人事労務の基礎知識

年末調整の障害者控除の書き方

年末調整の際に必要な障害者控除の書き方をご紹介します。障害者控除で受けられる控除額や申請の際の注意すべきポイントもあわせてまとめました。

障害者控除の対象とは

障害者控除とは、納税者本人や配偶者、扶養家族が所得税上の障害者に当てはまる際に、一定の控除を受けられる制度のことを言います。控除となる対象は、原則として障害者手帳が交付された人のみとなります。

よって、たとえば要介護認定を受けていて日常生活に影響をきたすレベルでの障害をお持ちの方でも、障害者手帳を交付されていなければ対象となりませんのでご注意ください。

また、精神又は身体に障害のある65歳以上の人で、障害の程度が知的障害者又は身体障害者に準ずるものとして市町村長等の認定を受けた場合にも、障害者控除を受けることができます。

障害者控除で受けられる控除額

障害者控除で受けられる控除額は、障害の等級によって変わります。

区分 所得税(控除額) 住民税(控除額)
一般の障碍者の場合 27万円 26万円
特別障害者の場合 40万円 30万円
控除対象配偶者か扶養家族が
特別障害者の場合
75万円 53万円

障害者控除を受けないとどうなるのか

障害者控除を受けないと、所得税と住民税の控除ができなくなってしまうので、必要以上に税金を納付することになってしまいます。

例えば月収30万円の一般の障害者の方の場合、所得税の控除は27万円、住民税の控除は26万円です。仮に所得税5%、住民税10%のとき、障害者控除の申請をすれば、通常よりも納税額が4万円ほど安くなります。

ただし、年末調整の段階で障害者控除の申請をしなくても、自分で所得税の還付申告をすれば支払った税金の還付を受けることができます。所得税で還付申告をした場合、障害者控除を申請した情報が住民税にも反映されるので、住民税も障害者控除が適用された金額になります。

障害者控除の書き方

declaration form

障害者控除の書き方は、対象者となる人と同居しているか否かで書き方が変わります。それぞれの書き方を説明します。

本人が控除を受ける場合

declaration form

    【一般の障害者】

  1. 「1.障害者」に丸を付け、「本人・一般の障害者」にも丸を付けます。
  2. 「左記の内容」の部分に、障害者手帳の交付日時と障害の等級を記入すれば完了です。

    【特別障害】

  1. 一般障害と同様に「1.障害者」に丸を付け、「本人・特別障害者」にも丸を付けます。
  2. 「先の内容」の部分に、障害者手帳の交付日時と障害の等級を記入すれば完了です。

配偶者が控除を受ける場合

declaration form

    【一般の障害者】

  1. 本人が控除を受ける場合と同様に、「1.障害者」に丸を付け、「控除対象配偶者・一般の障害者」に丸を付けます。
  2. 「左記の内容」の部分に、配偶者の氏名、障害者手帳の交付日時と障害の等級を記入すれば完了です。

【特別障害者】

配偶者が特別障害者に分類される場合、「同居している」「同居していない」を明示する必要があります。

  1. 「1.障害者」に丸を付け、「控除対象配偶者・特別障害者」にも丸を付けます。
  2. 「左記の内容」の配偶者の氏名と隣に、 同居していれば (同居)、同居していなければ (別居) と記入します。
  3. 「左記の内容」の部分に、障害手帳の交付日時と障害の等級を記入します。

親や子供などの扶養家族が控除を受ける場合

    【一般の障害者】

  1. 「1.障害者」に丸を付け、「扶養家族・一般の障害」に丸を付けた後に、控除を受ける扶養家族の人数を記入します。
  2. 「左記の内容」の部分に、控除を受ける扶養家族の氏名、障害者手帳が交付された日時、障害の等級を記入すれば完了です。

【特別障害者】

配偶者と同様に扶養家族が特別障害者に分類される場合、「同居している」か「同居していないか」を明示する必要があります。

「同居している場合」

  1. 「1.障害者」に丸を付け、「同居特別障害者」に丸を付けた後に、控除を受ける扶養家族の人数を記入します。
  2. 「左記の内容」の控除を受ける扶養家族の氏名の隣に、同居していれば (同居)、同居していなければ (別居) と記入します。
  3. 「左記の内容」の部分に、障害者手帳が交付された日時と障害の等級を記入すれば完了です。

障害者控除で注意すべきポイント

障害をお持ちの方であれば申請するべき障害者控除ですが、注意するべきポイントは2つあります。

障害者控除には障害者手帳が必要

障害者控除を受けるには、障害者手帳が必要です。申請の際には、障害者手帳のコピーの提出を求められることが多いので、手元に障害者手帳がない方は申請をして発行しておきましょう。また申請中でまだ手元にない場合は、医師の診断書を提出することで代用できます。

「要介護認定」を受けても障害者控除にならない

介護保険法上の「要介護認定」を受けた場合、日常生活に支障が出てしまいますが、障害者手帳が発行されない以上、所得税法上の障害者控除は受けられません。しかし例外的に市町村長や福祉事務局長が認定した場合のみ、障害者控除を受けられるようになります。

まとめ

障害者控除とは、障害者手帳を持つ方が年末調整の際に控除申請をすることで、所得税と住民税を控除できる制度のことです。申請方法はシンプルですが、書類に不備があると必要以上に税金を払うことになります。年末調整で申請する際には、漏れなく書類を作成するようにしましょう。

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