給与計算・労務管理の基礎知識

【年末調整】2年目からの住宅ローン控除申請の書類の書き方(記入例つき)

住宅ローン控除とは、ローンを組んで住宅を購入したり、バリアフリーや省エネなどの改築をしたりした際に、税金が還ってくる制度です。返済し始めてから最長10年まで利用でき、正式には「住宅借入金等特別控除」といいます。

実際に住宅ローン控除を受けられる方に、仕組みと申請方法をご説明していきます。

2年目以降の住宅ローン控除とは

住宅ローン控除は、1年目は自分で申請しなければなりません。2年目からは年末調整で申請を行なうことが可能です。
住宅ローンを利用する1年目は、税金を還付する確定申告の手続きが必要になります。確定申告が無事に受理されれば、1〜2ヶ月後に還付金が指定の口座に振り込まれます。

年末調整の住宅ローン控除で必要な書類

2年目からの住宅ローン控除申請について、時間軸に沿って方法を説明します。

1年目の確定申告後、10月下旬頃: 書類の受け取り

税務署から「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」兼「年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除証明書」という書類が送られてきます。1枚につき1年分で、計9枚=9年分が1回に送られますので、紛失に注意してください。

またローンを組んでいる金融機関から、住宅ローンの年末残高証明書が届きます。年末残高証明書については、金融機関ごとに名称が異なることもありますので留意しましょう。

Certificate

画像引用元:住宅金融支援機構

11月上旬: 控除申告書記入・提出

11月頃に会社からもらう年末調整の用紙の中に、住宅ローン控除申告書がありますので、の記入し上述の2種類の書類を添付して提出します。

以下では「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」兼「年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除証明書」について、書き方をご説明します。

住宅借入金等特別控除申告書の書き方と記載例

書き始める前の注意点

form

前述のように9年分の書類があるため、必ず「平成○年分」の年が合っているか確認してください。
今回は新築の住宅を購入したケースについて、書類の上部から順を追って書き方をご紹介していきます。

税務署長欄、給与の支払者(=会社)の名称・所在地、あなたの氏名・住所

税務署長欄は会社を所轄している税務署ですが、空欄でも構いません。

「新築又は購入に係る借入金等の年末残高」

form

12月末日現在のローンの残高を記入します。もし2カ所以上から借りている場合は、合算の金額になります。また、夫婦で連帯債務者となっている場合は、自分の負担割合をかけてください。
「建物部分」のみの住宅ローンであればA欄に、「土地部分」のみであればB欄に記入してください。

②欄「家屋又は土地等の取得対価の額」
③欄「家屋の総床面積又は土地等の総面積のうち居住用部分の床面積又は面積の占める割合」

form

用紙の下部分に「年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除証明書」とあります。これは1年目の確定申告をもとに情報が印字されてあります。
「下のロ」「下のホ」「下のハ」「下のへ」は、ここを見ながら転記してください。

④欄「取得対価の額に係る借入金等の年末残高」

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①欄と②欄のいずれか少ない金額を転記します。

⑤欄「居住用部分の家屋又は土地等に係る借入金等の年末残高」

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④欄の金額に、③欄の割合をかけた金額を記載します。通常、③欄は100%なので、④⑤は同じ金額となります。
※⑥~⑩欄、⑫⑬欄は「増改築」の際に記入が必要な項目となりますので、今回は説明を省略します。

⑪欄「(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算の基礎となる借入金等の年末残高」

Web
⑤の金額を転記します。

⑭欄「(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額」

⑪の金額に1%をかけて記入します。100円未満は切り捨てになります。

「年間所得の見積額」

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年間所得の見積額には、年収ではなく年間の所得、つまり源泉徴収後の金額を記入することに注意してください。前年度の源泉徴収票があれば、「給与所得控除後の金額」を転記すれば問題ありません。源泉徴収票がない場合は、国税庁Webサイトのでも計算できます(タックスアンサー給与取得控除内)。

住宅ローン控除は、年間所得が3,000万円以下の場合に受けられるため、記入が必要となるのですが「見積額」なので正確でなくても構いません。

「連帯債務による住宅借入金等の年末残高」

夫婦など連帯債務者がある場合に記入します。金融機関から送付される、年末残高証明書の額を記入してください。2社以上の場合は、残額を合算して記入します。

「備考欄」

「連帯債務による住宅借入金等の年末残高」を記入した場合、住宅ローン残高のうち自分がいくら負担しているか、また他の連帯債務者の氏名・住所・勤務先を記入します。

以上を記入・確認して、年末調整の用紙とともに期限までに会社に提出してください。もちろん、金融機関からの残高証明も忘れずに添付してください。

住宅ローン控除はいつ還付される?

年末調整で住宅ローン控除を申請すると、12月の給与に上乗せする形で振り込まれるのが一般的ですが、会社によっては年末の賞与や1〜2月の給与に上乗せされる場合もあります。不明な場合は、会社に確認するようにしましょう。

まとめ

住宅ローン控除は、1年目の確定申告は書類も多いので大変な面もありますが、2年目以降の年末調整では確定申告よりもカンタンに申告を行なうことができます。
尚、年末調整での申告を忘れてしまった場合は確定申告をすれば控除を受けることができます。

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