人事労務の基礎知識

赴任とは?着任・転勤・出向との違いから企業の手続き、海外赴任の対応までわかりやすく解説

赴任とは?着任・転勤・出向との違いから企業の手続き、海外赴任の対応までわかりやすく解説

赴任とは、転勤や異動などの辞令を受けた従業員が新しい勤務地へ移り、その勤務先で業務に就くために赴くことを指します。

企業における人事異動のひとつですが、住居の手配や各種手当の支給、住民税や社会保険の手続きなど、企業・従業員の双方にさまざまな対応が発生します。

本記事では、赴任の意味や転勤・着任などの関連用語との違い、赴任時に必要となる手続き、日本の転勤制度の現状、海外赴任時の対応についてわかりやすく解説します。

目次

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赴任とは

赴任とは、転勤や異動などの辞令を受けた従業員が新しい勤務地へ移り、その勤務先で業務に就くために赴くことを指します。

企業の人事異動に関する場面でよく使われる言葉であり、勤務地の変更を伴うケースで使用されるのが一般的です。国内の事業所間で異動する場合だけでなく、海外拠点へ派遣される場合にも「海外赴任」という形で用いられます。

赴任に関連する主な用語の使い方は以下の通りです。

用語意味例文
赴任する新しい勤務地へ移り勤務を開始すること「4月1日付で大阪支店へ赴任します」
赴任地異動後の勤務地「赴任地での住居を手配する」
単身赴任家族を現在の居住地に残し、一人で赴任すること「単身赴任者向けの手当を支給する」
海外赴任海外の拠点や現地法人へ赴任すること「海外赴任に向けてビザ取得を進める」

なお、「赴任」は勤務地へ向かうことや勤務を開始するまでの過程を含む概念であり、異動そのものを意味する「転勤」や、新しい職場で勤務を開始する「着任」とは意味が異なります。

赴任と着任の違い

赴任は、新しい勤務地へ移動し勤務先へ向かうこと全般を意味します。一方、着任は新しい勤務地に到着し、実際に職務へ就いた状態を指します。

たとえば、東京本社から大阪支店への異動辞令を受けた場合、自宅の引越しや勤務地への移動を行う期間は「赴任」、大阪支店で勤務を開始した時点は「着任」です。

人事辞令や社内通知では、「〇月〇日付で大阪支店へ赴任」「〇月〇日着任予定」のように使い分けられます。

赴任と転勤の違い

転勤とは、企業が従業員に対して勤務地の変更を命じる人事異動そのものを指します。一方赴任は、その転勤命令を受けた従業員が新しい勤務地へ移り勤務する行為です。

たとえば、「大阪支店への転勤が決まる」が人事異動の決定であり、「大阪支店へ赴任する」が異動後の行動に該当します。

転勤は企業側が行う人事上の決定で、赴任は従業員側が行う行動として考えると理解しやすいでしょう。

赴任と出向の違い

赴任は勤務地が変わることを意味する言葉であり、異動後も雇用関係は変わらず同じ企業内で勤務するケースが一般的です。一方、出向は現在の雇用関係を維持したまま、関連会社やグループ会社など別の企業で勤務する人事施策を指します。

たとえば、本社から大阪支店へ異動する場合は「大阪支店へ赴任する」と表現しますが、グループ会社へ一定期間勤務する場合は「グループ会社へ出向する」と表現します。

なお、出向先が遠方や海外にある場合は、「海外子会社へ出向し、現地へ赴任する」のように、出向と赴任の両方の言葉が使われることもあります。

赴任に関連する類義語と例文

赴任に似た意味を持つ言葉に、帰任・就任・駐在・配属・転属などがあります。ただし、それぞれ使用される場面や意味合いは異なるため、人事担当者は正しく使い分けることが重要です。

ここでは、赴任に関連する主な類義語の意味と使用例を紹介します。

帰任

帰任とは、赴任先での勤務を終え、元の勤務地や所属先へ戻ることを指します。主に海外赴任や長期間の出向が終了した際に使用される言葉であり、赴任の対義語として扱われることもあります。

【例文】


  • 海外赴任期間を終え、本社へ帰任した
  • 帰任後の配属先について人事部と面談を行う
  • 帰任者向けの住居手配を進めている

就任

就任とは、特定の役職や職位に就くことを意味します。赴任が勤務地の変更に着目した言葉であるのに対し、就任は役職への任命に焦点を当てた言葉です。そのため、勤務地が変わらなくても役職に就けば就任と表現されます。

【例文】


  • 4月1日付で営業部長に就任した
  • 新社長が正式に就任した
  • 支店長就任に伴い赴任することになった

駐在

駐在とは、一定期間にわたって特定の地域や拠点に滞在しながら勤務することを指します。

企業の人事領域では、海外拠点へ派遣された従業員を「駐在員」と呼ぶことが一般的です。海外赴任と似ていますが、駐在は赴任後の勤務形態や勤務期間を表す際に使われる傾向があります。

【例文】


  • シンガポール支社へ駐在する
  • 現地駐在員として営業活動を担当する
  • 海外駐在期間は3年間を予定している

配属

配属とは、従業員を特定の部署や組織へ所属させることを意味します。新卒入社や中途入社の際によく使われる言葉ですが、人事異動によって新たな部署へ配置される場合にも使用されます。

勤務地の移動を伴うとは限らないため、赴任とは意味が異なります。

【例文】


  • 新入社員は営業部へ配属された
  • 人事異動により経理部へ配属された
  • 配属先の上司との面談を実施した

転属

転属とは、同じ会社内で所属部署や担当組織を変更する人事異動のことです。転勤が勤務地の変更を伴う異動であるのに対し、転属は主に部署変更を意味します。そのため、勤務地が変わらないケースでも転属は発生します。

ただし、転属と転勤が同時に行われる場合もあります。

【例文】


  • 営業部から人事部へ転属となった
  • 組織改編に伴い他部署へ転属する
  • 転属とあわせて地方拠点へ赴任することになった

赴任に関連する企業の手続き

従業員の赴任が決まった場合、人事・総務担当者は異動辞令の発令だけでなく、住居の手配や各種手当の支給、社会保険関連の情報更新など、さまざまな手続きを進める必要があります。

ここでは、赴任時に企業が行う主な手続きを解説します。

社宅・借上社宅の手配

赴任に伴って転居が必要な場合、企業が社宅や借上社宅を提供するケースがあります。

社宅とは企業が所有または賃借した住宅を従業員へ貸与する制度です。社宅制度には、企業が所有する社宅を提供するケースと、企業が賃貸物件を借り上げて従業員へ貸与する借上社宅制度があります。従業員の住宅確保を支援することで、赴任に伴う負担を軽減できる点がメリットです。

また、住宅支援の方法として住宅手当を支給する企業もありますが、社宅提供とは税務上の扱いが異なります。

社宅・借上社宅住宅手当
支援方法企業が住宅を提供する現金を支給する
従業員負担一定額の家賃負担が一般的自由に使用可能
課税関係一定条件を満たせば課税対象外原則として給与課税

とくに借上社宅制度は、住宅手当よりも税負担を抑えやすいことから、多くの企業で活用されています。

引越し費用・赴任手当の支払い

企業は赴任に伴う従業員の経済的負担を軽減するため、引越し費用や各種手当を支給することがあります。ただし、支給内容によって税務上の取り扱いが異なるため、人事担当者は制度設計や給与計算時に注意が必要です。

赴任時に企業が負担する主な費用・手当は以下のとおりです。

赴任時に企業が負担する費用・手当の例

  • 引越し費用:家財運搬費、引越し業者費用、転居に伴う交通費など
  • 赴任旅費:新勤務地までの交通費、宿泊費など
  • 赴任手当:転居準備費用や生活立ち上げ費用の補助
  • 単身赴任手当:家族と別居することによる負担を補う手当
  • 帰省旅費補助:単身赴任者が家族のもとへ帰省するための交通費補助
  • 住宅関連費用:社宅提供や借上社宅制度による住居支援

とくに混同しやすいのが、赴任手当と単身赴任手当の違いです。

赴任手当は、転居に伴う初期費用や生活準備費用を補助するために支給される一時金です。一方、単身赴任手当は、家族と離れて生活することによる負担を補う目的で、赴任期間中に継続して支給されます。

また、帰省旅費補助については、単身赴任者が家族のもとへ帰省するための実費相当額を支給する場合、一般的には月1回程度の合理的な頻度であれば非課税として取り扱われます。ただし、実費を超える支給や定額支給の場合は給与課税の対象となる可能性があるため注意しましょう。

住民税の特別徴収先変更

赴任によって住所や勤務先が変更される場合でも、住民税の特別徴収自体は継続されます。

ただし、給与支払事業所が変更される場合やグループ会社への出向などが発生する場合は、市区町村への届出が必要になることがあります。

とくに年の途中で給与支払者が変更となるケースでは、住民税の引継ぎ手続きが適切に行われているか確認することが重要です。

通勤手当・給与振込口座の変更処理

赴任先によって通勤経路や交通手段が変わる場合は、通勤手当の再計算が必要になります。新幹線通勤や社有車利用など、赴任前と通勤条件が大きく変わるケースもあるため、赴任日までに支給額を見直しておきましょう。

また、海外赴任や地域金融機関の利用などにより給与振込口座の変更を希望する従業員もいるため、必要に応じて給与システム上の登録情報を更新してください。

辞令書の発行と人事システムへの反映

赴任に伴う人事異動では、辞令書の発行が必要になります。

辞令書には異動日や赴任先、役職などを明記し、従業員へ正式に通知します。企業によっては電子辞令を活用するケースも増えています。また、辞令発令後は人事システムや勤怠システム、組織図などの情報もあわせて更新しなければなりません。

更新漏れがあると給与計算や人員管理に影響するため、辞令発行からシステム反映までを一連の業務として管理することが重要です。

社会保険・雇用保険の住所変更届

赴任に伴って従業員の住所が変更となった場合は、社会保険や雇用保険関連の情報も更新する必要があります。

健康保険や厚生年金保険では、被保険者の住所情報を変更するための手続きが必要になる場合があります。また、雇用保険についても事業所内で管理する従業員情報を最新の状態に保つことが重要です。

さらに、扶養家族がいる場合は健康保険の被扶養者情報についても変更が必要になるケースがあります。

赴任時に従業員が行う手続き

赴任が決まった従業員は、新しい勤務地で円滑に生活や勤務を始めるために、住所変更をはじめとするさまざまな手続きを行う必要があります。

手続きの中には期限が定められているものもあるため、企業側も必要な情報を案内し、漏れなく対応できるよう支援することが重要です。

住民票の異動

赴任に伴って転居する場合は、住民票の異動手続きが必要になります。

一般的には、現在住んでいる市区町村で転出届を提出した後、新しい住所地の市区町村で転入届を提出する流れです。転出届は転居前または転居後14日以内、転入届は新住所へ住み始めた日から14日以内に手続きを行います。

ただし、単身赴任の場合は住民票を移さず、家族が住む自宅に住民票を残すケースもあります。住民票を移すかどうかは生活の本拠地がどこにあるかによって判断されますが、実際の居住実態と住民票の住所が大きく異なる場合は注意が必要です。

たとえば、赴任先で長期間生活しているにもかかわらず住民票を移していない場合、住民税の課税地や行政サービスの利用に影響する可能性があります。また、マイナンバーカードの住所情報と実際の居住地が一致しないことで、各種手続きの際に不都合が生じることもあります。

なお、個人住民税は毎年1月1日時点で住民票がある自治体が課税主体となります。そのため、年末年始に転居する場合は、住民票をいつ移すかによって翌年度の住民税の納付先が変わる点も把握しておきましょう。

運転免許証・マイナンバーカードの住所変更

住所変更を行った場合は、公的な本人確認書類の情報も更新する必要があります。

運転免許証については、新住所を管轄する警察署や運転免許センターで住所変更手続きを行います。本人確認書類や新住所が確認できる書類が必要になるため、事前に確認しておくとスムーズです。

また、マイナンバーカードを保有している場合は、転入届の提出時に市区町村窓口で住所変更手続きを行えます。住民票の異動とあわせて手続きできるため、転入届提出時に忘れず対応するとよいでしょう。

その他の手続き

赴任時には住所変更以外にも、生活環境の変化に応じたさまざまな手続きが必要になります。

主な手続きは以下のとおりです。

手続き主な内容
金融機関・クレジットカード銀行口座、証券口座、クレジットカードなどの登録住所を変更する
子どもの転校手続き家族帯同の場合、転出・転入先の学校への届出や必要書類の提出を行う
児童手当・国民健康保険の確認家族が現在の住所に残る場合、児童手当や国民健康保険などの手続きが必要か自治体へ確認する

とくに金融機関やクレジットカードの住所変更を怠ると、重要書類や更新カードが届かなくなる恐れがあります。

また、家族帯同で赴任する場合は、子どもの転校準備や教育環境の確認も必要です。一方、単身赴任で家族が元の住所に残る場合は、児童手当や国民健康保険などの取り扱いが変わるケースもあるため、事前に自治体へ確認しておくことをおすすめします。

日本の単身赴任・転勤制度の現状

転勤や赴任は、日本企業の人材配置や人材育成を支える仕組みとして長く活用されてきました。しかし近年は、共働き世帯の増加や働き方改革の推進などを背景に、転勤制度のあり方が見直されつつあります。

ここでは、日本特有の転勤制度が形成された背景や、単身赴任の最新動向、企業が転勤命令を出す際の法的な注意点について解説します。

日本の転勤制度はなぜ特殊なのか

日本の転勤制度は、海外と比較して企業が幅広い人事権を持つ点が特徴です。

その背景には、日本企業で長く採用されてきた終身雇用やメンバーシップ型雇用があります。メンバーシップ型雇用では、従業員を特定の職務や勤務地に限定せずに採用し、会社の状況に応じて配置転換や転勤を行いながら育成することが一般的です。

そのため、転勤は単なる人員配置の手段ではなく、人材育成やキャリア形成の機会としても位置付けられてきました。複数の拠点や部署を経験させることで、組織全体を理解できる人材や将来の管理職候補を育成するという考え方です。

一方、欧米では職務内容や勤務地を明確に定めるジョブ型雇用が主流であり、勤務地の変更には本人の同意が必要となるケースが一般的です。このような雇用慣行の違いから、日本では転勤を前提とした人事制度が発展してきたといえるでしょう。

働き方改革・テレワーク普及による転勤見直しの流れ

近年は、働き方改革の推進やテレワークの普及を背景に、企業の転勤制度を見直す動きが広がっています。

従来は全国転勤を前提とした人材配置が一般的でしたが、共働き世帯の増加や育児・介護との両立ニーズの高まりにより、転居を伴う転勤が従業員やその家族に与える負担が課題として認識されるようになりました。

また、テレワークやオンライン会議の普及によって、必ずしも勤務地を移動しなくても業務を遂行できるケースが増えています。その結果、転勤制度の縮小・廃止を進める企業や、勤務地限定正社員制度を導入する企業もみられるようになりました。

こうした変化を受けて、転勤制度の縮小・廃止を進める企業や、転居を伴わない異動を優先する企業も増えています。また、勤務地限定正社員制度を導入し、従業員が全国転勤の有無を選択できる仕組みを整備する企業もみられます。

一方で、事業所間の人員配置や管理職育成の観点から、転勤が依然として重要な役割を果たしている企業も少なくありません。そのため近年は、「全国転勤型」と「勤務地限定型」の雇用区分を併用し、事業運営と従業員の多様な働き方の両立を図る制度設計が主流になりつつあります。

転勤命令への対応と法的な注意点

転勤命令は、就業規則や雇用契約に配置転換・転勤に関する規定があり、勤務地が限定されていない場合には、原則として従業員は従う義務があります。

ただし、企業が自由に転勤命令を出せるわけではありません。

厚生労働省が紹介する判例の考え方では、以下のような場合には転勤命令が権利濫用と判断される可能性があります。

  • 業務上の必要性が認められない場合
  • 不当な動機や目的による転勤である場合
  • 従業員に著しい不利益を与える場合
  • 育児や介護などへの配慮を欠いている場合

とくに近年は、育児や介護との両立支援の重要性が高まっています。育児や介護などの事情によって転勤が従業員や家族に大きな負担を与える場合は、個別事情を踏まえた慎重な判断が求められるでしょう。

なお、海外では勤務地変更に本人の同意が必要となるケースが一般的であり、日本のように企業が広範な人事権に基づいて転勤を命じる仕組みは比較的特徴的な制度といえます。

海外赴任の現状と人事担当者が知っておくべきこと

海外市場の開拓や現地法人の運営強化を目的として、多くの企業で海外赴任制度が活用されています。一方で、近年はリモートワークの普及やグローバル人材の現地採用拡大などにより、海外赴任のあり方にも変化がみられます。

海外赴任には国内異動とは異なる税務・労務上の手続きが発生するため、企業は事前に必要な対応を把握しておくことが重要です。

海外赴任の動向(外務省データ)

海外在留邦人数は2017年頃に過去最高水準を記録した後、新型コロナウイルス感染症の影響によって一時的に減少しました。その後は回復傾向にあり、2025年時点では約130万人が海外で生活しています。

従来は、日本本社から社員を派遣して海外拠点を運営するケースが一般的でした。しかし近年は、現地人材の登用やリモートマネジメントの活用が進み、海外赴任者数を見直す企業も増えています。

とくにコロナ禍を契機としてオンライン会議やクラウドツールが普及したことで、従来であれば駐在員が担っていた業務の一部を日本国内から対応できるようになりました。その結果、海外赴任は減少傾向というよりも、「本当に現地常駐が必要な業務へ絞り込む方向」に変化しているといえるでしょう。

参照:外務省「海外在留邦人数調査統計」

海外赴任が決まったら人事が行う主な手続き

海外赴任では、国内転勤にはない税務・社会保険・ビザ関連の対応が必要になります。主な手続きは以下のとおりです。

手続き主な内容
労災保険の特別加入海外派遣者として労災保険の特別加入手続きを行う
税務対応出国時期に応じて年末調整や非居住者判定を行う
住民票・住民税対応1年以上の赴任予定の場合は住民票を除票し、住民税への影響を確認する
ビザ申請就労ビザや滞在許可の取得を支援する
社会保険対応社会保障協定の有無や加入制度を確認する

海外赴任者は、日本国内の居住実態がなくなる場合、所得税法上の「非居住者」として扱われます。そのため、出国前に年末調整や未払い給与の整理などが必要になるケースがあります。

また、1年以上海外へ赴任する場合は、原則として住民票を除票することになります。住民税は毎年1月1日時点で国内に住所がある人に課税されるため、出国時期によって住民税の取り扱いが変わる点にも注意が必要です。

まとめ

赴任とは、従業員が異動や転勤の辞令を受け、新しい勤務地へ移り勤務を開始することを指します。着任・転勤・出向・駐在といった関連用語は意味や使われる場面が異なるため、人事担当者はそれぞれの違いを正しく理解しておくことが重要です。また、赴任に伴っては社宅の手配や各種手当の支給、住民税や社会保険の手続きなど、多くの実務対応が発生します。

近年は働き方改革やテレワークの普及により、従来の転勤制度を見直す企業も増えています。一方で、国内外を問わず赴任は依然として重要な人事施策の一つです。企業には、制度の適切な運用に加え、従業員やその家族への配慮を踏まえたサポート体制の整備が求められるでしょう。

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よくある質問

赴任と転勤の違いは?

転勤は企業が従業員に対して勤務地の変更を命じる人事異動そのものを指し、赴任はその転勤命令を受けた従業員が新しい勤務地へ移り勤務する行為を指します。転勤が企業側の人事上の決定であるのに対し、赴任は従業員側の行動を表す言葉です。

詳しくは、記事内の「赴任と転勤の違い」をご確認ください。

赴任と着任の違いは?

赴任は新しい勤務地へ移動し勤務先へ向かう過程全体を指し、着任は新しい勤務地に到着して実際に職務へ就いた状態を指します。たとえば、異動辞令を受けて転居や移動を行う期間は赴任、異動先で勤務を開始した時点は着任となります。

詳しくは、記事内の「赴任と着任の違い」をご確認ください。

単身赴任の際に住民票は必ず移す必要がある?

単身赴任だからといって必ず住民票を移すとは限りません。生活の本拠地がどこにあるかによって判断されます。ただし、実際の居住地と住民票の住所が大きく異なる場合は、住民税の課税地やマイナンバーカードの住所情報との不整合が生じる可能性があるため注意が必要です。

詳しくは、記事内「赴任時に従業員が行う手続き」で解説しています。

赴任手当と単身赴任手当の違いは?

赴任手当は、転居準備費用や新生活の立ち上げ費用を補助するために赴任時に支給される一時金です。一方、単身赴任手当は家族と別居することによる負担を補う目的で、単身赴任期間中に継続して支給されます。いずれも一般的には給与として課税対象となります。

詳しくは、記事内「赴任に関連する企業の手続き」をご覧ください。

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