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青色申告承認申請書とは?書き方と注意点について解説

最終更新日:2022/03/03

青色申告承認申請書とは?書き方と注意点について解説

確定申告には大きく分けて青色申告と白色申告の2種類があり、それぞれ提出する書類や帳簿の記帳方法などが異なります。また、青色申告を行うためには、事前に開業届と「所得税の青色申告承認申請書」を税務署に提出しなければなりません。

本記事では青色申告の際に提出が必要な「青色申告承認申請書」の書き方や提出期限について解説します。

目次

青色申告承認申請書とは

青色申告承認申請書の正式名称は「所得税の青色申告承認申請書」といいます。確定申告を青色申告で行う場合、その年の3月15日までに「個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)」と一緒に所轄の税務署に必ず提出しなければなりません。

青色申告承認申請書を提出をしていない場合は自動的に白色申告となります。

青色申告とは

青色申告は、日々の取引を所定の帳簿に記帳し確定申告することで税金の面で有利な特典を受けられる申告方法です。

白色申告に比べて、提出しなければならない書類が多かったり、帳簿への記帳方法が複雑であったりと手間がかかりますが、その分青色申告特別控除で最大65万円の控除を受けれたり、純損失の繰越し・繰戻しができたりさまざまな節税メリットがあります。

青色申告のメリット

青色申告の主なメリットは、以下の4つです。

青色申告の主なメリット

  1. 青色申告特別控除
  2. 純損失の繰越しと繰戻し
  3. 青色事業専従者給与
  4. 貸倒引当金の計上

1. 青色申告特別控除

個人事業や不動産業を営んでいる人が複式簿記で記帳、貸借対照表や損益計算書を添付して青色申告した場合に55万円(e-Taxで申告の場合は65万円)の控除を受けることができます。

2. 純損失の繰越しと繰戻し

事業から生じた純損失の金額を、翌年以後3年間にわたって所得金額から差し引くことができます(純損失の繰越し)。さらに、前年も青色申告をしている場合は、純損失の繰越に代えて、損失額を前年度分の所得金額に繰り戻し、所得税額の還付を受けることができます(純損失の繰戻し)。

3. 青色事業専従者給与

事業主と生計を一にしている配偶者や15歳以上の親族が事業を手伝っている場合、仕事の内容や従事の程度に照らし合わせ、給与を必要経費にすることができます。

青色事業専従者給与の適用を受けるためには、所轄税務署へ「青色事業専従者給与に関する届出書」の提出が必要です。

4. 貸倒引当金の計上

事業で生じた売掛金、貸付金などの貸金の貸倒れによる損失の見込額として、年末における貸金の帳簿価額の合計額の5.5%(金融業の場合は3.3%)以下の金額が必要経費として認められます。

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青色申告承認申請書の書き方と注意点

ここでは、青色申告承認申請書の書き方について解説します。申請書自体は国税庁の「所得税の青色申告承認申請手続」からダウンロードするか、所轄の税務署の窓口でもらうことができます。


青色申告承認申請書 記入例

引用:国税庁「所得税の青色申告承認申請手続

① 所轄の税務署と提出日

自身が青色申告承認申請書を提出する所轄の税務署名と提出日を記入します。

② 基本情報

事業と事業主の基本情報です。自宅を事業所として使う場合は「住所地」の項目にチェックをします。「居所地」とは自身が継続して生活している場所です。たとえば、海外を本拠地としている人が、一時帰国し日本での活動の拠点としている場所などがあたります。

オフィスを持っている場合は、「事業所」の項目にチェックを入れ、住所を記入しましょう。電話番号は携帯電話の番号でも問題ありません。事業主の名前、生年月日、職業、屋号を書いて印鑑を押します。

③ 開始年度

青色申告を開始したい年度を記入します。

④ 事業の所在地

複数の店舗・事務所がある場合などに記入します。「◯◯カフェ 五反田店」「◯◯デザイン 品川営業所」など、名称と住所を記入します。店舗や事務所が1つの場合は空欄で問題ありません。

⑤ 所得の種類

自身の所得の種類にチェックをつけます。個人事業の所得区分は事業所得となります。事業所得の他に不動産所得や山林所得がない場合には、事業所得のみにチェックをつけましょう。

⑥ 青色申告の取り消しまたは取りやめの履歴

過去に青色申告承認の取消しを受けたり、取りやめをしたことがある場合はチェックをつけて年月日を記入します。特にない場合は「無」にチェックをしましょう。

⑦ 開業日

届出を提出する年の1月16日以降に個人事業を新規開業する場合は、開業日を記入します。すでに開業している場合は、空欄で問題ありません。

⑧ 事業継承について

相続などで事業継承した場合は、相続開始年月日と被相続人の名前を記入します。特に相続のない場合には「無」にチェックをします。

⑨ 簿記の形式

青色申告で55万円(65万円)の控除を受けたい場合は「複式簿記」に、10万円控除の場合は「簡易簿記」にチェックを入れます。

⑩ 帳簿について

55万円(65万円)の控除を受けるには以下8つにチェックを入れます。

  1. 現金出納帳
  2. 売掛帳
  3. 買掛帳
  4. 経費帳
  5. 固定資産台帳
  6. 預金出納帳
  7. 総勘定元帳
  8. 仕訳帳
  9. 10万円控除の場合は、現金出納帳にのみチェックを入れます。

⑪ 特記事項

特記事項があれば記入します。

⑫ 関与税理士

確定申告の代行を依頼する税理士がいる場合は、名前と連絡先を記入します。

開業届の書き方と注意点

前述したとおり、青色申告の際には事前に青色申告承認申請書と「個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)」の提出が必要です。


開業届の記入例

引用:国税庁「個人事業の開業届出・廃業届出等手続

① 所轄の税務署と提出日

開業届を提出する際の所轄の税務署名と提出日を記入します。

② 基本情報

事業と事業主の基本情報です。自宅を事業所として使う場合は「住所地」の項目にチェックをします。「居所地」とは自身が継続して生活している場所です。たとえば、海外を本拠地としている人が、一時帰国し日本での活動の拠点としている場所などがあたります。

オフィスを持っている場合は、「事業所」の項目にチェックを入れ、住所を記入しましょう。電話番号は携帯電話の番号でも問題ありません。事業主の名前、生年月日、職業、屋号を書いて印鑑を押します。

③ 届出の区分

「開業」の項目にチェックをつけ、事務所、もしくは事業所の住所と指名を記入し、「新設」の項目にチェックをします。

④ 所得の種類

「事業所得」にチェックをしましょう。不動産から所得を得る場合は「不動産所得」、山林による所得を得る場合は「山林所得」にチェックをします。

⑤ 開業・廃業等日

開業した日を記入します。開業日については特にルールはありません。自分が開業したと認識した日もしくは、開業届を出した日が「開業日」になります。

⑥ 事業所等を新増設、移転、廃止した場合/廃業の事由が法人の設立に伴うものである場合

新規開業の場合は、記入の必要はありません。

⑦ 開業・廃業に伴う届出書の提出の有無

開業届と合わせて「青色申告承認申請書」や「課税事業者選択届出書」を提出する場合は「有」にチェックをします。

⑧ 事業の概要

事業の内容について詳しく説明をします。たとえば、Webデザイナーであれば「企業や個人を対象にWebサイトのデザインを行う」、ライターであれば「●●について雑誌やWebメディアに記事を提供」などです。

⑨ 給与等の支払の状況

従業員を雇用する場合に記入します。「専従者」とは家族従業員、「使用人」は家族以外の従業員のことを指します。

「給与の定め方」には、月給●●円、日給●●円、ボーナス●●円など給与の支払いについて詳しく記載します。「税額の有無」では基本的に「有」にチェックをします。これは源泉徴収のことで、給与を支払う場合は基本的に源泉徴収をすることになります。

⑩ 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書の提出の有無

源泉所得税は、給与を支払った日の翌月10日までに納付しなければいけませんが、従業員が10人未満の場合、この申請書を提出をすれば年2回にまとめて納付することができます。申請書を提出する場合は、「有」にチェックをいれます。

⑪ 給与支払を開始する年月日

従業員に対して給与支払いを開始する年月日を記入します。

⑫ 関与税理士

顧問税理士がいる場合は、氏名と電話番号を記入します。

記入が完了したら、所轄の税務署に持参もしくは郵送しましょう。電子申告による提出も可能です。

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青色申告承認申請書と開業届の提出期限

青色申告に必要な青色申告承認申請書と開業届には、それぞれ提出期限があるため注意が必要です。

新規開業した場合や、開業後1年以上経過しているけれど青色申告に切り替えたい場合などそれぞれの提出期限について解説します。

青色申告承認申請書は開業日から2か月以内に提出

青色申告承認申請書の提出期限は以下の通りです。期限までに提出が間に合わなかった場合は自動的に白色申告となってしまうため注意しましょう。

青色申告承認申請書の提出期限

  1. 青色申告承認申請書は、原則として開業日から2か月以内に提出すること
  2. 1月1日から1月15日の間に開業した場合は、その年の3月15日までに提出すること
  3. 既に開業していて、これまで白色申告をしていたが青色申告に変更したいという人は、青色申告をする年度の3月15日までに青色申告承認申請書を提出すること

また、元の事業主から相続によって事業を継承した場合は、相続開始を認知した日(死亡日)の時期に応じて、それぞれ下記の期間内に提出する必要があります。

  1. 相続開始が1月1日から8月31日までの場合:死亡の日から4か月以内
  2. 相続開始が9月1日から10月31日までの場合:その年の12月31日まで
  3. 相続開始が11月1日から12月31日までの場合:その年の翌年の2月15日まで

開業届は開業日から1か月以内に提出

開業届の提出期限は以下のとおりです。提出をしなくても罰則などは課せられませんが、未提出の場合は青色申告を行うことができません。

開業届の提出期限

  1. 開業届は、原則として開業日から1か月以内に提出すること
  2. 既に開業しており1か月以上経過してしまっている場合は早めに提出すること
  3. 白色申告から青色申告に切り替えたい場合は、切り替えたい年度の3月15日までに提出すること

確定申告を簡単に終わらせる方法

確定申告には青色申告と白色申告の2種類があります。どちらを選択するにしても、期限までに書類を作成し納税をすることが重要です。

青色申告と白色申告の違いを知りたい!という方は、「青色申告と開業届の基礎知識!青色申告のメリットと白色申告との違い」をご参照ください。

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まとめ

青色申告は白色申告に比べ、手間がかかりますが、その分、青色申告特別控除で最大65万円の控除を受けれたり、純損失の繰越し・繰戻しができたり、さまざまな節税メリットがあります。

青色申告にするためには、その年の3月15日までに「開業届」と「青色申告承認申請書」の提出が必須です。それぞれ提出期限を過ぎると自動的に白色申告となってしまうため、早めの準備・提出を心がけましょう。

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