確定申告の基礎知識

医療費控除のしくみとは? 控除対象や申請方法・確定申告での手続きについて

公開日:2017/09/20
最終更新日:2021/08/17

医療費控除のしくみとは? 控除対象や申請方法・確定申告での手続きについて

医療費控除とは、1年間に10万円以上の医療費を支払った場合に受けられる控除です。扶養している家族がいる場合は、扶養家族の医療費も控除の対象とになります。

医療費控除を申請するための特別申請書はなく、「確定申告書」と「医療費の明細書」の2つを作成して税務署に提出だけで申請できます。

医療費控除の対象となるのは、病院での治療費や薬代だけの他に、病院まで往復の交通費(主に公共交通機関を利用したもの)や、介護に関連したサービスの支払い控除対象になります。サラリーマン(給与所得者)の方が確定申告で医療費控除を申請すると、納めた税金の一部が戻ってくることがあります。

ご自身や扶養しているご家族に、10万円を超える医療費の支払いがあった場合は、控除を受けるために、会社員の方も確定申告をすることをおすすめします

2017年分の医療費から、確定申告書に医療費の領収書を添付する必要がなくなりました。その代わりに医療費の明細書を作成する必要がありますので、税務署で確定申告書と医療費の明細書を作成する際には、領収書を持参しましょう。

この記事では、そもそも医療費控除とはどのようなしくみなのか?また、いつ、どのように手続きをすれば良いのか?初めて医療費控除を申請する方に向けて、わかりやすく解説していきます。

目次

医療費控除のしくみとは?

医療費控除は、支払った医療費の額がそのまま戻ってくると勘違いされがちすが、支払った医療費に応じて税金を計算し直すというものです。   

会社員の場合は、医療費控除によって給与から天引きされた所得税の還付が受けられます。個人事業主の場合は、医療費控除を確定申告に反映させることで節税効果につながります。

医療費の合計が10万円を超えると医療費控除が受けられる

医療費控除の対象となる金額は、以下のように計算できます。

【医療費控除額(上限200万円)】=【医療費(保険金で補填された額を除く)】-【10万円】   

ただし、総所得が200万円以下の人は、10万円ではなく総所得の5%が控除されます。

保険金で補填される額として差し引くのは、生命保険の入院給付金のほか、健康保険で支払われる高額療養費や出産育児一時金などが含まれます。

例:
・医療費控除額60万円=手術・入院費用100万円-保険金30万円-10万円    
・医療費控除額8万円=出産・入院費用60万円-出産一時金42万円-10万円

医療費控除は家族の分もまとめて申告可能

医療費控除は、確定申告をする年の1月1日から12月31日までに支払った医療費が対象となります。本人以外にも、生計を同一にする家族の分もまとめて申告することが可能です。

所得税は累進課税ですので、家族の中で一番所得の高い人が家族全員分の医療費控除を申告すれば、税負担をより大きく軽減することができます。     

生計が同一であれば、同居の要件はありませんので、一人暮らしをしの大学生の子供や単身赴任の父親の医療費も医療費控除対象の対象になります。

医療費控除の対象になるものと対象にならないもの

医療費控除の対象になるかどうかは、「治療を目的とした医療費」「予防を目的とした医療費」により判断されます。

1. 医療費控除の対象になるもの

治療を目的とした医療行為に支払った費用は、医療費控除の対象となります。 主なものは、以下の通りです。      

<医療費控除の対象となる医療行為>

  1. 病院での診療費/治療費/入院費
  2. 医師の処方箋をもとに購入した医薬品の費用
  3. 治療に必要な松葉杖など、医療器具の購入費用
  4. 通院に必要な交通費
  5. 歯の治療費(保険適用外の費用を含む)
  6. 子供の歯列矯正費用
  7. 治療のためのリハビリ/マッサージ費用
  8. 介護保険の対象となる介護費用

医療機関で支払った診察費や薬代には、保険外診療(保険適用外)のものも含まれています。薬局で購入した風邪薬などの市販薬は医療費控除の対象となる場合があります。

また、入院費や入院中の食事代も含まれます。妊娠・出産では、定期健診や検査、出産や入院にかかる費用、不妊治療費なども対象となります。

歯の治療には、保険適用外の高価な材料を使用する合も含まれています。歯列の矯正治療は、子供の嚙み合わせを矯正する目的で施術を受けた場合は医療費控除の対象となります。

バスや電車などの公共交通機関を利用した医療機関や病院への交通費は医療費控除の対象となります。タクシーの利用は緊急性がある場合や、電車やバスが利用できない場合に限り認められており、申告の際に領収書を添付する必要があります。

2. 医療費控除の対象にならないもの

病気の予防のための医療費は、医療費控除の対象外となります。      

具体的には、以下のようなものが対象外となります。

<医療費控除の対象とならない医療行為>

  1. 人間ドックなど健康診断の費用(病気が発見され治療をした場合は対象になる)
  2. 予防注射の費用
  3. 美容整形の治療費用
  4. 漢方薬やビタミン剤の費用
  5. マイカー通院のガソリン代や駐車料金
  6. 里帰り出産のための実家への交通費
  7. 自分の都合で利用した差額ベッド代

例えば、薬局で購入した薬の中でもビタミン剤は、健康増進が目的としたものです。また、健康診断を受診しても病気が発見されない場合は、医療費控除に含めることができません。      

入院時の差額ベッドの費用も、個人の都合で使用した場合は対象外となります。

交通費のうち、自家用車のガソリン代や駐車料金は医療費控除の対象外です。また、歯列矯正も成人の場合は美容目的とみなされるため、美容整形と同様に対象外となります。

医療費控除を受けるためにどのような手続きが必要?

サラリーマン・パート・アルバイトなどの給与所得者の場合、医療費控除を申請するためには確定申告が必要です。また、病院や薬局の領収証、レシート類を提出して確定申告をする必要があります。      

離れて暮らしている家族の医療費も合わせて、医療費控除の確定申告をする場合は、領収書を取り寄せておく必要があります。

なお、タクシーには領収書がありますが、公共交通機関には領収書が発行されないものもありますので、メモなど記録をとっておきましょう。

また、医療費控除の申告に使用した領収書は、5年間の保管義務があります。確定申告が終わったからといって処分せずに、大切に保管するようにしましょう。

医療費控除の申請に必要な書類の書き方

医療費控除を申請するときは、医療費の明細書を作成したあと、確定申告書の医療費控除の欄に記入します。

医療費の明細書

引用元:国税庁「医療費控除の明細書【内訳書】 」

医療費の明細書は、確定申告書とともに配布されているものか、国税庁のホームページ「 医療費控除の明細書【内訳書】 」からダウンロードして印刷すると、手書きで記入できます。国税庁 確定申告書等作成コーナーでは、直接入力して集計することができます。また、ご自身で作成したものを使用することもできます。

医療費控除の準備:令和元年分 確定申告特集

医療費の明細書に必要な項目は、「医療を受けた人」「続柄」「病院や薬局などの名称と所在地」「治療内容や医薬品名」「支払った医療費」「保険で補填される額」です。領収書、レシート、交通費のメモをもとに記入していきます。

「支払った医療費」から「保険で補填される額」と、10万円と所得の5%のいずれか少ない方の金額を差し引くと、医療費控除として申告できる金額が計算できますので、確定申告書に転記します。

確定申告で医療費控除を申請するための方法や具体的な計算の仕方など、さらに詳しい解説は、こちらの「【2021年最新】確定申告 医療費控除の全知識! 申告書と明細書の書き方から計算方法や領収書と交通費の準備まで徹底解説」を参照してください。

確定申告を簡単に終わらせる方法

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まとめ

医療費控除は、所得税の還付が受けられるだけではなく、翌年の住民税にも反映されます。家族の医療費が10万円を超えるときには、医療費控除の確定申告を行ってみましょう。

その際、最後にご紹介した会計ソフトを活用すれば簡単に書類を作成することができます。ミスを少なく、効率良く確定申告を行いたい方は、ぜひ活用をご検討ください。

参考:医療費控除の準備:令和元年分 確定申告特集|国税庁

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