公開日:2018/12/19
最終更新日:2021/01/19

国税庁が提供する電子申告システム e-Tax(イータックス)では、スマホで確定申告書類の作成から提出まで行えます。ただ利用対象者が限られており、個人事業主やフリーランスなど事業所得がある人は対象外です。
しかし、2020年(令和2年)度の確定申告から、事業所得であったとしても、確定申告ソフトのfreeeを使えば、スマホから電子申告ができるようになりました。
この記事では、スマホでの電子申告について詳しくご紹介します。
目次
スマホで電子申告をするには?
「スマホで電子申告」とは、スマートフォンで確定申告書類を作成し提出まで行うことを言います。電子申告であれば、申告書をプリントアウトして郵送や持参する必要はなく、インターネットを通して自宅にいながら完了できます。
スマホで電子申告をするには、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」もしくは市販の会計ソフトを使います。
「確定申告書等作成コーナー」は、確定申告書の作成から提出まで行える便利なシステムです。2017年度まではPC版のみ電子申告(e-Tax)に対応していましたが、2018年度からはスマホやタブレットからも電子申告ができるようになりました。ただし、対象者はまだ限定されており、個人事業主やフリーランスなど事業所得がある人は対象外です。
おすすめはスマホアプリでの電子申告
市販の会計ソフトはスマホアプリを提供しており、スマホから簡単に経理作業ができます。ただし、スマホからは「書類作成」にのみ対応していて「電子申告」までは対応していないソフトもあるので注意が必要です。
例えば、確定申告ソフトのfreeeはスマホから以下の機能を利用できます。
・インターネットバンキングやクレジットカードの口座と連動
・仕訳で勘定科目を自動提案(手動での登録も可能)
・領収書をアプリで撮影、自動読み込み
メールやチャットのサポートもあるため、わからないことを質問することもできます。
さらに、2020年度から確定申告ソフトのfreeeはスマートフォンアプリからの電子申告にも対応します。マイナンバーカードの読み取りに対応したスマートフォンが必要ですが、個人事業主やフリーランスも利用できます。

freeeのスマホアプリはこちら
「確定申告書等作成コーナー」でスマホから電子申告する条件
「確定申告書等作成コーナー」でスマホから電子申告(e-Tax)も可能です。ただし、以下の条件を満たす必要があります。
・給与所得以外の所得がないこと
・一箇所からのみ給与所得を得ていること
・勤務先が年末調整をしてくれていること
・その年末調整に変更や控除の追加がないこと
・医療費控除や寄附金控除のために確定申告をすること
事業所得があるフリーランスや個人事業主は対象外
事業所得、不動産所得、雑所得など、給与所得以外に所得がある場合はスマホで「確定申告書等作成コーナー」の電子申告を完結させることはできません。つまり、個人事業主やフリーランスなど、事業所得のある方はパソコンから電子申告する必要があるのです。
また、給与所得のみの方も2か所以上から給与を受給している場合や、年末調整が済んでいない場合、年末調整で受けた控除に追加や変更がある場合もパソコンから作業する必要があります。
スマホからe-Tax(イータックス)に登録、申告する方法
国税庁の「所得税(確定申告書等作成コーナー)」にスマホからアクセスし、画面の指示に従って入力を進めます。

国税庁の「所得税(確定申告書等作成コーナー)」スマホ版トップページ。
ページ下部の「作成開始」をクリックする。
①申告内容に関する質問に回答する
まずは、申告内容に関する質問に「はい」「いいえ」の二択で答えます。利用対象者ではない場合は「PCからご利用ください」とアラートが出ます。



全ての質問に回答したら「次へ」をクリック
利用者識別番号とパスワードを入力する
次の入力画面では利用者識別番号とパスワードの入力が求められます。まだお持ちでない場合は、e-Taxホームページから「開始届出書の作成・提出」を行い、利用者識別番号(ID)とパスワードの発行を申請しましょう。

利用者識別番号(ID)と暗証番号(パスワード)を入力するとログインできる
利用者識別番号と暗証番号の入力後、収入・控除などを入力するとスマホからのe-Tax(電子申告)は完了です。
通常、確定申告の手続きにはマイナンバーの記載と本人確認証の写しの添付が毎回必要ですが、このようにe-Taxを利用すれば本人確認証類の添付は不要になります。
マイナンバー方式でのログインについて
スマホからのe-Taxの利用には「マイナンバーカード方式」が推奨されています。これは、スマホもしくは専用のICカードリーダライタでマイナンバーカードを読み取り、e-Taxにログインする方法です。ただし、この場合も利用者識別番号と暗証番号を事前に取得する必要があります。
マイナンバー方式を利用するメリットは、利用できる機能が増える点です。
例えば、利用者識別番号と暗証番号でログインする場合(ID・パスワード方式)は、メッセージボックスの閲覧ができないため、還付金の処理状況や、過去の申告履歴を見ることができません。もし過去の申告を振り返りたい場合は手元に控えを持っておく必要があるでしょう。
なおマイナンバー方式では、初回ログイン時にマイナンバーカードの読み取りを行い利用開始手続きをする必要があります。マイナンバーカードの読み取りには、専用のスマホアプリ(JPKI 利用者ソフト、eTax アプリ)のインストールも必要です。
詳細な操作方法は、国税庁が提供する「e-Taxソフト(SP版)操作マニュアル」をご確認ください。
次の項目ではPCからの確定申告方法をご紹介します。スマホも下記と同様に簡単ですので、ぜひ参考にしてみてください。
確定申告を簡単に終わらせる方法
確定申告には青色申告と白色申告の2種類があり、どちらも期限までに書類を作成し、納税する必要があります。
ただ、「会計の知識がなければ確定申告書の作成は難しいのでは?」と苦手意識をお持ちの方も多いでしょう。そこでお勧めしたいのが、確定申告ソフト「freee会計」の活用です。
freee会計は、会計の知識がなくても質問に沿って答えていくだけで確定申告が完了します。以下に書類を完成させるまでのステップをご紹介します。
ステップに沿って入力するだけで、簡単に確定申告が完了します。
「基本」ステップで事業の基本情報を入力し、提出方法も選択します。おすすめは「freeeで電子申告(e-Tax)です。その後、「収支」ステップで収入と支出を確定させます。

1.銀行口座やクレジットカードの同期で経費を自動入力
確定申告のポイントの一つは経費の集計です。1年分の経費の入力はとても面倒。しかし、freee会計なら銀行口座やクレジットカードを同期することで自動入力にできます。日付や金額だけでなく、勘定科目を推測して自動入力してくれるので、作業時間と手間を大幅に省くことができます。

溜め込んだ経費も自動入力でカンタン!
2.簿記を知らなくても手軽に入力できる
現金での支払いも、いつ・どこで・何に使ったか、家計簿感覚で入力するだけととても手軽です。自動的に複式簿記の形に変換してくれるので、簿記を覚えなくても迷わず入力することができます。

有料のスタータープラン(年払いで月額980円)、スタンダードプラン(年払いで月額1,980円)はチャットで確定申告についての質問もできます。オプションサービスに申し込むと電話で質問も可能です。
※価格・プランについて確認したい方はこちら。最大30日間無料でお試しいただけます。
3.質問に答えるだけで税金を自動計算
保険に加入している場合や、ふるさと納税などの寄付、住宅ローンを利用している場合は控除の対象となり、税金が安くなります。難しい税金の計算もfreee会計なら、質問に答えるだけで自動算出可能です。確定申告のために、わざわざ税金の本を買って勉強をする必要はありません。

「はい」「いいえ」で選択し、必要項目を入力していく
4.あとは電子申告をするだけ
収支の入力が完了したら、「確認」のステップで作成した申告書類を確認し、電子申告を行います。

基本ステップで「freeeで電子申告(e-Tax)」を選択していれば、電子申告を行う為の、必要準備や手順が詳しく説明されます。マイナンバーカードを読み取るだけでアプリから簡単に電子申告可能です。

freee会計を使うとどれくらいお得?
確定申告ソフトのfreee会計には、会計初心者の方からも「本当に簡単に終わった!」というたくさんの声をいただいています。
税理士さんなどに経理を依頼した場合、経理の月額費用は最低でも1万円ほど、確定申告書類の作成は最低でも5万円〜10万円ほどという場合がほとんどです。freee会計なら年間1万1,760円(月額980円)から。ステップに沿って質問に答えるだけで、簡単に確定申告を完了することができます。
余裕を持って確定申告を迎えるためにも、ぜひ確定申告ソフトの活用をご検討ください。
【初めての向けにオススメ】そもそも確定申告とは?スマホ申告の活用など