確定申告の基礎知識

確定申告時に受けとれる国民健康保険料の控除額について

国民健康保険を支払っている人は、確定申告によって控除を受けられます。確定申告で国民健康保険の控除の手続きや必要な人や、国民健康保険料の控除によって還付を受けられる額の目安などについて解説していきます。

控除を受けるために「確定申告が必要な場合」と「申告をしなくてもいい場合」

〇国民健康保険に加入している人とは

国民健康保険に加入している人は、主に自営業を営む個人事業主や退職して社会保険を継続していない無職の人などです。個人事業主が営む事業所で働いている場合も、社会保険の強制加入事業所に該当せず、事業所が任意加入していない場合には、国民健康保険に加入することになります。パートを掛け持ちしている人など、2カ所以上で働いていて、勤務先の社会保険の加入要件を満たさない場合にも、配偶者の扶養に入れる場合を除くと、国民健康保険に加入する必要があります。

また、家族の国民健康保険料を支払っている場合も、年末調整や確定申告で控除を受けることが可能です。

〇確定申告をしなくてもいい場合

確定申告をしなくてもいい場合は、勤務先の年末調整で国民健康保険料の控除がされたケースです。年末まで勤務している給与所得者で、給与から源泉徴収されている場合は、年末調整が行われます。退職して無職になって国民健康保険に加入した場合、年内に新たな勤務先に就職し、前職の源泉徴収票やご自分で支払った国民健康保険の金額などの必要書類を提出すると、年末調整で国民健康保険の控除を受けられます。

〇確定申告が必要な場合

国民健康保険料の控除を受けるために、確定申告が必要な場合は、年末調整を受けていない場合です。退職して12月の給与の支給を受けるまでに、新たに就職していないケースや、年末調整は受けたけれども、国民健康保険料の提出をしそびれて控除がされていないケースが挙げられます。

年末調整や確定申告では、国民健康保険の払い込みを証明する書類は不要ですが、勤務先で金額を確認できるものを提示することを求められることがあります。国民健康保険料の領収書を紛失していた場合、住所地の役所に申請すれば、納付済額確認書を取得することが可能です。しかし、社内の年末調整の書類提出の期限に間に合わずに、国民健康保険料の控除が受けられなかった場合も、確定申告をすれば国民健康保険料の控除ができます。

控除を受けられるかどうかの確認方法

確定申告で国民健康保険料の控除が受けられるのは、「年末調整受けていない人」と「年末調整を受けていても国民健康保険料の控除を受けていない人」です。また、1年間に支払われた給与が「基礎控除38万円」と「給与所得控除65万円」の合計103万円以下の人の場合は、国民健康保険の控除を受けなくても、所得税の負担はありません。

ただし、確定申告の義務という点からみていくと、2カ所以上で給与を得ている人の場合、主な勤務先の給与以外給与による収入と、そのほかの所得が20万円を超えると確定申告の義務があります。これには除外規定があり、給与による収入から、基礎控除と医療費控除、寄付控除や雑損控除以外の所得控除を引いた金額が150万円以下の場合、給与所得と退職所得以外が20万円以下の場合、確定申告の義務がありません。除外規定は、主たる勤務先では給料から甲欄で源泉徴収がされていて、主たる勤務先以外からは乙欄で源泉徴収されている必要があります。

たとえば、2つの勤務先で60万円と50万円の収入を得ている場合、どちらか片方は主たる勤務先以外となり、たとえ給与が少額であっても源泉徴収がされます。確定申告の義務はないですが、乙欄で徴収された源泉税が多ければ還付申告することができます。

控除額の計算方法

国民健康保険料の控除のために確定申告をすることで、どの程度の減税効果があるのかみていきましょう。

31歳・独身の人で9月末日に退職、ボーナスなしで月額給与40万円、9カ月分の年収360万円、退職金の支給はない場合を想定します。源泉徴収額は14万8,590円、会社員のときの社会保険料控除額は51万9,219円、3カ月間で国民健康保険料を3期分9万7,000円支払ったと仮定します。

給料から1年分の収入を想定して源泉徴収されているため、確定申告をすることで、国民健康保険料の控除がなくても、還付を受けられます。金額の違いを比較しましょう。 (国税庁のホームページからの入力のため、確定申告書Bとなっていますが、給与所得のみの場合は確定申告書Aも利用できます。)

【国民健康保険料の控除がない場合】

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給与収入360万円に対する給与所得控除の額は、速算表をもとに計算すると126万円のため、給与所得は234万円になります。社会保険料控除51万9,219円と、全ての人に適用される基礎控除38万円の合計89万9,219円を引き、千円未満の額を切り捨てると、課税所得は144万円です。所得税率5%を掛けると7万2,000円、復興特別所得税2.1%1,512円が収めるべき所得税です。14万8,590円が源泉徴収されていたため、7万5,078円の還付が受けられます。

<給与所得控除の速算表>

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<所得税の速算表>

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【国民健康保険料を控除した場合】

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国民健康保険料を3期分で9万7,000円収めた場合、会社員の厚生年金や健康保険の支払いによる51万9,219円と合わせて、社会保険料控除の合計が61万6,219円となります。所得税と復興特別所得税の合計が6万8,560円となるため、還付額は8万30円です。国民健康保険料の控除を受けたことで、4,952円還付金が増えました。

国民年金の3カ月分4万8,620円も合わせて申告すると、このケースではさらに還付額が2,481円増えます。

まとめ

確定申告で国民健康保険料の控除を受けると還付される税金は、収入やほかの所得控除額によって変わります。しかし、書類を書いて郵送、もしくは、税務署に持参するだけですので、年末調整で控除されていない人は確定申告で手続きをしましょう。

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