給与計算・労務管理の基礎知識

【年末調整】生命保険料控除の書き方(記入例つき)

生命保険に加入している人にとって年末調整の中でも重要な項目が、生命保険料控除です。適切に申請して効率的に節税できるように、生命保険の契約内容を事前に把握しておくことが大切です。
そこで今回は、生命保険料控除の基本知識と書類の書き方について解説します。

生命保険料控除の対象とは

生命保険料の控除対象となる保険契約について紹介していきます。

生命保険契約

平成24年1月1日以降に締結した生命保険契約のことで、新契約とも呼ばれています。
この新契約には、生命保険会社や旧簡易保険、農業協同組合などといった団体と締結した一般生命保険契約や介護医療保険や個人年金保険が含まれます。それぞれを説明していきます。

■一般生命保険

保険金などの受取人が契約者あるいは配偶者やその他の6親等以内の血族もしくは3親等以内の姻族となっている生命保険契約のことを言います。

■介護医療保険

保険金などの受取が契約者あるいは配偶者やその他の6親等以内の血族もしくは3親等以内の姻族とされている生命保険契約のことを言います。

一般生命保険や介護法医療保険の医療保険やがん保険、介護保険に関して、契約相手が損害保険会社であっても保険料控除の対象となります。しかし、財形保険や保険機関が5年未満の貯蓄保険、団体信用生命保険などは対象外となります。

■個人年金保険

個人年金として控除したい場合、「個人年金保険料税制適格特約」がついている場合のみ対象となります。

「税制適格特約」をつけるには以下の方法があります。

  • 年金の受取人が契約者もしくは配偶者であること
  • 年金受取人と被保険者が同じ人であること
  • 保険料の払込期間が10年以上であること(ただし一時払いは対象外です)
  • 年金の種類が確定年金や有期年金である場合、年金の受け取り期間が60歳以降かつ年金の受け取り期間が10年以上あること

仮に、「個人年金税制適格特約」をつけていない場合や変額個人年金といった対象外の保険料控除は一般生命保険控除の対象となります。

また、災害入院特約や持病入院特約などの特約をつけている場合は、特約部分の保険料は、旧契約では「一般生命保険控除」、新契約では保障内容によって「一般生命保険控除」あるいは「介護保険料控除」に分けられます。

ここで出てくる「新契約」と「旧契約」という2つの契約時期によって計算方法が異なってきますので、契約書にどちらが記載されているのか十分注意して記入を行いましょう。

生命保険料控除の書き方

form

生命保険料控除は「給与所得者の保険料控除申告書」の「生命保険料控除」の欄に記入します。控除額の計算以外は、各保険会社から送付される「保険料控除証明書」を参考に記入しましょう。
ここで重要になるのが先ほどの章で記載した「新契約」「旧契約」なのかという点です。申告書内にも「新」と「旧」と区別して記入するほか、控除額の計算も変わってきます。

生命保険料控除の計算

新契約の場合の生命保険料控除の計算

Certificate

「新契約」の場合、計算方法は以下の通りです。

なお年間の支払保険料等は、支払った実績額ではなく、12月末で支払っている見込み額となります。保険料控除証明書に見込額が記載されている場合は転記し、ない場合は計算して記入するようにしましょう。

年間の支払保険料等 控除額
20,000円以下 支払保険料等の全額
20,000円を超え 40,000円以下 支払保険料等× 2 分の1 + 10,000円
40,000円を超え 40,000円以下 支払保険料等× 4 分の1 + 20,000円
80,000円を超え 一律 40,000円

旧契約の場合の生命保険料控除の計算

Certificate

「旧契約」の場合、計算方法は以下の通りです。

なお年間の支払保険料等は、支払った実績額ではなく、12月末で支払っている見込み額となります。保険料控除証明書に見込額が記載されている場合は転記し、ない場合は計算して記入するようにしましょう。

年間の支払保険料等 控除額
25,000 円以下 支払保険料等の全額
25,000 円を超え 50,000円以下 支払保険料等× 2 分の1 + 12,500 円
50,000円を超え 100,000円以下 支払保険料等× 4 分の1 + 25,000 円
100,000円を超え 一律 50,000円

新契約・旧契約 両方の場合の生命保険料控除の計算

両方ある場合、計算方法は以下の通りです。

適用する生命保険料控除 控除額
新契約のみ生命保険料控除を適用 「新生命保険料」に基づき算定した控除額
旧契約のみ生命保険料控除を適用 「旧生命保険料」に基づき算定した控除額
新契約と旧契約の双方について生命保険料控除を適用 上記2つの控除額の合計額(最高 40,000円)
引用元: 国税庁

生命保険料控除は、契約日で計算が異なる

上記のように契約した日にちによって「新契約」と「旧契約」あるいは、両方あるパターンといったように、計算方法が異なってきますので注意してください。

生命保険料控除の限度額は 12万円

生命保険料控除額は、新契約のみの場合、旧契約のみの場合、新契約と旧契約両方に加入している場合のそれぞれの控除額の合計となります。ただしこの控除額の合計の限度額は12万円となりますので、記入の際には留意しましょう。

まとめ

平成24年1月から開始された介護保険料控除の漏れや、更新型の生命保険の場合の更新時期は新契約で算出するのか旧契約で算出するのか、しっかりとチェックをし、計算ミスのないように気をつけましょう。

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