人事労務の基礎知識

雇い止めとは?解雇・契約満了との違いや無効になるケース、企業が取るべき対応をわかりやすく解説

監修 北 光太郎 きた社労士事務所

雇い止めとは、有期労働契約(契約期間に定めのある雇用契約)において、契約期間が満了した際に、会社が契約更新を行わず雇用関係を終了させることを指します。

形式上は契約満了による終了であっても、契約更新の実態や従業員の期待によっては、解雇に近い厳格な判断が求められるケースもあります。そのため、企業の人事・労務担当者にとっては、法的なルールや判断基準を正しく理解し、適切な手続きで対応することが重要です。

本記事では、雇い止めの基本的な考え方から、関連する法制度、実務上の注意点やトラブル防止策までを分かりやすく解説します。

目次

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雇い止めとは

雇い止めとは、有期労働契約(契約期間に定めのある雇用契約)において、契約期間が満了した際に、会社が契約更新を行わず雇用関係を終了させることを指します。主に、アルバイトや契約社員、嘱託社員など、期間を定めて雇用している従業員が対象です。

一見すると「契約期間が終わっただけ」とも捉えられますが、実務上は、これまでの契約更新状況や本人の更新の期待などを踏まえ、単なる期間満了として処理できないケースも少なくありません。

とくに更新を繰り返している場合や、継続雇用が前提とされているような実態がある場合には、雇い止めが問題となることがあります。

雇い止めと契約満了の違い

契約満了は、あらかじめ定められた契約期間の終了自体を指します。一方で雇い止めは、その契約満了のタイミングで企業が更新を行わないという判断を行う点が異なります。

つまり、形式的にはどちらも契約終了という結果になりますが、雇い止めは企業側の意思によって更新しないことを選択しているため、企業には従業員に対する合理的な説明や適切な手続きが求められます。

雇い止めと解雇の違い

解雇は、期間の定めのない雇用契約(無期雇用)や、契約期間中の有期雇用者に対して企業が一方的に労働契約を終了させることを指します。これに対し、雇い止めはあくまで契約期間の満了時に更新しないという形で雇用が終了する点が大きな違いです。

ただし、実態として継続雇用が期待されていた場合には、雇い止めであっても解雇に近い厳格な判断基準が適用されることがあります。そのため、「期間満了だから問題ない」と安易に判断するのはリスクがあるといえるでしょう。

なお、有期雇用契約において契約期間の途中で解雇する場合は、労働契約法第17条で「やむを得ない事由がある場合でなければ解雇することができない」と定められており、通常の解雇基準よりもさらに狭い重大な事由が必要です。

有期雇用労働者を契約期間の途中で辞めさせたいからといって、安易に解雇することは合理的な理由がない限りできない点に注意が必要です。

派遣切りとの違い

派遣切りとは、派遣先企業が派遣契約を途中で打ち切る、または更新しないことで派遣労働者の就業機会が失われることを指す一般的な呼称です。

一方で雇い止めは、あくまでも雇用契約の当事者である企業と労働者の間での契約更新の有無に関する概念です。派遣切りは派遣先と派遣元の契約関係が中心となるのに対し、雇い止めは雇用主自身が行う判断である点に違いがあります。

なお、派遣社員であっても、派遣元企業との有期雇用契約が更新されない場合には、雇い止めの問題として扱われることがあります。

労働契約法第19条「雇い止め法理」とは

労働契約法第19条に定められている「雇い止め法理」とは、有期労働契約であっても、一定の条件を満たす場合には、会社による雇い止めが無効と判断される可能性があるというルールです。

有期契約は原則として期間満了で終了しますが、実態としては無期雇用に近い状態で働いているケースや、労働者が契約更新を期待することに合理性があるケースも少なくありません。こうした場合にまで自由に雇い止めを認めてしまうと、労働者保護の観点から問題が生じるため、一定の制約が設けられています。

そのため企業側としては、「有期契約だから更新しなくても問題ない」という理解では不十分であり、雇い止めが法的に許容されるかどうかを個別具体的に判断する必要があります。

雇い止め法理が成立する要件

雇い止め法理が適用されるかどうかは、主に次の2つのいずれかに該当するかで判断されます。

雇い止め法理が成立する2つの要件

  • 実質的に無期契約と同等になっている場合
  • 契約更新への合理的な期待がある場合

これらの要件に該当する場合、単なる期間満了としての雇用終了ではなく、雇い止めの有効性が厳しく問われることになります。

実質的に無期契約と同等になっている場合

一つは、契約更新が反復されており、実質的に期間の定めのない雇用と同視できる場合です。たとえば、長期間にわたり更新が繰り返されている、更新手続きが形式的であるといった状況では、雇用の継続性が強く認められる傾向にあります。

契約更新への合理的な期待がある場合

もう一つは、労働者に契約更新への合理的な期待が認められる場合です。採用時や更新時の説明内容、就業規則の記載、これまでの運用実態などから、本人が「次も更新される」と考えることに合理性があるかが判断材料となります。

雇い止め法理が適用された場合

雇い止め法理が適用される場合、企業は単に「契約期間が満了した」という理由だけで雇用を終了させることができなくなります。

具体的には、雇い止めを行うためには「客観的に合理的な理由」があり、かつ「社会通念上相当」と認められる必要があります。これは、無期雇用の従業員を解雇する場合と同等のハードルであり、業績悪化や業務縮小、勤務態度の問題など、客観的な事情を裏付ける根拠が求められます。

また、これらの要件を満たさずに雇い止めを行った場合には、無効と判断されるリスクがあります。その結果、労働者から「労働契約上の地位確認請求」がなされ、雇用関係の継続を前提とした対応を求められる可能性があります。場合によっては、未払い賃金の支払いなど、企業側に大きな負担が生じることもある点に注意が必要です。

雇い止めの要件と対象者の範囲

雇い止めを行う際には、すべての有期契約労働者に同一のルールが適用されるわけではありません。主に以下のいずれかに該当する場合、企業に対して契約満了日の30日前までの予告義務が課されます。

ただし、あらかじめ「契約を更新しない旨」が雇用契約書で明示・合意されている場合を除きます。

雇い止め予告義務が生じる主なケース

  • 契約更新が3回以上行われている
  • 通算の勤務期間が1年を超えている
  • 契約期間が1年を超える有期契約である

なお、自社の対象者が予告義務の対象かどうかは、以下の流れで判断できます。

対象者の判定フロー

  1. 有期契約労働者であるかを確認
  2. 更新回数が3回以上かを確認
     →該当すれば予告義務あり
  3. 該当しない場合、通算勤務期間が1年超かを確認
     →該当すれば予告義務あり
  4. さらに、当初契約が1年超かを確認
     →該当すれば予告義務あり

いずれか一つでも当てはまれば、雇い止め予告の対象となります。

なお、対象外の場合でも、トラブル防止の観点から事前説明やコミュニケーションを行うことが望ましいでしょう。

雇い止めの正当な理由とは

雇い止めが有効と認められるためには、「客観的に合理的な理由」があり、かつ「社会通念上相当」といえる必要があります。とくに、契約更新が繰り返されている場合や、従業員に更新への合理的な期待が認められる場合には、解雇に近い厳格な判断が求められます。

ここでは、雇い止めの際に認められやすい理由と無効になりやすい理由をそれぞれ解説します。

認められやすい理由

実務上、比較的正当性が認められやすいのは、業務上の必要性や本人の適性・勤務状況に基づく理由です。たとえば以下のようなケースが該当します。

雇い止めが認められやすい理由

  • 事業縮小や業績悪化により人員削減が必要となった場合
  • 契約期間中の業務が終了し、同様の業務が存在しない場合
  • 勤務成績や業務遂行能力に明確な問題がある場合
  • 遅刻・欠勤の多さや服務規律違反など、勤務態度に問題がある場合

認められにくい・無効になりやすい理由

一方で、合理性や相当性を欠くと判断されやすい理由もあります。とくに以下のようなケースは、雇い止めが無効とされるリスクが高まります。

雇い止めが認められにくい・無効になりやすい理由

  • 明確な根拠がないまま「なんとなく更新しない」と判断した場合
  • 更新の期待を持たせる説明や運用をしていたにもかかわらず、一方的に更新を拒否した場合
  • 同様の立場の従業員の中で、特定の人物のみを恣意的に選んで雇い止めした場合
  • 適切な指導や改善機会を与えずに、能力不足を理由とした場合

また、妊娠・出産や育児休業の取得などを理由とした不利益取扱いに該当する場合は、法令違反となる可能性もあります。

雇い止めの有効性は、理由そのものだけでなく、これまでの契約更新の経緯や社内の運用実態なども含めて総合的に判断されます。企業としては、日頃から評価やコミュニケーションの記録を残し、説明責任を果たせる状態を整えておくことが重要です。

雇い止めが無効になるケース

雇い止めは、契約期間満了を理由とする雇用終了であっても、一定の条件下では無効と判断されることがあります。とくに、手続きの不備や合理的理由の欠如、これまでの運用との不整合がある場合には、トラブルに発展しやすいため注意が必要です。

ここでは、雇い止めが無効になる代表的なケースについて解説します。

予告なしの雇い止め

雇い止め予告の対象となる労働者に対して、30日前までの事前通知を行わずに契約終了とした場合、手続き面の不備として行政指導の対象となるなどの問題が生じます。

予告を行わなかったことで直ちに雇い止めが無効になるわけではありませんが、更新を重ねている従業員や長期間勤務している従業員に対して、満了直前や当日に突然雇い止めを通告するようなケースは、信義則上も不適切と判断されやすく、無効とされるリスクが高まります。

形式的に契約満了であっても、適切な予告と説明を欠く場合には、企業側の対応が問われる点に注意が必要です。

契約更新を繰り返した後の雇い止め

長期間にわたり契約更新を繰り返している場合、実態として無期雇用に近い関係が成立しているとみなされることがあります。

このようなケースでは、労働者に「今後も更新される」という合理的な期待が認められやすく、単なる期間満了としての雇い止めは認められにくくなります。

とくに、更新手続きが形式的であったり、更新を前提とした運用が続いていた場合には、企業側にとって不利な判断がなされる可能性が高いでしょう。

合理的理由のない雇い止め

雇い止めには、客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が求められます。これらを欠く場合、雇い止めは無効と判断される可能性があります。

たとえば、明確な業務上の必要性がないにもかかわらず更新を拒否した場合や、本人の勤務状況に問題がないにもかかわらず一方的に雇用終了とした場合などが該当します。

また、評価基準が曖昧なまま能力不足と判断したり、改善機会を与えずに更新を打ち切るようなケースも、合理性を欠くと判断されやすいポイントです。

雇い止めの手続き・通告方法

雇い止めは、理由の妥当性だけでなく「どのように伝えたか」という手続き面も重要です。不適切なタイミングや方法で通告すると、トラブルや無効リスクにつながる可能性があります。

ここでは、実務で押さえておきたいポイントを整理します。

予告のタイミングと方法

雇い止め予告の対象となる場合、原則として契約満了日の30日前までに、更新しない旨を通知する必要があります。直前の通告は避け、余裕をもったスケジュールで対応することが重要です。

伝達方法は口頭でも法的には直ちに無効とはなりませんが、後日のトラブル防止の観点から書面での通知が望ましいでしょう。

実務では、面談で説明したうえで、通知書を交付する形が一般的です。あわせて、更新しない理由や今後の手続きについても丁寧に説明しておくことで、従業員の納得感につながります。

雇い止め通知書の書き方・記載事項

雇い止め通知書には、最低限以下の事項を明確に記載します。

雇い止め通知書の記載項目

  • 契約満了日(雇用終了日)
  • 契約を更新しない旨の意思表示
  • 更新しない理由(可能な範囲で具体的に)
  • 問い合わせ先(人事・総務窓口など)

理由については、簡潔であっても客観的に説明できる内容を記載しましょう。あいまいな表現や抽象的な記載は、後にトラブルとなるリスクがあります。

また、これまでの評価や業務状況と整合性の取れた内容にしておくこともポイントです。記録と説明内容に齟齬があると、企業側の主張が認められにくくなる可能性があります。

理由証明書の交付義務

労働者から求めがあった場合、企業は雇い止めの理由を記載した「理由証明書」を交付する義務があります。これは、労働基準法に基づくものであり、拒否することはできません。

証明書には、解雇理由証明書と同様に、雇い止めに至った具体的な理由を記載する必要があります。ただし、労働者から請求されていない事項(たとえば退職勧奨の有無など)まで記載する必要はなく、請求内容に応じた事項を適切に記載することが求められます。

なお、理由証明書に記載する理由は「契約期間が満了したため」という理由は認められず、「担当業務が終了したため」「事業縮小のため」「業務遂行能力が十分でないため」など、期間満了とは別の実質的な理由を記載しなければなりません。

無期転換ルール(5年ルール)と雇い止めの関係

有期契約労働者の雇用管理において、「無期転換ルール(いわゆる5年ルール)」は、雇い止めの判断と密接にかかわります。

無期転換ルールとは、有期労働契約が通算5年を超えて反復更新された場合、労働者からの申込みにより、無期労働契約へ転換される制度です。同一の使用者との間で締結された有期契約の期間を合計して5年を超えた場合に権利が発生し、一度申込みされると、企業は原則として拒否できません。

なお、「契約期間を最長5年とする」といった更新上限を設けること自体は、当事者間の合意があれば有効とされています。無期転換を見据えてあらかじめ上限を設ける場合は、契約締結当初からその旨を明確にしておくことが大切です。

また、無期転換の申込み権が発生する前に雇い止めを行うこと自体は、直ちに違法となるわけではありません。ただし、その判断が適切であるかどうかは、これまでの契約更新の実態や理由の合理性によって厳しく判断されます。

無期転換ルールを踏まえ、5年到達前に雇い止めを検討する場合は、以下の点に留意する必要があります。

5年到達前に雇い止めを検討する場合の注意点

  • 業務上の必要性や本人の勤務状況など、客観的な理由があるか
  • これまでの更新判断や説明内容と整合性が取れているか
  • 特定の従業員のみを対象とした恣意的な運用になっていないか

無期転換を回避する意図が明確であり、かつ合理的理由が認められない場合には、雇い止めが無効とされる可能性があります。さらに、従前と同一条件での雇用継続や、無期転換が認められる余地もあります。

雇い止めと失業保険(雇用保険)の関係

雇い止めは、契約期間満了による退職という形式をとりますが、失業保険(雇用保険)の取り扱いにおいては、「自己都合」か「会社都合」かの判断が重要になります。この区分によって、失業給付の開始時期や給付日数が変わるため、従業員にとって大きな影響があります。

また、企業側の手続きや書類の記載内容によっても区分の判断に影響が及ぶため、実務上は慎重な対応が求められます。

自己都合退職・会社都合退職のどちらになるか

雇い止めの場合でも、一律に会社都合退職になるわけではありません。契約内容や更新の状況によって判断が分かれます。

一般的には、以下のように整理されます。

会社都合退職となるケース・更新が見込まれていた、または更新の期待が合理的に認められる場合
・会社側の事情(業績悪化、業務縮小など)で更新しない場合
自己都合退職(契約満了による退職)となるケース・契約上、更新しないことが明確であり、労働者もそれを認識していた場合
・労働者自身が更新を希望しなかった場合

実務では、「更新の可能性あり」とされていたかどうかや、これまでの更新実績、説明内容などが総合的に考慮されます。そのため、同じ雇い止めでも個別事情によって扱いが異なる点に注意が必要です。

なお、「契約上更新しないことが明確であり、労働者もそれを認識していた場合」は、契約満了による退職として扱われ、失業保険の受給にあたって給付制限期間は設けられません。

一方で、企業側が更新を打診していたにもかかわらず「労働者自身が更新を希望しなかった」場合は自己都合退職とされ、給付制限期間が設けられます。

企業側の手続き上の注意点

雇い止めに伴う雇用保険の手続きでは、離職票の記載内容が重要なポイントとなります。とくに「離職理由」の区分は、ハローワークでの最終判断にも影響するため、事実に基づいて正確に記載する必要があります。

実務上の主な注意点は以下のとおりです。

雇い止めに伴う雇用保険の手続き上の注意点

  • 離職理由は客観的事実に基づき、曖昧な表現を避ける
  • 更新の可能性やこれまでの契約更新状況と整合性を取る
  • 従業員に対して事前に説明し、認識のズレを防ぐ
  • 必要書類(離職票など)を速やかに交付する

雇い止めに関するトラブルを防止するための対策

雇い止めをめぐるトラブルは、「更新されると思っていた」「理由に納得できない」といった認識のズレから生じるケースが多く見られます。こうしたリスクを抑えるためには、契約締結時から更新判断に至るまで、一貫したルールとコミュニケーションを整えておくことが大切です。

ここでは、雇い止めに関するトラブルを防止するために企業が行うべき対策を解説します。

契約締結・更新時に労働条件を明確に明示する

有期契約の基本は「期間満了で終了する可能性がある契約」であることを、書面で明確に示しておくことです。とくに以下の点は、曖昧にせず明記しておく必要があります。

  • 契約期間(開始日・終了日)
  • 更新の有無および判断基準(業務量、勤務成績、会社の経営状況など)
  • 更新上限の有無(通算契約期間や更新回数の上限)

これらが不明確なまま運用されていると、労働者側に更新への期待が生じやすくなり、後の雇い止めが問題視される要因となります。

更新に関するコミュニケーションを取る

契約更新の判断を行う際には、結果だけでなく、そのプロセスにおけるコミュニケーションも判断材料になり得ます。

たとえば、更新の可否に影響する評価項目や期待水準を日頃から共有し、必要に応じてフィードバックや改善機会を設けることで、従業員の納得感を高めることができます。更新を見送る可能性がある場合には、早い段階からその旨を示唆し、突然の通告とならないよう配慮することも重要です。

こうした積み重ねが、「合理的理由の有無」や「手続きの相当性」を判断するうえでも有利に働きます。

有期契約社員向けの就業規則を整備する

有期契約社員に適用される就業規則や社内ルールを整備し、更新や雇い止めに関する基準を明文化しておくことも有効な対策です。

具体的には、以下のような内容を整理しておくとよいでしょう。

  • 契約更新の判断基準(評価・業務量・経営状況など)
  • 更新手続きの流れ(面談・通知時期など)
  • 雇い止め時の対応(予告、通知方法、説明プロセス)

ルールを明確にし、社内で統一的に運用することで、担当者ごとの判断のばらつきや恣意的な運用を防ぐことができます。また、従業員に対しても事前に開示しておくことで、不要な誤解やトラブルの予防につながります。

まとめ

雇い止めは、有期契約の満了に伴う雇用終了という形式をとりながらも、実態によっては解雇と同様に厳格な判断が求められる重要な論点です。とくに、契約更新の繰り返しや無期転換ルールの存在により、「単なる契約終了」として扱えないケースが増えています。

実務上は、雇い止め法理の適用有無や合理的理由の有無、適切な予告・手続きが満たされているかが判断のポイントとなります。

トラブルを防ぐためには、契約締結時から更新基準を明確にし、日常的なコミュニケーションや記録の蓄積を通じて、一貫性のある運用を行うことが重要です。雇い止めは単発の判断ではなく、これまでの雇用管理の積み重ねが問われるテーマといえるでしょう。

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よくある質問

雇い止めとは?

雇い止めとは、有期労働契約の期間満了時に、企業が契約更新を行わず雇用関係を終了させることを指します。形式上は契約満了による終了ですが、更新が繰り返されている場合などは、単なる期間満了として扱えないケースもあります。

詳しくは、記事内「雇い止めとは」で解説しています。

雇い止めは何日前に通知すればよい?

雇い止め予告の対象となる場合は、原則として契約満了日の30日前までに通知する必要があります。対象となるのは、更新3回以上、通算1年超勤務、または1年超の契約などの条件に該当するケースです。

詳しくは、記事内「雇い止めの要件と対象者の範囲」をご覧ください。

雇い止め法理が適用される要件は?

雇い止め法理は、主に以下の2点のいずれかを満たす場合に適用されます。


  • 契約更新が反復され、実質的に無期雇用と同視できる場合
  • 労働者に契約更新への合理的な期待が認められる場合

これらに該当すると、雇い止めには解雇と同様の合理性・相当性が求められます。

詳しくは、記事内「労働契約法第19条『雇い止め法理』とは」で解説しています。

雇い止めされた従業員が異議を申し立てた場合は?

従業員から異議申立てがあった場合、雇い止めの合理性や手続きの適切性が問われることになります。合理的理由や相当性が認められない場合には、雇い止めが無効と判断され、労働契約上の地位確認請求や未払い賃金の請求につながる可能性があります。

詳しくは、記事内「雇い止めが無効になるケース」で解説しています。

参考文献

監修 北 光太郎

きた社労士事務所 代表
中小企業から上場企業まで様々な企業で労務に従事。計10年の労務経験を経て独立。独立後は労務コンサルのほか、Webメディアの記事執筆・監修を中心に人事労務に関する情報提供に注力。法人・個人問わず多くの記事執筆・監修をしながら、自身でも労務専門サイトを運営している。

北 光太郎

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