控除」の要件】
10万円 48万円 58万円 【改正前の「10 万円控除」の要件】

青色申告のデメリットは記帳の難しさ

青色申告は原則として複式簿記で記帳しなければならないので、簿記の知識が乏しい人は帳簿が難しく感じるかもしれません。また、平成26年からは白色申告も帳簿の提出が必要になりましたので、青色申告・白色申告に関わらず、確定申告をする以上は簿記は避けて通れません。

税理士を雇う方法もありますが、青色申告とe-Taxの両方に対応している確定申告ソフトを利用することをおすすめします。

確定申告(青色申告)を簡単に終わらせる方法

青色申告はお得な節税対策です。お得なのはわかっていても、確定申告書の作成が大変なのでは?という方も多いです。

そこでおすすめなのが、確定申告ソフトfreeeの活用です。

ステップに沿って入力するだけ

ステップに沿って入力するだけで、簡単に確定申告が完了します。

1.銀行口座やクレジットカードは同期すれば自動入力!

確定申告ソフトfreeeは、銀行口座とクレジットカードを同期させることで、面倒な1年分の経費を自動入力することができます。日付や金額だけでなく、勘定科目を推測して自動で入力してくれるので大幅に手間が省けます。

基本情報の入力

ため込んだ経費も自動入力でカンタン!

2.簿記を知らなくてもカンタンに入力できる!

確定申告ソフトfreeeなら、現金で支払ったとしても、いつ、どこで、何に使ったかを家計簿のように入力するだけ。自動的に複式簿記の形に変換してくれるので、簿記の勉強をしなくても迷わず入力することができます。

簿記を知らなくてもカンタンに入力

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チャットで確定申告についての質問が可能
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3.質問に答えるだけで税金は自動計算

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保険やふるさと納税、住宅ローンがあれば税金が安くなります。確定申告ソフトfreeeは質問に答えるだけで、難しい税金を自動で計算してくれます。確定申告をするために本を買って税金の勉強をする必要はありません。

4.あとは確定申告書を税務署に提出するだけ

確定申告ソフトfreeeで確定申告書が自動作成されたら、郵送や電子申告で税務署に提出して納税すれば完了です。

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あとは確定申告書を提出するだけ

あとは完成した確定申告書を提出して納税するだけ

まとめ

いかがでしょう?
確定申告ソフトfreeeは、手順通りに沿って質問に答えるだけで簡単に確定申告を完了することができます。

会計に関する知識がゼロの初心者の方から、「本当に簡単に終わった!」との声が多く寄せられています。

確定申告を行うためには、日頃から帳簿をつけたり、必要な書類を用意したりする必要があります。しかし、確定申告ソフトを活用すれば、「青色申告をしたかったのに、書類不備で手続きできなかった!」「何度も書き直しで大変だった」という思いをすることは少ないでしょう。

余裕を持って確定申告を迎えるためにも、ぜひ確定申告ソフトの活用をご検討ください。

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確定申告の期間延長について

確定申告は通常3月15日が期限ですが、2021年3月提出分(令和2年分)の確定申告期間は、新型コロナウイルスの影響により4月15日に延長されました。

併せて、贈与税及び個人事業者の消費税の申告・納付期限も4月15日に延長されます。

詳細は以下のサイトからご確認ください。

参考:
国税庁「令和二年分 確定申告特集」
国税庁「申告・納付期限を令和3年4月15日(木)まで延長します(報道発表資料)」

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