「ひとまず、今年の申告は終わったので一安心。」といいたいところですが、今年もすでに始まってから2ヶ月以上が経っています。
平成28年の確定申告書の数値を見て、それを前年と比較することで、改善点が見つかることもあります。
今回は、確定申告が終わった後にチェックしておくべきポイントについて考えてみましょう。
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税金の負担を減らす対策
確定申告が終わって「今年は税金が高かった…」という方も多いかもしれません。それでは、来年の確定申告に向けて、税金の負担を減らすためにできることについてチェックしましょう。
①小規模企業共済への加入
小規模企業共済は、中小企業経営者の方だけが利用することができる節税方法です。
小規模企業共済は、イメージとしては積立タイプの生命保険に近い保険商品です。
毎月5,000円〜の掛け金を支払っておくことにより、将来的に事業を廃業や定年を迎えた後に年金や一時金といった形でお金を受け取ることができます。(利息が加算された金額を受け取ることができます)
支払い方は、毎月または年払いで保険料を支払い支払った金額のすべてが所得から引き算する対象(つまり経費となる)ので最大で84万円の所得控除を受けることができるのです。
これはもし所得税の税率が20%だったとすると、毎年168,000円の節税効果があることになります。
②青色申告を行う
まだ事業を始めたばかりの方で、今年は白色申告しかできなかったという方は、来年はぜひとも青色申告で確定申告を行いましょう。
青色申告は、普段から会計データを記帳していかなければならないというデメリットがありますが、税金対策としては大きなメリットを受けることができる方法です。
具体的には「青色申告特別控除」として所得の金額から65万円を控除してもらうことが可能です。
これは所得税率が20%の人であればおよそ13万円もの節税効果を得ることができることになります。
最近の会計ソフトは安価で使いやすくなっていますので一度お試ししてみても良いでしょう。
③消費税の支払いが必要になっていないか確認しよう
個人事業主の方の場合、売上が上がるたびにお客さんから預かっている消費税を原則として1年に一度申告して納付を行わなくてはなりません。
正確には事業として行っている方のうち「課税事業者」に該当する人のみがこのような消費税の申告と納付を行う必要があります。
この消費税の「課税事業者」となるのは、2年前の売上が1000万円を超えている人などの条件があります。
確定申告が終了した後は、2年前の売上高が1000万円を超えているかどうかをチェックしましょう。
1000万円を超えていたら今年からは消費税の申告と納付も行わなくてはなりません。所得税の確定申告期限は3月15日ですが個人事業主の方の場合、消費税の申告と納付は3月31日までに行う必要があります。
急いで手続きを行いましょう。
まとめ
今回は、確定申告が完了した後、来年度に向けてどのような対策を行うべきかについて説明しました。
小規模企業共済への加入などは老後のライフプランなどの点から節税効果も高くメリットの大きい方法と思います。
私も、老後の生活資金として、こちらの小規模共済と確定拠出年金に加入しております。
また、税金の支払いは一度にたくさんのお金が出て行きますから、一時的に資金繰りが悪化させてしまうことも珍しくありません。
そのような場合、毎月●●円積み立てるなど納税積立を利用するなどの方法で資金繰りを平準化するとともに、普段から会計データに基づく事業活動を行うことが大切です。
会計ソフトなどを利用していない方は、一度試してみても良いでしょう。
執筆: 田本 啓(税理士)
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確定申告には青色申告と白色申告の2種類があります。どちらを選択するにしても、期限までに正確な内容の書類を作成し申告しなければいけません。
確定申告書を作成する方法は手書きのほかにも、国税庁の「確定申告等作成コーナー」を利用するなどさまざまですが、会計知識がないと記入内容に悩む場面も出てくるでしょう。
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各種保険やふるさと納税、住宅ローンなどを利用している場合は控除の対象となり、確定申告することで節税につながる場合があります。控除の種類によって控除額や計算方法、条件は異なるため、事前に調べなければなりません。
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