企業が高年齢層の活躍を維持するうえで、嘱託社員制度は重要な仕組みです。ただし、雇用形態・賃金水準・更新ルールの整備が不十分なまま運用すると、不合理な待遇差や雇い止めのトラブルにつながりかねません。
本記事では、嘱託社員についての基本知識や雇用するメリット・デメリットのほか、嘱託社員制度の運用において押さえるべきポイントを解説します。
目次
- 嘱託社員とは
- 常勤嘱託と一般嘱託の違い
- 正社員・契約社員・パートとの違い
- 嘱託社員の労働条件
- 雇用期間
- 給与・ボーナス・手当
- 社会保険・雇用保険
- 労働時間・休日・有給休暇
- 退職金制度
- 嘱託社員を雇用する4つのメリット
- 経験と専門性を継続して活用できる
- 採用コストを抑えて即戦力を確保できる
- 技術継承や後進育成を促進できる
- 勤務形態の柔軟性が高い
- 嘱託社員を雇用する4つのデメリット
- 契約更新手続きの負担が増える
- 世代交代が進みにくい
- モチベーション低下による生産性不安定化のリスクが高まる
- 業務・評価の不整合が発生しやすい
- 嘱託社員制度を運用する際の注意点4選
- 同一労働同一賃金に沿って待遇差を説明する
- 無期転換ルールを踏まえて更新期間に備える
- 雇い止め法理に合わせて更新しない基準を明確にする
- 高年齢者雇用安定法に応じて65歳までの雇用を確保する
- 嘱託社員制度を設計・見直しするときのポイント4選
- 担当業務と責任範囲を明確にする
- 評価と処遇の基準を正社員と整合させる
- 対象者の基準と運用フローを決めておく
- 規程を整備し必要に応じて労基署へ届出する
- まとめ
- 入退社管理や給与計算などをカンタンに行う方法
- よくある質問
嘱託社員とは
嘱託社員とは、企業が一定期間定めた有期雇用契約で雇用する従業員を指します。法律上の区分名ではなく、契約社員などと同様に有期雇用の非正規従業員とされるのが一般的です。
多くの企業では、定年後の継続雇用制度の一環として用いられますが、専門性をもつ人材に限定業務を任せる際に使用されるケースもあります。
まずは嘱託社員の概要について確認しておきましょう。
常勤嘱託と一般嘱託の違い
嘱託社員は、労働時間や賃金形態に応じて「常勤」と「一般(非常勤)」にわけられます。明確な法的定義はありませんが、企業の運用では次のように整理されます。
| 常勤嘱託 | 一般(非常勤)嘱託 | |
|---|---|---|
| 労働時間 | 正社員に近いフルタイム | 週3日・短時間勤務など |
| 賃金形態 | 月給制が中心 | 時給制・日給制が中心 |
| 社会保険 | 要件を満たす場合に加入 | 要件を満たす場合に加入 |
| 主な業務 | 現役時代の担当業務 | 補助業務・範囲を限定した業務 |
正社員・契約社員・パートとの違い
嘱託社員と正社員・契約社員・パートとの主な違いは、以下のとおりです。
| 雇用期間 | 労働時間 | 特徴 | |
|---|---|---|---|
| 嘱託社員 | 有期 | フルタイム/短時間 | 再雇用での運用が多く、 職務や責任を限定する場合がある |
| 正社員 | 無期 | フルタイム | 賃金制度・異動・評価制度が体系化されている |
| 契約社員 | 有期 | フルタイムが多い | 更新があり、職務内容は企業ごとに設定されている |
| パート | 有期・無期 | 短時間 | 補助業務が中心で、一般的に時給制が採用されている |
嘱託社員は、企業ごとに定義が異なります。実務では、雇用期間と職務・責任の範囲を基準に整理すると、混乱を防げます。
嘱託社員の労働条件
嘱託社員の労働条件は、有期雇用を前提に設計されています。正社員時代とは、雇用期間・賃金・労働時間などの基準が変わるため、制度設計と運用基準の明確化が重要です。
雇用期間
嘱託社員は、通常1年ごとの有期契約で更新します。高年齢者雇用安定法により65歳までの雇用確保措置が求められていますが、再雇用が自動的に保証されているわけではありません。就業規則に、勤務態度・健康状態・事業状況などの更新基準を明示しておくことで、運用トラブルを防げます。
また、定年後の再雇用では「無期転換ルール」が適用されない特例(第二種計画認定)を利用する企業もあるため、自社の状況の確認が必須です。
無期転換ルールについては以下の記事でくわしく解説しています。
【関連記事】
無期転換ルールとは?企業に求められる対応と導入手順
給与・ボーナス・手当
嘱託社員の賃金は、職務内容や責任範囲に応じて、正社員とは異なる水準を設けるケースが一般的です。従業員に質問された際に、職務内容や責任範囲との整合性を説明できる状態を整えておくことが、人事・総務担当者の役割です。
| 一般的な傾向 | 整理しておくこと | |
|---|---|---|
| 給与 | 定年前の5~7割に調整される | 職務・責任との関係性を明文化する |
| ボーナス | 寸志または不支給 | 支給基準を事前に共有する |
| 手当 | 役職・住宅・家族手当は廃止または縮小 | 対象外とする理由を規程に示す |
社会保険・雇用保険
嘱託社員の社会保険と雇用保険の取り扱いは、労働時間・勤務日数・賃金によって決まります。フルタイムか短時間勤務かによって加入要件が異なるため、契約内容と基準の事前確認が必要です。
| 加入基準 | |
|---|---|
| 健康保険・厚生年金 | 週の所定労働時間および月の所定労働日数が正社員の4分の3以上 |
| 特定適用事業所の短時間労働者 | 週20時間以上、月額賃金8.8万円以上など |
| 雇用保険 | 31日以上の雇用見込みおよび週20時間以上勤務 |
なお、フルタイムに近い勤務であれば社会保険への加入を継続でき、厚生年金の受給額にも反映されます。労働時間が、週20時間以上であって、31日以上の雇用見込みがあれば雇用保険も対象となり、高年齢求職者給付金の支援も受けられます。
短時間勤務の場合は、労働時間や日数が基準に達するかを確認し、制度説明が部署間で異ならないように整理することが不可欠です。
出典:厚生労働省「社会保険適用拡大 特設サイト」
出典:日本年金機構「短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用の拡大」
出典:厚生労働省「雇用保険制度 」
出典:厚生労働省「離職されたみなさまへ <高年齢求職者給付金のご案内>」
労働時間・休日・有給休暇
嘱託社員の勤務条件は柔軟に設定しやすいため、依頼したい業務量や本人の体力、期待する役割に合わせた柔軟な雇用が可能です。
ただし、定年退職後に空白期間なく再雇用する場合、有給休暇の算定基礎となる勤続年数は通算されます。正社員時代の未消化分もそのまま繰り越されるため、労務管理においては特に注意が必要です。
| 一般的な傾向 | 整理しておくこと | |
|---|---|---|
| 労働時間 | フルタイムや週3~4日など多様な設定が可能 | 担当業務量に合う設定を明示する |
| 休日 | 就業規則に準拠 | シフト制の場合の扱いを統一する |
| 有給休暇 | 継続勤務扱いで付与や引き継ぎとなる例が多い | 付与日数と勤続年数の扱いを明確にする |
退職金制度
退職金は、定年退職時に支給を完了する運用が一般的で、嘱託契約の終了時に新たな退職金を支払う企業は多くありません。支給する場合でも、慰労金名目の少額にとどまるケースが中心です。
嘱託社員を退職金制度の対象とするかどうかは、規程上での明確化が求められます。
嘱託社員を雇用する4つのメリット
定年後の人材を嘱託社員として再雇用することは、単なる人手補填ではなく、企業の運営面と人材戦略の双方において多くのメリットがあります。嘱託社員を雇用する4つのメリットを解説します。
- 経験と専門性を継続して活用できる
- 採用コストを抑えて即戦力を確保できる
- 技術継承や後進育成を促進できる
- 勤務形態の柔軟性が高い
経験と専門性を継続して活用できる
嘱託社員は、定年前に担当していた業務・社内ルール・商習慣をすでに理解しています。そのため、業務理解のための時間はほとんど必要ありません。とくに、以下の領域で効果が高まります。
嘱託社員雇用によって期待できる効果
- 過去案件・トラブル履歴を踏まえた判断
- 社内ルールや運用の細部の理解
- 長期にわたる顧客・協力会社との関係維持
- 属人化しやすい技術領域の補完
組織の連続性を確保しつつ業務を維持したい場面では、再雇用の価値は大きいといえます。
採用コストを抑えて即戦力を確保できる
新しい人材を外部から採用する場合は、紹介手数料や求人広告費がかかったり研修が必要だったりと、一定のリソースが必要です。嘱託社員として再雇用すると、これらの採用コストをかけることなく即戦力を確保できます。
また、これまでの業務経験を踏まえて働けるため、ミスマッチや早期離職のリスクも少なく、安定性が高いこともメリットです。
技術継承や後進育成を促進できる
嘱託社員は、現場の知見をもつ人材として、若手育成や技術継承の業務が可能です。具体的には、以下のような業務です。
嘱託社員の知見が活きる業務
- OJTや業務手順の引き継ぎ
- 相談役としてのサポート
- 過去の事例に基づく判断・助言
- マニュアル整備や改善の補助
管理職が多忙で指導時間が確保しにくい部署でも、嘱託社員が関与することで育成体制の補完ができ、組織全体のパフォーマンス維持につながります。
勤務形態の柔軟性が高い
嘱託社員は有期契約のため、勤務日数・時間・担当範囲を正社員より柔軟に設定できます。具体的には、以下のような運用が可能です。
嘱託社員の勤務形態の例
- 業務量に応じてフルタイム・短時間勤務を切り替える
- プロジェクト期間のみ特定業務を担当してもらう
- 体力面を考慮した配置変更を行う
- 特定の職務に絞って専門性を発揮してもらう
嘱託社員を雇用する4つのデメリット
嘱託社員制度は、人材の確保や技術の継承に効果がある一方、運用において課題も生じます。嘱託社員を雇用する4つのデメリットを解説します。
- 契約更新手続きの負担が増える
- 世代交代が進みにくい
- モチベーション低下による生産性不安定化のリスクが高まる
- 業務・評価の不整合が発生しやすい
契約更新手続きの負担が増える
嘱託社員を雇用すると、どうしても契約更新手続きの負担が増えてしまいます。嘱託社員は有期雇用であるため、契約期間の満了日が近づくたびに、以下の業務が発生します。
嘱託社員の契約満了に際して行うべき業務
- 更新可否の判断
- 更新面談の実施
- 労働条件通知書・契約書の作成
- 勤務状況・健康状態など更新基準の確認
- 無期転換ルールとの整合性チェック
更新しない場合は、更新拒否の理由を説明できるようにし、予告や手続きの進め方も含めて適切に対応する必要があります。雇い止めに関する法的リスクを踏まえ、判断の根拠と手続きをセットで整えておくことが重要です。
世代交代が進みにくい
嘱託社員を雇用することには、世代交代が進みにくくなるというデメリットもあります。嘱託社員が長期的に在籍する場合、以下のような組織面の課題が生じる可能性があります。
嘱託社員の雇用によって生じうる組織の課題
- 若手リーダーが機能しにくくなる
- 過去の方針が残存し、業務改革が進まない
- 固定的な人件費が重く、昇給のための予算配分が困難になる
- 配置転換やポスト調整の柔軟性が低下する
とくに、管理職経験者を再雇用する場合は、指揮命令系統の混乱が起きやすいです。現職管理職のリーダーシップ発揮を阻害するおそれがあり、世代交代が進みにくい原因となってしまいます。
モチベーション低下による生産性不安定化のリスクが高まる
定年後の再雇用では、賃金水準を見直す企業が多く、待遇の変更が嘱託社員のモチベーションに影響するケースがあります。モチベーションが低下すると、以下のようなリスクが高まります。
待遇の変化によって生じうるリスク
- 業務への意欲が低下する
- 新しいツール・業務手法への適応が進まない
- 担当業務の成果に差が生まれやすい
- 配置部門の負担が増加する
生産性が不安定になると、経験や専門性を活かして必要な戦力を確保するという制度の目的を果たせないリスクも考えられます。
業務・評価の不整合が発生しやすい
多くの企業では、嘱託社員向け評価制度が十分に整備されていません。そのため、以下のような業務や評価の不整合が生じやすくなります。
嘱託社員の業務や評価における不整合の例
- 正社員の評価指標を流用すると基準が合わない
- 嘱託社員に対する期待値が曖昧になる
- 更新判断の根拠が属人的になりやすい
- 契約条件と業務量のバランスがズレやすい
評価制度が不十分なまま運用すると、更新の判断や配置の妥当性について説明しにくく、組織としての透明性が損なわれてしまいます。
嘱託社員制度を運用する際の注意点4選
嘱託社員制度の運用においては、法的ルールや制度設計上の注意点があります。嘱託社員制度を運用する際の4つの注意点を解説します。
- 同一労働同一賃金に沿って待遇差を説明する
- 無期転換ルールを踏まえて更新期間に備える
- 雇い止め法理に合わせて更新しない基準を明確にする
- 高年齢者雇用安定法に応じて65歳までの雇用を確保する
同一労働同一賃金に沿って待遇差を説明する
同一労働同一賃金(パートタイム・有期雇用労働法)により、嘱託社員と正社員の間での不合理な待遇差は認められていません。定年後の再雇用では賃金水準が大きく下がる傾向にありますが、その理由が業務内容や責任範囲の違いに基づいて説明できるかは、嘱託社員制度を運用する際の重要なポイントです。
企業が整理しておく内容は、以下のとおりです。
企業が整理すべき内容
- 嘱託社員と正社員の業務内容・責任・配置変更の範囲の違い
- 賃金水準を変更する場合の合理的な説明
- 過去の裁判例に照らした妥当性
- 職務定義書の整備や説明機会の確保
合理的な根拠が曖昧なまま嘱託社員制度を運用すると、説明不足によるトラブルが生じやすくなります。制度として透明性の確保が欠かせません。
同一労働同一賃金については以下の記事でくわしく解説しています。
【関連記事】
同一労働同一賃金とは? 見直しが必要な待遇や取り組むメリットをわかりやすく解説
無期転換ルールを踏まえて更新期間に備える
有期雇用契約が通算5年を超えた場合は、労働者からの申し込みによって無期雇用契約へ転換できるルールがあります。ただし、定年後再雇用者については例外があり、企業が「第二種計画認定(有期雇用特別措置法)」を受けている場合は、嘱託社員側に無期転換申込権が発生しません。
企業は、以下のようなルールの確認が必要です。
企業が確認すべき内容
- 自社が第二種計画認定を受けているか
- 規程や契約書に特例の適用有無を明記しているか
- 年齢や年数という更新上限の設定と整合性があるか
認定の有無により運用ルールが異なるため、制度設計段階で確認しておきましょう。
雇い止め法理に合わせて更新しない基準を明確にする
嘱託社員の契約更新は毎年判断するのが基本ですが、中には更新の繰り返しで実質的に長期雇用とみなされるケースがあります。この場合、雇い止め法理(労働契約法19条)により、企業は更新拒否に客観的な合理性を示す必要があり、更新を行わない理由の妥当性が問われます。
企業が整理しておく内容は、以下のとおりです。
企業が整理しておく内容は、以下のとおりです。
企業が整理すべき内容
- 勤務成績・健康状態・業務量・会社の経営状況など更新基準
- 契約書・就業規則との整合性
- 更新上限
また、更新判断が属人的にならないよう、判断根拠を記録として残す運用も整理しておきましょう。
高年齢者雇用安定法に応じて65歳までの雇用を確保する
高年齢者雇用安定法では、定年を65歳未満とする企業に対し、65歳までの雇用確保措置を講じることを義務づけています。多くの企業が嘱託社員制度を採用していますが、対象者の選別はできず、原則として希望者全員が対象になります。
企業が整理しておく内容は、以下のとおりです。
企業が整理すべき内容
- 再雇用の対象範囲(希望者全員方式の遵守)
- 再雇用規程と運用ルール
- 業務内容・配置・待遇などの合理性
運用ルールが曖昧だと、意図せず対象者を絞っているように受け取られるおそれがあります。規程と説明内容をそろえ、希望者が判断できる状態にしておくことが大切です。
嘱託社員制度を設計・見直しするときのポイント4選
嘱託社員制度の設計や運用が不十分な場合、トラブルの原因になります。企業が制度の設計や見直す際に、必ず押さえておくべき4つのポイントを解説します。
- 担当業務と責任範囲を明確にする
- 評価と処遇の基準を正社員と整合させる
- 対象者の基準と運用フローを決めておく
- 規程を整備し必要に応じて労基署へ届出する
担当業務と責任範囲を明確にする
嘱託社員の業務内容を、「現役時代の延長」として扱ってしまう例は少なくありません。しかし、役割と責任を明確にしなければ、給与との整合性は取れません。同一労働同一賃金の観点から問題が生じやすくなります。
制度を設計するときは、任せる業務・任せない業務・目標設定の有無・裁量の範囲を職務定義書に落とし込み、契約書へ明記することが必要です。とくに、若手支援や顧客フォローなど、嘱託社員の強みを活かす役割に絞ることで、組織全体のバランスを取りやすくなります。
評価と処遇の基準を正社員と整合させる
嘱託社員は契約更新が前提となるため、評価制度が軽視されるケースがあります。しかし、基準が曖昧なまま更新や条件変更を行うと、社員が「判断の理由がわからない」と感じやすくなり、制度への信頼低下につながります。
人事制度を設計する際は、嘱託社員向けに簡易評価制度を用意し、出勤状況・目標達成度・業務遂行の安定性など、客観的に判断できる基準を設定しましょう。評価基準を明確にし、更新判断と処遇に反映させることで、公平性のある運用が実現します。
対象者の基準と運用フローを決めておく
制度があっても、運用が属人的だと不公平感が生じます。誰にいつ声をかけるのか、担当者と現場の役割分担をどうするのかについては、標準化が必要です。一般的には、以下のような基本フローの適用が重要です。
嘱託社員の雇用に関する基本的な運用フロー
- 定年前6ヶ月:意向確認
- 定年前3ヶ月:条件提示
- 定年前1ヶ月:契約締結
嘱託社員制度を整備することは、従業員の不安を軽減し、制度全体の透明性向上につながります。
規程を整備し必要に応じて労基署へ届出する
嘱託社員制度は、就業規則での運用が不可欠です。正社員規程を流用すると、退職金の扱い・賞与支給の有無・休職制度・契約期間などで解釈の違いが発生し、トラブルの原因になります。
嘱託社員特有の労働条件を明確に記した規程を整備し、常時10人以上を雇用する企業の場合は労働基準監督署への届出も忘れてはなりません。規程は制度運用の基準となるため、内容の整合性を定期的に点検することも重要です。
就業規則については以下の記事でくわしく解説しています。
【関連記事】
就業規則とは?作成方法や記載項目をわかりやすく解説
まとめ
嘱託社員とは、定年後も経験や専門性を活かして働いてもらうための、有期契約の雇用形態です。企業にとっては即戦力を確保し、人材不足を補ううえで重要な制度ですが、正社員とは異なるため、契約条件や職務範囲を明確に管理する必要があります。
制度を適切に設計し、待遇差の根拠や評価の基準を整理しておくことで、安定した運用が可能になります。定期的に見直し、現場の実態に合う体制へ更新することが必要です。
入退社管理や給与計算などをカンタンに行う方法
入退社時に必要な書類の作成がラクに
よくある質問
嘱託社員のメリットとデメリットは?
嘱託社員を活用するメリットは、経験や専門性に加え、社内事情にも精通した人材を確保できることです。採用や育成の手間をかけることなく、即戦力として現場を支えてもらえます。
一方で、毎年の契約更新に伴う事務負担が増える点や、世代交代が進みにくい点、評価制度の不整合が発生しやすい点などはデメリットです。制度設計が不十分だと、社内に不公平感が生まれることもあり、社員・嘱託社員のモチベーション低下にもつながりかねません。
詳しくは、記事内「嘱託社員を雇用する4つのメリット」「嘱託社員を雇用する4つのデメリット」をご覧ください。
嘱託社員と正社員の違いは?
嘱託社員と正社員の違いは、雇用契約期間の有無です。嘱託社員は通常1年ごとの更新が必要ですが、正社員は無期雇用であり更新は不要です。
また、嘱託社員と正社員との主な違いとして、嘱託社員では責任の範囲・人事権・異動の有無・賞与を含む待遇面が限定的である点も挙げられます。



