人事労務の基礎知識

社会保険とは? 雇用保険はなにが違う?内容と加入条件の違い

最終更新日:2020/10/19
公開日:2020/02/02

社会保険とは、健康保険、厚生年金保険、介護保険、雇用保険、労災保険の総称のことですが、主に会社員が対象となる健康保険と厚生年金保険を指して「社会保険」ということがあります。今回は、健康保険と厚生年金保険をまとめたものを社会保険として、雇用保険との違いを確認してみましょう。

社会保険と雇用保険はなにが違う?

目次

社会保険の手続きや保険料の計算がラクに

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社会保険と雇用保険の違いとは

社会保険も雇用保険も社会保障制度の一部であり、従業員の生活の一部を保障するという点では同じです。しかし、実際の目的や内容は全く異なるものです。

取り扱う保険内容の違い

従業員を雇用する際に加入できる代表的な保険は4種類あります。それらを大きく2つに分け、それぞれ「社会保険」「労働保険」と呼ばれています。

<社会保険と労働保険がそれぞれで取り扱う保険内容>

社会保険 労働保険
取り扱う保険 健康保険 厚生年金保険 雇用保険 労災保険

労災保険と雇用保険を合わせて労働保険と呼んでいます。労働保険は労働者の生活と雇用を守るための国の制度です。労働保険について詳しく知りたい方は、『労働保険とは?加入対象から加入方法、計算方法まで解説』をご覧ください。

介護保険制度は、介護が必要になった高齢者を社会全体で支えるために、平成12年4月1日から施行されました。40歳以上の人には、介護保険への加入と保険料の負担が義務付けられ、介護が必要な状態になったときには、介護サービスを1割の費用負担で利用することができる制度です。介護保険について詳しく知りたい方は、『介護保険とは?計算方法や第1号・第2号被保険者など徹底解説』をご覧ください。

社会保険(健康保険と厚生年金保険)とは

ここでいう社会保険とは、健康保険と厚生年金保険のことですが、健康保険については実際に恩恵を受けている方が多いのではないでしょうか。たとえば、風邪などの病気で病院を受診した場合、健康保険が適用され、支払いは費用の3割を負担することになります。このように、健康保険は医療費の一部を負担するだけでなく、病気やケガ、または出産などで一時的に働けなくなった場合の給付や保障も兼ねています。

厚生年金保険といえば、老後の生活を保障する老齢厚生年金が有名です。他にも、病気やケガで障害を負った人に支給される「障害厚生年金」や、厚生年金を支払っている被保険者が亡くなったときに遺族に支払われる「遺族厚生年金」などがあります。これらの年金は、なにかをきっかけに生活が難しくなったときの保障を目的としています。

まとめると、社会保険というのは病気やケガ、一定の年齢など誰もが起こり得ることに対する生活の保障が目的であるということが分かります。

雇用保険とは

一方、雇用保険は、失業したときの基本手当や教育訓練給付など、一時的に働くことができなかったり、仕事が見つからなかったりしたときのための保険です。社会保険の健康保険と同様に、傷病手当や育児休業給付などの給付金もありますが、いずれも医療費の負担を軽減する目的としたものではありません。再度働くための、一時的な休業のために生活を保障するという性質のもので、社会保険とは内容が異なります。

【雇用保険に関する給付の種類】

社会保険と雇用保険とでは加入条件も違い

社会保険と雇用保険は、給付内容は似ているが目的が異なると説明してきましたが、目的だけでなく、事業所の加入条件も異なります。そのため、雇用形態や事業所によっては、雇用保険には加入していても社会保険には加入していないということも珍しくありません。

社会保険の加入条件

会社が社会保険の加入対象となるかどうかの判断は、会社が適用事業所であるかどうかを判断することです。適用事業所となる条件は、国や法人の事業所、個人事業所のうち一部の業種を除いた常時5人以上の従業員を雇う事業所です。個人事業所で常時5人未満以下という場合などは加入が任意となるため、社会保険の加入対象にならない場合があります。

次に、従業員個人の加入条件について見ていきましょう。加入条件については以下の2点に該当する場合です。

  • 雇用の見込みが2ヶ月以上ある
  • 労働時間が正社員の4分の3以上ある
つまり社会保険の適用は適用事業所の正規社員は加入対象となり、アルバイトやパートでも条件を満たせば社会保険に加入する必要があります。

雇用保険の加入条件

雇用保険の場合は、社会保険の場合よりも加入条件が広くなっています。まず、適用事業所自体が1人でも従業員を雇用している場合は、業種や会社の規模に関わらず、加入する必要があります。

個人の加入条件については、以下に該当する場合が加入の対象となります。

  • 所定労働時間(休憩時間を除く労働時間)が1週間で20時間以上
  • 雇用見込みが31日以上ある
基本的に、1日から数週間といった短期雇用や短時間雇用を除いた雇用の場合は雇用保険に加入する必要があるということです。

社会保険と雇用保険それぞれが未加入だった場合

さて、適用事業所であり、従業員が社会保険や雇用保険の加入条件に該当する場合、各種保険に加入する義務があると説明してきました。しかし、加入義務があっても加入していなかったというケースも少なからずあります。

社会保険や雇用保険の加入に該当する場合でも、未加入であるということが発覚した場合は、専門機関に相談することで対処することができます。過去の未加入期間を遡って支払うことで、従業員が手当等を申請ができる場合もあります。
社会保険や雇用保険の加入対象であったにも関わらず、未加入であったということが判明した場合は、早めに対応することが大切です。

保険に加入していない場合は、以下の機関に相談しましょう。

  • 社会保険のうち健康保険であれば協会けんぽ
  • 厚生年金保険であれば日本年金機構
  • 雇用保険であればハローワーク

雇用に関する問題だから労働基準監督署なのではと思われる方もいますが、実際の加入や給付はそれぞれ違った機関が行うことになるため、労働基準監督署では詳細に対応することができません。それぞれの機関で相談するようにしましょう。

【関連記事】
従業員が入社する際の手続きは? 雇用時の必要書類や保険の加入条件や税金などをまとめて解説

新型コロナウイルス感染症の影響により、厚生年金保険料等の納付が一時的に困難となり猶予制度(「特例」、「換価の猶予」、「納付の猶予」)をご利用する場合の当面の取扱いについては以下のサイトからご確認ください。

・日本年金機構「新型コロナウイルス感染症の影響による納付の猶予(特例)
・厚生労働省「厚生年金保険料等の納付が一時的に困難となり猶予制度をご利用する場合の当面の取扱い」

まとめ

社会保険と雇用保険では、目的はもちろん、従業員の加入条件も異なります。社会保険に比べて雇用保険の方が、対象者の幅がやや広いのが特徴です。短期や短時間の雇用形態の従業員がいる場合、個別に加入条件を見る必要があります。がもし未加入が発覚した場合は、早めに相談して対処することが望ましいでしょう。

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