人事労務の基礎知識

源泉徴収票の書き方!計算方法から発行の仕方・提出まで簡単にわかりやすく解説【2026年(令和8年)最新】

源泉徴収票の書き方!計算方法から発行の仕方・提出までわかりやすく解説【2026年最新】

毎年の源泉徴収票作成で、「この項目には何を書くのか」「税金の計算はこれで合ってるのか」など、書き方に迷っていませんか。

源泉徴収票とは、「1年間に支払った給与の総額」と「源泉徴収した所得税額」を記載した、従業員の所得を証明するための重要な書類です。会社は、年末調整の結果を反映してこの書類を作成し、従業員へ交付します。また会社は、一定の条件に該当する従業員の源泉徴収票を税務署へ提出するほか、ほぼ同内容を記載した給与支払報告書を原則として全従業員分、各市区町村へ提出する義務があります。

本記事では、源泉徴収票の項目ごとの詳しい書き方から、複雑な税額計算の方法、交付・提出時の注意点までを網羅的に解説します。初めて年末調整業務を担当する方でも、自信を持ってミスなく正確な源泉徴収票を作成・発行できるようになります。

目次

源泉徴収票の作成をボタン1つで安心・確実に

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2026年(令和8年)度税制改正による主な変更点

2026年度税制改正では、基礎控除や給与所得控除の見直しが行われ、給与所得者の税負担軽減が図られました。また、これらの改正に伴い、源泉徴収税額表や年末調整で使用する各種申告書の様式も変更されています。

ここでは、源泉徴収票の作成に関係する主な改正内容を解説します。

基礎控除の引き上げ

2026年度税制改正では、基礎控除額が見直されました。合計所得金額に応じて適用される控除額は以下のとおりです。

合計所得金額
(収入が給与だけの場合の収入金額)
2026・2027年分の
基礎控除額
2028年分以後の
基礎控除額
132万円以下
(206万円以下)
104万円99万円
132万円超 336万円以下
(206万円超 475万1,999 円以下)
104万円62万円
336万円超 489万円以下
(475万1,999円超 665万5,556円以下)
104万円62万円
489万円超 655万円以下
(665万円5,556円超 850万円以下)
67万円62万円
655万円超 2,350万円以下
(850万円超 2,545万円以下)
62万円62万円

2028年以降は特例措置が見直され、原則は62万円となりますが、合計所得132万円以下の場合は特例加算が維持され99万円となる予定です。

2026年度から基礎控除額の引き上げにより課税所得が減少するため、年末調整後の所得税額や源泉徴収税額にも影響します。源泉徴収票を作成する際は、給与計算ソフトや年末調整システムが最新の制度に対応しているか確認しておきましょう。

給与所得控除の最低保障額引き上げ

給与所得控除についても見直しが行われ、最低保障額が従来の65万円から69万円へ引き上げられました。

さらに、2026年および2027年分については特例措置として5万円が上乗せされるため、最低保障額は74万円となります。

項目改正前改正後(予定)
給与所得控除最低保証額65万円74万円
内訳・本則:69万円
・特例:5万円

給与所得控除額が増えることで給与所得が小さくなり、所得税や住民税の負担軽減につながります。

月次の給与計算への反映は2027年1月から

注意したいのが、2026年度税制改正による控除引き上げ分(基礎控除の特例加算等)が毎月の給与計算(源泉徴収税額表)に反映されるのは、2027年1月1日以降に支払う給与からになるという点です。

2026年中の毎月の給与計算では増えた控除分を月次で反映できず、2026年12月の年末調整でまとめて精算する流れになります。

多くの従業員で年末調整による還付が発生する見込みのため、あらかじめ従業員への周知や、給与計算システムのアップデート時期の確認をしておくと安心です。

新しい源泉徴収税額表・申告書様式への対応

2026年度税制改正に伴い、源泉徴収税額表や年末調整関連の申告書様式も改訂されています。

給与計算や年末調整では、以下の帳票・様式が最新年度版になっているか確認しましょう。

  • 源泉徴収税額表
  • 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
  • 給与所得者の基礎控除申告書
  • 給与所得者の配偶者控除等申告書
  • 給与所得者の特定親族特別控除申告書
  • 給与所得者の所得金額調整控除申告書

古い税額表や申告書様式を使用すると、所得税額の計算誤りや年末調整のミスにつながる可能性があります。源泉徴収票の作成前に、国税庁が公表している最新様式や、利用している給与計算システムのアップデート状況を確認しておきましょう。

源泉徴収票の項目ごとの書き方【図解付き】

源泉徴収票は、国税庁が公開する「給与所得の源泉徴収票」の書式に沿って埋めていくことで作成できます。ここからは、記載箇所ごとに書き方を解説していきます。

源泉徴収票の項目ごとの書き方【図解付き】

1. 支払金額

その年の1月1日から12月31日までに支払った給与・賞与などの総額(額面上の年収)を記入します。会社員の場合、源泉徴収票の「種別」には「給料・賞与」と記入するのが一般的です。この支払金額には、非課税の通勤手当などは含まれません。

2. 給与所得控除後の金額

支払金額に記入した収入額から給与所得控除額を差し引いた後の金額を記入します。給与所得控除とは、会社から給与収入を受けている人に適用される控除のことです。

個人事業主の場合は、事業に必要な文房具などの事務用品や交際費などの経費を収入から差し引くことができます。しかし、会社員などの給与をもらっている人たちの中には、経費が発生しないケースもあります。

これでは不公平となるため、給与所得控除は「会社だけではなく従業員にも必要経費はある」という考え方に基づいて設定されています。

また、2026年(令和8年)度税制改正では給与所得控除の最低保障額が74万円に引き上げられているため、最新の控除額に基づいて計算された給与所得を記載しましょう。

3. 所得控除の額の合計額

この欄には、給与所得控除以外で適用される各種控除額の合計を記入します。「2. 給与所得控除後の金額」からこの所得控除の合計額を差し引いた額が、「課税所得」です。

なお、2026年度税制改正における基礎控除・給与所得控除の引き上げによって、所得に関する適用条件の控除に変更が生じています。

所得控除の種類とそれぞれの控除額は以下のとおりです。

所得控除一覧

控除の種類適用条件控除額
雑損控除災害や盗難、横領によって損害を受けた「(損害金額 + 災害等関連支出の金額 − 保険金等の額)− 総所得金額等 × 10%」と「(災害等関連支出の金額 − 保険金等の額)− 5万円」のいずれか多い方
医療費控除一定額以上の医療費を支払った
※生計を同じくする配偶者やその他の親族も含まれる
(支払った医療費 − 保険金などで補填される金額)− 10万円※
※その年の所得金額が200万円未満の人は所得金額 × 5%
社会保険料控除健康保険料や国民年金保険料などの社会保険料を支払った
※生計を同じくする配偶者やその他の親族も含まれる
支払った保険料の合計
小規模企業共済等掛金控除小規模企業共済の掛金を支払った支払った掛金の合計額
生命保険料控除生命保険や介護医療保険、 個人年金保険で支払った保険料がある一定の方法で計算した金額
(最大12万円)
地震保険料控除地震保険料を支払った一定の方法で計算した金額
(最大5万円)
寄附金控除ふるさと納税をはじめ、国・自治体や認定NPO法人などに対して寄附をした「寄附金支出合計額」と「総所得金額等 × 40%」のいずれか少ない方から2,000円差し引いた額
障害者控除納税者や控除対象配偶者、扶養親族が障害者である一人につき、
・障害者27万円
・特別障害者40万円
・同居特別障害者75万円
寡婦控除その年の12月31日時点で「ひとり親」に該当しない寡婦で一定の要件を満たしている
(※)寡夫控除は2020年度分よりひとり親控除に変更
27万円
ひとり親控除納税者がひとり親で一定の要件を満たしている35万円
勤労学生控除学校に行きながら働いている
※ただし、合計所得金額が89万円以下
27万円
配偶者控除納税者の合計所得が1,000万円以下で、生計を同じくする配偶者の合計所得が62万円以下である
(給与のみの場合は給与収入が136万円以下)
納税者本人の所得金額と控除対象配偶者の年齢に応じた金額

・一般控除対象配偶者は最大38万円
・老人控除対象配偶者は最大48万円
(控除対象配偶者のうち年齢が70歳以上)
配偶者特別控除納税者の合計所得が1,000万円以下で、配偶者の合計所得が62万円超133万円以下である納税者本人の所得金額と控除対象配偶者の所得金額に応じた金額
最大38万円
扶養控除16歳以上の子どもや両親などを扶養していて、被扶養者の合計所得金額が62万円以下である・一般控除対象扶養親族は38万円
・特定扶養親族は63万円
(扶養親族が19歳以上23歳未満)
・老人扶養親族は最大58万円
基礎控除原則、全ての人に適用納税者の所得金額に応じた金額
(最大104万円)
特定親族特別控除生計を同じくする特定親族(19歳以上23歳未満、合計所得金額が62万円超123万円以下)がいる特定親族の合計所得金額に応じた金額
(特定親族一人につき、最大63万円)

4. 源泉徴収税額

源泉徴収税額には、年末調整後に確定した所得税および復興特別所得税の合計額を記入します。

「2.給与所得控除後の金額」から、「3.所得控除の額の合計額」を差し引いた金額(課税所得)に、国税庁が定めた税率を掛けることで所得税が算出されます。

このとき、課税所得額に応じて一定の控除額を差し引くことができます。

源泉徴収税額の税率と控除額については、後述「源泉徴収税額(年末調整における所得税)の計算シミュレーション」で解説します。

源泉徴収税額

5. 控除対象配偶者の有無等 / 配偶者(特別)控除の額

控除の対象となる配偶者がいる場合は、「有」に〇を記入します。配偶者に収入がある場合などで配偶者特別控除の適用となる場合は、右側の「配偶者特別控除の額」に記入します。

なお、配偶者控除と配偶者特別控除は適用要件が異なるため、年末調整時に提出された申告書の内容を確認したうえで記載しましょう。

6. 控除対象扶養親族の数(配偶者を除く)

配偶者以外に、控除の対象となる扶養親族の人数を記入する部分です。

控除対象扶養親族の数を記入する際は、以下の項目ごとに記入します。該当する方がいない場合、記入は不要です。

控除対象扶養親族


  • 配偶者を除く扶養親族の人数を記入する
  • 扶養親族の中に障害者がいる場合は、「障害者の数(本人を除く)」を記入する
  • 外国に居住している親族がいる場合は、「非居住者である親族の数」を記入する

特定扶養親族


  • 左の欄には、主たる給与等の支払者が控除した特定扶養親族の数を記入する
  • 右の欄には、従たる給与等の支払者が控除した特定扶養親族の数を記入する

老人扶養親族


  • 左の欄の点線の右側には、主たる給与等の支払者が控除した老人扶養親族の数を記入する
  • 点線の左側には、その中で受給者または受給者の配偶者の直系尊属で同居している者の数を記入する
  • 右の欄には、従たる給与等の支払者が控除した老人扶養親族の数を記入する

その他の扶養親族(特定扶養親族または老人扶養親族以外の控除対象扶養親族)


  • 左の欄には、主たる給与等の支払者が控除した特定扶養親族または老人扶養親族以外の控除対象扶養親族の数を記入する
  • 右の欄には、従たる給与等の支払者が控除した特定扶養親族または老人扶養親族以外の控除対象扶養親族の数を記入する

7. 社会保険料等の金額

社会保険料等の金額には、年間に支払った社会保険料の合計額を記入します。給料から天引きされる厚生年金保険料や、健康保険料などの合計金額を記入します。

主な対象は以下のとおりです。

  • 健康保険料
  • 介護保険料
  • 厚生年金保険料
  • 雇用保険料
  • 国民年金保険料
  • 国民健康保険料

給与から天引きされた金額だけでなく、従業員本人が支払った国民年金保険料などを年末調整で控除した場合は、その金額も含めます。

8.生命保険料の控除額 / 地震保険料の控除額 / 住宅借入金等特別控除の額

社会保険料とは別に、個人で加入している生命保険や地震保険料の金額を記入します。

住宅ローン控除はローン初年度に関しては確定申告が必要なため源泉徴収票には記載されません。2年目以降は、年末調整で住宅ローン控除の申告ができるようになります。

それぞれの控除額については、国税庁のホームページからご確認ください。

源泉徴収票の作成はシステムで効率化!

源泉徴収票に記載する内容や必要な情報は従業員ごとに異なるため、企業の担当者にとって負担の大きい作業です。

freee人事労務なら、源泉徴収票の作成や発行・提出といった一連の業務はもちろん、従業員からの情報収集、複雑な年税額計算、源泉徴収票や給与支払報告書の作成までを自動で行うことが可能です。

中途入社・退職者の源泉徴収票の書き方

中途入社者や退職者がいる場合、源泉徴収票の発行時には通常とは異なる対応が必要になることがあります。

ここでは、中途入社者と退職者の源泉徴収票作成時のポイントを解説します。

中途入社(前職がある場合)の書き方

年末調整を行う際に前職分の給与を合算する場合は、前職の源泉徴収票に記載された内容を含めて源泉徴収票を作成します。

具体的には、前職の源泉徴収票に記載されている以下の情報を当年中の自社支給分と合算します。

  • 支払金額
  • 社会保険料等の金額
  • 源泉徴収税額

ただし、前職の源泉徴収票が提出されていない場合は、前職分を含めた年末調整はできません。その場合、自社で支払った給与のみを対象として年末調整を行うか、従業員本人に確定申告を案内する必要があります。

また、その年に複数回転職している場合は、その年に勤務したすべての勤務先の源泉徴収票を回収し、対象となる給与を漏れなく反映することが重要です。

年の途中で退職した従業員の源泉徴収票の書き方

年の途中で退職した従業員についても、退職日までに支払った給与を基に源泉徴収票を作成します。

記載方法は通常の源泉徴収票と同様ですが、「支払金額」の項目には退職日までに支給した給与・賞与のみを記載します。また、退職者の場合は年末調整を実施していないケースもあるため、その場合は年末調整前の金額で作成します。

なお、退職時期によって年末調整の取り扱いが異なります。

  • 12月まで勤務した場合:通常どおり年末調整を実施する
  • 年の途中で退職した場合:原則として年末調整は行わない
  • 死亡退職者など一定の場合:退職時に年末調整を行う

退職者に対する源泉徴収票は、退職の日から1ヶ月以内に交付しなければなりません。転職先での年末調整や確定申告に必要となるため、遅滞なく発行するようにしましょう。

源泉徴収税額(年末調整における所得税)の計算シミュレーション

源泉徴収税額(年末調整における所得税)の計算シミュレーション

それでは実際に所得税を算出してみましょう。ここでは、以下の条件を例に解説していきます。

  • 年収:400万円
  • 配偶者控除あり
  • 扶養親族:1人
  • 生命保険加入

ここでの記入例・計算例は、国税庁が公表している2026年分の確定済み制度・様式にもとづいて解説します。

1. 年収から給与所得控除を差し引いた「給与所得」額を算出する

まず年収から給与所得控除の金額を算出します。2026年分の所得税では、給与所得控除額は収入額に応じて次のように定められています。

給与等の収入金額
(給与所得の源泉徴収票の支払金額)
給与所得控除額
190万円以下740,000円
190万超 360万円以下収入金額 × 30% + 80,000円
360万円超 660万円以下収入金額 × 20% + 440,000円
660万円超 850万円以下収入金額 × 10% + 1,100,000円
850万円超1,950,000円(上限)

年収400万円の場合、給与所得控除額は以下の計算式で算出されます。

給与所得控除額 = 4,000,000 × 20% + 440,000 = 1,240,000(円)
給与所得 = 4,000,000 - 1,240,000 = 2,760,000(円)

詳しくは国税庁のホームページを参考にするようにしましょう。

2. 給与所得から所得控除の合計額を差し引いて「課税所得」額を算出する

「1. 年収から給与所得控除を差し引いた「給与所得」額を算出する」で算出した給与所得から所得控除の合計額を差し引き、課税所得額を算出します。

今回の例で適用される所得控除は以下のとおりです。

  • 配偶者控除:38万円(配偶者の合計所得金額62万円以下、給与収入のみなら136万円以下)
  • 扶養控除:38万円(扶養親族の合計所得金額62万円以下、給与収入のみなら136万円以下)
  • 社会保険料控除:60万円(年間で支払った金額全額控除)
  • 生命保険料の控除額:12万円(今回の計算では、一般生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料について、計算後の控除額の合計が上限額である12万円に達しているものと仮定。なお、2026年・2027年分は、23歳未満の扶養親族がいる場合、一般生命保険料控除の限度額が最高6万円となる特例がある)
  • 基礎控除:104万円(2026年分の特例加算を適用。所得見積額489万円以下)

給与所得から上記の合計額を差し引いて課税所得額を算出します。

所得控除の合計 = 380,000 + 380,000 + 600,000 + 120,000 +1,040,000 = 2,520,000
課税所得額 = 2,760,000 - 2,520,000 = 240,000(円)

3. 所得税率・復興特別所得税率をかけて所得税額を算出する

2.給与所得から所得控除の合計額を差し引いて『課税所得』額を算出する」で算出した課税所得に国税庁が定めた税率をかけ、所得税額を算出します。税率は課税所得額によって変動するので気をつけましょう。

また、課税所得額に応じて控除額を差し引くことができます。

所得税率の速算表

課税対象の所得金額税率控除額
1,000円から194万9,000円まで5%0円
195万円から329万9,000円まで10%97,500円
330万円から694万9,000円まで20%427,500円
695万円から899万9,000円まで23%636,000円
900万円から1,799万9,000円まで33%1,536,000円
1,800万円から3,999万9,000円まで40%2,796,000円
4,000万円以上45%4,796,000円

今回の例では、課税所得額が24万円となるため、税率は5%となります。

また、2013年から2047年の間は東日本大震災の復興対策として、「復興特別所得税」が加算されます。該当期間中の年末調整では、上記の所得税率に復興特別所得税の税率2.1%を上乗せした税額の算出が必要です。

よって、今回の例における所得税及び復興特別所得税の合計は以下のように算出します。

所得税額 = 240,000円 × 5% = 12,000円
所得税及び復興特別所得税の合計 = 12,000円 × 102.1% = 12,252円
合計税額 = 12,200円

合計税額は、100円未満が切り捨てされるため、年調年税額(所得税及び復興特別所得税の合計額)は12,200円となります。実際の年末調整ではこの年調年税額と、その年に源泉徴収済みの税額との差額を精算するのが原則です。

源泉徴収票の書き方シミュレーション

実際に、前項の計算例を源泉徴収票に記入してみましょう。

  1. 給与所得者(受給者)の情報を記入する
    源泉徴収票の最上部にある「支払いを受ける者」の部分に、給与所得者の住所と氏名を記入します。税務署提出用の源泉徴収票には、マイナンバーまたは法人番号も記入が必要です。
  2. 「支払金額」に4,000,000と記入する
  3. 「給与所得控除後の金額」に2,760,000と記入する
  4. 「所得控除の額の合計額」に2,520,000と記入する
  5. 「控除対象配偶者の有無等」に有をつける
    控除対象配偶者がいる場合、用紙の下半分にある「控除対象配偶者」欄に氏名を記入します。
  6. 「控除対象扶養親族の数」に扶養親族の人数、「控除対象扶養親族」欄に扶養親族の氏名を記入する
  7. 「社会保険料等の金額」に600,000と記入する
  8. 「生命保険料の控除額」に120,000と記入する
    生命保険料の控除額がある場合、摘要欄の下にある「生命保険料の金額の内訳」に内訳を記入します
  9. 「源泉徴収税額」に12,200と記入する

源泉徴収票を作成する際の注意点

源泉徴収票を作成する際は、記載内容の正確性だけでなく、法令で定められた交付義務や個人情報の管理にも注意しなければなりません。

ここでは、源泉徴収票の作成・交付時に押さえておきたい主な注意点を解説します。

マイナンバー(個人番号)の取り扱いルールを決める

源泉徴収票の作成にあたって取得したマイナンバーは、利用目的を明確にしたうえで適切に管理しなければなりません。また、アクセス権限の設定や保管方法、廃棄手順などを社内ルールとして定めておくことも重要です。

なお、従業員に交付する源泉徴収票にはマイナンバーを記載しません。一方で、税務署へ提出する法定調書にはマイナンバーの記載が必要となるため、提出先ごとの様式の違いにも注意しましょう。

税務署・市区町村への提出範囲を確認する

源泉徴収票は全従業員に交付しますが、税務署への提出は要件に該当する従業員のみ義務付けられています。

具体的には、次のような方の源泉徴収票が該当します。

  • 役員で給与の支払金額が150万円を超える人
  • 弁護士、司法書士、公認会計士、税理士、社会保険労務士などで、給与としての支払いが250万円を超える人(報酬としての支払いは除く)
  • 何らかの理由で年末調整をしなかった人
  • 上記以外の者で支払金額が500万円を超える人

また、市区町村には給与支払報告書を提出する必要があります。提出漏れが発生しないよう、対象者や提出期限を事前に確認しておきましょう。

なお、2027年1月1日以後に提出する2026年分以後の源泉徴収票について、給与支払報告書を市区町村へ提出した場合は、税務署へ源泉徴収票を提出したとみなされます。そのため、源泉徴収票の提出範囲は給与支払報告書と同じ範囲になります。

記載内容を間違えた場合は再発行する

万が一、従業員に対して源泉徴収票の金額などを間違えて交付してしまった場合は、訂正印での修正では対応できません。正しい内容で改めて源泉徴収票を作成し直し、「再発行」と明記して交付する必要があります。

税務署や市区町村へ提出済みのものが間違っていた場合も同様に、再発行したものを提出し直す必要があります。

未発行・未交付には罰則がある

源泉徴収票は、所得税法によって交付義務が規定されている書類です。

正当な理由なく源泉徴収票を期限内に交付しなかったり、偽りの記載をしたりした場合は、所得税法第242条によって、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます。

また、従業員とのトラブルや行政指導につながる恐れもあるため、交付期限や記載内容を十分に確認したうえで対応することが大切です。

まとめ

源泉徴収票は、従業員の所得税額や翌年度の住民税額の算定に用いられる重要な書類です。そのため、支払金額や各種控除額、源泉徴収税額などを正しく計算し、漏れなく記載する必要があります。

また、2026年度税制改正では基礎控除や給与所得控除の見直しが行われているため、最新の制度や様式に対応したうえで作成することが重要です。源泉徴収票の作成や年末調整業務を効率化したい場合は、給与計算システムや年末調整システムの活用も検討するとよいでしょう。

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よくある質問

源泉徴収票の書き方は?

源泉徴収票は、国税庁が公開している「給与所得の源泉徴収票」の書式に沿って書いていきます。たとえば「支払金額」は年収の総額、「給与所得控除後の金額」は年収から給与所得控除を差し引いた金額を記入します。所得控除や源泉徴収税額、配偶者・扶養親族の有無も正確に記入してください。

詳しくは、記事内「源泉徴収票の項目ごとの書き方【図解付き】」をご覧ください。

源泉徴収税額を計算する流れは?

まずは「給与所得」額を計算し、給与所得から所得控除の合計額を差し引いて「課税所得」額を算出します。そして最後に、所得税率・復興特別所得税率をかけて所得税額を算出することで源泉徴収税額を求められます。

詳しい計算方法は、記事内の「源泉徴収税額(年末調整における所得税)の計算シミュレーション」で解説しています。

源泉徴収票を作成する際の注意点は?

源泉徴収票を作成する際には、以下のようなポイントを押さえましょう。


  • マイナンバー(個人番号)の取り扱いルールを決める
  • 税務署・市区町村への提出範囲を確認する
  • 記載内容を間違えた場合は再発行する
  • 未発行・未交付には罰則がある

それぞれのポイントについては、記事内の「源泉徴収票を作成する際の注意点」で詳しく解説しています。

参考文献

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