確定申告の基礎知識

最大税率55%!知らないと困る仮想通貨の課税

最大税率55%!知らないと困る仮想通貨の課税

仮想通貨の代表格であるビットコイン。2017年は買いが買いを呼び、1年で価格が20倍以上になる局面もありました。しかし、各国の規制強化に関する報道を背景に2018年1月にその半額に乱高下。資産が大きく目減りした方も少なくありません。

2017年に利益確定を行った方は2017年1月1日〜12月31日までの利益に対して税金が課されます。年明けに資産が減っても、多額の税金を支払う必要があるかもしれません。

仮想通貨にかかる最大税率は55%。ご自身の利益確定にどれくらいの税率がかかり、いくら納税が必要なのか?今回の記事では仮想通貨への課税に関して、最低限知っておきたい基礎知識をご紹介します。

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仮想通貨で確定申告が必要な人とは

仮想通貨の課税に関して考える前に、そもそも自分が納税者の対象になるのかを確認しましょう。仮想通貨は、保有しているだけでは課税の対象にはなりません。円や他の仮想通貨、商品と交換することで初めて所得としてみなされます。
また、会社員の方は20万円以上の利益が出た場合、学生や主婦など扶養されいてらっしゃる方は33万円以上の利益が出た場合に確定申告と納税が必要になります。

仮想通貨で得た利益は雑所得に分類

2017年12月に発表された国税庁の「仮想通貨に関する所得の計算方法等について(情報)」によると、仮想通貨の取引で得た利益は雑所得に分類されます。

収入から経費を引いた金額を所得(利益)といい、稼ぎ方によって10種類に分類されます。事業所得や給与所得など、「どの所得にも当てはまらない所得」が雑所得です。

【所得の種類】

1事業所得農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業から生ずる所得。ただし、不動産の貸付けや山林の譲渡による所得は、原則として不動産所得や山林所得に分類。
2不動産所得土地や建物、不動産の貸付から生じる所得
3給与所得勤務先から受け取る給与、賞与などの所得
4退職所得退職により勤務先から受ける退職手当や、厚生年金保険法に基づく一時金などの所得
5配当所得株主や出資者が法人から受ける配当や、投資信託などの収益の分配などにかかる所得
6利子所得預貯金や公社債の利子、合同運用信託、公社債投資信託及び公募公社債等運用投資信託の収益の分配に係る所得をいいます。
7山林所得山林を伐採して譲渡したり、立木のままで譲渡することによって生ずる所得
8譲渡所得土地、建物、ゴルフ会員権などの資産を譲渡することによって生ずる所得
9一時所得生命保険の満期金など、営利を目的としない行為から生じる所得
10
雑所得
上記以外の所得。仮想通貨の利益はこの雑所得に分類。

稼ぐほど不利?総合課税とは

では、実際に仮想通貨の取引で得た雑所得をどのよにうに計算していくのでしょう。雑所得は総合課税の対象で、給与所得などほかの収入と合算した額に応じて税率が決まります。

【所得金額と税率】

課税される所得金額税率控除額
195万円以下5%0円
195万円を超え 330万円以下10%97,500円
330万円を超え 695万円以下20%427,500円
695万円を超え 900万円以下23%636,000円
900万円を超え 1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下40%2,796,000円
4,000万円超45%4,796,000円

参考:国税庁「No.2260 所得税の税率

例えば、2017年の給与所得が500万円、仮想通貨の利益が300万円の場合、合計所得が800万円となり、税率が20%から23%にアップします。

なお、同じ雑所得でも、株式やFX(外国為替証拠金取引)による収入は、他の所得と分離して税額が計算する「申告分離課税」。税率は所得の額に関わらず、一律約20%(所得税15%、住民税5%)です。

仮想通貨と株・FXの課税の違いとは

それでは具体的に、仮想通貨と株・FXの課税の違いについてご説明します。

株式投資では、証券会社の特定口座を利用している場合など、会社員は確定申告が不要です。また、株やFX(外国為替証拠金取引)は、租税特別措置法によって特例的に税率が約20%に軽減される上に、損失を翌年以後3年間にわたって繰り越しできます。
対して仮想通貨は、累進課税のため税率は最大55%(住民税含む)、特例がある場合を除き、翌年以降に損失を繰り越すこともできません。

仮想通貨で課税が発生する3つのケース

先ほど年収500万円、仮想通貨での収入が300万円の会社員の方を例に納税金額を計算しました。仮想通貨で課税が発生するのは、こういった売買損益だけではありません。

1. 仮想通貨の売買で利益を出した場合

仮想通貨の売買で利益を出した場合、売買のたびに所得を計算し、1年分(17年1月1日~12月31日まで)の合計を所得額として申告する必要があります。この合計所得額を計算する方法は2つあり、「移動平均法」か「総平均法」のいずれかを選択しなければなりません。1度選択した計算方法は、継続して使用するルールがありますので、ご自身に合った計算方法を選びましょう。

移動平均法とは、仮想通貨を購入するたびに購入額と残高を平均し所得を計算する方法、総平均法とは、1年間の購入平均レートをもとに計算した総購入金額と、売却合計金額の差額(所得)を計算する方法です。

詳細は、こちらの記事の計算式をご参照ください。

2.仮想通貨で買い物をしても課税対象に

売買だけではなく、仮想通貨を決済に使用した場合も「仮想通貨を使用することで生じた利益」にみなされます。仮想通貨で買い物をしたり、他の仮想通貨と交換しても課税対象です。

例えば、1BTC=10万円の時に1BTCを10万円で購入、1BTCが50万円の時に他の仮想通貨を1BTCで購入すると…

仮想通貨Aの取得金額50万円ービットコインの取得価格10万円=40万円・・・課税所得

同様に、1BTC=10万円の時に1BTCを10万円で購入、1BTCが30万円の時にPCを購入すると…

PCの購入金額30万円(1BTC)ービットコインの取得価格10万円=20万円・・・課税所得

3.マイニングで仮想通貨を取得したケース

ビットコインはユーザー同士で取引を「承認」し合うことで不正を防いでいます。このため、仮想通貨取引の承認作業(マイニング)を行うと、対価として仮想通貨を得ることが可能です。

ビットコインを無料でゲットできますが、高性能なコンピューターや電気代が必要。これらを経費として、マイニングで取得した仮想通貨の時価から引いた金額が課税所得になります。

課税対象にならないためには

なお、仮想通貨を円や商品に交換せず、ただ保有しているだけの場合は確定申告の必要はありません。あくまで売買によって発生した所得(利益)に税金がかかります。

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確定申告の期限と無申告のペナルティとは?

確定申告には期限があるため注意が必要です。基本的に毎年2月16日から3月15日までが申告の期間で、15日が土日の場合は翌週の月曜日が期限となります。

確定申告の期限と合わせ、税金納付の期限もチェックしておきましょう。

<国税の納付期限>
所得税:3月15日
消費税:3月31日(個人事業者の場合)

もし期日までに書類の提出が間に合わなければ、場合によっては無申告加算税などが発生してしまいます。
無申告加算税は、納付する税額のうち50万円までは10%の税率、50万円を超えた部分は15%の税率。税務署から指摘されるまえに自主的に行った場合、無申告加算税は5%に軽減されます。

また、期限内に納税が行われなかった場合は延滞税がかかります。延滞税は「(1)納期限の翌日から数えて2ヵ月まで」と「(2)2ヵ月を経過した日の翌日以降」と、分けて計算を行います。

延納税の割合は年によっても変わり、2014年1月1日以降は、納期限の翌日から2ヵ月までは年「7.3%」か「特例基準割合+1%」のうち低い割合が適用され、2ヵ月を経過する日の翌日以降は、年「14.6%」か「特例基準割合+7.3%」のうち低いほうが適用されます。

まとめ

仮想通貨の確定申告は、計算方法がやや複雑なため億劫に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、申告をしないことで課されるペナルティには充分に注意したいところです。会計freeeを活用して、確定申告にお役立ていただければ幸いです。

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