監修 大柴良史 社会保険労務士・CFP
確定申告は、個人事業主やフリーランスの人だけでなく、副業をしている会社員などが1年間の所得を申告するための手続きです。
確定申告では源泉徴収票や各種控除証明書の準備が必要であり、申告書への正確な所得の記入が求められます。確定申告に関してわからないことがある場合は、専門家に相談すると安心です。
本記事では、確定申告の手続きがわからないときの相談先や相談する時期、相談に必要な書類、具体的な相談方法を解説します。
目次
確定申告の手続きがわからないときの相談先
確定申告について相談したい場合、いくつか相談先や窓口があります。確定申告の相談先には無料のものと有料のものがあり、無料の相談先は費用がかからず気軽に参加できるなどのメリットがあります。
ただし、個別の事例に細かく対応してもらえるわけではありません。有料サービスを利用すれば、個人の事情も考慮した上で細かく対応してくれる場合があります。
確定申告の主な相談先は以下のとおりです。
確定申告の相談先
- 税務署
- 税理士
- 市区町村
- 商工会議所・商工会
- 青色申告会
税金の相談先に迷ったときは、相談したい内容や求めているアドバイスにあわせて選びましょう。以下では、各相談先の特徴を解説します。
税務署に相談
税務署では、法令に基づいたアドバイスを受けることができます。税務署に相談するメリットは、無料で相談できる点です。最寄りの税務署に出向いて直接質問ができるほか、税務署が運営する無料の「電話相談センター」も利用できます。
特に副業などで経理が複雑ではない場合は、税務署へ直接足を運ぶ方法がおすすめです。その場で申告書類の作成をサポートしてもらい、手続きを完了できたケースもあります。担当職員によっては、必要な情報をいろいろ丁寧に色々教えてもらえるでしょう。
確定申告の基本的な内容を質問できるため、個人事業主やフリーランスを含め、税務署での相談は幅広い人に適しています。
税務署へ相談する際の注意点は、相談する時期です。確定申告期間になると窓口が混雑し、電話がまったくつながらないこともあります。相談を予定している場合は、早めに動いておくと安心です。
また、手続きや申告内容に関する一般的な相談は可能ですが、申告書の作成代行までは対応していません。税務相談では節税対策や個別の判断を断定する内容には応じておらず、税務署が行わない業務は市区町村などの委託先でも取り扱われません。
税理士に相談
税理士に確定申告を相談するメリットは、相談することで正確に申告できる点にあります。申告に不安がある場合は、税理士に代行を依頼する方法もあります。
ただし、税理士へ相談する場合は相談料が発生します。確定申告の代行まで依頼すると、内容によっては十数万円かかることもあります。
なお、税理士によっては相談時に節税の助言もしてもらえるケースもありますが、申告直前では提案できる対策が限られます。十分な節税を期待するには継続的に税理士に相談し、帳簿を把握してもらうことが重要です。
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市区町村に相談
確定申告の時期になると、市区町村の役場でも確定申告の相談窓口が開かれているケースがあります。ただし、自治体が対応できるのは住民税申告や簡易な税務相談が中心で、医療費控除・住宅ローン控除・ふるさと納税など国税に関する手続きは本来、税務署が管轄です。
自治体によって対応範囲が異なるため、利用を検討する際は事前の確認が必要です。
また、青色申告で確定申告を行う個人事業主や小規模事業者には向かない場合があります。青色申告に対応していないケースが多いためです。利用を検討する際は、事前に対応可否を確認しておきましょう。
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商工会議所・商工会に相談
商工会議所・商工会は、地域の事業者の円滑な経営を支援する会員制の組織で、商工業者のための経営支援や税務相談を行っています。商工会議所や商工会により支援内容は異なりますが、記帳相談や確定申告時期の無料税務相談などが利用可能です。
商工会議所・商工会では、個人事業主や小規模事業者が確定申告を含む経営の支援が受けられます。ただし、会員や個人事業主に限定されている支援内容もあり、対象外の人は利用に制限がかかる場合があります。
青色申告会に相談
青色申告会は、青色申告を行う個人事業主やフリーランスを支援する団体です。記帳から決算・申告まで幅広い支援が受けることができます。原則として会員制を採用しており、相談する際は各地域の青色申告会での入会手続きが必要です。
青色申告会での相談は、税理士への依頼と比較すると費用を抑えやすい点がメリットです。ただし、利用する際は、各青色申告会によって定められた入会金や会費の支払が求められます。
また、提供されるのはあくまで支援であり、記帳代行や申告書の作成などの代行業務には対応していません(一部の会ではオプション提供がある場合もあります)。
確定申告について相談する時期は?
確定申告の期間は通常、2月16日〜3月15日です。ただし、令和8年(2026年)は3月15日が日曜日にあたるため、申告期限は翌営業日の3月16日までとなります。
この時期になると、税務署の相談窓口は混雑し、税理士も繁忙期に入るため、できるだけ早めに対応することが望ましいです。
たとえば、申告する前年の10月から12月までに相談すると、混み合う時期を避けやすく、余裕をもって準備期間を確保できます。申告する年に相談する際は、確定申告開始前の1月上旬から2月上旬までを目安にすると、比較的混雑を避けられます。
※確定申告の期間は年によって異なる場合があります。詳しくは国税庁のホームページをご確認ください。
確定申告の相談に必要な書類
確定申告の相談で必要な書類は、申告する所得や控除によって異なります。主な書類は以下のとおりです。
確定申告の相談に必要な書類
- 源泉徴収票(給与所得がある人・公的年金等を受けている人)
- 収入や支出がわかる書類(事業所得がある人)
- 各種控除証明書(社会保険料や生命保険料の支払証明書など)
- 予定納税の通知書(予定納税をしている人)
- マイナンバーカード
- 金融機関の通帳またはキャッシュカード(還付の場合)
会社員やアルバイトなどで給与所得がある人は源泉徴収票を、個人事業主やフリーランスで事業所得がある人は帳簿や収支内訳書を準備しましょう。
確定申告の相談方法
確定申告に関して不明点がある場合は、状況に応じて相談先を選ぶことが重要です。ここからは、それぞれのケースの具体的な相談方法を紹介します。
税務署に相談する場合
税務署では、さまざまな相談窓口が設けられています。主な相談窓口は以下のとおりです。
税務署へ相談する方法
- 電話
- 税務署の窓口
- 確定申告会場
- チャットボット
- タックスアンサー
各相談窓口の特徴を解説します。
電話で相談する
国税庁が設置する電話相談センターで、確定申告に関する相談ができます。電話相談センターを利用する手順は以下のとおりです。
電話相談センターの利用方法
- 「0570-00-5901(国税相談専用ダイヤル)」に電話する
- 音声ガイダンスにしたがい、「1(所得税)」を選択する
- 電話相談センターとつながったあと、相談したい内容を伝える
なお、電話相談センターはナビダイヤルであり、IP電話(050から始まる電話番号)や一部の携帯電話アプリなどは利用できません。ナビダイヤルを利用できないときは、国税庁のWebサイトで最寄りの税務署の代表番号を検索し、代表番号に電話して相談を行います。
税務署の相談窓口を訪れる
確定申告の相談は税務署の窓口でも受け付けています。窓口での相談は、対面で疑問点を直接確認できる点がメリットです。ただし、予約制のため、事前に最寄りの税務署の代表電話へ連絡し、相談日時を予約する必要があります。
確定申告会場で相談する
毎年、確定申告期間中に税務署が確定申告会場を開設しており、申告の相談を受け付けています。確定申告会場の相談では職員による申告のサポートが受けられますが、利用には入場整理券が必要です。
入場整理券は各会場で当日に配布されるほか、LINEで事前に取得することも可能です。
チャットボットを利用する
国税庁Webサイトのチャットボット「ふたば」では、所得税の確定申告を始めとした国税に関する質問対応が、24時間利用可能です(メンテナンスを除く)。「ふたば」にアクセスすると、「メニューから質問を選択する」「質問内容を入力する」などの方法で相談できます。
タックスアンサーを利用する
タックスアンサーは、税金に関するよくある質問と一般的な回答がまとめられたWebサイトです。国税庁のWebサイトからアクセスでき、「自分に合った状況」や「キーワード」などから知りたい情報を検索できます。
税理士に相談する場合
どの税理士に相談すればよいか迷ったときは、税理士の検索サービスが便利です。経理作業を依頼できるほか、簡単な疑問を解決してほしい人に向けた相談サービスもあります。
クラウド会計ソフトのfreeeが提供する税理士の検索サービスでは、地域や自分のニーズにあわせて税理士を検索可能です。クラウド会計ソフトのfreeeに対応している税理士のため、アカウントを招待すれば経理や売上げの情報共有も迅速に行えます。
「税理士ドットコム」では、会員登録をすると税理士に無料相談が可能です。ほかの登録者による質問・回答を閲覧できる点もメリットです。税理士に相談や仕事をお願いしたいか迷っている人は、まずはこの無料相談の利用をおすすめします。
クラウド会計ソフトのfreeeなら確定申告の相談ができる!
クラウド会計ソフトのfreeeでは、サポートサービスを通じて確定申告の相談を無料で行うことができます。税理士に依頼する費用が負担となる人、自分で確定申告を行いたい人は、クラウド会計ソフトのfreeeがおすすめです。
チャットで画面を見ながら相談できるため、それぞれの事例にあわせた相談が可能です。時間外でチャットがつながらない場合でも、メールを送信しておけば後日(基本1営業日以内)に回答が届きます。
画面の案内に沿って入力を進めれば手続きがスムーズに進み、初めてでも迷わず利用できます。控除項目もガイドに従って確認できるため、申告内容の漏れを防ぎやすく、確定申告の負担軽減につながります。
まとめ
確定申告は、1年間の所得と所得税額を計算し、税務署に申告する手続きです。税務署では、電話相談センターや確定申告会場などの相談窓口を利用できます。また、税理士事務所や商工会議所・商工会でも申告の相談が可能です。
各相談先によって、費用の有無や相談方法は異なります。予約が必要なケースもあるため、事前に利用方法を確認しましょう。
確定申告をかんたんに終わらせる方法
確定申告の期間は1ヶ月です。それまでに正確な内容の書類を作成し、申告・納税しなければいけません。
ほかにも、青色申告の場合に受けられる特別控除で、最大65万円を適用するためにはe-Taxの利用が必須条件であり、はじめての人には難しい場面が増えることが予想されます。
そこでおすすめしたいのが、確定申告ソフト「freee会計」の活用です。
freee会計は、〇✕形式の質問で確定申告に必要な書類作成をやさしくサポートします。また、所得額や控除額の計算は自動で行ってくれるため、計算・入力ミスの削減できるでしょう。
ここからは、freee会計を利用するメリットについて紹介します。
1.銀行口座やクレジットカードは同期して自動入力が可能!
確定申告を行うためには、1年間のお金にまつわる取引を正しく記帳しなければなりません。自身で1つずつ手作業で記録していくには手間がかかります。
freee会計では、銀行口座やクレジットカードの同期が可能で、利用した内容が自動で入力されていきます。
日付や金額を自動入力するだけでなく、勘定科目も予測して入力してくれるため、日々の記帳がほぼ自動化でき、工数削減につながります。
2.現金取引の入力もカンタン!
会計ソフトでも現金取引の場合は自身で入力し、登録しなければなりません。
freee会計は、現金での支払いも「いつ」「どこで」「何に使ったか」を家計簿感覚で入力できるので、毎日手軽に帳簿付けが可能です。
自動的に複式簿記の形に変換してくれるため、会計処理の経験がない人でも正確に記帳ができます。
さらに有料プランでは、チャットで確定申告について質問ができるようになるので、わからないことがあったらすぐに相談できます。また、オプションサービスには電話相談もあるので、直接相談できるのもメリットの1つです。
freee会計の価格・プランについてはこちらをご覧ください。
3.〇✕形式の質問に答えるだけで各種控除や所得税の金額を自動で算出できる!
各種保険やふるさと納税、住宅ローンなどを利用している場合は控除の対象となり、確定申告することで節税につながる場合があります。控除の種類によって控除額や計算方法、条件は異なるため、事前に調べなければなりません。
freee会計なら、質問に答えることで控除額を自動で算出できるので、自身で調べたり、計算したりする手間も省略できます。
4.確定申告書を自動作成!
freee会計は取引内容や質問の回答をもとに確定申告書を自動で作成できます。自動作成した確定申告書に抜け漏れがないことを確認したら、税務署へ郵送もしくは電子申告などで提出して、納税をすれば確定申告は完了です。
また、freee会計はe-Tax(電子申告)にも対応しています。e-Taxからの申告は24時間可能で、税務署へ行く必要もありません。青色申告であれば控除額が10万円分上乗せされるので、節税効果がさらに高くなります。
e-Tax(電子申告)を検討されている方はこちらをご覧ください。
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freee会計には、会計初心者の方からも「本当に簡単に終わった!」というたくさんの声をいただいています。
税理士などの専門家に代行依頼をすると、確定申告書類の作成に5万円〜10万円程度かかってしまいます。freee会計なら月額980円(※年払いで契約した場合)から利用でき、自分でも簡単に確定申告書の作成・提出までを完了できます。
余裕をもって確定申告を迎えるためにも、ぜひfreee会計の利用をご検討ください。
よくある質問
確定申告の書き方を教えてくれる場所は?
申告書の書き方を始め、確定申告に関して相談できる先としては、税務署・税理士・市区町村・商工会議所などが挙げられます。税務署では無料で申告や手続きに関する相談ができますが、原則として事前予約が必要です。
詳しくは、記事内「確定申告の手続きがわからないときの相談先」をご覧ください。
税務署で確定申告を相談する方法は?
電話相談や窓口での相談、確定申告会場での相談などの方法が挙げられます。そのほか、チャットボット「ふたば」やタックスアンサーを利用すれば、オンラインで一般的な質問への回答を確認できます。
詳しくは、記事内「税務署に相談する場合」をご覧ください。
監修 大柴 良史(おおしば よしふみ) 社会保険労務士・CFP
1980年生まれ、東京都出身。IT大手・ベンチャー人事部での経験を活かし、2021年独立。年間1000件余りの労務コンサルティングを中心に、給与計算、就業規則作成、助成金申請等の通常業務からセミナー、記事監修まで幅広く対応。ITを活用した無駄がない先回りのコミュニケーションと、人事目線でのコーチングが得意。趣味はドライブと温泉。
