請求書の基礎知識
請求書にハンコを押すべき?押さないべき?法律、マナー、ビジネス慣習の面から印鑑を解説
更新日:2021/01/04
ビジネスのやりとりには欠かせない請求書ですが、印鑑との関係性については複雑なものがあります。
「請求書にハンコを押す必要があるのか」「訂正印を押す場合どのように押せばいいのか」など、多くの疑問点が挙がりますが、今回はまとめてご紹介したいと思います。
こちらの記事はyoutubeでも解説しております。動画でご覧になりたい方は下記のリンクよりご覧ください。
目次
請求書にハンコを押すのは義務?

請求書にハンコを押す必要があるのか、ないのかについては議論になりやすい話題です。実際のところ、請求書にハンコを押すことは義務付けられているのでしょうか?
まず知っておくべきこととして、請求書とはフォーマットや記載事項が厳密に決められている物ではありません。法律的には、請求書を送らず、口頭で請求をしたとしても、請求そのものに関しては成立するものとされています。ただし、請求書は、言った言わないなどのトラブルの回避と、税務調査などが入ったときに取引があったことを証明するために役立ちます。
そのため請求書の作成と送付は行った方が望ましいですが、請求書自体が法律的になくても構わない物なので、当然、請求書の印鑑も法律的にはあってもなくても構いません。
ただ、ハンコを請求書に押す行為そのものは義務ではありませんが、ビジネスマナーの面では ハンコが押されているということで、その会社が確かに発行した請求書だということを証明する手段にはなります。実際に印鑑がある請求書を偽造する場合は、印鑑がない請求書を偽造する場合よりも難度が高くなり、抑止力として働く場合もあるでしょう。
コロナとその感染拡大防止のためのリモートワークの影響で、変わり始めてはいますが、ビジネス慣習で考えても、日本はまだ印鑑文化が強く、印鑑のない請求書は受け付けない会社や官公庁も存在します。法律的には構わなくても、相手先企業の内規で印鑑が必要であれば、それに従う必要があります。
なぜ請求書に印鑑が必要なのか?
このように、請求書に印鑑は必ずしも必要ではありませんが、スムーズで安全な取引をするためには重要なことだといえます。請求書に印鑑があったほうがいい理由を、3つの観点から整理してみます。
理由1 信頼性の観点
請求書の印鑑は、法律的に必要ではありません。ただし、税務調査の際や事業者間で争いがあった際には、取引内容の証明になり、印鑑がある請求書のほうが、信頼度が上がります。
理由2 ビジネスマナーの観点
印鑑のある書類は、正式に会社として発行したという意味合いが加わり、それが安心感につながります。
理由3 ビジネス慣習の観点
印鑑のない請求書は受け付けない企業や官公庁も存在します。
請求書に押すハンコはなんでもいいの?
請求書に押すハンコについてですが、会社には基本的に実印(丸印)・銀行印・角印の3種類があります。
実印は会社の登記時に利用するハンコで、法人は本店所在地の法務局に届出し、印鑑登録を行います。契約書類など会社が正式に作成した文書に押されることが多く、代表印とも呼ばれます。
最も重要なハンコになるので、創業時は験担ぎも兼ねて細かな印象でデザイン性も高く、複雑で真似しづらいものを作られる方が多いです。
銀行印に関しては、その名のとおり銀行の口座開設に用いるハンコです。実は丸印と同じ物を利用しても構わないのですが、摩耗が早くなってしまうことや、紛失リスクの軽減のために実印と分けるケースが一般的です。
ちなみに決まりがあるわけではありませんが、サイズは実印より小さめに作られることが多いです。
最後に角印ですが、これが請求書や見積書に用いられることが多いハンコとなります。読みやすさを・見やすさを重視して文字通り四角い場合が多く、届け出の必要もありませんが、会社が書類に押すハンコとして一般的に用いられます。
この3つのハンコは、法人設立や開業時によく作成される物として、3点セットでの販売が多く見受けられます。
個人・フリーランスであれば、認印でも大丈夫?
なお、個人事業主(フリーランス)の場合は、法人のようにマナーとして角印というようなことまで気にする必要はありません。印鑑登録を出しているような実印を使う必要もなく、請求書や見積書に押すのは普段から用いている認印でも問題ありません。
ただ、ブランドや信頼感を高めるために、屋号などがある場合はその専用印鑑を作って使っても良いでしょう。
請求書のハンコの押し方
実際に請求書にハンコを押す際は、どのように押せばいいのでしょうか。
ハンコを押す位置
ハンコを押す位置に関してですが、捺印欄がある場合にはその位置に押し、捺印欄がない場合には一般的には社名(自社名や住所などが記載されている箇所)の右側が基本となります。
また、印影のコピーや請求書そのものの偽造を防ぐために、印刷された文字の上に一部がかぶさるようにハンコを押します。これには、社名と印鑑がセットになっているという意味もあります。
会計freeeであれば、適した位置に印鑑データが挿入されますので、迷わずに請求書の作成が出来ます。
ハンコを押すときの注意点
一般的な印鑑にも同じことがいえますが、ハンコを押す場合には印影が不明確な状態であったり、一部が欠けたりしている状態ではいけません。しっかりと真上から捺印し、印影がきれいに残っている請求書を先方に渡すようにしましょう。
訂正印は使っても良い?
請求書の書き損じや金額訂正の際に、訂正印を用いて修正を試みる場合があると思います。
一般的な書類では二重線を引き、その上から訂正印を押しますが、請求書の場合は訂正印などを用いた修正は行わないようにしましょう。理由としては、請求書を発行する場合には、代表者の承認などを取っている会社もあり、企業の顔であるという見方をしている人も多いからです。一度破棄して、新しい請求書を発行するようにしましょう。
オンラインのやりとりであれば、電子印鑑で大丈夫
メールなど、オンラインで請求書のやりとりを行う場合、実際にハンコを押そうとすると、一度請求書を印刷して押印し、それをスキャナーで読み込む手間が発生します。効率が悪いですし、プリントしたものをスキャナーすると元データーに比べて画質も下がるでしょう。
そこで、オンラインのやりとりであれば、電子印鑑の利用を検討してみてください。電位印鑑とはPDFなどへパソコン操作で電子上で捺印可能な印鑑データのことであり、これがあればわざわざプリントとスキャンの手間をかける必要はありません。
シンプルなものはただ印影を画像として読み込んで、ファイルに貼り付けるだけですが、それだけではなく印鑑の発行元や押印者が誰なのかなどの識別情報も含まれた高度なものも存在し、それであれば通常の印鑑以上のセキュリティー性も得られます。
取引先に確認し、可能であれば電子印鑑の利用を認めてもらいましょう。特に2020年現在は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、実文章のやり取りや印鑑を押すための出勤(移動)などは避けられる傾向にあります。
オンラインでのやり取りや電子印鑑などが比較的苦手なご年配の方ほどコロナのリスクも高いため予防意識が高く、昨年までと異なって大幅に受け入れられやすくなっています。
まとめ
請求書にハンコは、法的にも押しても押さなくても良い物とされることもありますが、スムーズな取引のために必要な場合が多いのが実情です。テレワーク推進や取引の証明の観点からも、出社しての押印、郵送にこだわらず、押印以外の選択肢も検討する事が重要になります。
請求書や見積書・発注書の発行と管理を効率的に進める方法
バックオフィス業務の中で、欠かせないタスクとして、請求書の作成やその後の入金処理などが挙げられます。
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なお、個人事業主(フリーランス)の場合は、法人のようにマナーとして角印というようなことまで気にする必要はありません。印鑑登録を出しているような実印を使う必要もなく、請求書や見積書に押すのは普段から用いている認印でも問題ありません。
ただ、ブランドや信頼感を高めるために、屋号などがある場合はその専用印鑑を作って使っても良いでしょう。
実際に請求書にハンコを押す際は、どのように押せばいいのでしょうか。
ハンコを押す位置に関してですが、捺印欄がある場合にはその位置に押し、捺印欄がない場合には一般的には社名(自社名や住所などが記載されている箇所)の右側が基本となります。
また、印影のコピーや請求書そのものの偽造を防ぐために、印刷された文字の上に一部がかぶさるようにハンコを押します。これには、社名と印鑑がセットになっているという意味もあります。
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一般的な印鑑にも同じことがいえますが、ハンコを押す場合には印影が不明確な状態であったり、一部が欠けたりしている状態ではいけません。しっかりと真上から捺印し、印影がきれいに残っている請求書を先方に渡すようにしましょう。
請求書の書き損じや金額訂正の際に、訂正印を用いて修正を試みる場合があると思います。
一般的な書類では二重線を引き、その上から訂正印を押しますが、請求書の場合は訂正印などを用いた修正は行わないようにしましょう。理由としては、請求書を発行する場合には、代表者の承認などを取っている会社もあり、企業の顔であるという見方をしている人も多いからです。一度破棄して、新しい請求書を発行するようにしましょう。
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