請求書の基礎知識

切り捨て?切り上げ?請求書の端数処理について解説

最終更新日:2021/01/04

切り捨て? 切り上げ? 請求書の端数処理について解説

請求書を作成するとき、消費税などによって1円に満たないような端数が出てしまうケースが存在します。このような端数はどのように処理をすればいいのでしょうか?今回は、請求書の端数処理について紹介していきます。

目次

請求書は自由だが、納めるべき消費税の端数処理は明確なルールがある

税抜価格が10円単位での請求の場合、税込価格では消費税の計算で端数が出てしまいます。この端数をどうするか悩まれるかもしれませんが、財務省が公表する「総額表示に関する主な質問」にて、「(税込価格の1円未満の)端数をどのように処理 (切捨て、切上げ、四捨五入など)して「税込価格」を設定するかは、それぞれの事業者のご判断によることとなります。」回答があるので、自由に設定して構いません。

しかし、請求書ごとに端数処理の方法が変わっては混乱のもとなので、会社(事業主)として方針を定めて、全ての見積・請求で統一した方が良いでしょう。

納付消費税額計算の端数処理

なお消費税に関する端数処理は、国に納める消費税額の計算の際にも行わなければなりません。そしてその計算はやや複雑であり、それというのも各事業者が納める消費税額の重複を無くすため、税売上に係る消費税額から課税仕入れ等に係る消費税額を差し引いて納めるべき消費税額を求めるからです。

また地方消費税も、同時に計算しなければならず、その計算式は以下となります。

税売上に係る消費税額
→課税期間中の課税売上高に7.8%(軽減税率の適用対象はは6.24%)を掛ける

課税仕入れ等に係る消費税額
→課税期間中の課税仕入高に110分の7.8(軽減税率の適用対象は108分の6.24)を掛ける

納めるべき消費税額
→「税売上に係る消費税額」-「課税仕入れ等に係る消費税額」

地方消費税
→「納めるべき消費税額」に78分の22を掛ける


課税売上と課税仕入れ等に係る消費税額
→計算結果から1円未満切り捨て

納めるべき消費税額
→計算結果から100円未満切り捨て

地方消費税
→計算結果から100円未満切り捨て

※全ての計算で、前の計算で行われた端数処理を引き継ぎます。

インボイス制度の導入によって請求書のルールも変わる

インボイス(適格請求書)とは、売手が買手に対して、複数の税率が存在する軽減税率で混乱が生じることを避けるため、正確な適用税率や消費税額も記載された請求書です。

インボイス制度が導入されると、売り手は消費税の課税事業者から求められればインボイスを発行しなければなりませんし、買い手は消費税の仕入税額控除のためにインボイスを保存しておかねばなりません(売り手にも保存義務があります)。

そして、インボイスにおける端数処理では、インボイスごとに最後にまとめて端数処理を行うルールになっています(複数税率が混在する場合は、税率ごとに1回)。
個別の商品ごとに端数処理をしてはいけませんので、制度導入後は注意しましょう。

【関連記事】
消費税の端数処理はどうする?インボイス制度開始後の取り扱いについても解説

売上額などに端数が生じた場合は?

なお、消費税とは関係なく税別価格の段階で、例えば工数などで計算して売上を決めている場合、工数としてかけられる倍数によっては端数が生じてしまうことがあります。そのような場合に関しては特に端数の処理には決まりがありません。

端数が発生する場合は請求書を発行し、確認してもらう前に取引先と端数の処理について相談し、どのような処理をするのかを決めましょう。

まとめ

請求書の端数処理について説明しましたが、いかがでしょうか。消費税の場合は、原則として端数は切り捨てとする場合が多いです。そして、業務の中で端数が出てしまった場合には、取引先と協議の上、端数処理をどうするのか決めるようにしましょう。

無料で請求書・見積書を発行したいならfreee請求書がおすすめ

請求書や見積書の作成は、お金が絡む業務なので少しのミスが重大な問題に発展する場合もあります。請求・見積業務を負担に感じる方には、無料で請求書・見積書を発行できるfreee請求書の利用がおすすめです。

ここからはfreee請求書を利用するメリットについて紹介します。

フォーム入力で誰でも簡単に作成できる

freee請求書は見積書や発注書など、請求書以外にもさまざまな書類を簡単に作成することが可能です。

またフォームに沿って入力した内容がリアルタイムで書類上に反映されるため、プレビューを見ながら簡単に書類を作成できます。入力が必要な項目はあらかじめ設定されており、消費税(内税・外税)や源泉税なども自動計算されます。

freee請求書を利用することで、入力漏れや計算ミスなどを未然に防ぎ、正確な書類をスピーディに作成できるようになります。


freee請求書利用画面のイメージ1

2023年10月から開始されたインボイス制度にも対応

2023年10月からインボイス制度が施行されました。インボイス制度の制度施行に伴い、インボイス制度の要件を満たした適格請求書の交付、計算方法の変更、インボイスの写しの保存義務化など請求書業務の負担が増えることが予想されています。

freee請求書では、金額を入力するだけでインボイスの計算方法で自動計算し、適格請求書の項目も満たした請求書を作成・発行することが可能です。

また、作成した請求書は電子保存されるため、インボイスの写しの保存義務化にも対応できます。

テンプレートは40種類以上!自分にあった請求書・見積書を作成可能

freee請求書には40種類以上のテンプレートが用意されています。その中から自分にあったテンプレートを選択して書類を作成できます。書類に記載する項目はテンプレートから変更を行うことも可能です。


freee請求書利用画面のイメージ2

請求書や見積書の作成から管理までを効率化できるfreee請求書の使い方は動画でも解説しています。ぜひ参考にしてみてください。ぜひ参考にしてみてください。

会員登録不要で請求書のテンプレートを無料ダウンロードできるサービスも

freee請求書のほかにも、freeeでは請求書を無料で作成できるサービスを新たにご提供しています。会員登録不要で誰でも無料で請求書のテンプレートをダウンロードすることができます。

具体的に、freeeの無料テンプレート集でダウンロードできる書類には以下のようなものがあります。

<会計>
・請求書(インボイス制度対応)
・発注書
・納品書
・領収書

<人事労務>
・内定通知書
・在籍証明書
・顛末書 など

freeeの無料テンプレート集では、上記のほかにも無料でダウンロードできる書類を準備中です。ぜひこちらもご活用ください。

インボイス制度対応!適格請求書を無料ですぐ作成

freee請求書なら、誰でもかんたんに、適格請求書をミスなく作成できます。

インボイス制度や電子帳簿保存法の法令にも対応済みなので、安心してご利用ください!

請求書以外にも、見積書や納品書なども作成可能です。