確定申告の基礎知識

そもそも控除とはどんなもの?収入に対して適用される所得控除とは

収入を得た時にかかる税金である所得税ですが、収入金額の全額に対してではなく、一定の金額を差し引いたものに対して計算されます。この差し引かれる一定額のことを控除といいますが、どのような控除があるのでしょうか?

控除

控除の種類にはさまざまなものがある

所得にかかる所得税などの税金ですが、その全額にかかるものではありません。一定の控除を行った後の所得が課税対象となります。これは、個人の抱える事情に配慮して公平に税負担を課そうという考え方によるものです。

所得金額から控除されるものを所得控除といいますが、その項目は幅広いです。所得控除には、全ての人に適用されるものと、申告により適用されるものがあります。控除が適用されると、支払う税金が安くなりますので、所得控除に該当するものがないか確認しておきましょう。

所得全てに適用される基礎控除

所得のある方全てに適用される控除です。一律38万円となっています。収入が38万円以下の場合、基礎控除があるため所得税が発生しないしくみですので、基本的に確定申告などによって収入を申告する必要もありません。(参考:国税庁

災害や盗難に遭った際に受けられる雑損控除

災害・盗難・横領により生活に必要な資産に損害を受けた場合に適用される控除です。控除金額は下記のいずれかで多い方の金額となります。

(差引損失額)-(総所得金額)×10%
(差引損失額のうち災害関連支出額)-5万円

損失額が大きく1年で全て控除ができない場合には、翌年以降3年間控除が繰り越されます。この控除を受ける期間中は毎年確定申告が必要です。災害に関する支出金額の領収書を添えて申告を行います。詐欺や恐喝による被害は対象外です。(参考:国税庁

治療のための医療費が対象となる医療費控除

多額の医療費がかかった場合に利用できます。年間10万円以上に医療費が発生した場合に、その超過分の金額に対して控除が受けられます。

控除金額は、実際に支払った医療費合計-保険金などで補填される金額-10万円です。総所得金額が200万円未満の場合は、10万円ではなく、総所得金額の5%を超えた部分が控除の対象となります。病院での医療費のほか、通院に使用した公共交通機関の交通費、市販薬を購入した費用も対象となります。控除金額は最高200万円です。(参考:国税庁

生命保険料

掛金の全額が対象の小規模企業共済等掛金等控除

小規模企業や個人事業主が加入できる企業共済の掛金も控除の対象です。支払金額が全額控除になります。掛金の支払証明書類が必要です。(参考:国税庁

各種保険料が対象の生命保険料控除

生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料の支払を行っている場合には、保険料の一部が控除として認められます。控除の上限は、生命保険料控除4万円、介護医療保険料控除4万円、個人年金保険料控除4万円の計12万円です。(参考:国税庁

生命保険料

地震対策のための地震保険料控除

地震保険の保険料も控除の対象となります。控除額は最大5万円です。また、2007年の税制改正前の長期損害保険契約の経過措置対象分については、最大15,000円の控除が可能です。(参考:国税庁

寄附を行った場合に適用できる寄付金控除

国や地方公共団体に寄附を行った際には、その合計額もしくは総所得金額の40%の低い方から2,000円を引いた金額が控除されます。いわゆるふるさと納税はこの寄付金控除を利用している制度です。また、政治資金などの一定の寄附は、税額控除を選択することもできます。学校への寄附金など、自分の利益に関係する寄附金は控除の対象となりませんので注意してください。(参考:国税庁

障がい者の方や障がい者を扶養している方が対象の障害者控除

障がいのある方や、障がい者を扶養している方は一定の金額の所得控除が受けられます。障がい者1人につき、27万円が控除額ですが、重度の知的・精神障害(障害等級1級)や身体障害者(1級、2級)の場合は特別障害者となり、控除額は40万円となります。そのうち、生計が同一で同居している扶養親族である場合には、同居特別障害者として控除額は75万円になります。 (参考:国税庁

配偶者寡婦(寡夫)控除

配偶者と死別、離別した後、結婚していない人が受けられる控除です。男性と女性で要件が異なります。

寡婦の場合

生計を同一にする子がいる場合、もしくは所得金額が500万円以下の場合に控除の対象となります。寡婦控除は27万円ですが、扶養親族の子があり、かつ合計所得金額が500万円以下の場合は、特定の寡婦控除として控除額は35万円となります。(参考:国税庁

寡夫の場合

生計を同一にする子がいる場合でかつ、所得金額が500万円以下の場合が対象で、控除額は27万円となります。(参考:国税庁

扶養親族がいる場合に受けられる扶養控除

16歳以上で、年間の所得金額が38万円以下で生計を同一にしている親族がいる場合には、扶養控除が受けられます。控除金額は、16歳~18歳および23歳~69歳の一般控除対象扶養親族が1人あたり38万円、19歳~22歳の特定扶養親族が63万円、70歳以上の老人扶養親族は同居の場合58万円、同居していない場合は48万円となります。(参考:国税庁

年間所得が38万円以下の配偶者がいると受けられる配偶者控除

年間所得が38万円以下で生計を同一にしている配偶者がいる場合には、38万円(老人の場合48万円)の配偶者控除が受けられます。また、配偶者の所得が38万円超76万円未満の場合で、納税者の所得金額が1,000万円以下の場合には、配偶者特別控除として最高38万円の控除が受けられます。(参考:国税庁

働きながら学校に通う方が受けられる勤労学生控除

納税者本人が働きながら特定の学校に通っている場合に受けられる控除で、控除額は27万円です。勤労に基づく所得金額が65万円以下で、勤労以外の所得が10万円以下であることが条件となります。(参考:国税庁

新築住宅をローンで購入した際に利用できる住宅借入金特別控除

10年以上のローンで新築住宅を購入または増改築(条件あり)を行った場合、年末時点での住宅ローン残高の1%分(特定取得に該当する場合最大40万円;一般20万円)を10年間、特別控除として税額控除を受けることができます。住宅ローン減税とも呼ばれています。

住宅借入金特別控除

住宅借入金特別控除の適用は、取得より6か月以内に入居し、居住し続けること、控除を受ける年の年間の合計所得金額が3,000万円以下であることが条件です。ただし、居住しなくなったり、ローンの繰り上げ返済によって返済機関が10年未満になった場合には適用が受けられなくなります。(参考:国税庁

まとめ

さまざまな種類の所得控除がありますが、控除適用には年末調整時に必要書類の提出や、翌年確定申告が必要なものもあり、対象となっていても申告を行わない限りは控除を受けることはできません。対象となる控除がある方は、確定申告で取り戻しましょう。

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