確定申告を効率化して少ない手間で済ませたいなら、e-Taxや会計ソフトの利用が定番の方法です。特に会計ソフトはスマホアプリなどで、手軽に日々の記帳や申告書の作成ができるものもあります。
銀行・クレジットカードとの自動連携、レシートの撮影による取り込みなど便利な機能がある会計ソフトを選べば、確定申告の手間を削減することが可能です。
本記事では、アプリ・ツールで確定申告する方法や選び方などを紹介します。
目次
アプリやツールで確定申告する方法
アプリやツールで確定申告する方法としては、主に以下が挙げられます。
アプリやツールで確定申告する方法
- e-Tax(国税電子申告・納税システム)を利用する
- 確定申告アプリを利用する
それぞれの利用方法を以下で詳しく紹介します。
【関連記事】
個人事業主におすすめの会計ソフトは?必要性や初心者が選ぶ際のポイントを解説
①e-Tax(国税電子申告・納税システム)を利用する
まずは、e-Tax(国税電子申告・納税システム)を利用して確定申告する方法です。e-Taxを利用すれば、以下の手続きが可能です。
e-Taxを利用してできる手続き
- オンライン上で申告書類などの提出
- オンライン上で納税
e-Taxを利用することで、直接税務署に足を運んだり、郵送したりする手間が必要なく、自宅・外出先を問わずに確定申告・納税の手続きを完結できます。
e-Taxで確定申告する手順
e-Taxを利用した確定申告の流れは、次のとおりです。
e-Taxを利用した確定申告の流れ
- 確定申告書の作成(確定申告書等作成コーナー、ダウンロード型e-Taxソフトなど)
- 確定申告書の送信
- 送信結果を確認
e-Taxを利用するための事前準備としては、利用者識別番号とマイナンバーカードが必要です。それぞれの取得方法は以下の記事で紹介しています。
【関連記事】
e-Taxの使用に必要な利用者識別番号とは?取得方法について解説
マイナンバーカードは作るべき?メリットとデメリットについて解説
また、確定申告書の作成ができるコーナー・ソフトは大きく以下の2つです。
確定申告書の作成ができるコーナー・ソフト
- 確定申告書等作成コーナー(パソコン・スマホ)
- ダウンロード型のe-Taxソフト(パソコン)
申告・申請データの作成・送信などはスマホまたはパソコン上で行います。確定申告書の作成後は、そのままe-Taxで送信も可能です。申告完了後は、メッセージボックスから送信データの審査結果が確認できます。
出典:e-Tax ウェブサイト「ご利用の流れ」
②確定申告アプリを利用する
スマホからアプリで確定申告する方法もあります。
たとえば、「freee会計アプリ」では、◯×の質問に答えるだけで確定申告書の作成ができます。freee会計アプリの注目のポイントは以下の2つです。
freee会計アプリのポイント
- レシートを「撮るだけ」で経費登録が可能
- カードや口座の明細を自動でインプット
レシートの写真を撮るだけで金額と日付が自動で読み込まれ、経費登録が可能です。銀行口座やクレジットカードを連携すれば明細が自動で取得されるため、入力作業の手間も省けます。
freee会計アプリで確定申告する手順
freee会計アプリを例に、確定申告アプリで確定申告する流れを見ていきましょう。
| 確定申告のステップ | 手順の概要 |
|---|---|
| 1. 1年分の収支を入力 | 1年分の収支を入力(取引登録)する |
| 2. 固定資産を入力 | 固定資産(10万円以上で1年以上使用するもの)を入力して登録する |
| 3. 残高のズレがないかチェック | 「登録残高(帳簿残高)」と「同期残高(通帳残高)」のズレがあれば修正する |
| 4. 確定申告書を作成 | 基本情報を入力した後は、◯×を選んで質問に答える |
| 5. 税務署に提出 | 「電子申告」「郵送」「税務署へ持ち込む」の3つから提出方法を選択 |
freee会計アプリでは、日々の記帳が可能です。1年分の収支・固定資産の入力、残高のズレのチェックなどの事前準備をしたうえで、アプリから確定申告書の作成まで行うことができます。
確定申告書の作成は、基本情報の入力が済んでいる場合、質問に◯×で答えていくだけで簡単に完了できます。確定申告書の提出方法は、電子申告・税務署または業務センターへの郵送・税務署への持ち込みの3つです。
確定申告アプリの比較一覧
確定申告アプリの例としては、たとえば以下が挙げられます。以下の各アプリは、Google Play、App Storeでそれぞれ配信されているため、Android・iPhoneの両方で利用が可能です。
| アプリ名 | 特長 |
|---|---|
| freee会計 | ・初心者でも質問に答えるだけで確定申告書を作成できる ・電子申告で確定申告の提出まで完結 |
| マネーフォワード | ・ステップに沿って確定申告が可能 ・質問に答えて仕訳ができる |
| 弥生 申告 | ・アプリで時間や場所を問わず入力できる ・自動でクラウド連携が可能 |
| タックスナップ | ・スワイプ操作で仕訳ができる ・アプリが自動的に判断やガイドをしてくれる |
| Kaikei 会計ソフト | ・家計簿のように帳簿を作成できる ・Excelへの出力や印刷が可能 |
個人事業主におすすめの会計ソフトについては、以下の記事でも紹介しています。
【関連記事】
個人事業主におすすめの会計ソフトは?必要性や初心者が選ぶ際のポイントを解説
確定申告ソフト・アプリを選ぶときのチェックポイント
「確定申告を効率化して、少ない手間で申告を済ませたい」と考えているなら、電子申告・スマホアプリ・銀行やクレジットカードとの連携の3つに対応しているかがチェックポイントです。
確定申告ソフト・アプリを選ぶときの各チェックポイントを以下で詳しく説明します。
①電子申告に対応しているか
確定申告ソフト・アプリが電子申告に対応していれば、作成から提出までオンラインで完結することが可能です。確定申告書などの印刷や、税務署への持ち込み(または郵送)の手間なく提出を済ませられます。
②スマホアプリに対応しているか
スマホアプリに対応した確定申告ソフトなら、自宅・外出先を問わず、日々の記帳をスマホで済ませることができます。支払いをしたその場で記帳することもでき、便利な使い方が可能です。
また、スマホで撮影したレシートを自動取込みができるスマホアプリを選べば、手入力の手間を省くこともできます。
③銀行やクレジットカードと連携できるか
銀行口座やクレジットカードとの連携機能があると、取引データが自動的に入力され、会計を効率化することが可能です。手作業の際に発生する入力ミスもなくなり、経費や収入の記帳漏れも防ぎやすくなります。
ツールを選ぶ際は、利用する銀行やクレジットカードへの対応があるかもあわせて確認しましょう。
確定申告で必要なもの
確定申告で共通して必要なものは、以下が挙げられます。
確定申告で必要なもの
- 確定申告書
- 本人確認書類
- 所得金額がわかる書類
- 各種控除申請に必要な書類
- 銀行口座がわかるもの
上記のほか、確定申告書等作成コーナーや会計ソフトで作成後、e-Taxで提出する場合は、マイナンバーカードなどの電子証明書(またはID・パスワード方式のためのID・パスワード)が必要です。
確定申告の必要書類は、以下の記事で詳しく紹介しています。
【関連記事】
【2025年向け】確定申告の必要書類・添付書類は?準備するものをケース別にわかりやすく解説
アプリで確定申告するときの注意点
アプリで確定申告するときは、電子証明書の有効期限切れや、ID・パスワードの新規発行が停止されていることに注意が必要です。
マイナンバーカードの電子証明書の有効期限切れ
e-Taxで確定申告書を提出する場合、原則マイナンバーカードなどの署名用の電子証明書が必要です(ID・パスワード方式を利用する場合は、電子証明書は不要)。
マイナンバーカードの署名用の電子証明書の有効期限は5年間です。有効期限切れで失効した場合、e-Taxを利用するためには市区町村の窓口で更新手続きを行います。
出典:国税庁 e-Tax「マイナンバーカード方式について」
ID・パスワードの新規発行停止
電子証明書不要で確定申告できる「ID・パスワード方式」のためのID・パスワードの新規発行は、2025年10月に停止されました。
これからe-Taxでの申告の準備をする人は、ID・パスワードの発行はできないため、マイナンバーカードなどの電子証明書が必要です。
出典:国税庁 e-Tax「ID・パスワードの新規発行停止について」
まとめ
確定申告を効率化できるおすすめのアプリ・ツールを紹介しました。確定申告を手軽に済ませるなら、e-Taxや会計ソフトの利用を選択肢に入れましょう。
会計ソフトには、◯×形式の質問に答えるだけで確定申告に必要な書類が作成できるfreee会計アプリなどがあります。
確定申告ソフトやアプリを選ぶなら、電子申告・スマホアプリ・銀行やクレジットカードとの連携が可能かを確認しましょう。freee会計は、これらのポイントを網羅しています。
確定申告を効率化できるソフト・アプリを取り入れて、手間なく申告手続きを進めていきましょう。
確定申告をかんたんに終わらせる方法
確定申告の期間は1ヶ月です。それまでに正確な内容の書類を作成し、申告・納税しなければいけません。
ほかにも、青色申告の場合に受けられる特別控除で、最大65万円を適用するためにはe-Taxの利用が必須条件であり、はじめての人には難しい場面が増えることが予想されます。
そこでおすすめしたいのが、確定申告ソフト「freee会計」の活用です。
freee会計は、〇✕形式の質問で確定申告に必要な書類作成をやさしくサポートします。また、所得額や控除額の計算は自動で行ってくれるため、計算・入力ミスの削減できるでしょう。
ここからは、freee会計を利用するメリットについて紹介します。
1.銀行口座やクレジットカードは同期して自動入力が可能!
確定申告を行うためには、1年間のお金にまつわる取引を正しく記帳しなければなりません。自身で1つずつ手作業で記録していくには手間がかかります。
freee会計では、銀行口座やクレジットカードの同期が可能で、利用した内容が自動で入力されていきます。
日付や金額を自動入力するだけでなく、勘定科目も予測して入力してくれるため、日々の記帳がほぼ自動化でき、工数削減につながります。
2.現金取引の入力もカンタン!
会計ソフトでも現金取引の場合は自身で入力し、登録しなければなりません。
freee会計は、現金での支払いも「いつ」「どこで」「何に使ったか」を家計簿感覚で入力できるので、毎日手軽に帳簿付けが可能です。
自動的に複式簿記の形に変換してくれるため、会計処理の経験がない人でも正確に記帳ができます。
さらに有料プランでは、チャットで確定申告について質問ができるようになるので、わからないことがあったらすぐに相談できます。また、オプションサービスには電話相談もあるので、直接相談できるのもメリットの1つです。
freee会計の価格・プランについてはこちらをご覧ください。
3.〇✕形式の質問に答えるだけで各種控除や所得税の金額を自動で算出できる!
各種保険やふるさと納税、住宅ローンなどを利用している場合は控除の対象となり、確定申告することで節税につながる場合があります。控除の種類によって控除額や計算方法、条件は異なるため、事前に調べなければなりません。
freee会計なら、質問に答えることで控除額を自動で算出できるので、自身で調べたり、計算したりする手間も省略できます。
4.確定申告書を自動作成!
freee会計は取引内容や質問の回答をもとに確定申告書を自動で作成できます。自動作成した確定申告書に抜け漏れがないことを確認したら、税務署へ郵送もしくは電子申告などで提出して、納税をすれば確定申告は完了です。
また、freee会計はe-Tax(電子申告)にも対応しています。e-Taxからの申告は24時間可能で、税務署へ行く必要もありません。青色申告であれば控除額が10万円分上乗せされるので、節税効果がさらに高くなります。
e-Tax(電子申告)を検討されている方はこちらをご覧ください。
freee会計を使うとどれくらいお得?
freee会計には、会計初心者の方からも「本当に簡単に終わった!」というたくさんの声をいただいています。
税理士などの専門家に代行依頼をすると、確定申告書類の作成に5万円〜10万円程度かかってしまいます。freee会計なら月額980円(※年払いで契約した場合)から利用でき、自分でも簡単に確定申告書の作成・提出までを完了できます。
余裕をもって確定申告を迎えるためにも、ぜひfreee会計の利用をご検討ください。
よくある質問
個人事業主・フリーランスの確定申告におすすめのアプリ・ツールは?
個人事業主・フリーランスの確定申告では、e-Taxからの電子申告やfreee会計など会計アプリの利用が定番の方法です。いずれもパソコンやスマホから確定申告書の作成や申告の手続きができます。
確定申告におすすめのアプリ・ツールを詳しく知りたい方は「アプリやツールで確定申告する方法」「確定申告アプリの比較一覧」をご覧ください。
確定申告ソフト・アプリの選び方は?
電子申告やスマホアプリへの対応や、銀行・クレジットカードとの連携機能があると、確定申告を効率化でき、少ない手間で申告を済ませることが可能です。
確定申告ソフト・アプリの選び方を詳しく知りたい方は「確定申告ソフト・アプリを選ぶときのチェックポイント」をご覧ください。
