請求書の基礎知識

請求書の送付状の書き方は?必要な項目や送り方を解説

請求書の送付状の書き方は?必要な項目や送り方を解説

送付状とは、書類を送る際に添える文書のことで、「送り状」「添え状」「カバーレター」などとも呼ばれます。請求書を取引相手に送る際にも、送付状を同封するのがビジネスマナーとしては一般的です。取引相手とのコミュニケーションをスムーズに行うためにも、送付状の正しい書き方を押さえておきましょう。

本記事では、送付状の書き方や、請求書を送付する際の注意点などについて解説します。

目次

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請求書に送付状の同封は必須?

ビジネスマナー上、請求書を含め取引に関係する書類を送付する際には、送付状を同封することが望ましいとされています。ただし、送付状が同封されていないことで取引が成立しない、法的に問題があるといったことは一切なく、必須ではありません。

ビジネスマナー上、送付状を同封したほうがよいとされる理由は以下のとおりです。

送付状を同封した方がよいとされる理由

  • 書類の送付ミスを防いだり、ミスが起きたとしてもトラブルを最小限に防いだりできる
  • 書類を送付する取引相手に丁寧な印象を与えられる

送付状には、どの書類を何部同封しているかを記載します。そのため、書類を送る側・受け取る側の両方が送付書類に誤りがないかどうかを確認できます。これによって万が一、書類の取り違えや封入のミスがあった場合も対処しやすくなるのです。

また、送付状が同封されていると、受け取る側は書類だけが送られてくるよりも丁寧な印象を受けるでしょう。

【関連記事】
請求書の書き方完全ガイド!請求書の作り方、記載すべき事項、請求書のやりとりの流れを紹介します

請求書に同封する送付状の書き方

請求書と同様に、送付状にも法的なフォーマットなどはありません。ビジネスマナーとして、送付状に書くべき以下の5項目について解説します。

送付状に記載すべき5項目

  1. 送付日
  2. 宛先
  3. 送信者の社名、部署名、担当者名、連絡先
  4. 挨拶文
  5. 書類の内容と送付枚数

送付状を作成する際はテンプレートを使用すると便利です。テンプレートは下記のページから無料でダウンロードできます。

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1. 送付日

書面の右上に「送付日」を右揃えで記載します。送付日として記載する日付は、発送予定日、もしくは記入日を記載します。

日付は西暦・和暦どちらでも構いませんが、請求書や同封書類の表記と一致させるようにしましょう。

2. 宛先

書面の左上に「宛先」を記載します。宛先には「郵便番号 + 住所 + 会社名 + 部署名 + 担当者名」を記載します。

簡略化する場合には「会社名 + 部署名 + 担当者名」を記載するのが一般的です。会社名・部署名・担当者名の間で改行しましょう。

事前に取引先へ確認した情報をもとに、間違いのないように注意しましょう。会社名は「~~(株)」などと略さずに、正式名称で記載します。

【関連記事】
請求書の宛名の正しい書き方とは?「御中」と「様」の使い方や宛名に関する注意点を解説

3. 送信者の社名、部署名、担当者名、連絡先

書面の右上、送付日及び取引先の宛先より下に「送信者の社名・部署名・担当者名・連絡先」を右揃えでそれぞれ改行して記載します。

会社の住所、電話番号、(あれば)FAX番号、メールアドレスなどの連絡先も記載し、送付した書類について取引先が問い合わせできるようにしておきましょう。

4. 挨拶文

送付状の構成は「前文」「主文」「末文」の3つにまとめます。

<前文>

主に挨拶の部分です。「平素は格別のご厚情を賜り~」などの、日頃からの感謝の意を伝える文章にします。「盛夏の候」などの時候の挨拶は、入れなくても構いません。

前文の例

  • 平素は格別のご厚情を賜り、心より御礼申し上げます。
  • 平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
  • 日頃はひとかたならぬお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。

<主文>

送付状を送る旨を記載します。「下記書類を送付いたしますので、ご査収のほど、よろしくお願いいたします。」など、簡潔な表現でまとめましょう。

<末文>

末文(まつぶん)には結びの挨拶と結語を入れます。取引先へのマナーを考え、今後の取引をスムーズに進行できるよう文章を整えます。「今後とも何卒よろしくお願い申し上げます」というフレーズが一般的です。

頭語と結語

頭語(とうご)とは、手紙の最初に書かれる「こんにちは」にあたる言葉です。結語(けつご)とは、手紙の最後に書かれる「さようなら」にあたる言葉です。

以下は、ビジネス⽂書でよく使⽤する頭語と結語です。文書によって使い分けるので覚えておきましょう。たとえば請求書を送付する際は、頭語は「拝啓」、結語は「敬具」がよく使われます。

ビジネス文書でよく使用する頭語と結語

  • ⼀般的な⽂書の場合:頭語「拝啓」、結語「敬具」
  • 前⽂を省略する⽂書の場合:頭語「前略」、結語「草々」
  • 祝い状・詫び状などかしこまった内容の場合:頭語「謹啓」、結語「謹⾔」

5. 書類の内容と送付枚数

送付した書類が何の文書か、何枚あるかなど、書類の内容や内訳を書くときは「記書き(きがき)」と呼ばれる「記」を記載します。これによって、送付する書類の内容を明確に示すことができます。

「記」は行の中心に記載し、下を1行空けます。そして書類の内容を箇条書きで列挙し、最後に「以上」で締めくくります。

書類の内容を書く位置は、左右に寄りすぎないように調整しましょう。

請求書と送付状の送り方の注意点

請求書に送付状が必要になるのは、郵便もしくはFAXで送る場合です。メールで送る場合はメールの文面が送付状の代わりとなることから、送付状を用意する必要はありません。

ここでは、「郵便で送る場合」「FAXで送る場合」それぞれの送り方の注意点について解説します。具体的な送り方やメールで送る際の注意点は、以下の記事で解説していますので合わせてご覧ください。

【関連記事】
請求書の送り方は?郵送時のマナーや送付方法について解説
請求書をメールで送る際の文例をケース別に解説 | 注意点やメリット・デメリットについてもまとめました

郵便で送る場合

請求書と送付状を郵送する場合は、以下のポイントに注意しましょう。

一般的にA4サイズ1枚で作成する

定められた形式はありませんが、送付状の用紙サイズは基本的に一般的なサイズかつほかの書類と合わせたサイズで作成しましょう。A4サイズ1枚に収めるのが⼀般的です。

送付状は1枚目にくるようにする

封筒を開けたときに最初に送付状が目に入るよう、請求書の上に送付状を重ね、1枚目になるよう封筒に入れます。

書類に合わせた封筒を使用する

A4サイズを三つ折りにして入れる場合の一般的な封筒サイズは、⻑形3号です。請求書と送付状を重ねたのち文字がある⾯を内側にし、縦型の書類の場合は下、上の順で三つ折りにします。書類を折らない場合は、クリアファイルに入れてA4サイズがちょうど入る⾓形2号の封筒に入れます。

封筒の表に「請求書在中」と記載する

請求書を入れる封筒が縦型であれば一般的には表⾯の左下に、横型であれば表⾯の下、または右下に青字で「請求書在中」と記載します。手書きではなくスタンプでも問題ありません。

請求書の封筒の書き方について詳しくは、別記事「請求書の封筒の書き方は?送付時のマナーや注意点について解説」をご覧ください。

請求書は宅配便で送らない

請求書は信書に分類されるため、宅配便などで送ってはいけません。

信書とは「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書」と、郵便法及び信書便法(民間事業者による信書の送達に関する法律)で規定されています。信書の送付が認められているのは、特定信書便事業または一般信書便事業として認可を受けた事業者だけであり、一般的な宅配便などのダイレクトメール便は認められていません。

請求書などの信書を送る際には、日本郵便の定形郵便、定形外郵便、レターパック、EMSや佐川急便の飛脚特定信書便などを利用して送付します。


出典: 総務省「信書便事業|信書のガイドライン」

郵便費用を確認する

請求書と送付状を入れた封筒を送るのに必要な切手は、請求書と送付状の2枚だけなら25g以内の84円切手で足りるでしょう(2024年6月時点)。請求書が複数枚になり重量がある場合は、重さに適した切手を貼ってから投函します。

重量・切手の金額は郵便局のホームページから確認できます。正確な重量がわからない場合は、郵便局の窓口で計測してもらいましょう。

FAXで送る場合

請求書は、取引先の了承を得ていればFAXで送っても構いません。

ただし、FAXで送付すると文字が潰れて読みづらいなどのケースが発生しやすいため、後日改めて原本となる請求書を郵送するほうが望ましいといえます。その場合、あらかじめ送付状に原本を別途郵送する旨を記載しておくとよいでしょう。これらを踏まえ、FAXで請求書と送付状を送る際の注意点は以下のとおりです。

送付状から先に送信する

郵送する場合は送付状が1枚目にくるようにするのと同じで、FAXの場合は送付状を一番初めに送信しましょう。

枚数が多い場合は送信前または送信後に連絡を入れる

FAXで送る場合、相手側の複合機の用紙やインクを消費することになります。また、送信枚数が多い時は一時的に利用を占領してしまうため、事前にこれから送信しても差支えないか電話で断りを入れるほうがよいでしょう。これにより、FAXが届いているかどうかを相手側に確認してもらえます。

送信前の電話連絡が難しい場合には、送信後に、請求書をFAX送信した旨を伝え、無事に届いているかを確認するために電話をするようにしましょう。

番号の誤りがないか確認する

FAXでもっとも気を付けるべきリスクが、誤送信です。請求書に記載されている企業間の取引情報が第三者へ漏えいすることは、絶対に避けなければなりません。FAXを送信する際は、必ず番号に誤りがないか入念に確認しましょう。

小さい文字や図表は入れない

FAXは、機種の性能などによって印刷の解像度が変わるため、不鮮明になってしまう可能性があります。小さい文字や細かい図表、潰れてしまいそうな太い文字などはなるべく使用しないようにしましょう。

まとめ

近年、請求書などの取引書類の受け渡しはメールやオンライン上で行われるケースが増えつつありますが、取引相手によっては郵送やFAX送信で対応することもあるでしょう。その際は送付状を用意する必要があるため、本記事で紹介した内容を参考にしてみてください。

送付状は一から作成するよりもテンプレートを使用すると便利です。以下のページでは送付状のテンプレートを無料配布しているので、ぜひ活用してください。

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よくある質問

請求書には送付状を付けなくてもよい?

請求書には送付状を付けなくても特に問題はありません。しかし一般的なビジネスマナーとしては、送付状を付けるのが望ましいとされています。

詳しくは記事内「請求書に送付状の同封は必須?」をご覧ください。

請求書の送付状には何を書く?

送付状には、以下の内容を記載します。

  1. 送付日
  2. 宛先
  3. 送信者の社名、部署名、担当者名、連絡先
  4. 挨拶文
  5. 書類の内容と送付枚数

具体的な書き方は記事内「請求書に同封する送付状の書き方」で解説しています。

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